平成 27 年度 佐賀県食育賞受賞者の概要 【幼稚園・保育園等部門】

平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【幼稚園・保育園等部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・梅畑(梅パーク)の梅の収穫や調理体験等を実施す
るなど、豊かな自然環境を活かした食育を行っている。
また、梅パークは地域の方にも開放して花を楽しんで
もらい、また、収穫体験もできるようにしている。
りょっこうしゃ
社会福祉法人緑 光 舎
保育園ひなた村自然塾
(佐賀市)
・園内で栽培した野菜や果物の他、地元の旬のものや、
昔ながらの発酵調味料等を手作りするなどして積極的
に給食に使用している。
・園内での収穫体験をはじめ、給食に使う食材の調理
前後の変化を伝えるなど、園児に旬の食材を肌で感じ
させ、様々な食べ物に関心を持たせる工夫をしている。
・保護者の給食試食会や、アンケート結果を活かした
給食づくりなど、家庭との情報共有も積極的に行って
いる。
【審査員意見概要】
・食材の調理前後の変化を伝える取組は、子どもたちが日常的に「旬」を感じる貴重
な機会になっていると感じました。
・多彩な実践、日本文化の継承、自然環境重視など様々な視点を通して、食への関心
や食べることの大切さを高めている。
・いろいろな活動を行われている園の素晴らしい活動を評価。園から発信される新し
い取組も期待しています。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【幼稚園・保育園等部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・週 1 回の職員同士の給食会議で、残食状況等、職
員間で園児の情報を共有している。
社会福祉法人
朝日福祉会
あさひ保育園
(武雄市)
・個別対応にこだわった離乳食や、味覚を育てるた
め、いりこや鶏ガラを使用した薄味の給食に心がけ
ている。
・季節に応じた献立作りを心がけている。また、地
元業者と連携し、地物食材を積極的に活用する園の
姿勢は、地域で子どもを育てていることの意識づけ
にも繋がっている。
・絵本に出てくる料理を再現するなど、日々の保育
の中に食育を自然に取り入れ、家庭での食育にも役
立ててもらっている。
【審査員意見概要】
・子どもとともに、保護者に対する食育はとても重要です。たくさんのすばらしい取
組を行われている園だからこそ、もっと保護者も参加できる活動を広げられることを
期待しています。
・絵本に出てくる料理の再現など、子どもたちのワクワクを上手に引き出しています
ね。また、料理の再現だけにとどまらず、遊びや生活発表までの一連の取組も心に残
る思い出になると思います。
・給食の食材には地元産食材を地元の業者から仕入れるなど、地産地消だけでなく地
域で子どもを育てる意識づけを行っており、社会的貢献度が高い。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【幼稚園・保育園等部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・食育の実践(地元産の食材を給食に活用する、調
理体験の実践等)をイベントで終わらせることなく、
職員全体で「評価と改善」を繰り返し実践している。
社会福祉法人
ルンビニ福祉会
ルンビニ保育園
(嬉野市)
・これまでに栽培活動やクッキング、配膳活動等の
食育の取組に関する課題を検討し、改善を加えてい
る。
・園内の食育会議において、施設長をはじめ全職員
がそれぞれの立場から意見を出し合い、共通認識を
持っている。
「アサーション」
(さわやかな自己主張)
を職場目標とし、食育を行う職員同士のコミュニケ
ーションを大切にすることで、食育の取組の充実に
つなげている。
【審査員意見概要】
・
「給食は保育の重要な部門である」との考えが、保育所全体で、しっかりと理解され
ていると感じました。給食担当職員のみならず、それぞれの専門職が、それぞれの専
門分野で専門性を発揮するという姿勢は、あらゆる取組にもつながると思います。保
護者へのお便りが「しょくいくだより」とされている点も、意識的な働きかけを感じ
ることができました。
・食育の評価、改善の方法、食育における職員の連携の大事であることをあらためて
示したことは画期的である。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【学校部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・家庭配付用の給食だより(ほっとタイム)や食育だより(もりもり)
で、給食の時間の様子や給食で使用する食材の情報提供を行い、保護
者の食への関心を高めている。
