2015 年度 日本女子大学 理学部 サマースクール高校講座 内容紹介

2015 年度 日本女子大学 理学部
サマースクール高校講座 内容紹介
【講座番号 S-1】 カラー天体写真で絵葉書を作る
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担当教員
浜部 勝 (数物科学科)
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募集人数
5名
❀
日
8/5 13:00~15:00 進み具合によっては、少し長引く場合があります。
時
❀ 用意するもの
❀
筆記用具
講座内容
新聞や雑誌などでよく見かける天体のカラー写真のほとんどが、実は、フィルターを通して
撮影されたモノクロ(白黒)の画像を処理した結果だということはあまり知られていないよう
です。また天体の光は大変弱いので生の観測データは普通の風景写真とはかなり違って
います。今回は天文台の大望遠鏡で撮影された観測生データを画像処理してカラーの画
像を作成し、それをポストカード等にします。
【講座番号 S-2】 流れの数値シミュレーション
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担当教員
金山 寛 (数物科学科)
❀ 募集人数
12 名
❀
8/5 13:00~15:00
日
時
❀ 用意するもの
❀
特になし
講座内容
計算機を用いた数値シミュレーションにより、いろいろな物理現象を説明しようとす
ることが盛んに行われている。この講義ではなるべく数式を用いずに、流れの数値シ
ミュレーションの入門的紹介を試みる。天気予報などの身近な例から始めて、比較的
最近、講師の周囲で行われた研究例を中心に紹介する。
具体的には
・地下鉄駅構内の気流シミュレーション
・無人搬送車周りの気流シミュレーション
・漏洩水素の拡散シミュレーション
・自動販売機内の熱対流シミュレーション
・博多湾の津波シミュレーション
などを予定している。
【講座番号 S-3】 ミクロの世界を観察する 電子顕微鏡を使ってみよう
❀ 担当教員
鈴木 智子 (物質生物科学科)
❀ 募集人数
8名
❀ 日
時
❀ 用意するもの
8/5 13:00~15:00
ミクロレベルで見たいもの (乾燥しているものが望ましい。 試料によっては
観察できない場合もあります。 例:花粉、小さな花、カビ等 )
❀ 注意事項
動物試料の持ち込みはご遠慮下さい(小さな虫は可)。電顕室は機械を正常
に動かす為、常に空調を 22℃に設定しています。かなり冷えますので上着をお持ち下さい。
❀ 講座内容
肉眼や虫眼鏡、光学顕微鏡でも見ることができない小さな世界を覗いてみませんか?
私たちの身近にある自然や生活環境の中にいる小さな生き物は、驚くほど美しい構造
や不思議な形を見せてくれます。嫌悪感を覚えるダニや蚊といった害虫でさえも、人工
的には作り得ない見事な構造を持って生きています。また、肉眼で見ているものも数千
~数万倍に拡大していくと、見たこともない模様や形からできていることがわかりま
す。このように、ミクロの世界を観察することを可能にするのが電子顕微鏡です。当講
座では、電子顕微鏡の基礎から使い方、電顕試料の作り方を学び、自分で見たい試料を
もってきて、実際に電子顕微鏡を使って自身で観察してもらいます。
【講座番号 S-4】 四次元ウォッチ ~ いま何次元? ~
❀ 担当教員
藤田 玄 (数物科学科)
❀ 募集人数
12 名
❀ 日
8/6 10:00~15:00
時
❀ 用意するもの
筆記用具とノート
❀ 講座内容
「四次元」と聞くとどんなものを想像しますか?ドラえもんの「四次元ポケット」など、
なんとなく摩訶不思議なものを思い浮かべる人も多いと思います。数学を勉強すると
数式と想像力だけを使って四次元の図形とも交流できるようになります。数式を使う
と四次元がとくに摩訶不思議なものではない、ということが理解でき、その一方で四次
元では三次元以下とは違う不思議な現象が起こる、ということも理解できます。
講座の導入部分では、まず身近な三次元以下のことを数式を用いて考え直してみま
す。三次元でのウォーミングアップが完了したら四次元の世界はもうすぐそこです。後
半では簡単な計算を通じて四次元のことを考えていきます。難しい予備知識は必要あ
りません。必要なのはちょっとの計算力と想像力だけです。
【講座番号 S-5】 2 輪走行ロボットで迷路探索にチャレンジ
❀ 担当教員
横田 裕介 (数物科学科)
❀ 募集人数
9名
❀ 日
