[研修報告](平成26年8月27日~28日)(PDF:327.7KB)

平成27年3月19日
貝塚市議会議長
殿
研修会参加報告書
報告者 平岩征樹
参加者 平岩征樹
JISSEN~自治体政策青年ネットワーク~
名古屋市議会改革(活性化)の取組みについて
名古屋市子ども市会について
開催日:平成26年8月27日(木)13:30~15:00
会場:名古屋市議会
講師:名古屋市議会事務局
内容…Ⅰ、本会議における一問一答方式の採用
Ⅱ、「定例会の概要(速報版)」の発行
Ⅲ、議会基本条例の制定
Ⅳ、市民3分間議会演説制度の実施
Ⅴ、「市会の議決すべき事件等に関する条例」の制定
Ⅵ、費用弁償の廃止
Ⅶ、政務調査費の使途の透明性の確保
内容…子ども市会の応募状況と運営について
上記の項目について名古屋市議会事務局から説明を受けた。定例会概要(速
報版)の発行や議会基本条例制定へのプロセス、委員間討議、市会だよりの編
集などは大変参考になるものだった。市民3分間演説制度は、希望者が常連化
してきており、発言も議員批判が中心で趣旨を外れてきている感があるとのこ
と。今後見直しも考えているようだ。
民間登用副市長から見た行政の展望
名古屋市のいじめ対策と、子ども応援委員会について
開催日:平成26年8月27日(木)15:15~16:30
会場:名古屋市議会
講師:岩城正光名古屋市副市長(弁護士)、名古屋市教育委員会
弁護士出身の岩城名古屋副市長より、子ども応援委員会や子どもの貧困対策
の取組みについて、専門家ならではのお話しを伺うことが出来た。
長年、弁護士として児童虐待に取り組んできた観点から、18 歳を成人とする
法改正(19 歳は児童でないため保護できないため)、救出保護(危機介入)の警
察介入の必要性、里親の能力アップ、学校現場での人権教育と福祉の連携、各
区役所のミニ児童相談所化など、法的な課題と現場での課題を述べられた。
教育委員会からは、4月から始まった子ども応援委員会の説明を受けた。子
ども応援委員会とは、児童生徒のいじめ、不登校や問題行動など学校が抱える
課題へ対応するため始めたもの。名古屋市内を中学 10 校ごとの 11 ブロックに
分け、各ブロックに臨床心理士の資格や知識を持つスクールカウンセラー、児
童虐待や非行に対応するソーシャルワーカー、家庭や地域との連絡役のスクー
ルアドバイザーを置いている。常勤でブロック内の中学を回り、様々な立場か
ら子どもを見て、教師が気づきにくい潜在的な問題に対応する狙いがあるとい
うことだった。
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を 40 上げて慶応大学に現役合
格した話」
開催日:平成26年8月28日(木)10:00~12:00
会場:民主党愛知県連会議室
講師:坪田信貴氏
現在ベストセラーの「学年ビリのギャルが 1 年で偏差値を 40 上げて慶應大学
に現役合格した話」の著者の名古屋で学習塾を経営する坪田信貴氏からお話を
伺った。
嘘みたいな本当の話のだが、学校教育では、
「ここまで到達する」という標準
目標を掲げ、みんなが学力をつけるようにするのに対し、生徒一人一人の性格
や家庭環境を理解したうえで、段階的に学力がつくよう、心理学的メソッドを
使いながら指導されているのが大きな特徴だと感じた。
「人間は誰でも地頭がよいし才能がある」とお話しされていたのが印象的で、
その子のよいところにスポットをあて、合格まで深い愛情を持って信頼関係を
構築し、教え子を指導するメソッドは目から鱗のものだった。
最近注目されている「反転授業」は昔から取り入れていらっしゃるようで、
「反
転授業とは、その子のレベルにあったことを事前に予習してくることであって、
タブレットとセットでなくてはダメだと誤解されているようだが、紙でもでき
る」とのことでした。
また、タブレット端末など ICT の活用について、上手な先生の講義の動画を
youtube で紹介して見てもらったりすることで、効果的に活用しているとのこと。
約 90 分という短い時間だったが、「教える」ことの真髄を聞いたようで、話
は尽きず、教育を考える上で得ることがたくさんあった。
名古屋城本丸御殿復元事業現場視察
開催日:平成26年8月28日(金)13:30~15:00
会場:名古屋城
講師:名古屋市教育委員会
名古屋城本丸御殿の復元工事について、名古屋城管理事務所所長からご説明
頂き、ご案内頂いた。復元工事は約 150 億円をかけた一大事業で、名古屋城創
建当時の姿を目指し平成 30 年に完成予定とのこと。
表御殿の一部完成した部分に関しては既に公開しており、連日多くの観光客
が訪れているようだ。
この復元事業により、名古屋城の来場者は年間 160 万人と急増し、1 位の首里
城 172 万人も射程に入り、観光客が呼べるようになったとのこと。
修復現場を見せて頂き、歴史的な資産を修復によって蘇らせる意義や観光振
興の重要性について改めて考えさせられた。