・公民館との共催で、「親子ふれあい料理教室」を開催し、家庭でも
積極的に摂りたい「豆」を使って、親子で調理した。出来上がった料
理は、日頃、児童がお世話になっている地域の方々を招いて、会食を
行い、地域との交流を深めた。
・三重津海軍跡地(佐賀市)の世界遺産登録にちなんだ給食を提供し
わかくす
佐賀市立若楠小学校 たり、「我が家の自慢料理」を家庭から募集し、毎月の献立に取り入
(佐賀市)
れたりして、地域や家庭と連携した献立づくりに努めている。また、
児童に、箸の上手な使い方や食事マナーを学ばせるなど、学校給食が
生きた教材となるよう工夫している。
・大豆 100 粒運動(※)の実施校であり、学校外の人材を活用した食
育活動を継続して取り組んでいる。
(※)大豆の種まきから収穫等を通じ、子ども達が食の循環を学ぶ食
育活動。佐賀市内では 11 校が実施。
・さが“食と農”絆づくりプロジェクトふるさと先生の出前講座を母
親委員会が受講するなど、地域の方々から学ぶ機会を設けている。
【審査員意見概要】
・魚に親しむ工夫や、三重津海軍カレーの給食など。給食を生きた教材と位置付け、
地域や事業所とも連携した取組は子どもたちにとって素晴らしい学びの場になってい
ると思います。保護者の方々へも、一方的な発信のみでなく、自慢メニューの募集な
ど、双方向のやりとりとなっており、家庭における食への関心が高められていると感
じました。
・職員間の共通理解、連携、地域や企業とも連携がとれており、食育を推進する環境
が整っているため、今後も継続して実践されることが期待できる。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【学校部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・朝食振り返りカード(※)を活用し、家庭の食卓
で不足しがちな食材(豆類や緑黄色野菜等)を把握
し、学校給食に積極的に取り入れている。
・朝食振り返りカードには、保護者からの感想を記
載してもらい、全児童に栄養教諭からのコメントを
入れて返し、生活習慣改善への意識を高めている。
なかばる
みやき町立中原小学校
(みやき町)
・食育だよりや PTA 母親委員会主催の給食試食会で、
児童の食事摂取状況について情報を共有し、保護者
とともに考える場を設定している。
・給食時の栄養指導や食物に関わる人々への感謝な
ど心の涵養に対する取組を学校全体で組織的に行
い、食生活だけでなく、学習規律が高まるなど成果
を上げている。
(※)みやき町で実施。全小・中学校の児童生徒に
対し「食生活アンケート」
「朝食振り返りカード す
こやかみやきっ子」を実施し、その結果を「みやき
町食育だより」としてみやき町内の児童生徒の家庭
に配布。
【審査員意見概要】
・町全体で行われている調査結果をもとに、児童の実態にあった食育を進めているこ
とは他校の模範となるものである。
・みやき町としての継続した食育に取り組むだけでなく、家庭を巻き込んだ学校独自
の活動も実施しており模範性に優れている。また、そうした取組によって家庭の食生
活の改善や学習規律の高まりが成果として表われ、他校のモデルとなっている点から
社会的貢献度も高いと言える。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【家庭・地域部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・平成 17 年 3 月に旧小城町、旧芦刈町、旧牛津町、
旧三日月町が合併し、同年 4 月に新しく小城市食生
活改善推進協議会として設立された。現在 162 名の
会員によって組織される。
小城市食生活改善推進協議会
(小城市)
・市の食育イベントをはじめ、さまざまな事業にボ
ランティアとして参加するなど、地域に欠かせない
存在となっている。
・市報さくらの季節のお勧めレシピに旧 4 町の会員
が交代で担当し、
「旬の食材でお勧めレシピ」を掲載
している。
・幼稚園・保育園に対するおにぎり活動や、男の料
理教室、各地区での伝達講習会など、子どもから高
齢者まで、様々な年代に対して食生活改善の普及を
行い、住民の健康づくりに貢献している。
【審査員意見概要】
・市民の方々の健康づくりのため、精力的に楽しく活動されており、地域になくては
ならない存在であることが見て取れます。
・高齢者や男性、子どもなどに対して小城食改は住民の健康づくりに貢献している。
・地域の子どもから一般消費者まで幅広い年代の男女に対する食育に年間を通じて活
発に取り組んでいる。また、食育を通じて地域行事への協力や地域に根差したボラン
ティアにも長年取り組んでおり、社会的貢献度も高い。
・地域の食育推進の担い手として、小城市の中心となって活動を進めており、健康づ
