SAS Energy Forecasting

SAS® Energy Forecasting
Fact Sheet
主な機能
SAS Energy Forecasting は、反復性、拡張性、追跡可能性、妥当性に優れたエネルギー需要
予測ソリューションです。公益事業者が、予測結果に確信を持って迅速に対応できるように、ま
た、1 時間単位の短期間の計画から10 年以上の需要想定に使用するような長期にわたる計画
まで広い視野で優れた計画を策定できるように支援します。
ビジネスメリット
予測の改善は、計画、操業、エネルギー取引、電力購買契約、デマンドサイド・マネジメント
(DSM)などの領域において、具体的な価値を生み出します。このソリューションは、データ管
理からモデル開発、予測、
ビジネス・レポーティングまで、予測プロセス全体をサポートしており、
あらゆる規模の公益事業における効率向上を支援します。
対象ユーザー
電力会社、ガス会社等の公益事業者の予測担当者、分析担当者、計画担当者を対象として設計
されています。
SAS® Energy Forecasting
エネルギー需要予測の精度を高め、不確定性を減らし、新たな価値を創出
自由化が先行している欧米においては、公益事
業者の最終損益と予測の正確性および信頼性と
の間に、明らかな相関関係があることが分かって
います。日本においても 2016 年 4 月以降、電力
の小売完全自由化に伴い、競争が激化すること
が予想されており、これまで以上に予測精度を
確保する必要があります。しかし、旧式の負荷予
測ソリューションのほとんどは、今日の公益事業
環境に見られるメーターデータの変動性、複雑
主な利点
• 1 つの包括的なソリューションで、あらゆる期間について、1 時間刻みの予測を作成:既存の計画リ
ソースを有効に活用しながら、関係者全員の業務効率を高めることができます。よく使われる予測
手法とデータ統合プロセスをさまざまな予測期間に適用できるため、予測担当者は複数のソフトウェ
アツールを習得する必要がなくなります。
• セルフサービス方式のビジネス・インテリジェンス(BI)で管理コストを削減:適切に統制された共
用型の BI プラットフォーム上で、業務部門ユーザー向けに最適化されたフォーマットを用いて情報
を提供・共有できます。
性、規模感に対処できる設計にはなっていませ
• エネルギー需要に関する予測の精度を改善:スマートメーターをはじめとする複数のソースから収
ん。また、予測のタイプに応じて適切なモデルが
集された大量のデータにもとづき、正確な予測モデルを構築できるため、懸念事項やチャンスを素
自動選択されるような高度な機能も備えていま
早く特定した上で、新たな課題を明らかにしたり、根本原因分析を実行したりすることが可能です。
せん。
さらに、旧式の予測ソフトウェアの精度には疑問
がつきまとう傾向があることから、統計手法で作
成された予測を重視したがらない企業や組織も
少なくありません。
SAS Energy Forecasting を活用すると、公益
事業者は予測結果を最大限活用しながら、デー
タ主導型で分析にもとづく洞察を導き出し、財務
に関しても賢明な意思決定を行うことができま
す。予測担当者は高度なデータ管理から高度な
分析環境までを完備した統合環境で、公益事業
のダイナミックなビジネスモデルをめぐる複雑
な課題を解決できるようになります。
• 極めて大規模なビッグデータを用いた予測にも対応:SAP HANA との相互ネイティブ・アクセス
機能や、Hadoop をはじめとするビッグデータ・プラットフォームとの連携機能を活用すれば、
データの規模/場所/形式が予測精度改善の制約となることはありません。
• より多くのシナリオを短時間で評価:経済情報や天候情報を盛り込んだ SAS が提供する分析シナ
リオと組み合わせることで、これまでより多くの仮設検証を少ないリソースで超高速に評価するこ
とができます。各種のシナリオを自在に駆使できるため、予測担当者は想定される結果にもとづい
て中期や長期など複数のモデルを作成し、必要に応じて容易にモデルを調整することが可能です。
• 一刻を争う意思決定に必要な洞察をひと目で把握:幅広い方法でアクセスできる理解しやすいビ
ジュアル・アナリティクスによって意思決定が向上するため、
リスクの軽減、
ビジネスチャンスの発掘、
ひいては競争優位性の構築が促進されます。
