県内主要発注企業外注ニーズ調査結果

県内主要発注企業外注ニーズ調査結果
I. 目 的
県内主要発注企業の外注状況、下請企業に対する技術・加工等のニーズを把握し、下請取引
紹介・あっせんの円滑化に資すること。
II. 調査対象企業
県内所在の発注を主とする登録企業
91 社(前年度 91 社)
III. 調査方法
訪問によるヒアリング調査
IV. 調査時点
平成 28 年 1 月~3 月
V. 調査結果
1 生産の状況
(1)現 況
回答企業数 91 社の生産概況を生産品目総数 254 品目についてみると、生産高(前年比)を「増
加」とする品目が 75 品目 29.5%(前年度 77 品目 31.8%)、「変化なし」が 102 品目 40.2%
(前年度 96 品目 39.7%)、「減少」が 77 品目 30.3%(前年度 69 品目 28.5%)となっており、
前年度と比較して「増加」が 2 品目 2.3 ㌽減少、「変化なし」が 6 品目 0.5 ㌽増加、「減少」
が 8 品目 1.8 ㌽増加している。(図-1)
これを製造分野別にみると、「増加」は音響機器が 38.5%(前年度 30.8%)で最も高く、次いで
OA機器が 37.0%(前年度 21.7%)となっている。「変化なし」は精密機器が 52.9%(前年度
27.8%)で最も高く、次いでOA機器が 51.9%(前年度 65.2%)となっている。「減少」は輸送
機器が 51.4%(前年度 51.5%)で最も高く、次いで半導体が 50.0%(前年度 57.1%)となって
いる。(図-2)
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(2)見通し
今後の見通しを生産品目総数 254 品目についてみると、「増加」が 44 品目 17.3%(前年度
39 品目 16.1%)、「変化なし」が 134 品目 52.8%(前年度 119 品目 49.2%)、「減少」が 76
品目 29.9%(前年度 84 品目 34.7%)となっており、前年度と比較して「増加」が 5 品目 1.2
㌽増加、「変化なし」が 15 品目 3.6 ㌽増加、「減少」が 8 品目 4.8 ㌽減少している。
(図-3)
これを製造分野別にみると、「増加」は半導体が 50.0%(前年度 28.6%)で最も高く、次
いでOA機器が 25.9%(前年度 21.7%)となっている。「変化なし」は音響機器が 69.2%
(前年度 61.5%)で最も高く、次いで精密機器が 64.7%(前年度 33.3%)となっている。
「減少」は輸送機器が 62.9%(前年度 66.7%)で最も高く、次いで電子部品が 50.0%(前年
度 38.1%)、住宅関連が 50.0%(前年度 80.0%)となっている。(図-4)
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外注状況
(1)外注企業数
回答企業 91 社が外注している企業の数は 3,584 社(延べ数、以下同じ)あり、これを県内、
県外及び海外別でみると、「県内」が 1,232 社で 34.4%(前年度 1,223 社 32.9%)、「県外」
が 2,276 社で 63.5%(前年度 2,413 社 64.9%)、「海外」が 76 社で 2.1%(前年度 81 社
2.2%)となっており、前年度と比較して「県外」及び「海外」の割合が減り、県内に外注する
割合が増加している。(図-5)
これを製造分野別にみると、一般機器が 880 社で最も多く、次いで精密機器が 814 社、OA
機器が 455 社となっている。
さらに県内、県外及び海外別で、県内への外注割合が高い製造分野は、半導体の 84 社 60.0%、
農林機器の 97 社 52.2%、音響機器の 70 社 45.2%となっている。
逆に県外及び海外で外注割合が高い製造分野は、県外では精密機器の 660 社 81.1%、通信機
器の 139 社 72.0%、海外ではOA機器の 28 社 6.2%、輸送機器の 10 社 3.3%となっている。
(図-6)
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(2)外注金額
回答企業 91 社の1年間での外注金額は、861 億 8,769 万円(前年度は 91 社 916 億 2,705 万
円)となっている。
このうち県内への外注は 275 億 9,842 万円 32.0%(前年度 297 億 6,238 万円 32.5%)、県外
への外注は 433 億 4,860 万円 50.3%(前年度 431 億 2,512 万円 47.1%)、海外への外注は 152
億 4,066 万円 17.7%(前年度 187 億 3,955 万円 20.5%)となっている。(図-7)
これを製造分野別にみると、県内への外注は半導体が 81.3%で最も高く、次いで通信機器が
57.8%、農林機器が 49.8%となっている。
一方、県外及び海外の外注についてみると、県外への外注は輸送機器が 72.8%で最も高く、次い
で音響機器が 68.2%となっている。海外への外注は OA 機器が 48.2%で最も高く、次いで一般機器
が 13.7%となっている。(図-8)
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外注している加工内容
回答企業 91 社が外注している加工内容をみると、「メッキ」が 92.3%と最も高く、次いで「旋
盤切削」85.7%となっている。(図-9)
図-9 加工内容別外注割合
これを県内、県外及び海外別にみると、県内へは「専用機」が 75.0%で最も高く、次いで「設
備メンテナンス」が 63.6%、「FC・FCD 鋳造」が 62.9%となっている。県外へは「ダイカスト金
型」及び「粉末冶金」が 100.0%で最も高く、次いで「ロストワックス鋳造」が 92.9%、「冷間
鍛造」が 88.9%となっている。海外へは「MIM(金属粉末射出成形)」及び「OEM発注」が
20.0%で最も高く、次いで「ステンレス鋳造」14.3%、「平面研削」が 11.1%となっている。
(図-10)
図-10 加工内容別県内及び県外企業割合
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県内発注企業からの県内受注企業に求められる課題
県内の発注企業が、現在、県外の企業に外注している案件について、県内の企業に切替えるとした場合
に求められる課題は、「コストダウンへの対応力」が 67 社(73.6%)、「短納期化への対応力」が 44 社
(48.4%)、「多種少量生産への対応力」40 社(44.0%)、「管理体制のレベル」36 社(39.6%)、「加
工精度」29 社(31.9%)となっている。(図-11)
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