会議所のうごき2「誌上セミナー:タイムマネジメント講座」

仕事を効率的に進めるための
⒉効率的な仕事の進め方を理解する
タイムマネジメント講座
『P−D−C−Aサイクル』を徹底しましょう
Pl
an(計画)
Act
(改善)
∼使い方を見直して、時間を2倍・3倍に有効活用∼
P−D−C−Aサイクル
Do
(実行)
Check
(検証)
「仕事が終わらなくて残業ばかり…」「仕事を抱え込み過ぎて何から始めてよいのやら…」そんな悩みを解消する
ため、10月2日にタイムマネジメント講座が開催されました。その内容の一部をご紹介します。
タイムマネジメント向上ポイントは3本の柱
・Plan
1
2
将来に向けたスケジュール
管理法を理解する
時間意識を高める
計画どおりに実行し、何にどれくらいの時間をかけたか、他のメンバーの進捗状況も管理・記録しておきましょう。
・・・・それでは、今から3本の柱について説明していきましょう・・・・
・Do
・Check
計画通りに実行できているか定期的に確認し、他のメンバーからも報告してもらいましょう。
・Act
計画通りに進まなかったところは、原因を究明し改善策を立てて実行しましょう。
最後のACTまでできる人は少ないもの。
『 安正早楽』
をキーワードに改善を徹底しましょう
…… もっと安く、もっと安全にするにはどうすれば良かったか?
正
…… もっと正しくするにはどうすれば良かったか?
早
…… もっと早くするにはどうすれば良かったか?
楽
…… もっと楽しく、(周りの人を)もっと楽にするにはどうすれば良かったか?
⒈時間意識を高める
何にどれだけ時間を使っているのか現状を把握する
時間意識の低い人は、“残業ありき”で仕事を進めていたり、なぜ時間がかかってしまったかを考えません。時間意識を
高めるために、予定を立てた上で、実際は何にどれだけ時間を使ったのか記録を取ってみましょう。予定と記録を比較
することで、時間の使い方や予定の立て方における問題点が明らかになり、原因と対策を考えることができます。また、記
録を取ることで、時間に対する意識が高まるという効果も期待されます。
仕事が思うとおりに進まない、思いのほか時間を割いてしまう、という人は優先順位の付け方を見直してみましょう。
☝優先順位の付け方『タイプ別解決法』
「人から頼まれたら無意識に優先してしまう」
優先順位をつけていない タイプ
「とりあえず気になるこの仕事から始めよう」
解決法⇒「抱えている仕事を客観的に見て、優先順位を付ける習慣を持つ」
重要度
(高)
長期的視点を持ってスケジュールを組みましょう
緊急度
(低)
スケジュールを組む際は、「目の前の細かなことをしっかり見る目」だけではなく、「全体を俯瞰し長期的に見る目」と
「時流を読む目」を持ちましょう。1年→1か月→1週間→1日単位 と逆算思考を持ってスケジュールに落とし込むことが
大切です。
将来に向けた投資の時間を確保しましょう
時間に追われている人は「時間ができたら○○をしよう」と思いつつ、着手できていない仕事が多いものです。日々の仕
事は、緊急性の高い仕事(優先順位マトリックス①②の領域)から着手することが基本ですが、緊急性の高い仕事に
ばかり時間を費やしていると、いつまで経っても時間に追われる負のスパイラルから抜け出すことはできません。本来、時
間を投下すべきは、緊急性は低いものの重要な仕事(③の領域:業務改善・改革、部下指導・育成、自己啓発・スキルアッ
プ等)と言えます。いつか時間ができたら着手しようの“いつか”は、自分で作り出さない限り永遠に訪れません。自分が
将来手に入れたい状態に近づくために今やるべきことは何かを明確化し、
スケジュールに組み込みましょう。そのためには、①②
④の領域の仕事を「無くす→無くせないなら減らす→減らせないなら変える」
という視点で見直し、①②④の投下時間を減らす工
夫が必要です。浮いた時間を「将来に向けた投資の時間」に回すことで、負のスパイラルから抜け出すことに繋がります。
タイムマネジメントは時間短縮問題を解決する「秘策」
ではありません。しかしその解決策は実にシンプル。「当
たり前のことを当たり前にする」ということなのです。
当たり前のことをやれば全てスムーズに進みます。時間を
どう使うかは、どう生きるかにも繋がります。ぜひ今日か
ら意識を変え、行動を変えてみましょう。
3
優先順位の付け方を見直す
安
⒊将来に向けたスケジュール管理法を理解する
9
効率的な仕事の進め方を
理解する
目的・目標を明確化し、各仕事の流れや関係性を見える化し整理、完了に要する時間を予測します。この際、想
像力を駆使し、あらゆる展開を想定しましょう。役割分担・実施期間もこの時に決めておきましょう。
講師のご紹介
川北 麻紀
氏 (ALi
ve 代表)
「人の成長があってこそ組織は躍進する」がモットー。
スキルや知識を伝えるだけでなく、それらを真に活用する
ために必要なマインド面の指導にも重点を置き、「人を信
じて伸ばす」研修は、業種を問わず高い評価を得ている。
③①
④②
緊急度
(高)
左の「優先順位マトリックス」に、今、抱えている仕事
を書き込んでみましょう。優先順位が見えてきますよ。
重要度
(低)
「どの仕事から手をつければよいの…」
優先順位の判断がつかない タイプ
「今やっているこの仕事より、あの仕事を先にした方が良いかも・
・
・」
解決法⇒「優先順位の判断基準を持つ」
優先順位の判断基準は仕事の内容や組織によって違います。たとえば、納期順が基本でもクレーム処理を最優先する場
合や、申請書類の受付処理が中心なら、先入れ先出し法で仕事を進める場合もあります。ここで大切なのは「組織全体
で共通した判断基準を持っているかどうか」です。
〔若 手〕その判断基準は、組織の方針・考え方に合っているのか 〔管理職〕その判断基準を、明確化しているのか
「すぐに終わると思ってたのに…もうこんな時間」
判断が甘い タイプ
「あぁ、時間がない!この仕事もっと早くに着手しておくべきだった」
解決法⇒「あらゆる事態を想定する/所要時間の見積もりの精度を上げる」
全ての仕事が計画通りに進むとは限りません。起こり得るあらゆる事態を想定したうえで所要時間を予測し、優先順位を付けましょう。
「頼まれたら断れないのよね」
自分がしなくていい仕事まで抱えこんでいる タイプ
「あの人に頼むより、
私がした方が早いからやっちゃえ」
解決法⇒「やらない仕事を決める」
本当に自分でなければできない仕事か、他人でもできる仕事なのかを考える習慣を持ちましょう。そもそも優先順位マ
トリックスに書き込むべき仕事か否かふるいにかける感覚が必要です。部下に任せることで、部下が育つチャンスとなる
可能性もあります。
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