成果報告書要約版 平成26年度地産地消型再生可能エネルギー面的利用等推進事業費補助金 構想普及支援事業(Ⅰ事業化可能性調査) 補助事業の名称 南相馬市における未利用バイオマスを対象にした地産地消システムの構築 事業者名:株式会社箱崎林業、一般社団法人えこえね南相馬研究機構、 株式会社早稲田環境研究所 対象地域:福島県南相馬市 実施期間:平成27年9月~平成28年2月 1.事業の背景・目的 1.本事業は福島県南相馬市を対象にした木質バイオマス発電事業による熱・電供給 事業と、畜産廃棄物/農業残渣/食品廃棄物を対象にしたメタン発酵事業の事業性評価 、及び地域PPS事業の設立意義の検討を実施する。 2.『林業の活性化』『地元産業/農業/畜産業の再生』『土地の有効活用』を連携させる 地産地消システムを目指すことで、南相馬市の本質的な復興を核にしたエネルギーマ ネジメントの構築を目的にしている。 3.そして、えこえね研究機構が地域PPS事業としての機能を来年度以降に構築し、実 現していくことを目指している。 2.補助事業の概要 未利用バイオマスの安 定調達方法の検討と熱 需要先を調査し、売電量 と熱供給を安定させる操 業方法を構築する。 さらに、地域PPS事業 を設立することで、地元 の資源から生成したエネ ルギーを地元に供給し、 外部からの調達よりも経 済メリットがでるモデルを 検討する。 3.調査の結果 事業化の可否の結論:可 検討項目 ①EMSの構成 ②EMSの効果 事業化予定時期:2016年10月頃 実施方法 検討結果 独自に電力の需給管理シス テムを構築できるかをヒアリン グ調査し、地域PPS事業に必 要な費用を把握した。 ・大手PPS事業者にヒアリング調査した。 ・初期投資費用が最低でも2億円かかる ことが判明し、独自の地域PPSは断念。 ・大手PPS事業者の需給管理は委託し、 取次店(低圧対象)スキームとして展開 南相馬市の4000世帯を対象に ・年間の収益が2000万円にも及ぶ。 事業収益のシミュレーションを ・南相馬の市民には3~5%の電気料金 が削減されることが判明 実施した。 ・木質バイオマスの賦存量と利・小規模分散型の木質バイオマス発電 用可能量を調査した。 であれば、事業展開の可能性がある。 ③再生可能エネル ・生ごみ、畜産系等のメタン発 ・メタン発酵に関しては、原料の調達や ギーに関する調査 酵原料の賦存量と利用可能量 消化液の処理が問題となり、すぐに事 業展開することは困難である。 を調査した。 (任意) ・各バイオマスに適した技術の 選定を行った。 ・PPS事業の取次店スキーム ・大手PPS事業者の意向で2016年10月 以降から事業開始 ④事業実施体制・事業 を大手PPS事業者と調整 スキーム・スケジュー ・木質バイオマス発電所は原 ・木質バイオマス発電所は地元の花プ 料の集荷との地元の構想との ロジェクトと連携し、ビニルハウスに供 ル 給することを想定 調整を行う。 ・木質バイオマス発電所(超小 ・木質バイオマス発電は年間750万円の 型)の事業性評価を実施した。 収益を得ることが判明し、熱の利活用も ・メタン発酵の事業性評価を実 十分に可能。 ⑤事業採算性評価 ・メタン発酵は事業規模と消化液に起因 施した。 ・取次店としての事業収益を試 することが判明。 ・取次店は地元のガス会社と連携する 算した。 のが得策。 ・各種ボトルネックを明らかに ・PPS事業においては、初期投資なく展 することで、展開の容易性を定開できるため展開し易いが、独自に需 給管理仕組みは難しい。 性的に判断する。 ⑥他地域への展開 ・今回の木質バイオマス発電所は原料 の調達量と熱供給量が少ないので展開 しやすい。 ・地元と協議し、方針を固める。地域PPS事業の事業化に向けて、しば らくは取次店としてノウハウと実績を構 ⑦今後の展望・課題・ 築する。 対策 ・木材の汚染問題は今後の国課題とし ても取組んでいく必要がある。 4.地産地消型エネルギーシステムの概要 ・えこえね南相馬としては、需給管理システムのシステム費用に投資することが困難なため取次店スキームで展開する。 ・ 需給管理システム PPS事業者 南相馬市 えこえね南相馬 相馬ガス 売電 電力の 卸供給 出資 ①PPS事業の前にシェア率を20%にする。 ②システムの共通プラットフォーム化による 低コストの実現 仮称)みなみそうま電力 株式会社 約?年 (CEMS) 収 益 小売供給契約 一般家庭 相馬ガスの顧客 PPS事業 約1年 商店など 地域の 発電所 高圧での バランシンググループ (資金溜め) 低圧の取次 (実績作り) 【エネルギーマネジメントシステムの構成】 アイテム 対象需要 導入予定時期 (既設or新設) 設備概要(出力、容量、用途、台数等) 一般家庭4000世帯(40A以上)、スマートメーターは必然的に装着される。 2016年10月以降 大手PPS事業者によって、需給管理を実施して頂く。 既に依頼済み 太陽光 2MW、大手PPS事業者に売電する予定 既存&新設 風 力 ― ― 50kW×3基、FITで売電、熱は併設するきのこ工場や植物工場に供給予定 2016年10月頃 水 力 ― ― コジェネ等 ― ― 蓄電池 ― ― その他 メタン発酵によるガス化発電を想定しているが、引続き適したスキームを検討中 検討中 EMSシステム 電源・ 熱源 時系列 バイオマス
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