チャネルに 商機あり!!

3P【特集 C6P】 b-platz press 6月号 vol.113
!
!
に 商機あり
り台
理
こと
販
販
るこ
付
売
CASE
東南アジア市場への進出は
仕組みづくりから
進出に立ちはだかる壁
地パートナーとであれば、資金面や物
8
5・
6開
催
「販 路拡
大フェア」
出展企
業
当社は、中国や東南アジアでのネッ
なく、仮に一つの商品でうまくいかな
東南アジア市場に
参入するための3カ条
トワークを活かして、技術やノウハウに
かったとしても別の商品で再挑戦でき
◦1社で動かず、チームを組め
特長をもつ日本の中小企業とパートナー
るため、継続的に売る仕組みが実現す
複数の企業が連携し、東南アジアにネッ
シップを組み、アジア市場をターゲットと
るのです。
トワークを持つ商社と組めば複数の課題克服
した販売ネットワークの構築に力を入れ
ています。
今、多くの中小企業が東南アジア市
流面でのサポートが得られるだけでは
メイドインジャパン神話は
まだまだ根強い
の道が開ける。中小企業同士がチームを編
成することで、1社あたりのリスクを分散でき
ると同時に、情報収集力、販売力など総合的
場に事業機会を見い出そうとしています
当社には、
「うちの商品を売ってほし
なパワーアップを図ることが可能となる。
が、1社だけでは商品数量がまとまらな
い」
「どこに売ればいい」
「そのためには
いために物流コストが割高となるなど、
何をすればいい」といった相談が多く寄
◦現地のパートナー企業を活用せよ
多くの困難な課題に直面しています。ま
せられます。まずお聞きするのは、どん
た、現地の具体的な情報が不足してい
な商品なのか、その強みと弱みは何か、
ることから、取引上の課題に直面する前
です。現地企業を紹介するために、最
の段階で悩んでいる企業も多く存在して
低限必要な情報をオープンにしていた
います。そこで同じように海外進出を考
だかないと、こちらも胸襟を開けません
えている複数の企業がチームを組んで
し、的確なアドバイスもできません。ま
「売る仕組み」をつくることが必要です。
た採算性その他の事情により当社が商
情報収集にせよ、物流にせよ、すべての
流に介在すべきではないと判断したとき
コストを抑えることができるからです。
は、他の会社を紹介することもあります。
たとえば、海外進出を考えている製菓
また自社で動こうとせず、すべてを他
メーカー(以下A社)があったとします。
社に任せようとする会社がありますが、
A社は海外での販売実績がまったくあり
それでは前に進みません。自社製品に対
ません。そこでアジア全域でパン屋やレ
するこだわりが単なる思い込みでないか
ストランを数百店舗展開しているB社と
についてもしっかりチェックする必要が
提携し、B社の店舗で数カ月間商品を試
あります。
験的に販売。この試験販売で得た現地
私は、昨年までシンガポールに駐在
の消費ニーズをもとに、A社は売れ筋商
していましたが、東南アジアにおける日
品の生産ラインを強化し、B社の各店舗
本製品に対するブランドイメージはまだ
で本格的に販売を開始する。これが「売
まだ非常に高いものがあります。メイド
る仕組み」です。
インジャパンが世界で比較優位を持っ
ここで重要なのは、現地の情報に精
ている今のうちに、ぜひ成長市場であ
通し、大きな販売網を持つB社とパート
る東南アジア市場に挑んでいただきた
ナーを組んだことです。信頼できる現
いと思います。
商社や金融機関などの情報を活用して、
販売を支援してくれる現地企業を探せば、販
路だけでなく資金などでも協力が得られる可
能性がある。また「日本での販売はこちらで
支援する」
など、相手にもメリットを感じさせ
ることで、パートナーシップを組む現地企業
を見つけやすくなる。
◦他人任せにしない
「こんな商品があるから東南アジアで売って
きてほしい」というような丸投げはNG。商社
や現地パートナーとともに、自らも責任や役割
を果たす覚悟と、海外進出に対する前向きな
エネルギーがなければ成功には結びつかない。
野村貿易株式会社
ライフ部 門リビングサポート事業部
事業部長 浦上
秀樹氏
TEL 06-6268-8323
http://www.nomurat rading.co.jp/
会社DATA
設立/1976年
資本金/25億円
従業員数/260名
事業内容/農水産・畜産・繊維・生活資材・化学品・
機械・鉱産品の輸出入などを扱う総合商社。特に東
南アジア市場に強いネットワークを持つ。
b-platz press vol.113 03
bpp1006_02_05p.indd 2
10.6.2 4:13:19 PM