• 拡張性に優れた柔軟な統合分析機能:高度な予測機能、課題、データタイプ、階層構造のすべてを
探索できる一元的な分析環境で、創造性の発揮に集中できます。
概要
あらゆる期間を対象とした予測
SAS Energy Forecasting は、短期(1 時間先)
から長期(50 年先)までの計画期間に関して信
SAS Energy Forecasting では、複数のツール
頼性、反復性、妥当性に優れたエネルギー需要
予測を作成し、業績の向上につなげることがで
きる総合的なソリューションです。SAS Energy
Forecasting は、高度で幅広い業務に及ぶ自動
化機能、拡張性、統計機能、透明性を公益事業者
へ提供し、組織階層のあらゆるレベルの意思決定
を効率よく効果的に行えるように支援できます。
を併用しなくても、様々な状況に適した予測手法
を適用することができます。信頼性の高いデー
タと高度な予測アルゴリズムにもとづき、あら
ゆる期間を対象として 1 時間刻みで予測を作成
できます。SAS のソリューションでは、スマート
でも、より高度なモデルを迅速かつ容易に構築
できるため、過去の実績からの推測だけでなく、
将来に優れた成果を生む可能性の高さにもとづ
いて施策やビジネスモデルを選択できるように
なります。
統合データ管理
メーターのデータも含め、さまざまなビッグデー
予測に使われるデータは、値の誤りや欠落があっ
タを対象とした階層型の予測も実行できます。
たり、1ヶ所にまとまっていなかったりすることが
これまでサードパーティ製のモデルや簡単には
珍しくありません。SAS のソリューションなら、
改善できない固定的なモデルに頼ってきた組織
予測担当者は全社規模のデータ統合プロジェク
トを優れた費用対効果でタイムリーに管理しな
がら、データに対する情報利用者の高い期待に
応えられます。標準装備のデータガバナンス機
能とデータ品質機能により、データの信頼性を
確保し、データ系統の透明性と監査手続きの効
率化を可能にします。また、手作業によるデータ
加工の労力が軽減されるため、予測担当者は価
値の高い分析活動に集中できるようになります。
ハイパフォーマンスな負荷予測
SAS Energy Forecasting を導入すると、業務
効率が向上するため、既存の計画リソースの価
値を最大限に高め、予測の精度を改善すること
図 1:モデルの高度なテストと選択にもとづいて今後 7 日間の負荷を自動的に予測します。
ができます。このソリューションはビッグデータ
向けのアナリティクス・プラットフォームを基盤と
しているため、データ量や予測計算の複雑さに
関する制約は事実上ありません。その結果、予
測担当者や計画担当者は、スマートグリッド投資
の ROI(投資対効果)向上に寄与する新たな洞
察を導き出し、組織のあらゆるレベルにおける
意思決定で重要な役割を担い続けることができ
ます。
分析担当者と経営幹部で
共通のビジュアル・インターフェイス
図 2:統計的な比較のために、モデルタイプ別の平均絶対誤差率(MAPE)を
グラフと表形式で表示することができます。
SAS Energy Forecasting には、業務マネー
ジャーが予測結果を閲覧できるビジュアル・イン
ターフェイスも用意されています。これは製品
図 3:自動予測のサポートに加え、
が提供する予測ワークベンチ機能を基盤として
シナリオ分析やモデル開発向けに
いますが、個別に利用することもできます。予測
選択内容を変更できる GUI(グラ
担当者は SAS Energy Forecasting を SAS
フィカル・ユーザー・インターフェ
Visual Analytics Hub から起動でき、業務部
門ユーザーはその出力を探索できます。SAS
Energy Forecasting には、ドラッグ &ドロップ
操作と自動チャート作成機能を提供する SAS
Visual Analytics のコンポーネントが含まれて
イス)環境も用意しています。
おり、コーディングの必要はありません。また、
結果のレポートは Web やモバイルデバイスを
通じて共有できます。
経済/天候シナリオとの組み合わせ
SAS Energy Forecasting には、長期エネル
主な機能
ギー予測の精度を高めるために経済や天候のシ
エネルギー需要予測
ナリオを自動的に組み合わせる機能もあります。
• 負荷予測の基盤となる複数の回帰モデル。追加の変数や組み合わせを逐次的にテストして
