適時調査における改善指摘事項 Ⅰ.基本診療料の施設基準等 1.初・再

適時調査における改善指摘事項
Ⅰ.基本診療料の施設基準等
1.初・再診料
(1)歯科外来診療環境体制加算
① 歯科外来診療における医療安全対策に係る研修を受けた常勤の歯科医師
が配置されておらず、施設基準を満たしていないので辞退すること。
② 緊急時における連携保険医療機関との連携方法やその対応及び当該医療
機関で取り組んでいる院内感染防止対策等、歯科診療に係る医療安全管理
対策を実施している旨を院内の見やすい場所に掲示すること。
2.入院基本料等に係る入院診療計画等の基準
(1)入院診療計画
① 必要に応じ関係職種で共同して総合的に策定すること。
② 入院後7日以内に説明を行うこと。
③ 参考として示された様式に準じた記載内容とすること。
④ 「特別な栄養管理の必要性」の有無欄を設けること。
⑤ 「特別な栄養管理の必要性」の有無欄の記載漏れが認められたので、必
要事項はすべて記載すること。
⑥ 患者又は家族には、原本を交付すること。
(2)院内感染防止対策の基準
① 院内感染防止対策委員会は、病院長、看護部長、薬剤部門・検査部門・
事務部門の責任者、感染症対策に関し相当の経験を有する医師等の職員か
ら構成すること。
② 「感染情報レポート」を週1回程度作成し、院内感染防止対策委員会に
おいて十分に活用すること。
(3)褥瘡対策の基準
① 日常生活の自立度が低い入院患者は、褥瘡に関する危険因子の評価を行
い、褥瘡に関する危険因子のある患者及び既に褥瘡を有する患者について
は、褥瘡対策チームの専任医師及び専任の看護職員により適切な褥瘡対策
の診療計画の作成、実施及び評価を確実に行うこと。
(4)栄養管理体制の基準
① 栄養管理計画書の写しを診療録に貼付すること。
3.入院基本料等
(1)病棟の取扱等
① 複数階で1病棟を構成する場合は、サブナース・ステーションの設置や
看護要員の配置を工夫すること。
(2)看護要員等の配置等
①
入院基本料の施設基準に係る届出書添付書類(様式 9)の勤務時間数の
記載について、次の不適切な例が認められたので改めること。
ア 勤務時間数の算出方法が誤っている
イ 勤務時間数の計上に誤りがある
ウ 病棟から外来等へ支援を行った時間が病棟勤務時間に含まれている
エ 院内感染防止対策委員会、安全管理のための委員会及び安全管理の体
制確保のための研修以外の委員会及び研修に出席した時間が、病棟勤務
時間に含まれている
オ 外来等から病棟へ支援を行った者及びその時間が記載されていない
カ 夜勤従事者の常勤換算等が適切に行われていない
② 月平均夜勤時間数を4週間単位としているにもかかわらず、入院基本料
の施設基準に係る届出書添付書類(様式 9)が4週間サイクルで作成され
ていないので、適切に作成すること。
(3)一般病棟入院基本料
① 月平均1日当たり看護配置数について、必要な配置数を満たしていない
月が認められたので、必要数を配置すること。
② 夜勤について、看護師1を含む2以上の看護職員が配置されていない月
が認められたので、夜勤を適切に実施すること。
③ 看護職員の月夜勤平均時間数が72時間を超えている月が認められたの
で、看護職員を適切に配置すること。
④ 看護必要度の評価にあたっては、一般病棟用の評価票を使用すること。
⑤ 看護必要度加算2について、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の
計算方法に誤りが認められたので、適切に評価等を行うこと。
4.入院基本料等加算
(1)医療安全対策加算
① 医療安全管理者等による相談及び支援が受けられる旨を院内の見やすい
場所に掲示するなど、患者に対して必要な情報提供を行うこと。
(2)感染防止対策加算
① 特定抗菌薬については、届出制又は許可制の体制をとること。
② 院内感染防止対策に関する取組事項を院内の見やすい場所に掲示するこ
と。
(3)患者サポート体制充実加算
① 当該窓口に専任の医療有資格者等を、標榜時間内において常時1名以上
配置すること。
② 患者支援に係る取組の評価等を行うカンファレンスを週1回程度開催す
ること。
③ 患者等に対する支援のため実施している取組を院内の見やすい場所に掲
示すること。
(4)褥瘡ハイリスク患者ケア加算
①
専従の褥瘡管理者の配置がなされておらず、施設基準を満たしていない
ので辞退すること。
(5)退院調整加算
① 専従の看護師が配置されておらず、施設基準を満たしていないので辞退
すること。
(6)総合評価加算
① 院内において、高齢者の総合的な機能評価のための職員研修を計画的に
実施すること。
(7)後発医薬品使用体制加算
① 後発医薬品の使用に積極的に取り組んでいる旨を入院受付、外来受付及
び支払窓口の見やすい場所に掲示すること。
(8)病棟薬剤業務実施加算
① 常勤の薬剤師が2人以上配置されておらず、施設基準を満たしていない
ので辞退すること。
② 病棟専任の薬剤師の氏名を病棟内に掲示すること。
Ⅱ.特掲診療料の施設基準等
1.院内トリアージ実施料
(1)院内トリアージの実施について、院内の見やすい場所に掲示すること。
2.ニコチン依存症管理料
(1)禁煙治療を行っている旨を院内の見やすい場所に掲示すること。
3.地域連携診療計画退院指導料(Ⅰ)
(1)地域連携診療計画管理料を算定する病院及び地域連携診療計画において別
に定められた保険医療機関等との間で、情報の共有、地域連携診療計画の評
価等を行うための会合に参加すること。
4.薬剤管理指導料
(1)常勤の薬剤師が2名以上配置されておらず、施設基準を満たしていないの
で辞退すること。
(2)医薬品情報管理室は、医薬品情報の収集及び伝達を行うための専用の施設
