2015年7月3日 ふるさと納税のワンストップ特例とは?

くちきデイリーニュース
〒973-8411
2015 年 7 月 3 日(金)
福島県いわき市小島町2-9-15
株式会社朽木会計事務所
TEL 0246-27-3631 FAX 0246-26-4234
Email
ふるさと納税の
ワンストップ特例とは?
[email protected]
附金控除もあわせて申告する必要がありま
す。もし寄附金控除を申告し忘れると、い
つまでたっても税金の軽減は受けられませ
んので、注意が必要です。
ワンストップ特例制度とは
また、年の途中で引っ越しをして居住し
ふるさと納税制度は納税者が、住んでい
ている自治体が変わった場合は、その旨を
る場所以外の自治体に寄附し、寄附金控除
寄附した自治体に知らせなければ、いつま
として後に税金を軽減する、つまり住んで
でたっても税金の軽減は受けられません。
いる場所の他に納税できるという制度です。 実際は使いにくいかも?
しかしながら、確定申告をする必要の無
控除される上限の金額が引き上げられ、
い、給与収入のみのサラリーマンの方には、 寄附して特産品を貰える数が増えたにもか
寄附金控除を申請する確定申告書の作成は
かわらず「5カ所に寄附するなら5回書類
ハードルが高く感じられるかもしれません。 を作って送る」という手間がかかってしま
そんな懸念を払拭すべく、今年の改正から
うのがワンストップ特例です。また、医療
確定申告が不要になる「ワンストップ特例
費控除等で申請が無駄になってしまう場合
制度」が創設されました。
もあり、実際には非常に便利だ、と手放し
条件を満たせば確定申告不要
で喜べる制度ではありません。
確定申告が不要になる、というのは聞こ
税制改正大綱には「当分の間の措置とし
えが良いですが、以下の条件を満たさなけ
て」と書かれています。おそらくは今後、
れば、ワンストップ特例は使用できません。 マイナンバー制度と連動しもう少し使い勝
①確定申告の必要が無い方
手をよくするのではないかと思われます。
②5カ所以内の自治体への寄附
③寄附する自治体毎に確定申告不要の申し
こんなところに
出をして、自治体から送られてくる「寄附
金税額控除に係る申告特例申請書」を返送
する
こんな時はどうなるの?
例えば「年の途中に医療費控除をする事
になった」場合など確定申告をする必要が
出た場合は、確定申告でふるさと納税の寄
も、マイナンバー
の利用を促進し
ようとの思惑が
見て取れます。
補足と解説
平成 27 年税制改正大綱
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_re
form/outline/fy2015/20150114taikou.pdf
個人住民税における都道府県又は市区町村に対
する寄附金に係る寄附金税額控除(ふるさと納税)
について、次の措置を講ずる。
村に対する寄附の控除申請を寄附先の都
道府県又は市区町村が寄附者に代わって
行うことを要請できることとする。
 ロ イの要請を受けた寄附先の都道府
県又は市区町村は、控除に必要な事項を
寄附者の個人住民税課税市区町村に通
知することとする。
ハ この特例が適用される場合は、現
行制度における都道府県又は市区町村に
対する寄附金に係る所得税及び個人住民
税の寄附金控除額の合計額の5分の2を


特例控除額の控除限度額を、個人住
民税所得割額の2割(現行:1割)に引き上げ
る。
 (注)上記の改正は、平成 28 年度分以後
の個人住民税について適用する。

と あわせて、ふるさと納税について、
当該寄附金が経済的利益の無償の供与であ
ること、当該寄附金に通常の寄附金控除に加
えて特例控除が適用される制度である ことを
踏まえ、豊かな地域社会の形成及び住民の
福祉の増進に寄与するため、都道府県又は
市区町村がふるさと納税に係る周知、募集等
の事務を適切に行うよ う、都道府県及び市区
町村に対して要請する。(通知(技術的助言))

確定申告を必要とする現在の申告手
続について、当分の間の措置として、次のと
おり、確定申告不要な給与所得者等が寄附を
行う場合はワンストップで控除を受けられる
「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を創設す
る。
イ 確定申告を行わない給与所得者等
は、寄附を行う際、個人住民税課税市区町

道府県民税から、5分の3を市町村民税
からそれぞれ控除する。(控除限度額は、
の措置を踏まえたものとする。)
 ニ 寄附者が確定申告を行った場合又
は5団体を超える都道府県若しくは市区町
村に対して寄附を行った場合は、上記イ及
びロにかかわらず、この特例は適用されな
いこととする。
 ホ その他所要の措置を講ずる。
「ふるさと納税は確定申告がいらなくなった」という話題
ばかり先行して、実際の条件等が蔑ろにされている報道が
目立ちます。ご注意ください。