アート・マネジメント 2単位 春学期 四 方 幸 子 3・4年次 1.授業の概要・到達目標 国内各地で開催されはじめたビエンナーレやトリエンナーレなどの 国際展,美術館を超え公共空間に広がり展開されるアート・プロジェ クト。アートの動向は,近代から前世紀にわたって確立された美術の 諸システムから抜け出て,広く社会に働きかけ,人々とインタラクティ ブに関わるものになりつつある。ドイツのアーティスト,ヨーゼフ・ ボイスはかつて「人は誰もがアーティストである」と述べたが,情報 の共有やDIYが進む21世紀においては,各人が創造性を日常において 開示することが可能となっている。そのような中,世界の諸事象を鋭 敏に感知し,作品を介して社会に投げかけていくアーティストを人々 へとつなぐ「アート・マネジメント」の現場が, かつてなく多様化し注 目されている。この講義では, 「マネジメント」を実務的な意味に加え, アートのもつ可能性を人々に伝え,参加をうながす創造的「インター フェイス」ととらえ,現在生起しているアートの拡張とそれによる社 会の変化を事例を含めて紹介,それによって「アート・マネジメント」 を,未来の新たな価値創造の場として投げかける。 2.授業内容 第1回 イントロダクション:アート・マネジメントとは? 第2回 変容する美術館 第3回 アートマーケット 第4回 美術教育 第5回 多様化する国際展 第6回 地域活性化 第7回 企業とアート 第8回 産業とアート 第9回 サイエンス&アート 第10回 NPOとアート 第11回 アート×ライフ 第12回 日本という土壌 第13回 国の文化振興策 第14回 グローバル×ローカル 第15回 アート・マネジメントの未来 3.履修上の注意・準備学習の内容 講義形式だが,授業中の積極的な発言を歓迎する。また授業外で 展覧会やイベントなど,アート・マネジメントの現場を,分野を超 えて見にいくことを推奨する。 4.教科書 使用しない。 5.参考書 授業の中でその都度紹介する。 6.成績評価の方法 平常点 50%, レポート 50% 7.その他 特になし。 ― 285 ―
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