Paavo Järvi Charles Dutoit パーヴォ・ヤルヴィ シャルル・デュトワ 最も心に残った N 響コンサート&ソリスト2015 1997年に「N響ベスト・コンサート」 として始まって以来、 今回で19回目を迎える 「最も心に残った N響コンサート&ソリスト」。 2015年1月∼12月に行われた定期公演から、 演奏をお聴きになったみなさまに投票をお願いし、今年は530近くの票が集まりました。 みなさまの思い出がどのように順位に反映されているでしょうか。 投票にご参加いただいたみなさま、 ご協力ありがとうございました。 Herbert Blomstedt Vladimir Fedoseyev Gianandrea Noseda ヘルベルト・ブロムシュテット ウラディーミル・フェドセーエフ ジャナンドレア・ノセダ 最も心に残った N 響コンサート2015 第1位 10月Aプロ 第1817回|10月 3日、4日 パーヴォ・ヤルヴィ (指揮) エリン・ウォール(ソプラノ)リリ・パーシキヴィ (アルト) 東京音楽大学(合唱) マーラー/交響曲 第2番 ハ短調 「復活」 N 響新時代の幕開け。ここまで完璧に再現された《復 パーヴォ・ヤルヴィの首席就任にふさわしい壮大で感動 活》を聴いたのは初めて。決して情緒的な演奏ではな 的な《復活》に鳥肌。あれほどの割れんばかりの拍手 いのに打ちのめされた感じ。感激のあまり久しぶりにコ は、いまだかつて聞いたことがない。 (村田茜) ンサートで泣いてしまった。 (益田隆太郎) NHK ホールの大きな空間を生かしたバンダの効果が パーヴォ・ヤルヴィの指揮は期待した以上で、N 響やソリ 素晴らしく、いまだに耳に残っている。ちょっと飽き気味 スト・合唱が一体となった素晴らしい演奏。マーラーの だった《復活》 を新鮮に聴くことができた。圧倒的名演。 世界を壮大に構築して聴かせていただき、大いに堪能 しました。生で聴いて大正解 !!(松岡豊) (宮脇幹太) パーヴォ・ヤルヴィ氏の首席指揮者就任披露にふさわし 繊細かつ力強く、華麗なマーラーの《復活》でした。金 い感動的な名演。大きな音楽と広い心に包まれた幸せ 管のまとまりが素晴らしかった。パーヴォ・ヤルヴィ氏の な演奏会であった。 (松下脩司) 細部まで行き届いた構成がよかったです。 (柴田薫) 新しい歴史が始まるという節目にぴったりの選曲で、演 奏も期待にたがわぬ名演奏でした。上京した甲斐があ りました。 (北澤康秀) パーヴォさんの気迫あふれる指揮にしっかりと付いてき ているオーケストラ。就任記念にふさわしいプログラム とこれからが非常に楽しみになる名演だったと思います。 (横堀慎二) NHK SYMPHONY ORCHESTRA, TOKYO 11 第2位 12月Aプロ 第1823回|12月4日、6日 シャルル・デュトワ (指揮) キム・ベグリー(ヘロデ)、ジェーン・ヘンシェル(ヘロディア ス) 、グン・ブリット・バークミン (サロメ)、エギルス・シリンス (ヨカナーン)、望月哲也(ナラボート)、中島郁子(ヘロディ アスの小姓・どれい) 、大野光彦、村上公太、与儀 巧、加 茂下 稔、畠山 茂(5人のユダヤ人)、駒田敏章、秋谷直 之(2人のナザレ人)、井上雅人、斉木健詞(2人の兵士)、 岡 昭宏(カッパドキア人) R. シュトラウス/楽劇「サロメ」 (演奏会形式) グン・ブリット・バークミンさんは、サロメそのものでした。最初 演奏会形式ながら、各ソリスト全員が素晴らしい歌唱を聴か から最後まで目も耳も離せない魅力の舞台。次の展開がわ せてくれたことで、オペラの醍醐味を堪能できました。もちろ かっているのに何度も鳥肌が立つほどの感動! 両日とも聴か せていただきました。 (髙橋陽子) ん N 響もデュトワの指揮のもと、熱く素晴らしい演奏でした。 (原田泰典) デュトワはすごい。 N 響と充実した歌手から、R.