平成 27 年 4 月 16 日 平成 26 年(1~12 月)冷凍食品の生産・消費について(速報) 一般社団法人 日本冷凍食品協会 1. 国内生産 (1)総論 当協会調べによる平成 26 年(1~12 月)のわが国の冷凍食品国内生産は、数量が 1,536,392 トン(対 前年比(以下、同じ)99.1%)、金額(工場出荷額)が 6,760 億円(99.8%)であった。数量、金額とも、前年 比で僅かな減少となったが、数量は 5 年ぶり、金額も 4 年ぶりの減少となった。 消費増税による家計消費の低迷、農薬混入事件等が影響したものとみられる。 表―1 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 工場数 対前年比 816 99.6% 778 95.3% 746 95.9% 731 98.0% 647 88.5% 599 92.6% 572 95.5% 523 91.4% 513 98.1% 511 99.6% 企業数 対前年比 671 99.1% 641 95.5% 613 95.6% 596 97.2% 533 89.4% 488 91.6% 463 94.9% 437 94.4% 422 96.6% 419 99.3% 数量 金額 (トン) 対前年比 (億円) 対前年比 1,539,009 100.8% 6,692 99.4% 1,545,204 100.4% 6,656 99.5% 1,527,564 98.9% 6,662 100.1% 1,471,396 96.3% 6,662 100.0% 1,396,035 94.9% 6,365 95.5% 1,399,703 100.3% 6,284 98.7% 1,417,907 101.3% 6,300 100.3% 1,476,368 104.1% 6,433 102.1% 1,550,085 105.0% 6,774 105.3% 1,536,392 99.1% 6,760 99.8% (2)業務用・家庭用別 業務用は、数量が 929,372 トン(101.1%)で 4 年連続増加、金額も 3 年連続増加し、3,939 億円 (100.5%)となった。 一方、家庭用は、数量が 607,020 トン(96.3%)、金額が 2,821 億円(98.9%)となり、数量、金額ともに 5 年ぶりの減少となった。 業務用と家庭用の比率は、数量ベースではそれぞれ 60.5%、39.5%(前年 59.3%、40.7%)、金額ベ ースでは 58.3%、41.7%(前年 57.9%、42.1%)となり、わずかながら業務用の比率が上昇した。 表―2 数量 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 業務用 (トン) 対前年比 988,879 98.9% 973,203 98.4% 983,339 101.0% 945,556 96.2% 886,898 93.8% 859,342 96.9% 864,303 100.6% 894,582 103.5% 919,442 102.8% 929,372 101.1% 家庭用 (トン) 対前年比 550,130 104.4% 572,001 104.0% 544,225 95.1% 525,840 96.6% 509,137 96.8% 540,361 106.1% 553,604 102.5% 581,786 105.1% 630,643 108.4% 607,020 96.3% 構成比 64.3% 63.0% 64.4% 64.3% 63.5% 61.4% 61.0% 60.6% 59.3% 60.5% 1 構成比 35.7% 37.0% 35.6% 35.7% 36.5% 38.6% 39.0% 39.4% 40.7% 39.5% 表―3 金額 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 業務用 (百万円) 対前年比 431,697 98.7% 419,729 97.2% 424,644 101.2% 418,045 98.4% 395,952 94.7% 373,427 94.3% 369,741 99.0% 374,449 101.3% 392,114 104.7% 393,919 100.5% 家庭用 構成比 (百万円) 対前年比 64.5% 237,458 100.7% 63.1% 245,837 103.5% 63.7% 241,597 98.3% 62.7% 248,167 102.7% 62.2% 240,510 96.9% 59.4% 254,945 106.0% 58.7% 260,300 102.1% 58.2% 268,844 103.3% 57.9% 285,259 106.1% 58.3% 282,071 98.9% 構成比 35.5% 36.9% 36.3% 37.3% 37.8% 40.6% 41.3% 41.8% 42.1% 41.7% (3)品目別 大分類の品目別生産量では、水産物(101.8%)、農産物(103.0%)、菓子類(101.4%)が増加したも のの、国内生産の大半を占める調理食品(98.7%)、畜産物(91.3%)が減少したため、調理食品の占め る割合は 85.9%に低下した。調理食品のうち「フライ類」は 103.7%と増加したが、「フライ類以外の調理 食品」は 96.9%と減少した。 小分類の品目で前年に対して大きく増加したのは、カツ(10,863 トン増、120.8%)、ラーメン類(7,131 トン増、116.7%)、シチュー・スープ・ソース類(2,613 トン増、117.2%)、魚フライ(2,154 トン増、118.4%)、 てんぷら・かき揚げ(1,138 トン増、111.1%)などであった。 逆に減少量が大きかったのは、グラタン(7,608 トン減、80.3%)、中華まんじゅう(6,127 トン減、 72.6%)、ピザ(2,054 トン減、88.6%)などであった(但し、「うち~、その他の~」を除く)。 小分類の品目別生産量における上位 20 品目をみると、うどんがコロッケをわずかに上回り、2 年連 続で 1 位となり、2 位がコロッケとなった。