ANA HOLDINGS NEWS 第 1 6 - 0 0 1 号 2016年4月1日 2016年度 ANAグループ入社式 片野坂グループCEO挨拶(概要) ~ 安全を基本に、一人ひとりがプロフェッショナルとして自己ベストを追求しよう ~ ◆ANAグループ安全理念 ~安全は経営の基盤である~ 新入社員の皆さんには、本日、私達ANAグループにおいては「安全が全て」であるということを、 深く胸に刻み込んで欲しいと思います。 「安全は経営の基盤であり社会への責務である。」 ANAグループの全ての役職員は、日々、この「安全理念」を念頭に置いて仕事に臨んでいます。 まだ皆さんには、安全が損なわれることの重大さを実感としてとらえることは難しいかもしれません。 今年度は、過去に全日空が起こした雫石事故から45年目、松山沖事故から50年目、羽田沖墜 落事故から51年目になります。今でも航空機事故は毎年世界のどこかで発生し、尊い乗客・乗員の 命が失われています。ANAグループでは、「二度と悲惨な事故を起こしてはならない」との固い決意 の下、安全の堅持のため、航空機運航に携わる全ての役職員が弛まぬ努力を続けてきました。これ からも、お客様に安心してご利用いただくため、航空機運航はもとより、全てのグループ会社が全て の事業において、お客様の安全・安心を守り続けなければなりません。 それでもなお、突然のトラブルが発生することがあります。この3月22日、ANAの国内線において、 搭乗手続きや予約ができなくなるトラブルを発生させてしまいました。ANAを信頼して航空券をご予 約・ご購入いただき、当日空港にお見えになったお客様の大切な出張や旅行を突然台無しにしてし まい、お客様の期待を大きく裏切る事態を引き起こしてしまいました。 全ての関係する役職員が全力で対応と復旧にあたりましたが、多くのお客様にご迷惑をおかけし、 厳しいお叱りをたくさん頂戴しました。原因を究明し、再発防止策をとりましたが、お客様の揺らいだ 信頼を回復するため、引き続き全力を挙げていきます。 また、同日、ベルギーのブリュッセルの空港と地下鉄で爆弾テロが発生し、多数の犠牲者が出て しまいました。昨年11月にパリで発生した同時多発テロ以降、ブリュッセル線のご利用者数は大きく 落ち込んでいましたが、ようやく渡航需要が回復してきた矢先での出来事です。 グローバル化が進んだ結果、テロだけではなく、紛争や疫病、自然災害や景気変動など、世界に 散在するリスクが様々な試練となって突如として私達を襲います。 ◆ANAグループの歴史 ~ANAのDNAであるチャレンジ精神で困難を乗り越えてきた~ 私達ANAグループは創業から64年間、様々な試練に見舞われてきましたが、そのたびに全社員 が結束して立ち向い、これらを克服してきました。さらに、お客様のご期待に応えるべく、ネットワーク を広げ、ビジネスの枠を広げ、運航品質やサービス品質を高めて参りました。 こうした弛まぬ努力が実を結んだ結果の一つとして、今年3月には国際線定期便就航30周年を 迎えることができました。1986年3月にグアムに就航して以来、世界中にネットワークを広げ、現在 は海外39都市に旅客便を運航しています。この間、失敗を恐れず、常に新しいことに挑戦してきま した。世界に先駆けてボーイング787ドリームライナーを導入し、世界で最初に商業運航を始めまし た。沖縄には貨物ハブ基地を作り、日本初のLCCであるピーチ・アビエーションを立ち上げ、続いて バニラ・エアも設立しました。 航空関連ビジネスだけではありません。訪日外国人の旺盛な消費需要に応えるため、全日空商 事は百貨店と提携して空港外免税店を立ち上げます。ANAケータリングでは、イスラム教徒向けの ハラール認証機内食も提供しています。海外からのお客様による国内線利用が増加していますが、 国内線運航を主体とするANAウイングスや、各空港会社でも外国のお客様のご利用が増えており、 ANAグループのビジネスの追い風になっています。 ANAグループはこれまで、幾度となく様々な困難に直面し、そのたびに知恵を結集し全員が力を 合わせて乗り越えてきました。この不撓不屈の精神、チャレンジ精神こそがANAのDNAです。これ からこのDNAを受け継いでいくのは、ここにいる皆さんです。 ◆新入社員へのメッセージ ~一人ひとりが自己ベストを尽くそう~ ANAグループでは今年、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を見据え、新たな 中期経営戦略を策定しました。世界中の全てのお客様を断トツの品質でおもてなしし、グローバルプ レゼンスを向上させます。また、環境問題への対応や、観光立国・地方創生などの政府の重点政策 に貢献することで自らも成長し、企業価値を高めていきます。総力を挙げ、「お客様満足と価値創造 で世界のリーディングエアライングループを目指す」という経営ビジョンを達成します。 ANAグループでは、国籍・年齢・性別・障がいの有無・言語・文化などを問わず、社員一人ひとり が輝きながら働き、世界中のお客様を「あんしん・あったか・あかるく元気」におもてなしします。合言 葉は「一人ひとりが自己ベストを尽くそう」です。 ANAに所属する羽生結弦選手も福原愛選手も、我々が応援する高梨沙羅選手や国枝慎吾選手、 各種スポーツ団体に所属するアスリートの皆さんも、ANAグループの仲間で今年8月のリオデジャ ネイロ オリンピック・パラリンピックへの出場を決めている女子ラグビー日本代表の横尾千里選手、 パラリンピック水泳代表の津川拓也選手も、これから出場を目指す選手も、懸命に技を磨いて自己 ベストを出してきました。 皆さんの先輩達は、厳しい訓練や教育・研修、業務経験を通じ、ANAグループに根付く安全文化 や断トツの品質を守り、そしてさらに高めていくというDNAを吸収し、オリンピック・パラリンピック選手 に引けを取らない、一人前のプロフェッショナルに成長しています。まさに、一人ひとりが己のベスト を尽くしているANAグループの社員であり、そのような頼もしい先輩達が今日から皆さんを待ってい ます。 今日、この入社式に臨んだ初心を忘れずに、ANAグループの一員であることの誇りと責任を大切 に、まず小さな一歩から確実に歩き始めて下さい。 皆さんの自己ベストの発揮と今後の成長、大いに期待しています。 以上
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