シュトラウス デュトワさんの心揺さぶる指揮に、レベルの高い歌手陣を得 の芳醇で豊かな響きと、ダイナミックでドラマチックな表現を引 て、そこに N 響の熱演が加わり、ステージ・オペラ特有の緊張 き出してくれる。とてもぜいたくな演奏会でした。 (栗原正篤) 感に満ちた感動的な演奏だった。 (岡本博生) 演奏会形式ですが、 ドラマが目に見えるようでした。デュトワ そのもの。デュト バークミンの鬼気迫るサロメはまさに(サロメ) (蝦名 の12月オペラ・シリーズが長く続くことを希望します。 ワとN 響の迫力ある演奏と相まって素晴らしいドイツ・オペラを 和郎) 聞きました。 (上田真) 第3位 10月Cプロ 第1819回|10月 23日、24日 パーヴォ・ヤルヴィ (指揮) 五嶋みどり (ヴァイオリン) トゥール/アディ トゥス (2000/2002) ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77 バルトーク/管弦楽のための協奏曲 パーヴォ・ヤルヴィと五嶋みどりの熱演を聴ける興奮、感動、喜 五嶋みどりさんの熱演に感動した。トゥールの作品も面白かっ び、緊張で、前半が終わった段階でくたくたになってしまった。 た。 (富田真以子) 久しぶりに味わうことができた音楽の喜び!何物にもかえがた いものであった。二十数年ぶりに聴いた五嶋の成長にただた だ脱帽するのみ。 (鈴木邦昭) 五嶋みどりさんの実演を久しぶりに聴いたのですが、まるで音 楽の神が降りてきたようなシャーマニスティックな演奏に打たれ ました。こんなショスタコーヴィチは初めて。パーヴォ・ヤルヴィ パーヴォ・ヤルヴィの棒と神にとりつかれたような五嶋みどりの の《管弦楽のための協奏曲》 も、ひとつひとつの民俗的旋律 ショスタコーヴィチ。今まで何回も聴いた曲なのに初めてこの (星井渉) が生き生きと躍動する名演でした。 曲の真理が理解できた。今年聴いたすべてのコンサートで間 違いなくナンバーワンの演奏。身が震えるような感動をありがと う。 (寺田明弘) 12 NHK SYMPHONY ORCHESTRA, TOKYO PHILHARMONY | APRIL 2016 第4位 マーラーの壮大な楽曲が、透けて見えるほどの全体構築力で 12月Cプロ 第1824回|12月11日、12日 シャルル・デュトワ (指揮) ビルギット・レンメルト (アルト) 東京音楽大学(女声合唱) NHK東京児童合唱団(児童合唱) マーラー/交響曲 第3番 ニ短調 聴かせていただきました。アルト・ソロ、コーラスもとても瑞々しく てよかったです。 (渡辺弘樹) マーラー《交響曲第3番》最終楽章の弱音の表情がすばらし かった。管楽器、特にトランペットおよびポストホルンの演奏は これまでの多くの海外オケを含めて最高でした。 (白井眞) がこんなに素晴らしい曲だったとは! マーラーの《交響曲第3番》 最初から最後まで一音たりとも緩みがなく、穏やかな部分の美 しさも格別。終始、感動の連続でした。 N 響の力量も存分に 発揮された最高の演奏だったと思います。 (小林晴彦) 参りましたの一言です。最後まで途切れない緊張感にあふれ た感動的な演奏でした。 (丸山純一) 第5位 2日目を聴く。世界トップレベルの演奏会が《巨人》で展開。 2月Aプロ 第1802 回|2月7日、8日 パーヴォ・ヤルヴィ (指揮) アリサ・ワイラースタイン (チェロ) エルガー/チェロ協奏曲 ホ短調 作品85 マーラー/交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」 各パートの歌が、心にしみた。その歌が重層的であることに、 パーヴォが N 響と築いていくこれからの歴史的な場と認識し (永田重樹) た。若い聴衆の心に強い火を灯した。 パーヴォ・ヤルヴィ氏の首席就任を控えた公演だったので楽し みにしていました。マーラー《第1番》は聴く機会が多かったの で他のプログラムがよいなとも思いましたが、ヤルヴィ氏とN 響 の相性の良さを感じさせる公演でした。 (今泉美輪) パーヴォ・ヤルヴィ氏の指揮で N 響の音が変わった(特にダイナ ミックレンジの幅が大きくなった) と感じました。マーラーを聴き終 わった後、涙が止まりませんでした。 (冨永尚史) エルガーの《チェロ協奏曲》に込められた悲しみや孤独を誇張 なく伝える演奏が深く心に残った。 (野田淑子) ヘルベルト・ブロムシュテット (指揮) ハチャトゥリヤン/バレエ組曲 「ガイーヌ」 ―「剣の舞」 「ばらの少女たちの踊り」 「子守歌」 「レズギンカ舞曲」 チャイコフスキー/序曲 「1812年」 作品49 第7位|2月 Cプロ|第1803回|2月13日、14日 ヘルベルト・ブロムシュテット (指揮) パーヴォ・ヤルヴィ (指揮) ティル・フェルナー (ピアノ) 第6位|9月 B プロ|第1815 回|9月16日、17日 ベートーヴェン/交響曲 第1番 ハ長調 作品21 ベートーヴェン/交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」 庄司紗矢香(ヴァイオリン) シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47 ショスタコーヴィチ/交響曲 第5番 ニ短調 作品47 第8位|11月 C プロ|第1821回|11月20日、21日 ウラディーミル・フェドセーエフ (指揮) チョ・ソンジン (ピアノ) ショパン/ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11 グラズノフ/バレエ音楽 「四季」作品67―「秋」 第9位|9月 A プロ|第1816 回|9月26日、27日 ベートーヴェン/交響曲 第2番 ニ長調 作品36 ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」 第10位|1月 A プロ|第1799 回|1月10日、11日 ジャナンドレア・ノセダ(指揮) アレクサンダー・ガヴリリュク (ピアノ) フォーレ/組曲 「ペレアスとメリザンド」 作品80 プロコフィエフ/ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26 ベートーヴェン/交響曲 第5番 ハ短調 作品67 「運命」 NHK SYMPHONY ORCHESTRA, TOKYO 13 最も心に残ったソリスト2015 第1位 10月Cプロ 第1819回|10月23日、24日 五嶋みどり (ヴァイオリン) ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77 ひたすら「音」 と向き合い、全身全霊で弾く姿に圧倒されました。凄ま じいオーラを放つ Midori の演奏を生で聴く喜びに酔いしれました。ス テージも客席も、いつもと違う空気を感じました。 (疋田和代) 靴音のよく響く靴で、舞台に登場されたときから期待が高まりました。ご 自身の足で、リズムを刻みながらのカデンツァは、圧巻でした。生演奏 で聴くことができて、宝物がひとつ増えたように感じています。 (谷口馨) ショスタコーヴィチの《ヴァイオリン協奏曲》がすごかった。特に何か にとりつかれたような第3楽章のカデンツァは本当にすごかった!(高 橋勝弥) 第2位 12月Aプロ 第1823 回|12月4日、6日 第4位 2月Cプロ 第1803回|2月13日、14日 グン・ブリット・バークミン (サロメ) 庄司紗矢香 (ヴァイオリン) R. シュトラウス/楽劇「サロメ」 (演奏会形式) シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47 第3位 6月Cプロ 第1812回|6月12日、13日 ラデク・バボラーク (ホルン) モーツァルト/ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412 R. シュトラウス/ホルン協奏曲 第1番 