意見交換06-1 相模原市 要望文(A4両面)

相模原市提案
グ ロ ー バ ル 化 に 対 応 し た 英 語 教 育 の 充 実 について(案 )
社 会 の 急 速 な グ ロ ー バ ル 化 の 進 展 の 中 で 、こ れ か ら は 子 ど も 達
一 人 一 人 に と っ て 、異 文 化 理 解 や 異 文 化 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は ま
す ま す 重 要 に な る 。そ の 際 に 、国 際 共 通 語 で あ る 英 語 力 の 一 層 の
向上は不可欠である。
こ う し た 中 、国 に お い て は 平 成 2 5 年 1 2 月 に「 グ ロ ー バ ル 化
に 対 応 し た 英 語 教 育 改 革 実 施 計 画 」を 示 し 、2 0 2 0 年 東 京 オ リ
ン ピ ッ ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク 競 技 大 会 を 見 据 え 、小・中・高 等 学 校
を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る方針を打ち出した。
特 に 小 学 校 に つ い て は 、平 成 3 2 年 度 か ら 、現 在 高 学 年 に 対 し
て 行 わ れ て い る 外 国 語 活 動 を 教 科 化 す る と と も に 、中 学 年 に 対 し
て も 活 動 型 の 英 語 教 育 を 新 た に 開 始 し 、高 学 年 は 年 間 7 0 単 位 時
間 、中 学 年 は 年 間 3 5 単 位 時 間 と す る 方 向 で 検 討 が 進 め ら れ て お
り 、平 成 3 0 年 度 か ら の 段 階 的 な 先 行 実 施 も 見 込 ま れ て い る と こ
ろである。
教 科 と し て の 英 語 教 育 の 目 標 は 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 基
礎 を 養 う こ と と さ れ 、指 導 内 容 も 従 来 の「 聞 く 」、「 話 す 」に「 読
む 」、「 書 く 」が 加 わ る な ど 、拡 充 強 化 さ れ る 見 通 し で あ る こ と か
ら、これに対応するための早急な体制整備が必要である。
国 は 、高 学 年 の 指 導 者 に つ い て は「 英 語 指 導 力 を 備 え た 学 級 担
任に加えて専科教員の積極的活用」の方針を示しているものの、
全国の小学校教員のうち、英語の免許を持っている者の割合は
5 % 程 度 に と ど ま っ て い る 。英 語 の 指 導 に は 専 門 性 が 必 要 で あ り 、
さ ら に 授 業 時 数 の 増 加 も 見 込 ま れ る こ と か ら 、小 学 校 英 語 専 科 教
員の配置に向けた定数増など専門性を持った教員配置に対する
支援が必要である。
ま た 、現 在 、小・中・高 等 学 校 の 外 国 語 活 動・英 語 の 授 業 に お
い て は 、ALT( 外 国 語 指 導 助 手 )等 の 活 用 が 図 ら れ て い る が 、全
国 的 に 見 る と 、 小 学 校 に お け る JET プ ロ グ ラ ム ( 語 学 指 導 等 を
行 う 外 国 青 年 招 致 事 業 ) に よ る ALT の 割 合 は 全 体 の 2 0 % 程 度
で 、 民 間 事 業 者 の 活 用 や 直 接 雇 用 に よ り 配 置 さ れ て い る ALT の
方が多い状況となっている。
JET-ALT に つ い て は 、 国 か ら の 財 政 措 置 が さ れ て い る が 、 民
間 事 業 者 の 活 用 や 直 接 雇 用 に よ っ て ALT を 配 置 し て い る 自 治 体
に 対 し て の 十 分 な 財 政 支 援 は 行 わ れ て い な い 。小 学 校 に お け る 授
業 時 数 の 増 加 、小・中・高 等 学 校 に お け る 指 導 内 容 の 拡 充 強 化 及
