6.セクシュアルハラスメント対応マニュアル セクシュアルハラスメントは、無視したり、受け流したりでは解決はできない。セクシ ュアルハラスメントをなくすことは、被害者本人のためだけではなく、職場環境の改善 に役立つこともある。セクシュアルハラスメントを受けた場合は、セクシュアルハラス メントに関する相談を受けた場合は、その被害者を深刻にしないため次のとおり対応す る。なお、パワーハラスメント、モラルハラスメントアカデミックハラスメント等につ いても次のとおり対応する。 (1)被害者の対応 ① 不快であること(行為)を加害者に意思表示する。 ② 不快であること(行為)の事実、状況、自分の感情加害者及び管理者への要望を整 理する。 ③ セクシュアルハラスメントが発生した日時、場所、内容、加害者等について記録し ておく。 ④ 不快に思ったことは我慢せずに信頼できる人に相談する。 ⑤ 職場に信頼できる人がいない場合や、上司の理解が得られない場合には都道府県労 働局雇用均等室等の相談窓口を活用する。 (2)相談を受けた者の対応 ① 落ち着いて話が聞ける場所(個室)で被害者の話を最後まで聞く。 ② 被害者が不快だと感じた具体的な言葉、態度、行動等を正確に確認する。 ③ 被害者の心情や希望を確認したうえで相談者の対応を決定し、被害者に伝える。 ④ 被害者が上司等に報告できるよう支援する。 1)被害者本人の報告が難しいときは、被害者の承諾を得て本人に変わって報告する。 2)加害者が同僚である等の理由で被害者が報告を躊躇する場合には、被害者の匿名性 を確保して報告する方法を提案する。上司が加害者である場合は、より上位の職位 者、医療安全管理者等に報告する。 ⑤ 加害者に事実を確認し、被害者にとって不快であること(行為)をやめるよう告知 する。 1)事実確認にあたっては、趣旨及び目的を事前に説明するとともにプライバシーが守 られるよう配慮する。 ⑥ セクシュアルハラスメントにより発生する状況を加害者に説明する。 1)被害者が傷ついていること、適切なケアの提供ができなくなること、セクシュアル ハラスメントが続いた場合の対処方法を説明する。 ⑦ セクシュアルハラスメント被害に上司の理解が得られない場合には、都道府県労働 局雇用均等室等の相談窓口、を活用する。 ⑧ セクシュアルハラスメントが特定の状況下で生じている場合には状況の改善を提案 する。 1)加害者と被害者が二人きりになる状況(受け持ち患者、夜勤の組み合わせ等)をつ くらないようにする。 (3)ストーカー行為 ストーカー行為とは、同一の者に対し、 「つきまとい」等を反復して行うことであり、 「ストーカー行為の規制等に関する法律」により禁止されている「つきまとい」等に は、待ち伏せ、住居等の見張り、その行動を監視していると思わせるような事項を告 げることなども含まれる。 ① ストーカー行為の被害を受けた場合は、上司又は信頼できる人に相談し、加害者に 何らかの方法でその行為を行わないように告知する。加害者、被害内容、日時、場 所等は記録しておく。又、外出する際はなるべく一人にならないよう留意する。相 談を受けた上司は、通勤等の際に一人にならない。あるいは通勤経路が一定になら ないよう工夫するとともに、 加害者に遭遇した際の連絡体制を整える等の支援を行う。行為が悪質な場合や、加 害者の行為がエスカレートする場合は、必要により、警察との連携を図る。 ② 施設外で発生した場合 施設外で発生した場合は、応援を呼ぶにも人がいない、又、速やかな報告ができな い等の問題が発生する、又、通勤途中や自宅付近での待ち伏せや、自宅へ何度も電 話がかかってくる等のストーカー行為等がある場合、又は、事件発生の恐れがある 場合は、躊躇することなく住所地を管轄する警察署、又は、110番通報する。
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