3 位は 4 年連続でハンバーグとなった。順位を上げたのは、 前回 8 位から 4 位になったカツと、前回 10 位から 8 位となったラーメン類であった。炒飯類、ピラフ類が 順位を下げたものの、それ以外は大きな変動はなかった。 表―4 水産物 農産物 調理食品 畜産物 フライ類 数量 (トン) 菓子類 合計 小計 業務用 40,296 82,447 3,229 272,279 487,580 759,859 43,541 家庭用 9,672 19,038 1,515 80,869 478,845 559,714 17,081 607,020 49,968 101,485 4,744 353,148 966,425 1,319,573 60,622 1,536,392 構成比率 業務用 80.6% 81.2% 68.1% 77.1% 50.5% 57.6% 71.8% 60.5% 家庭用 19.4% 18.8% 31.9% 22.9% 49.5% 42.4% 28.2% 39.5% 業務用 103.9% 104.1% 99.8% 106.0% 97.8% 100.6% 102.1% 101.1% 96.3% 合計 前年比 家庭用 合計 金額 フライ類以外 (百万円) 業務用 家庭用 929,372 93.9% 98.8% 77.4% 96.7% 96.1% 96.2% 99.6% 101.8% 103.0% 91.3% 103.7% 96.9% 98.7% 101.4% 99.1% 34,811 21,641 2,759 114,211 191,143 305,354 29,354 393,919 8,690 8,714 1,166 51,497 202,845 254,342 9,159 282,071 43,501 30,355 3,925 165,708 393,988 559,696 38,513 675,990 構成比率 業務用 80.0% 71.3% 70.3% 68.9% 48.5% 54.6% 76.2% 58.3% 家庭用 20.0% 28.7% 29.7% 31.1% 51.5% 45.4% 23.8% 41.7% 業務用 103.8% 106.4% 98.9% 105.1% 95.9% 99.2% 106.8% 100.5% 92.8% 100.0% 83.3% 95.0% 99.7% 98.7% 112.4% 98.9% 101.4% 104.5% 93.7% 101.7% 97.8% 99.0% 108.1% 99.8% 合計 前年比 家庭用 合計 2 2. 輸入 (1)冷凍野菜 財務省貿易統計による 26 年(1~12 月)のわが国の冷凍野菜輸入量は、907,964 トン(98.2%)と 2 年連続の減少となったが、輸入額は、1,720 億円(109.4%)と 5 年連続増加した。数量と金額の乖離は、 外国為替の大幅な変動によるものとみられる。 輸入が増加した主な品目としては、さといも(4,601 トン増、111.2%)、ブロッコリー(4,238 トン増、 112.3%)などであった。減少した主な品目は、ポテト(20,218 トン減、94.2%)、コーン(5,519 トン減、 88.3%)、混合野菜(3,051 トン減、88.8%)などであった。 主な輸入先である中国(5,165 トン増、101.3%)、台湾(1,015 トン増、103.4%)、タイ(223 トン増、 100.5%) は増加したものの、アメリカ(17,840 トン減、94.3%)、カナダ(10,488 トン減、72.5%)は減少し た。 表―5 平成17年 2005年 18 2006 19 2007 20 2008 21 2009 22 2010 23 2011 24 2012 25 2013 26 2014 数量 トン 対前年比 786,507 103.3% 831,880 105.8% 821,128 98.7% 770,563 93.8% 760,997 98.8% 829,406 109.0% 899,356 108.4% 952,041 105.9% 924,251 97.1% 907,964 98.2% 金額 百万円 対前年比 107,269 107.7% 122,923 114.6% 125,981 102.5% 111,140 88.2% 104,698 94.2% 111,693 106.7% 120,178 107.6% 133,104 110.8% 157,201 118.1% 171,965 109.4% 3 (2)調理冷凍食品 26 年の調理冷凍食品輸入量は、261,237 トン(92.4%)、金額は 1,358 億円(95.3%)となり、数量、金額 ともに 5 年ぶりに減少した。 輸入量を業務用と家庭用で分けてみると、業務用は 232,918 トン(93.6%)、家庭用は 28,319 トン (83.6%)とともに減少した。 国別では、インドネシア(1,263 トン増、144.1%)が増加したものの、主要な輸入先の中国(18,848 トン 減、88.6%)、タイ(4,427 トン減、95.6%)は減少した。 なお、この調査は、当協会会員社のうち、輸入調理冷凍食品を取り扱っている 30 社を対象にしたも のであり、わが国の調理冷凍食品輸入の全体の状況を示すものではない。 