変ホ長調 作品11 第5位 5月Bプロ|第1810 回|5月20日、21日 ギル・シャハム (ヴァイオリン) メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 6月Aプロ|第1811回|6月6日、7日 ルノー・カプソン (ヴァイオリン) ラロ/スペイン交響曲 ニ短調 作品21 11月Cプロ|第1821回|11月20日、21日 チョ・ソンジン (ピアノ) ショパン/ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11 14 NHK SYMPHONY ORCHESTRA, TOKYO PHILHARMONY | APRIL 2016 投票を通じて寄せられたみなさまの声 パーヴォ・ヤルヴィを首席指揮者に迎えて、今まで以 単身赴任先の名古屋で FM 生中継を聴いていました。 上に奏でる音楽に深みが出てきた、素晴らしいシーズ 特に11月 B プロ、マリナー指揮の端正なモーツァルト ンだったと思います。今後にさらなる期待をしています! と、豊かな響きに満ちたブラームスに大変感動しました。 (長谷川尚斗) (斎藤寿男) 19年前、病院から外出許可をもらって聴いたのがブロ パーヴォ・ヤルヴィ首席指揮者就任、あらためておめで ムシュテットのベートーヴェンの《第 2番》だった。元気 とうございます。そして、ここまでの NHK 交響楽団サイ になって再び聴けて感無量です。 (幸純一) ドの尽力に深く感銘しております。マエストロ、パーヴォ 2月に聴いた《巨人》や《英雄の生涯》のプログラム が素晴らしかったので、N 響の会員になりました。今後 のパーヴォ・ヤルヴィとN 響の演奏に期待しております。 (石川友規) いまどき、NHK ホール自由席の1500円は助かります。よ り、良質なコンサート企画に期待しています。 (今井達朗) 昨年9月からA プロ年間会員に久方ぶりに復帰。在京 オケ鑑賞を経て、N 響のプログラミングの良さ・指揮者・ ソリスト・技術レベルの高さを痛感。 (伊福正明) R.シュトラウス《歌劇「サロメ」》、 ドビュッシー《ペレアス とメリザンド》、ベルリオーズ《テ・デウム》、ストラヴィン スキー《夜鳴きうぐいす》、バルトーク《青ひげ公の城》 ─過去5年間に定期で演奏されたデュトワ指揮の 曲目。演奏会形式とはいえ、オペラがズラリ。年末は 《第9 》が恒例イベントですが、デュトワ指揮の定期は もう一つの注目コンサートです。 (千秋亀三雄) 招聘してほしい指揮者 ベスト5 1 2 3 4 5 ヘルベルト・ブロムシュテット サイモン・ラトル エサ・ペッカ・サロネン グスターボ・ ドゥダメル ファビオ・ルイージ のお陰でクラシック、特にオーケストラへの関心を持 つヤングユーザーがさらに増えること期待しております。 (嶋谷宏明) 昨年はパーヴォ・ヤルヴィ元年。 N 響の新しい魅力を 引き出してくれると思います。今年のプログラムも楽し みです。 (田村寿栄) 1月のノセダによる鮮烈な《運命》から12月のデュトワ 快演3連発まで、まさに快進撃といっていい1年だった と思います。パーヴォ・ヤルヴィ効果に加え、新たなメ ンバーの活動も印象的。マーラー《第3番》での菊本 さんはすごかった !!(吉田淳) 12月 C プロ2日目(マーラー《交響曲第3番》)の金管 は、出色の出来栄えであったと思います。たいへんリ ラックスした雰囲気のなか、芯のある伸びやかな音色 が、ホールを満たしていた感があります。こうした金管 の音色に、大いに感動しました。 (河村秀俊) 招聘してほしいソリスト ベスト5 1 2 3 4 5 マルタ・アルゲリッチ (ピアノ) 五嶋みどり (ヴァイオリン) ヒラリー・ハーン (ヴァイオリン) 庄司紗矢香(ヴァイオリン) アンネ・ゾフィー・ムター (ヴァイオリン) NHK SYMPHONY ORCHESTRA, TOKYO 15
© Copyright 2024 ExpyDoc