ギフトショップ企業がPOD機を刷新し より高画質な仕上がりを

株式会社サワセイ
ギフトショップ企業がPOD機を刷新し
より高画質な仕上がりを実現しながら
毎月のランニングコストを劇的に軽減
導入の狙い
POD機のランニングコストを削減し
たい
大判プリンターで販促用のポスター
を内製化したい
導入システム
カラーPOD機
『RICOH Pro C5100SHT』
大判プリンター
『CANON imagePROGRAF
IPF8400SE』
導入効果
POD機のランニングコストが約半分
に削減できた
より高画質な仕上がりで顧客への訴
求力がアップした
オンラインサポートで安心して運用
できるようになった
販促用ポスターなどを迅速に作成可
能になった
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
株式会社サワセイ
●業種:販売業
贈り物専門店サワセイは、愛知・岐阜に7店舗を展開し、ネットショップも出店している
株式会社サワセイは、お中元やお歳暮、法事の返礼品など多彩な用途に対応したギ
フトショップを愛知県と岐阜県を中心に展開している。メーカーから商品を一括して
仕入れることでお値打ち価格の商品を豊富に取りそろえていることが大きな強み
だ。同社は、これまでDM用のチラシの印刷に利用していたPOD機を刷新すること
で、より高画質な仕上がりを実現しながら、毎月のランニングコストを劇的に引き下
げることに成功している。さらに大判プリンターの導入で販促用のポスターなどの
内製化も実現。顧客への訴求力が一段とアップした。
●事業内容:ギフトショップの運営
●従業員数:約120名
(2013年9月現在)
POD機を入れ替えランニングコストを大幅に削減し
た株式会社サワセイ
2014年10月取材
愛知・岐阜で7店舗を運営
一括仕入れで低価格を実現
南、岩倉、岐阜県の則武、可児、関、岐
南の7カ所で直営店を経営している。
その経営面の特長は、取引先のメー
愛知県岩倉市に本社を構える株式
カーから商品を一括して仕入れること
会社サワセイは1969年に設立され、
で商品単価を引き下げ、その分、他社
今年で45周年の節目を迎えた。当初
よりも安い金額で顧客に商品を提供し
は味噌たまりの醸造を行っていたが、
ていることである。これにより、同業他
40年ほど前にギフトショップへ業態を
社との価格競争にも打ち勝ってきた。
変更し、その後、徐々に店舗数を増や
例えば、コーヒーや調味料などは季節
していった。現在は、愛知県の小牧、江
や用途を問わず、販売する機会が多
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株式会社サワセイ
い。そのため、一定量をまとめて仕入
後はほかのWebショッピングモールに
れても十分に採算が取れるのだ。
も出店し、実店舗と共にネットビジネ
同社のギフトショップの顧客層は比
スも強化していく考えだ。
較的年配者が多く、用途別では、お中
「Webショップの利点は、全国を対
元とお歳暮が最も多い。次いで、香典
象にビジネスを展開できることです。
や法事の返礼品で、この二つが大半を
例えば、愛知や岐阜の地域限定の名
占めている。このほか、出産祝いや快
産品をお値打ち価格で販売すれば、
気祝いなど、ギフトショップを利用する
ヒットする可能性があります。仕入れ
用途は多岐にわたる。
ルートさえあれば、海外展開すること
しかし、ギフトショップの業界は全
も可能なので、市場を拡大するチャン
体的に右肩下がりの傾向にあるのが
スが広がります」
と商品部 取締役の田
実情だという。その一番の要因は、今
中 政彦氏は期待を寄せる。
の若い世代の人たちは、お中元やお
歳暮を贈る習慣があまりなく、ギフト
もう一つの要因は、ネットショップの普
運用コストが約半分で済み
画質も良くなるPOD機へ移行
及により、実店舗を利用する人が年々
同 社は6 年ほど前に、必 要なとき
少なくなっていることである。
に必要な部数だけ手軽に印刷できる
だが、同社は、そうした厳しい経営
POD(Print on Demand)機を導入
環境に対して、ただ手をこまねいてい
し、商品やサービスのチラシを内製で
るわけではない。商品の一括仕入れに
印刷し、顧客にDM(ダイレクトメール)
よって価格競争力を高めながら、常に
を発送する取り組みをスタートさせ
創意工夫を怠らない。
た。顧客の購入履歴や地元の新聞に
例えば、最近のギフトショップの売
掲載されたお悔やみ情報などを参考
