外部環境をにらみつつも、利回り志向継続か

しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp
投資環境
2016 年 4 月 1 日
外部環境をにらみつつも、利回り志向継続か
1.2015 年度も利回り志向が継続
2012 年度以降、異次元の金融緩和などを背景に円安、株高が続いていた金融市場ですが、2015 年度は、
日経平均株価は 2,448 円(12.75%)下落、ドル円は 7 円 80 銭程度下落しました(図表 1)
。債券市場は堅
調な動きが継続し、長期金利は日銀の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を受け、0.40%からマイナ
ス 0.05%に低下しました(図表 2)
。また、東証 REIT 指数は日銀の緩和政策が追い風になり、31 ポイント
(1.7%)上昇しました。
2015 年度の各資産の収益率は、債券はプラス 5.4%(NOMURA ボンド・パフォーマンス・インデックス、
総合)と好調(図表 3、4)
。また、東証 REIT 指数(配当込み)はプラス 5.2%とまずまず。他方、TOPIX(配
当込み)はマイナス 10.8%と厳しい数字となりました。株式の価格変動リスクについても、世界経済の先行
き不透明感などから 2014 年度と比べ倍増しました。
スタイル別※(P.3 参照)でみると、バリュー、グロースではグロース、スマートベータシリーズでは、配
当を重視する配当貴族指数のパフォーマンスが相対的には良好で、配当貴族指数の収益率はマイナス 1.0%と
小幅にとどまりました。2014 年度も東証 REIT 指数、配当貴族指数が相対的には高パフォーマンスとなって
おり、配当利回り(分配利回り)重視の姿勢が継続している模様です。
図表1. 株価とドル円
(円)
(円)
(ポイント)
130
1.2
120
1.0
1,800
110
0.8
1,600
100
0.6
1,400
90
0.4
1,200
80
0.2
1,000
8,000
70
0.0
800
6,000
60
-0.2
600
20,000
18,000
16,000
14,000
12,000
12/3
12/6
12/9
12/12
13/3
13/6
13/9
13/12
14/3
14/6
14/9
14/12
15/3
15/6
15/9
15/12
16/3
10,000
(年/月、月次)
日経平均株価(左目盛)
2,000
12/3
12/6
12/9
12/12
13/3
13/6
13/9
13/12
14/3
14/6
14/9
14/12
15/3
15/6
15/9
15/12
16/3
22,000
図表2. 長期金利、Jリート
(%)
ドル円(右目盛)
長期金利(左目盛)
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投 信作成
(年/月、月次)
東証REIT指数(右目盛)
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投 信作成
図表3. 2014年度のリスク・リターン
図表4. 2015年度のリスク・リターン
45.0%
10.0%
配当貴族
35.0%
グロース
配当込 REIT
TOPIX
リターン
30.0%
25.0%
債券総合
5.0%
バリュー
20.0%
リターン
40.0%
配当込 REIT
0.0%
配当貴族
-5.0%
15.0%
10.0%
グロース
-10.0%
5.0%
0.0%
0.0%
バリュー
債券総合
5.0%
TOPIX
リスク
10.0%
15.0%
-15.0%
0.0%
10.0%
リスク
20.0%
(注)リスクは月次リターンの標 準偏差 (年換 算)
(注)リスクは月次リターンの標 準偏差 (年換 算)
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんき ん投信 作成
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんき ん投信 作成
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
30.0%
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2.強まる為替、米株の影響
2015 年度の国内株は為替とともに米株の動きに大きく左右されました。日経平均株価の月次騰落について
みると、ドル円が影響を与えたとみられる月(ドル円上昇・日本株高、ドル円下落・日本株安)は 12 か月中
10 か月、米株が影響を与えたとみられる月(米株高・日本株高、米株安・日本株安)は 12 か月中 11 か月と
前年度に比べ増えています(図表 5)
。米株に影響を与える要因は日本株より複雑とみられますが、ドルの動
きより原油の影響が強くなっている可能性があります(図表 6)
。
ドル円については、米国の利上げペースが大きな影響を与えるとみられます。市場が織り込む年内の利上げ
回数は、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が早期利上げに慎重な姿勢を示したことを受けやや減
