京大飛騨天文台活動報告

飛騨天文台活動報告2014
京大・理 一本 潔
太陽研連シンポジウム 2015年2月16ー18日
2014 飛騨からの報告内容
• 共同観測、共同利用
 上野, 米谷
• 観測、研究
 石井、阿南
• 開発
補償光学装置
 三浦  一本
チューナブルフィルター  萩野
• SMARTの不具合と改修計画
• Solar-Cにむけた飛騨天文台の役割
• DST共同利用委員会について
SMART Hα全面観測の中断について
SMART Hα全面観測の中断について
• 2014年10月8日
リオフィルター(40mm)の波長シフト機構が故障
予備のリオフィルター(50mm)の温度制御故障が判明
 40mmフィルターの波長をHα中心に固定して観測継続
• 2014年11月16日
40mmフィルターの温度制御が故障
 Hα全面観測(T1)を停止、部分観測(T3)のみ運用
• 改修には南京チームによる再製作が必要(4月以降)
 50mmフィルターの温度制御自作による応急対応実施中
• 抜本的解決のためにシステムの更新を計画
京大飛騨天文台 SMART
放出フィラメントの3次元運動を捉える
広ダイナミックレンジ全面ドップラー撮像装置
フィルター透過曲線
+/- 400km/s
SMART
現在の観測レンジ
波長 [nm]
液晶チューナブルフィル
ターと高速カメラで+8 A
(+400km/s) の波長域を
隙間なく10秒間で撮像。
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プロミネンス噴出速度の統計
1993年~2013年 野辺山電波ヘリオグラフ
リムで発生したプロミネンス噴出の見かけの上昇速度
地球へ向かって高速に飛び出すフィラ
メントは太陽観測の死角となっている。
Shimojo, M.: 2014
噴出のHαスペクトル
Hida DST
Ha -1A
2014.11.11
Ha 656.3nm
噴出のHαスペクトル
Hida DST
Ha -1A
2014.11.11
Ha 656.3nm
観測の狙い
• 高速に放出されるフィラメントの運動を完全把握
 CMEの方向とスピードを予測
• 放出フィラメントの内部構造と回転運動、加速度分布
 フィラメント加速機構の特定
 CMEの磁場の方向を推定
• 不安定化の前兆現象(膨張、振動等)の捕捉
 フィラメント噴出の発生予測
• 40mm液晶チューナブルフィルター製作のための予算
獲得にむけ努力中
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Solar-Cにむけた飛騨天文台の役割
1.Solar-C の推進
・ドームレス太陽望遠鏡による彩層磁場診断手法の開発
・焦点面観測装置の基礎開発、実証機による検証
・人材の育成と開発への直接的参加
2.Solar-Cを支援する挑戦的観測・宇宙天気実用化研究
・SMART望遠鏡による全面速度場観測、広視野磁場観測
・ドームレス太陽望遠鏡による多様な偏光プラズマ診断
・自由な発想から生まれる観測アイデアの実現
3.日本の太陽研究の長期的展望
・太陽・恒星活動研究を睨んだ大型地上望遠鏡の概念検討
・Solar-D ?
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