び 高 度 化 に 対 応 す る た め に は 、 ALT の 各 自 治 体 の 状 況 に 応 じ た
拡 充 や 継 続 的 な 配 置 が 必 要 不 可 欠 で あ り 、今 後 の 財 政 支 援 が 必 要
である。
以 上 の こ と か ら 、グ ロ ー バ ル 化 に 対 応 し た 英 語 教 育 の 充 実 に つ
いて、以下の二点を要望する。
1
小学校英語専科教員の配置に向けた定数増など専門性を
持った教員配置に対する支援
2 ALT( 民 間 事 業 者 の 活 用 や 直 接 雇 用 も 含 む )の 配 置 に 係 る
財政支援
平成27年
月
日
文部科学大臣
馳
浩
様
九都県市首脳会議
座長
千 葉 県 知 事
森
田
健
作
埼 玉 県 知 事
上
田
清
司
東 京 都 知 事
舛
添
要
一
神奈川県知事
黒
岩
祐
治
横 浜 市 長
林
文
子
川 崎 市 長
福
田
紀
彦
千 葉 市 長
熊
谷
俊
人
さいたま市長
清
水
勇
人
相 模 原 市 長
加
山
俊
夫
参考資料
第68回九都県市首脳会議(H27.11.9)
◎2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、小・中・高等学校を通じた英語教育全体の
抜本的充実が必要
○小学校中学年:活動型の英語教育を開始(年間35単位時間)
◎国の方策では、
とする方向
○小学校高学年:英語教育の教科化及び授業時数の増加(年間70単位時間)
○中学校
:授業を英語で行うことを基本とする
○高等学校
:授業を英語で行うとともに言語活動を高度化
今後のスケジュール(小学校)
平成28年度 学習指導要領改訂
平成30年度 段階的に先行実施
平成31年度 教科書の採択
平成32年度 改訂学習指導要領
全面実施
段階的な先行実施への対応を踏まえ
早急な体制整備が必要
(参考:「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」平成25年12月 文部科学省、「教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)」平成27年8月 文部科学省)
1 小学校高学年の指導者については「英語指導力を備えた学級担任に加えて
専科教員の積極的活用」の方針が示されているが、全国の小学校教員で英
語の免許を持っている者の割合は5%程度であるとともに、現在小学校で
加配されている専科教員は音楽や理科等の教科に充てているため定数の余
全国の小学校におけるALT等を
裕はない。
2 現在、小・中・高等学校の外国語活動
・英語の授業においては、ALT(外国
語指導助手)等の活用が年々増えてい
る中、国からの財政措置があるのはJET
プログラム(語学指導等を行う外国青
年招致事業)によるALTのみ。
61%
授業で活用する時数の割合
60%
60.1
%
59%
58%
58.4
%
57%
56%
小学校高学年での英語教育の教科化に伴い、英語の
専門性を有する指導者の確保が求められている。
2
小学校中・高学年での授業時数の増加、小・中・高
等学校における指導内容の拡充強化及び高度化に向
けて、ALTの配置拡充が求められているものの、民間
事業者の活用や直接雇用によってALTを配置した場合
は、地方自治体の財政的負担が重い。
56.2%
55%
54%
H24
JET-ALTの活用の現状
1
H25
H26
全国の小学校におけるALT等の活用状況
JET-ALTについては、受入れた自治体に
おいて指導力向上の研修に加え、生活面
も含めたサポート体制を整えるなどの業
務を行っている。
小学校では、JET-ALTは全体の約20%と
なっており、民間事業者の活用や直接雇
用によって配置されているALTの方が多
い。
その他の
JET
20.1%
ALT等※
37.4%
直接雇用
1 小学校英語専科教員の配置に向けた定数増
など専門性を持った教員配置に対する支援
16.6%
業務委託
派遣契約
15.8
%
10.2%
※「その他のALT等」には、ネイティブ・スピーカーや英語が堪能な地域人材が含まれる。
(参考:「平成26年度英語教育実施状況調査」 文部科学省)
2 ALT(民間事業者の活用や直接雇用も含む)
の配置に係る財政支援