シナリオ分析を活用すると、エネルギー負荷履歴
における例外事項を評価した上で、将来の事象に
備える計画を立てることができます。標準で組
み込まれている経済予測を利用して what-if シ
ナリオ分析を実行し、代替シナリオを検討するこ
とも可能です。また、計画や業務の基準を満たす
長期モデルを選択する手段として、予測の厳正さ
をシミュレートおよびテストすることができます。
モデルを改善。反復のたびにモデルをテストして過剰な当てはめを防止
• 観測不能成分モデル(UCM)、ARIMAX、指数平滑法、ニューラル・ネットワークを用いて第 2
段階のモデルを開発
• 予測プロセスの自動化レベルをユーザーが選択できる(初期設定では完全に自動化されて
おり、予測の作成をソリューションに一任)
• モデルの自動選択基準をユーザーが設定できる
• ソフトウェア内で任意の構造と頻度を用いてカスタムモデルを構築できる
• 外部で開発した既存のモデルをインポートして使用できる(=パラメータの評価のみを自動化)
従来の時系列予測を超えた機能
• ユーザーは任意のモデルの再評価を必要な頻度でいつでも実行できる
SAS は長年にわたり予測ソフトウェアを開発し
• モデルの結果と統計情報をプロセスの各ステップで利用できる
てきた経験から、今日の公益事業では分析担当者
• 外れ値ファイルを自動生成し、GUI 環境でレビューおよび視覚化できる
がかつてないプレッシャーにさらされている現
状をよく理解しています。そのため、SAS Energy
Forecasting は、SAS Forecast Server、SAS
Forecast Studio、SAS® Enterprise Miner™
ユーザー主導の階層型予測
などのソリューションと組み合わせて使用するこ
• 期間別、実行日別、契約企業別でプロジェクトを編成
とで、複雑な予測課題にも対応できるようになっ
• すべての期間について、共通の 1 時間刻みの間隔で予測を実行することが可能
ています。これにより、データ・サイエンティスト
は決定木やニューラル・ネットワークなども含ま
れる拡張性に優れたモデル・レポジトリを活用し
• モデルの開発からテストや発行まで、エネルギー需要予測のための GUI 環境を完備
• 対象期間に関係なく、誤差や外れ値の検査には同一の「診断」プロセスを使用
• すべての期間で共通して利用できる検索/ドリルダウン/フィルターのオプション
て、
より広範な要因を対象とした予測モデルを作
成できます。また、予測担当者が自力で分析対
象のデータセットを増やし、メーターから供給シ
ステムまでのあらゆるレベルで疑問を解決でき
るほか、特定の条件下における最大負荷を理解
することさえ可能です。
重要な洞察の獲得と組織全体での共有
負荷予測担当者は、あらゆるタイプのデータを
制限なしに収集、探索、分析、解釈することがで
きます。SAS のソフトウェアならではの幅広く高
度なアナリティクス機能を用いて代替案のテス
ト、モデルの構築、結果の測定を実行し、予測作
業の効率性と正確性を高めることができます。
そして、得られた結果を組織のあらゆるレベル
で共有できます。
予測プロセスの効率を高める総合環境
SAS Energy Forecasting の機能は、データ統
合から、モデル開発、予測、レポーティングまで、
予測プロセス全体をカバーしています。SAS が
提供するアナリティクスやビジネス・インテリジェ
ンスのより大規模なソリューションとも円滑に統
合できるため、相性の悪いコンポーネントの寄せ
集めで苦労することはありません。SAS Energy
Forecasting は、データ管理、分析、ビジュアラ
イゼーション(視覚化)
、レポーティングを包括し
た総合的な予測ソリューションです。
データ管理
• データ統合開発プロセスを直感的に管理できるカスタマイズ可能なウィンドウ群が用意され
た、使いやすいポイント & クリック方式の GUI 環境。ドラッグ &ドロップ操作により、プログラ
ミングが不要
• ソースシステム側の問題の特定/修復と、他の ETL プロセスで利用するビジネスルールの維
持を容易に行うことができるデータ品質プロファイリング専用 GUI
• ファイルの解析および処理で非構造化/半構造化データをサポート
• Web サービス経由で送受信を行う静的データおよびストリーミング・データへのアクセス