とすること。
5.神経学的検査
(1)神経学的検査に関する所定の研修を修了した神経内科、脳神経外科又は小
児科を担当する常勤の医師が1名以上配置されておらず、施設基準を満たし
ていないので辞退すること。
6.コンタクトレンズ検査料
(1)コンタクトレンズ診療を行っている医師の氏名及び眼科診療経験を、外来
受付及び支払窓口のわかりやすい場所に掲示すること。
7.CT撮影及びMRI撮影
(1)現在は設置されていない4列以上16列未満のマルチスライスCT装置に
係る辞退届を提出すること。
8.脳血管疾患等リハビリテーション料・運動器リハビリテーション料
(1)定期的に担当の多職種が参加するカンファレンスを開催すること。
9.脊髄刺激装置植込術及び脊髄刺激装置交換術
(1)脳神経外科、整形外科又は麻酔科の常勤医師が配置されておらず、施設基
準を満たしていないので辞退すること。
10.ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術
(1)循環器科又は心臓血管外科の経験を5年以上有する医師が配置されておら
ず、施設基準を満たしていないので辞退すること。
11.大動脈バルーンパンピング法
(1)循環器科、心臓血管外科又は麻酔科のうち、いずれか1つの診療科の経験
を5年以上有する医師が配置されておらず、施設基準を満たしていないので
辞退すること。
12.医科点数表第2章第10部手術の通則の5及び6に掲げる手術
(1)当該手術について、前年の手術件数を院内掲示すること。
13.人工肛門・人工膀胱造設術前処置加算
(1)適切な研修を修了した常勤の看護師が配置されておらず、施設基準を満た
していないので辞退すること。
Ⅲ.入院時食事療養(Ⅰ)・入院時生活療養(Ⅰ)
1.夕食については、午後6時以降に提供されていることがわかるよう、書類等を
適切に整備すること。
2.検食は、医師、管理栄養士又は栄養士が毎食行い、その所見を検食簿に記入す
ること。
3.職員に食事を提供する場合は、患者に提供する食事と帳簿類等を区分すること。
4.特別食加算
(1)特別食の食事せんに、傷病名の記載漏れが認められたので必要事項は記載
すること。
Ⅳ.標示・掲示
1.保険医療機関である旨の標示がされていないので、見やすい場所に標示するこ
と。
2.次の事項について、院内の見やすい場所に掲示すること。
(1)届け出している施設基準の内容
(2)病棟ごとの時間帯における看護職員(看護要員)の受持患者数
(3)食事療養・生活療養の療養の内容及び費用に関する事項
(4)入院時食事療養(Ⅰ)・入院時生活療養(Ⅰ)について、「入院時食事療養
(Ⅰ)の届出を行っており、管理栄養士又は栄養士によって管理された食事
を適時(夕食については午後6時以降)、適温で提供しています。」等内容
(5)明細書を無料で発行する旨及び会計窓口に「明細書には薬剤の名称や行っ
た検査の名称が記載されます。ご家族の方が代理で会計を行う場合のその代
理の方への交付も含めて、明細書の交付を希望しない場合は事前に申し出て
下さい。」等内容
(6)保険外併用療養費の内容
(7)特別の療養環境室のベッド数、場所及び料金
(8)療養の給付と直接関係ないサービスに関する内容と料金
3.辞退・廃止の施設基準については掲示から削除すること。
Ⅴ.保険外併用療養費
1.特別の療養環境の提供
(1)特別の療養環境の提供に関する基準を満たしていないので、適切な環境と
すること。
① 1人当たりの面積が6.4平方メートル以上となっていない。
② 個人用の私物の収納設備が設置されていない。
③ 個人用の照明が設置されていない。
④ 小机等及び椅子が設置されていない。
(2)内容に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに報告する
こと。
2.医科点数表に規定する回数を超えて受けた診療であり厚生労働大臣が定めるも
の
(1)内容に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに報告する
こと。
3.入院期間が180日を超える入院
(1)内容に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに報告する
こと。
4.う蝕に罹患している患者の指導管理
(1)内容に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに報告する
こと。
5.医薬品・医療機器の治験に係る診療
(1)内容に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに報告する
こと。
Ⅵ.療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないものに関する事項
1.患者から費用徴収できないサービスについて、費用徴収を行っていることが認
められたため、適正を期すこと。
(1)オムツの処理代
(2)電気使用料
Ⅶ.療養の給付と直接関係ないサービス等に関する事項
1 療養の給付と直接関係ないサービス等の費用徴収に当たっては、患者の選択に
資するよう改めること。また、サービス内容や料金等を説明し、その内容を明示
した同意書に署名を受けること。
(1)オムツ等の提供
(2)洗面用具等
(3)寝衣・肌着類
Ⅷ.事務的事項
1 届出事項に変更があった場合には、速やかに関東信越厚生局長宛てに届け出る
こと。
(1)届け出ている施設基準に係る従事者(医師、看護師等)の変更
(2)救急搬送患者地域連携紹介加算及び救急搬送患者地域連携受入加算にかか
る連携保険医療機関等の変更
(3)保険医の異動
(4)診療時間
(5)診療科目