1回生参加者: 嘉手納基地を見学して 私は実際に米基地を実際に見るの

1回生参加者:
嘉手納基地を見学して
私は実際に米基地を実際に見るのは 2 回目だった。一度目は高校生の時、修学旅行で沖
縄に来た時だ。しかし、今回はその時以上に感じることが多かった。まず、滞在期間は常
に車で移動していたが、坂が多く、複雑な道で、京都に住んでいる私にはとても不便に感
じた。沖縄は坂道が多いのかと思いきや、実際に見た嘉手納基地は広く平たんで、殺風景
な土地であった。その時、琉球新報の松元さんが「平らな土地は米軍基地になってしまっ
ている」と発言していたことを思い出した。私たちのように遠方から来た人たちにとって
は一番不便さを感じるところかもしれない。
嘉手納基地は主に飛行訓練を行うところであり、極東の最重要基地ということもあって
飛行機の離発着が頻繁に行われる。私たちが道の駅かでなに滞在していた 30 分ほどの間で
も巨大な輸送機が爆音を響かせて離陸するのを見ることができた。
見渡す限り広く平たんな土地が広がっている。嘉手納米軍基地は嘉手納町の 8 割以上を占
めており、町民は 2 割未満の土地で生活強いられている。どれだけ大きいのかは目で見た
だけでは判断しにくいが、数字で比較してみると、嘉手納基地の面積は東京国際空港(成
田)の 1.6 倍もの大きさになると知って大変驚いた。また、ここまでの大きさがあるのにも
関わらず、離発着は展望台から眺めていた私たちの目の前で行われた。私はその光景を見
たとき、果たしてアメリカは、政府は、少しでも沖縄県民に配慮しているのかと心の底か
ら疑問に思った。土地を少しでも返還してほしい沖縄県民に対し、現状維持するどころか
美しい海を破壊し多くの生物を犠牲にしてまで基地の新設をしようと考えている政府が腹
立たしく思った。
また、実際に沖縄の方々とふれあい、沖縄の伝統、文化、自然、生物を大切に思っている
気持ちがひしひしと伝わってきて心が和むと同時に、今、それらが侵されようとしている
ことにとても悔しさを感じる。これまで沖縄の地方紙を読んで長い時間をかけて下調べは
してきたが実際に目にして感じることの方が多かった。私は早く沖縄県民の民意が反映さ
れ、沖縄の人びとが本来の快適な生活ができる環境を取り戻すことを心から願う。
沖縄の美しい海
4 日間の沖縄合宿で私は何度か沖縄の海を訪れた。それらの海は青く美しく広がっており、
眺めたり、泳いだり、写真を撮ってみたりして沖縄の豊かな自然を観光客さながらに満喫
することができた。
しかし、沖縄の美しい海の中には、美しいだけでなく悲しい記憶を持った海が存在する
ことを今回学んだ。例えば今回訪れた沖縄平和祈念公園から見渡すことのできる断崖絶壁
の海は、何も知らずに行けば開放感があって気持ちの良い場所であるかもしれないが、実
際は戦時中に多くの住民が崖から飛び降りて自ら命を絶った場所であった。ひめゆりの塔
や旧海軍司令部、平和の礎などの平和祈念施設を訪れてそのようなことを学ぶと、沖縄戦
の壮絶さと共に当時の住民がどれだけ追い込まれていたのかを感じることができた。
また現在進行中の問題として、現地住民の反対多数のまま辺野古の海を埋め立てて米軍
基地を建設しようとする作業が進んでいるということがあるが、沖縄の財産である美しい
海を埋め立てて沖縄県の負担となる米軍基地を建設することは現地住民の立場から考えて
も快く受け入れられることではないし、民意を無視しデモ活動を行っている住民やメディ
ア関係者を法的な根拠もなく強制排除する政府のやり方は民主主義国家として正しいのか
疑問に感じた。
沖縄の美しい海は後の世代に美しいまま残していきたいし、その海で起きた悲劇を忘れず
に受け継いで二度とこのようなことを繰り返したくないと心から思った。そして沖縄をも
っと知りたいと関心が湧いたので、今後沖縄がどのような道をたどっていくのかを見つめ
ていきつつ、沖縄の美しい海を楽しむために観光で再び訪れたいと思う。