• データ変換/データ統合プロセスの全体を通じてメタデータの収集および文書化を自動的に
実行。メタデータはいつでもすぐに再利用することが可能
• 結果として求める情報を導き出すために必要となるパス、プロセス、変換操作を特定すること
が可能
• プロセスの検証と、データに対するユーザーの信頼感向上に役立つ、データ系統機能(リバー
ス影響分析)
what-if 分析とシナリオ・プランニング
• SAS が提供する経済と天候のシナリオを使用する what-if 計画機能
• 予測シナリオへの影響を判断するためのモデル・パラメータ予測変更機能
SAS Energy Forecasting の詳細な
システム要件、ホワイトペーパーのダウ
ンロード、スクリーンショットの確認、関
連資料の閲覧については、sas.com/
jp/go/energy-forecasting にアクセ
スしてください。
主な機能(前ページより続く)
SAS Visual Analytics の管理/レポーティング機能 *
• 対話操作型のユーザー・インターフェイスを通じて BI レポートや BI ダッシュボードを設計およ
び配信でき、
プログラミングは不要
• 幅広いビジュアライゼーション(視覚化)手法により、データと結果を最も適切な方法で提示
できる
• Apple® iOS / Android デバイス向けにネイティブ開発されたモバイル BI アプリを使用し、
動的なレポートとダッシュボードを通じて、閲覧、対話型操作、
コラボレーションが可能
• ESRI 社のマッピング・テクノロジーとのネイティブな統合性
• 最 終 文 書に統 合されるコメントを受 信 者がレポートに追 加できる。モバイルユー ザ ー、
Microsoft Office ユーザー、Web ユーザーが全員、コメントを 1ヶ所で共有/閲覧できる
• 誰もが閲覧できるようにコメントはレポート内に保持される
• テーブル結合のインクルード、カスタム計算項目の定義、カスタム数式の作成など、分析用デー
タを対話操作で準備できる
* SAS Visual Analytics が備える機能のサブセットです。対話操作型ダッシュボード/レポートの設計およ
び関係者との共有に特化しています。
SAP HANA との統合
• 予測プロセスの入力データソースとして SAP HANA からデータを選択
• SAP HANA または他の SAP アプリケーションで詳細なレポートを作成するために、予測分析
の結果を SAP HANA にエクスポート
GUI を超えた柔軟性と拡張性
• データマイニング、線形回帰およびロジスティック回帰、決定木、ニューラル・ネットワークの
機能を搭載
• 候補モデルの再診断と特定、既存モデルのパラメータの再評価、あるいは既存のモデルと
パラメータを使用する予測の作成が可能
• より効果的な統計ベースの予測手法を組織全体で活用
• 拡張性に優れたモデル・レポジトリを提供(間欠需要モデル、UCM モデル、ARIMAX モデル、
動的回帰法、指数平滑法モデルとパラメータ最適化、
ユーザー定義モデルを含む)
。これにより、
幅広い活動を対象としたより適切な予測モデルを作成できる
SAS Institute Japan 株式会社 www.sas.com/jp
[email protected]
本社
大阪支店
Tel: 03 6434 3000 Fax: 03 6434 3001
Tel: 06 6345 5700 Fax: 06 6345 5655
〒106-6111 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 11F
〒530-0004 大阪市北区堂島浜 1-4-16 アクア堂島西館 12F
このカタログに記載された内容は、改良のため予告なく仕様・性能を変更する場合があります。あらかじめご了承ください。
SAS、SAS ロゴ、その他の SAS Institute Inc. の製品名・サービス名は、米国およびその他の国における SAS Institute Inc. の登録商標または商標です。
その他記載のブランド名および製品名は、それぞれの会社の商標です。Copyright©2015, SAS Institute Inc. All rights reserved.
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