少し、1 回程度となっています。これに対し、3 月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利見通し
は年内 2 回。4 月の利上げの可能性は低いものの、6 月もしくは 7 月の利上げ観測が強まると、ドルが強含む
可能性があります。
原油価格については、持ち直してきているものの不透明感が強い状況です。4 月 17 日にカタールのドーハ
で、石油輸出国機構(OPEC)加盟および非加盟の主要産油国が、増産凍結の最終合意に向けた会合を開く
予定になっています。合意に至ればリスクオン(選好)となり、株高・円安となることも想定されます。
国内では、日銀の追加緩和、消費増税の再延期や財政出動などの政策期待が強まっていますが、2016 年度
も米金融政策や原油をめぐる動きなど外部環境についても注視していく必要がありそうです。
図表5. 日本株に影響を与えた月数
(月次騰落、過去12か月中)
米株
12
ドル円
8
8
6
6
4
4
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投 信作成
(参考) 2015年度の騰落率(月次)
年/月
15/4
15/5
15/6
15/7
15/8
15/9
15/10
15/11
15/12
16/1
16/2
16/3
日経平均株価
1.6
5.3
-1.6
1.7
-8.2
-8.0
9.7
3.5
-3.6
-8.0
-8.5
4.6
ドル円
NYダウ
-0.8
4.4
-1.4
1.2
-2.1
-0.8
0.3
2.0
-2.1
0.6
-6.8
-0.5
0.4
1.0
-2.2
0.4
-6.6
-1.5
8.5
0.3
-1.7
-5.5
0.3
7.1
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
16/3
15/12
15/9
15/6
14/3
(年/月)
(出所)Bloomberg、FRBより、しんきん投 信作成
15/3
0
16/3
15/12
15/9
15/6
15/3
14/12
14/9
14/6
14/3
ドル指数
2
VIX指数
0
原油
14/12
2
VIX指数
10
14/9
10
(月次騰落、過去12か月中)
(月数)
14/6
12
(月数)
図表6. 米株に影響を与えた月数
(年/月)
(%)
VIX指数
-4.8
-4.9
31.7
-33.5
134.6
-13.8
-38.5
7.0
12.9
10.9
1.7
-32.1
ドル指数
-3.8
2.4
-1.5
1.9
-1.6
0.5
0.6
3.3
-1.5
1.0
-1.4
-3.7
原油
20.5
-3.2
-0.7
-12.8
-9.2
-8.7
3.6
-13.0
-19.0
-8.2
1.1
16.9
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※日本取引所グループ資料より
TOPIX スタイルインデックスシリーズは、TOPIX 等の構成銘柄を連結 PBR(株価純資産倍率)などの指標を
用いて、銘柄群をバリュー又はグロースといったスタイル別に区分した「時価総額加重型」の株価指数。
S&P/JPX 配当貴族指数は、既にグローバルで幅広く利用されている S&P 配当貴族指数ファミリーに新しく
追加される指数であり、東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄の中で、少なくとも過去 10 年間にわたり増配ま
たは配当維持を続けてきた銘柄のパフォーマンスを測定します。この指数は、インカム戦略を追求する日本の
投資家に新たな選択肢を提供すると考えられます。
(シニアストラテジスト 鈴木和仁)
※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
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りません。
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投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります)
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(お客様に直接ご負担いただく費用)
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 ご換金時の費用・・・信託財産留保額 上限 0.3%
(保有期間中に間接的にご負担いただく費用)
 運用管理費用(信託報酬)
・・・純資産総額に対して、上限年率 1.5984%(税抜年率 1.48%)
 その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有
価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と
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