8/6 10:00~15:00
時
❀ 用意するもの
筆記用具
❀ 講座内容
2 輪走行ロボットを制御するコンピュータプログラムを作成し、大きな紙に印刷された
迷路を解くことが目標です。ロボットは地面に描かれた黒い線の有無を判別するセン
サを持っています。このセンサから取得された情報だけを頼りに、まずは黒い線で描か
れた道を正しくたどるプログラムを作成します。このあと、迷路を解くためのよく知ら
れた手法(アルゴリズム)を学び、その手順を実際にコンピュータプログラムとして実
現します。最終的には、どれだけ短い時間で迷路を解くことができるか、グループ間で
競争する予定です。どのような工夫によって動作を高速化できるか、様々なアイデアを
出してください。
【講座番号 S-6】 分子のかたちと香りの不思議な関係
❀ 担当教員
市川 さおり (物質生物科学科)
❀ 募集人数
20 名
❀ 日
時
8/6 10:00~13:00
❀ 用意するもの
白衣または割烹着
❀ 注意事項
レモンやハーブに触れたり香りを嗅ぐことで、アレルギー症状の出る可能性の
ある方は、事前にメールでお問い合わせ下さい。
❀ 講座内容
身の回りの物質のほとんどは分子でできています。分子は原子の集合体で、それぞれユ
ニークな形をとり、その立体的な形と性質には密接な関係があります。たとえば、右手
と左手の関係になぞらえられる光学異性体(鏡像異性体)をもつ分子の多くは、微妙な
形の違いだけで、香りや薬効、生理作用が全く異なります。本講座では、分子の形と香
りの関係について学びます。柑橘類の果皮から水蒸気蒸留法で精油を抽出してみまし
ょう。この精油に含まれるリモネンは光学異性体をもちます。リモネンの形を、香りと
施光性から調べましょう。さらに分子模型やパソコンのグラフィックスソフトを使っ
て、より視覚的に分子の形と性質の関係をみていきます。柑橘類の他に、ラベンダーや
ミントからも精油を抽出する予定です。
【講座番号 S-7】 低温の世界
❀ 担当教員
石黒 亮輔、黒沢 格 (数物科学科)
❀ 募集人数
20 名
❀ 日
8/7 10:00~15:00
時
❀ 用意するもの
筆記用具、白衣または割烹着
❀ 講座内容
温度を下げると何が起こるでしょうか?
水蒸気は水に変化するとその体積が減少し
ます。また水は0℃で氷になり固まります。温度が下がると分子の運動は少なくなる方
向に変化しているようです。では、金属などの固体中の電子の運動は温度を下げるとど
うなるでしょうか? 本講座では温度を下げるということを改めて考え、また、実際に
液体窒素―マイナス196℃の世界を利用し、金属、半導体、超伝導体、発光ダイオー
ド(LED)のほか、いろいろなモノを冷やして、その状態や性質の変化を体験してもら
います。
【講座番号 S-8】 2Dチョコフィッグ:数式でお菓子の絵を描こう
❀ 担当教員
愛木 豊彦 (数物科学科)
❀ 募集人数
20 名
❀ 日
8/7 10:00~15:00
時
❀ 用意するもの
筆記用具
❀ 講座内容
お菓子の形を数式で表し,コンピュータを使ってその絵を描くことが,本講座のねらい
です。講座では,ノギスを使って,お菓子のいろんな部分の長さを測ります。そして,
お菓子の形に近い曲線を選んで,描画に必要な長さを計算で求めます。そのため,講座
では,コンピュータで曲線を表すことができるように,最初に媒介変数について学びま
す。同時に,曲線をコンピュータで描き,式や変数の意味を理解しながら進めていく予
定です。
【講座番号 S-9】 皮膚と紫外線 ― あなたは気にする?気にしない? ―
❀ 担当教員
市川 さおり (物質生物科学科)
❀ 募集人数
20 名
❀ 日
時
8/7 10:00~13:00
❀ 用意するもの
白衣または割烹着
❀ 講座内容
体育や部活、登下校でも、紫外線対策をする人が増えているようです。みなさんは、皮
膚と紫外線について、考えたことがありますか。地表に到達する紫外線には、UVB、UVA
とよばれる 2 種類の紫外線があります。日やけ止めや紫外線防止用の化粧品に表示さ
れている「SPF」は UVB 防止効果、「PA」は UVA 防止効果を示す指標です。本講座では、
日やけ止めの成分に用いられる主な紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を分光光度計という
装置で測定し、紫外線の遮蔽(しゃへい)能力について化学の立場から考えます。また、
皮膚の表面にある角層をテープで採取・簡易染色し、顕微鏡で観察して、角層細胞の形
状と状態についても調べてみましょう。