日本発達心理学会 国際研究交流委員会 米田英嗣 ■2015 年度国際ワークショップと公開講演会のお知らせ 2015 年度の国際ワークショップを下記の要領で開催いたします。 講師としてお招きするのは、ジュネーブ大学のコヴィリュカ・バリシニコフ先 生(Dr. Koviljka Barisnikov)です。米田英嗣(京都大学)が受け入れ担当者を務 めます。 コヴィリュカ・バリシニコフ先生は、神経発達障害児の支援と研究に携わって こられました。社会・認知的および感情的発達について、神経心理学的研究、 脳イメージ研究といった基礎的なアプローチからアセスメントや教育プログラ ムといった応用アプローチまで精力的に研究されています。 5 月 1 日(金)から申し込みを開始しました。皆さま奮ってご参加ください。 -----■国際ワークショップ ◇テーマ: 社会ー認知的および感情的発達の困難性: アセスメントと再教育 プログラム ◇講 師: コヴィリュカ・バリシニコフ先生(Dr. Koviljka Barisnikov) (ジュネーブ大学) ◇日 時: 2015 年 8 月 28 日(金)~30 日(日)午前 ◇会 場: 大阪大学豊中キャンパス全学教育管理・講義 A 棟 2 階 A212 講義室 ◇定 員: 50 名 ◇申込締切:2015 年 8 月 10 日(月) ◇申込方法:日本発達心理学会ウェブサイト内の申込フォームから ◇申込フォーム:http://goo.gl/fp8ZJF 内 容: 社会的機能は複雑で、調整された社会‐感情的行動(Carlson & Wang, 2007; Izard et al, 2008; Kim et al, 2013)の実行と社会的認知の発達に不可欠な多くの 個別の認知能力(たとえば、実行機能、選択的注意、感情処理、社会的推論、心 の理論)に基づく。これら複数の能力の困難さは、長期にわたる適応機能、感情 調整、社会的相互行動(Rubin et al, 2006; Eisenberg et al., 2005; Yeates et al., 2007)にネガティブな影響を示してきた。ワークショップの主な目的は、a)社会 ‐感情的能力と行動との関係の理論的なモデル、b)個別の行動的な困難(外在的、 内在的問題)を支えるメカニズムをよりよく理解できるようになるアセスメント ツール、c)行動上の障害を再教育、予防することに役立つ社会‐感情的能力発達 のプログラムを示すことである。 ◇プログラム(現時点のもので、変更になる可能性があります) 【1日目】 10:00-11:20 Opening session:Getting to know each other (お互いを知ろう!~講師と参加者の自己紹介~) 11:30-12:30 Session 1:"Socio-emotional development : an integrative approach" 1 (社会‐感情的発達:統合的アプローチ) 13:30-16:30 Session 2:”Socio-perceptual abilities and socio-conceptual knowledge : impact on behaviour” (社会‐知覚的能力と社会‐概念的知識:行動に与える影響) 16:40-17:30 Looking back at today’s sessions (日本語での振り返りと質疑応答) 【2日目】 10:00-11:15 Session 3:”Assessment of socio-emotional disorders and re-education strategies” (社会‐感情的障害のアセスメントと再教育の方略) 11:30-12:30 Session 4:” The socio-emotional skills re-education programs: illustrations” (社会‐感情的スキルの再教育プログラム:事例検討) 13:30-16:30 Session 5:Short presentations (参加者によるショート・プレゼンテーション) 16:40-17:30 Looking back at today’s sessions (日本語での振り返りと質疑応答) 18:00-20:00 Dinner Party (懇親会) ※希望者のみ 【3日目】 10:00-11:30 Session 6:”How to create and implement a specific socio-emotional learning program : group practical work with re-education materiel” (個別の社会‐感情学習プログラムの創造と実行の方法:再教育プログラム教 材を用 いたグループ実習) 11:30-12:00 Closing session(まとめ) ◇ショートプレゼンテーションの募集 セッション 5 で参加者による研究発表の時間を設けます。様々な学問分野にお ける、 広い意味での社会‐認知的発達、あるいは感情の発達についてのご発表(発表 時間は 20 分を予定)を期待しております。奮ってご応募ください。応募の方法・締切 については下記の学会ウェブサイトを参照ください。 ◇http://www.jsdp.jp/contents/workshop-symposium/workshop2015.html ◇ショートプレゼンテーションの申込締切: 2015 年 8 月 3 日(月) ■公開講演会(通訳あり) ◇テーマ: 早産が実行機能と社会ー感情能力に与える影響: 神経心理学と 脳イメージングの側面から ◇講 師: コヴィリュカ・バリシニコフ先生(Dr. Koviljka Barisnikov) (ジュネーブ大学) ◇日 時: 2015 年 8 月 30 日(日)午後 ◇会 場: 大阪大学豊中キャンパス全学教育大講義室 ◇定 員: 250 名(参加費無料) ◇申込締切:2015 年 8 月 10 日(月) 2 ◇申込方法:学会ウェブサイト内の申込フォームから ◇申込フォーム:http://goo.gl/mtbnff 内 容: 妊娠して 37 週間前に産まれてくる子どもは、長期的な発達の問題や学習障害の 危険にさらされる(Arpino et al., 2010)。認知発達(たとえば、注意や実行機 能)における困難、行動上の問題(たとえば、ADHD、不安症、素行症)、社会‐感 情的な困難は青年期、成人早期を通じて続くと考えられる(Mulder et al, 2009; Réveillon et al, 2015)。これらの困難に対しては、神経心理的アセスメント と脳画像技術を利用することで、早産児における実行機能と社会‐感情的発達 の関係を調べた追跡調査研究で検討されるであろう。この観点において、第一 に、社会‐感情的困難が生じるリスクの高い 12 カ月児、24 カ月児、42 カ月児 についての研究を示す。第二に、6 歳、9 歳、12 歳の早産児における抑制機能、 注意能力と社会‐感情的困難の関係についての研究結果を示し、最後に、神経 機能の知見とこれらの結果との関係を議論する。 ※ 臨床発達心理士、学校心理士、臨床心理士の資格更新ポイント対象です。 3
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