『セーフスクールアンバサダー(SSA)® いじめ問題対応プログラム』用語集 Ver1.2 A) 【Acts Against Campus/アクツアゲインストキャンパス】 学校に対する反社会的な行動: 器物破損・教師への反抗・校則違反など、学校に対する反抗的・反社会的な行動。 これらの行動によって、学校に関わるすべての人がマイナスの影響を受けることになる。 【ADA:Average Daily Attendance/アベレージデイリーアテンダンス】 平均出席日数: アメリカの学校では、在籍者数ではなく生徒の出欠状況によって、国が学校へ支払う交付金が異なる。欠席者 数が増えるとその分学校は予算が減少する。学校に児童生徒が登校しない場合、その学校の予算減少に直結す る。ADAの金額は州によって異なるが、全州平均は一日あたり一人40ドル。 【Adult Group/アダルトグループ】 大人チーム: 先生や保護者、スクールカウンセラーなど児童生徒の相談役となる大人。ファミリーグループに入りSSAプ ログラムの先導役として、活動を行う子どもたちと定期ミーティングなども行う。 【 “Alpha” Students/「アルファ」ステューデント】 プラス「アルファ」な児童生徒: SSA プログラムにおいて重要な役割を担う児童生徒。 言語表現力があり、社交性のある児童生徒で、友だちや仲間の思いや願いをきちんと言葉にすることができる。 SSA プログラムを実行していくにあたり、重要な役割を果たす。 【Ambassadors/アンバサダーズ】 いじめ問題対応委員(Safe School Ambassadors): SSA プログラムでは、いじめ問題に取り組み、みんなの目標となるような行動を示す子どもたちのことを、 敬意を表し「アンバサダー(大使) 」と呼んでいる。 【Ambassadors Actions/アンバサダーズアクションズ】 いじめ対応アクション: SSA プログラムでは、6つの具体的ないじめ対応方法を定めており、子どもたちはいじめの種類によってこ の6つの対応方法から適した方法を選ぶ。 【Asset Building Adult/アセットビルディングアダルト】 人間性の豊かな大人: 経験が豊かで人間として魅力のある大人。子どもたちが、勉強だけでなく、さまざまなことを学べる大人。 B) 【Belonging/ビロンギング】 所属感: 子どもたちが、互いを思いやることでつながりを感じ、安心できる状態のこと。 【Bullying/ブリイング】 いじめ: アメリカでは、なぐったり蹴ったりする身体的ないじめや、直接悪口を言うなどの言葉によるいじめが多い傾 向にある。日本では、精神的なダメージを与えるいじめ、教職員(大人)には分からないように隠語を使った 陰湿ないじめや、ネットいじめも含まれる。 【Bystanders/バイスタンダーズ】 いじめの傍観者: 学校内外において、いじめを実際に見たり聞いたりしているが、何もせずに、周りで見ているだけの子どもた ち。SSA プログラムでは、いじめの傍観者である子どもたちの行動や言動をポジティブに変えていくことを 重要な目的の一つにしている。 C) 【Code of Silence /コードオブサイレンス】 暗黙の了解: 児童生徒(子ども)と教職員(大人)との信頼関係が希薄である場合、子どもたちは危険なことが生じても大 人に告げる行動をとることはない。これは、子どもたちの間で「告げ口をするな。仲間外れにするぞ」という、 暗黙の了解にもなっている。 【Community/コミュニティ】 地域・地域住民: SSA プログラムを行うにあたって大人の関わりが重要となるが、学校の職員のみでなく親や地域住民も大人 チームとしてファミリーグループに参加することが求められる。 【Courage/カレッジ】 勇気: ここでの勇気とは、人を力づけ奮い立たせる力のことを指す。 【Crossing the line/クロッシングザライン】 線を超える: SSA イニシアル研修(導入研修)時に行う活動で、生徒が横一列に並び、トレーナーが問いかける質問にイ エス・ノー形式で前後に移動する形で答えるもの。体験を通じて自分の行いや経験を振り返り、勇気を持って 行動することを学ぶ、非常に重要な活動。 【Cyber Bullying/サイバーブリイング】 ネットいじめ: ネットいじめの件数は日本・アメリカともに増えてきており、特に日本ではネットいじめの低年齢化が進んで いる。アメリカではフェイスブックなど投稿サイトでのいじめや、嫌悪感を抱く画像・動画の投稿などが多い。 日本では、ラインなどSNSを使った陰湿ないじめが目立つ。 E) 【Empower/エンパワー】 力づける: 子どもたちに自信を持たせ、力づけることが SSA プログラムの大事なポイント。 F) 【Family Group /ファミリーグループ】 セーフティネットとしての小グループ: 子ども 6~9 人程度に大人が 1 人付く小グループ。SSA の活動を行っていく際に、大人が子どもたちの相談 に乗ったり、活動をサポートするため、グループで月例ミーティングを行う。この小グループは SSA プログ ラムの持続性を保持するために重要な役割を果たす。 I) 【Inside-Out Approach/インサイドアウトアプローチ 】 学校を内側から変えていく取り組み: 子どもたちの考え方や行動を変え、大人もその変化をサポートすることで、結果、学校の環境を改善していく。 【Outside-In Approach/アウトサイドインアプローチ】 外部からの人や設備に頼って学校を変えていく取り組み: 金属探知機や専門家の投入など、外部からの人や設備に頼って学校を変えていく取り組み。 アメリカではコロンバイン高校銃乱射事件を受けて始まったが、子どもたち自身が変わらないため、結果とし て費用がかさむ割に校内環境に大きな改善は見られなかった。 M) 【Mistreatment/ミストリートメント】 問題となるような行動: 人からされて嫌な気持ちになる言動などのこと。SSA プログラムでは大きくいくつかの分類「仲間外れ」 「か らかい」「脅し」「暴力(望まない接触)」「学校に対する反社会的行動」「ネットいじめ」などに分けられてい る。 S) 【Safe School Climate/セーフスクールクライメイト】 心地よい校内環境・学校の雰囲気: みんなが安心して一緒に学べる学校の雰囲気。学校に「そよと心地よい風」が吹いているイメージ。 【School Connectedness/スクールコネクテッドネス】 校内の安心できるつながり: 校内において、子どもたちが仲間や大人と「お互いを気づかい、支え合える信頼関係」を築けていること。こ のつながりがあることで、子どもたちは健やかに成長することができる。 【SSA Initial Training/SSA イニシアルトレーニング】 SSA イニシアル研修(導入研修): SSA の活動を始めるにあたって、児童生徒が受講する研修。いじめに立ち向かうためのスキルの取得や、行 動を起こすための勇気・仲間作りなどを行う。 U) 【Unwanted Physical Contact/アンウォンテッドフィジカルコンタクト】 暴力(望まない接触): 殴る・蹴るなどの暴力行為だけでなく、小突く・押す・軽く叩くなど、された方が嫌な気持ちになる身体的接 触。 Y) 【Youth as Social Change Agents/ユースアズソーシャルチェンジエージェンツ】 若者は社会を変えるちから: 子どもたちこそ、この社会を変える原動力だということ。学校を変える行動が社会をも変えていく。
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