くりに一役買っている。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【家庭・地域部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・平成 18 年 3 月に設立。旧神埼町、旧千代田町、旧
脊振村が合併し新しく神埼市食生活改善推進協議会
として設立された。現在 142 名の会員によって組織
される。
神埼市食生活改善推進協議会
(神埼市)
・各地区を回って行う「地区巡回料理教室」では、
野菜の必要性や減塩の重要性などについて伝え、地
域の方と一緒に調理を行ったり、食事の提供を行っ
たりと、地域でつながりを広げながら、食の大切さ
や楽しさを伝えている。
・桜マラソンや市民交流祭などでもぜんざいのふる
まいや地元食材を使った鍋料理を作り、市内のイベ
ントを盛り上げている。
・会員一人ひとりが、食を通して地域のつながりを
深めている。
【審査員意見概要】
・地域と連携した継続した取組がなされていると思います。
・食を通して地域とのつながりを深め、生活習慣病の予防や食育を推進している。
・幅広い年代の消費者を対象とした料理教室や地域行事への協力、放課後の小学校で
子どもたちへ料理指導を行うなど社会的貢献度が高い。また、新規会員の養成や研修、
会員同士の交流などを通じて活動のさらなる向上や後継者育成にも力を入れており、
継続的な取組が期待できる。
・すべての世代を対象に活動が活発に行われており、市民の健康づくりに貢献してい
る。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【食農教育部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・平成 13 年から 10 年以上、農業体験の場の提供や、
交流の場の提供など、様々な形で食育活動に取組ん
でいる。会員数は 929 名。(平成 27 年 10 月現在)
佐賀市農産物直売所・加工所
連絡協議会
く
ら
ぶ
(さがんパワー倶楽部)
(佐賀市)
・
「ふるさと自慢教室」では、生産者自ら講師となり、
農家に伝わる料理や保存食などを消費者に伝授して
いる。毎回アンケートをとり、参加者の要望を基に、
メニュー等の事業内容を改善している。
・学校給食や病院・福祉施設、旅館等への市産農産
物の供給をはじめ、中学校等の職場体験の受け入れ
や、小学生を対象とした農産物の収穫体験、市内に
とどまらない県内各地での料理教室の開催など、多
様な活動を行っている。
・会員一人ひとりの「これからの子ども達に昔なが
らの知恵や佐賀の農業について伝えたい」という想
いがあり、積極的に県内の様々なイベントにも参加
し、活動している。
【審査員意見概要】
・生産者の強みを活かした魅力的な取組が継続されています。
・野菜を原料にした炭酸飲料(やさいだー)の開発など、地元産の野菜のおいしさを
伝えている。
・生産者の強みを活かした魅力的な取組が継続されています。
・学校、福祉施設、地元企業、一般消費者など、地域の様々な場面で食育を継続して
取り組まれている点で社会的貢献度が高い。また、生産者が主体となった独自の取組
を行いながら他の団体との連携も図っていることから、今後の継続的な取組が期待で
きる。
・数々の取組により、市民への食の重要性の啓発、佐賀市農業の活性化に多大な貢献
をしている。
平成 27 年度
佐賀県食育賞受賞者の概要
【食農教育部門】
候補者名
(推薦市町名)
活動概要
・平成 20 年に設立。30 名で組織。
・子どもたちに小さい頃から魚に慣れ親しんでほし
いとの思いから漁業体験や新鮮な水産物を使った料
理教室等を開催している。
特定非営利活動法人
はま
まち
浜-街交流ネット唐津
(唐津市)
・子どもだけでなく保護者世代の魚離れが深刻にな
る中、魚のさばき方教室等を通した漁業関係者の交
流は、消費者が地産地消の良さを実感し、食を選択
する力を向上させる機会に繋がるなど食育の実践の
場になっている。
・佐賀県玄海地区(唐津市、伊万里市、玄海町)の
豊かな地元産魚介類等、魅力ある情報を発信し、玄
海地区の水産業の情報発信基地としても役割を果た
している。
【審査員意見概要】
・魚離れは「魚がさばけない」ことはもとより、調理の仕方がわからない。魚自体が
どんな魚かわからない等の基本的な部分の知識不足も大きいようです。団体の活動が
魚離れの歯止めとなりますよう期待しています。
・水産資源に恵まれた玄海地区ならではの取組だと思いました。
・親子を対象に地元産の水産品の魅力を情報発信し、日頃学習する機会の少ない漁業
体験、漁村体験を消費者に提供するなど独自の取組を行っている。また、玄海地区の
水産業の情報発信基地としての役割も担い、社会的貢献度も評価できる。
・会員 30 名でよく活動されていると思います。今後会員数の増加をはかられ、交流事
業の活発化を望みます。