5/19朝礼講話 運動会本番まであと一週間となりました。 一回一回の限られた練習時間を大切にして、個人としても、クラスとしても、悔いを残さ ぬようベストを尽くしてほしいと思います。 さて、私が知り合いの先生から以前伺った運動会にまつわるエピソードを一つ紹介します。 その先生が担任するクラスで、学活の時間に、運動会に向けた個人目標を書かせたそうで す。そのクラスには、走るのが得意なB君がいました。B君は昔から走るのが速く、小学 校時代から短距離走では常に一番だったそうです。ダントツに速いので、本気で走らなく ても、いつも一番でした。いつの頃からか、B君は本気で走ることをやめて、ラストは軽 く流すようになったそうです。その時の自分の目標にも、運動会に向けた目標は、 「特にな い…、余裕で勝つ…」などと書いたそうです。 一方、そのクラスには、走るのが苦手なA君がいました。運動会の短距離走では、最後に ゴールすることが多かった生徒です。 この時、走るのが苦手なA君は、自分の思いを書いた目標をみんなの前で次のように発表 しました。 「僕は、たぶん1番にはなれないけど、練習の時より一秒でも速く走りたい…。」 それを何気なく聞いていたB君は、放課後に自分の書いた目標の紙を担任の先生の所に そっと取りに行ったそうです。そして、担任の先生に、 「自分の目標を書き直したい…」と 伝えました。本番当日、B君は、 「久しぶりに最後まで本気で走って、気持ちがよかった。」 と感想を担任の先生に伝えたそうです。 「1位には1位の一生懸命、ビリにはビリの一生懸命がある…」と、この先生はこのエピ ソードを通じて学んだと話していました。 保護者や地域の方からも、滝紅中の校庭で初めて行う運動会をとても楽しみにしていると いう声を数多く伺いました。運動会の成功は、皆さん一人一人の一生懸命な取組にかかっ ています。先ほどのエピソードではありませんが、最後まであきらめずに全力を尽くす皆 さんの姿に期待しています。
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