ワイヤサイズ交換時の注意

(技術)
「ワイヤ放電加工機技術ヒント」ワイヤサイズ交換時の注意
ある径のワイヤを長時間使用した後、別サイズのワイヤに交換するときは、下記の点にご注意ください。
1.
前よりも細いワイヤに交換したとき:
●ワイヤがスリップする現象が発生する。
*これはローラ、プーリの摩耗が第一原因です。例えば、0.25φから 0.20φに交換した場合、ピンチ
ローラ部等で 0.25φワイヤによる摩耗溝ができているため、押えが効かなくてスリップしている可能
性があります。
下図は空間ができるほど消耗していた極端な例です。ワイヤ走行が不安定な場合部品交換が必要です。
0.25φによる消耗溝
0.25φ
2.
0.20φ
前よりも大きいワイヤに交換したとき:
●消耗部分のエッジにワイヤが当たるため、走行不良、断線、ワイヤ変形等のトラブルが発生します。
* 大きいワイヤに交換したときは、ピンチローラ部分のみでなくローラ、プーリ、スリーブ、ワイヤガ
イド(各種サイズ兼用Vガイドの場合)、給電ダイス、ベルト部分でも影響がでるため、ワイヤ走行
系全体の点検や部品交換が必要となります。
0.20φによる消耗溝
0.20φ
0.20φの消耗溝があるプーリの例
0.25φ
0.20φの消耗溝があるスリーブの例
0.25φ
0.25φ
(23G1MI)
ワイヤ放電加工機用
オベロンワイヤ・営業/技術資料
株式会社オベロン