表―6 数量 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 トン 291,098 315,436 319,796 232,224 201,826 227,618 246,330 273,635 282,651 261,237 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 金額 対前年比 112.2% 108.4% 101.4% 72.6% 86.9% 112.8% 112.8% 111.1% 103.3% 92.4% 百万円 131,804 140,042 145,935 111,156 91,587 92,735 109,048 122,797 142,542 135,773 対前年比 115.6% 106.3% 104.2% 76.2% 82.4% 101.3% 117.6% 112.6% 116.1% 95.3% 表―7 国別の輸入量推移 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 中国 トン 対前年比 187,455 115.4% 200,634 107.0% 212,590 106.0% 128,373 60.4% 110,515 86.1% 137,029 124.0% 145,836 106.4% 164,087 112.5% 165,944 101.1% 147,096 88.6% タイ トン 対前年比 79,329 111.9% 88,041 111.0% 84,055 95.5% 87,912 104.6% 75,235 85.6% 75,981 101.0% 77,372 101.8% 94,288 121.9% 101,018 107.1% 96,591 95.6% 4 その他 トン 対前年比 24,314 93.1% 26,761 110.1% 23,151 86.5% 15,939 68.8% 16,076 100.9% 14,608 90.9% 23,122 158.3% 15,260 66.0% 15,689 102.8% 17,550 111.9% 合計 トン 対前年比 291,098 112.2% 315,436 108.4% 319,796 101.4% 232,224 72.6% 201,826 86.9% 227,618 112.8% 246,330 108.2% 273,635 111.1% 282,651 103.3% 261,237 92.4% 3.国内消費 当協会では、「冷凍食品国内生産量」、「冷凍野菜輸入量」及び「調理冷凍食品輸入量」の合計を冷 凍食品の「消費量」としている。 26 年のわが国の冷凍食品消費量は、上記の国内生産量 1,536,392 トンに、冷凍野菜輸入量 907,964 トンと、調理冷凍食品輸入量 261,237 トンを加えた 2,705,593 トン(98.1%)であった。これを総人 口(127,083 千人)で割った国民1人当りの年間消費量は、21.3 キログラム(0.4 キログラム減、98.3%) となった。 冷凍食品の総消費量及び1人当たりの消費量は、5 年ぶりに減少した。 なお、前述のように調理冷凍食品の輸入については、当協会会員だけを対象にした調査であり、会 員以外の商社、流通業者等が輸入しているものを考慮すると、実際の「消費量」は 271 万トンを上回る ものと考えられる。 表―8 数量 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 国内生産量 冷凍野菜 輸入量 調理冷凍 食品輸入量 (トン) (トン) (トン) (トン) 1,539,009 1,545,204 1,527,564 1,471,396 1,396,035 1,399,703 1,417,907 1,476,368 1,550,085 1,536,392 786,507 831,880 821,128 770,563 760,997 829,406 899,356 952,041 924,251 907,964 291,098 315,436 319,796 232,224 201,826 227,618 246,330 273,635 282,651 261,237 2,616,614 2,692,520 2,668,488 2,474,183 2,358,858 2,456,727 2,563,593 2,702,044 2,756,987 2,705,593 国内生産額 冷凍野菜 輸入額 調理冷凍食 品輸入額 (百万円) (百万円) (百万円) 107,269 122,923 125,981 111,140 104,698 111,693 120,178 133,104 157,210 171,965 131,800 140,040 145,940 111,160 91,587 92,736 109,048 122,799 142,542 135,773 合計(消費量) 対前年比 (%) 102.7 102.9 99.1 92.7 95.3 104.1 104.3 105.4 102.0 98.1 表―9 金額 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 2005年 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 669,155 665,566 666,241 666,212 636,462 628,372 630,041 643,293 677,373 675,990 5 合計 (百万円) 908,224 928,529 938,162 888,512 832,747 832,801 859,267 899,194 977,125 983,728 対前年比 (%) 102.4 102.2 101.0 94.7 93.7 100.0 103.2 104.6 108.7 100.7 国民1人 当り消費量 (kg) 20.5 21.1 20.9 19.4 18.5 19.2 20.1 21.2 21.7 21.3 ≪別添資料≫ 1.冷凍食品の国内生産及び消費 2.品目別国内生産 3.品目別国内生産及び構成比率と 1 キログラム当り金額 4.国内生産量上位 20 品目(平成 22~26 年推移) 5.冷凍野菜品目別生産国別輸入 6.調理冷凍食品輸入 7.調理冷凍食品輸入(平成 17~26 年推移) 8.調理冷凍食品輸入 品目別取扱社数・国別主要品目 《問い合わせ先》 一般社団法人 日本冷凍食品協会 〒104-0045 東京都中央区築地 3 丁目 17 番 9 号 興和日東ビル 4 階 担当 : 総務企画部企画調査課 高橋 TEL:03-3541-3003 FAX:03-3541-3012 E-mail:[email protected] 6
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