れ筋商品は、からだに優しいヘルシー
にしながら、一周忌や三周忌などを迎
志向の食品類や実用性の高い洗剤な
える顧客をピックアップし、法事の返
どの日用品である。ところが、近年は
礼品などの案内をタイムリーに送るこ
ショップの利用者が減少していること。
核家族化によって家族の人数が減っ
とで、ビジネス機会を増やしている。
ているので、例えば、5,000円分の
「例えば、
『 次の法事にいかがです
コーヒーの詰め合わせを贈っても、家
か?』
と一文書き添えて、お値打ち商品
族で飲みきれないという問題が出て
を紹介しています。また、お客様に代
きた。そこで同社は、コーヒーや食用
わって法事の案内はがきを送るサービ
油などを組み合わせたオリジナルの
スや、法事が行われる飲食店に返礼品
詰め合わせ商品をつくり、小家族向け
を直接届けるサービスなどの案内も
のニーズに対応することで売上を伸ば
行っています」
と田中氏は語る。
している。
POD機を使って印刷するDM用の
また、2 年 前にW e bショッピング
チラシの枚数は、1週間で約1,500
モールの楽天市場に出店し、ネットビ
枚にも上る。ところが、以前導入して
ジネスも始めている。まだ売上比率は
いたP O D機は、インク代が非常に高
実店舗が9割以上を占めているが、今
く、そのうえ、普通のコピー用紙に印
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商品部
取締役
田中 政彦氏
「今後もコスト削減につながる製品があれ
ば、積極的に導入したいと思います。大塚
商会さんのセミナーには忙しくてなかなか参
加できないので、Web上で閲覧できるオン
ラインセミナーを拡充してもらえるとありがた
いです」
刷するとインクがにじんで見栄えが悪
ニングコストが半額くらいに抑えられ
くなるので、印刷用に特殊な紙を別
ることがわかりました。しかも、以前よ
途購入しなければならなかった。その
りも印刷した見栄えもよくなるので、
ため、P O D機を運用するランニング
まさにうってつけの製品でした」と田
コストが経営上の大きな負担になっ
中氏は語る。
ていた。
そうした中、同社は大塚商会と出合
トハウスが開発した販売管理システム
大判プリンターも導入し
販促用ポスターを内製化
のサーバーを入れ替える際に、ITベン
同社は主にA3用紙で製品やサービ
ダー数社に相見積りを取り、最終的に
スのチラシを印刷している。その点、
新しいサーバーを納品したのが大塚
大塚商会が推奨した『 R I C O H P r o
商会だったことだ。
C5100SHT』は、前機種と同等の印
「その後、大塚商会さんの担当者が
刷スピードでA3用紙にも対応してい
ときどき訪れるようになりました。そ
る数少ない機種の一つだった。その
の担当者に、P O D機のランニングコ
ため、即座に購入することを決定し、
ストが高くて困っていると相談したと
2014年4月に本社に1台導入し、前
うことに。そのきっかけは、地元のソフ
導入したPOD機は、DM用の印刷だけで
はなく、店内POPや通常のモノクロプリン
トなどにも使用している
ころ、当社の課題を解決できる良い製
機種と入れ替えることで、低コストで
品があるので、展示会で実機をご覧に
より高画質なチラシを印刷できる環境
なってくださいと誘ってくれたのです」
を整えた。
と田中氏は語る。
前機種から新機種への移行に関し
早 速 、田 中 氏 は 、現 行 の P O D
ては 、特に問 題 が 生じることなくス
機 で 印 刷した チ ラシとそ の デ ー タ
ムーズに運んだ。とはいえ、新機種は、
を 持 参し、大 塚 商 会 の 展 示 会 に 参
それまで長年使用してきたPOD機と
加 。そ こで 紹 介 さ れ て い たリコ ー
操作方法が異なる。以前できていたこ
製のカラーP O D機『 R I C O H P r o
とができなかったり、逆に、以前できな
C5100SHT』で同じものを実際に印
かったことができるようになったり、実
刷して試してみたのである。そのとき
装されている機能も違う。そのため、
に、印刷スピードを落とさずに、より高
実際に活用しはじめた当初は、多少戸
品質な仕上がりを実現し、なおかつ、
惑う場面もあったという。しかし、操作
ランニングコストが格段に安くなるこ
に慣れていくうちに、そうした問題は
とを実感したのだ。
おのずと解消されていった。
「リコー製のP O D機は、通常のコ
その一方で、同社は新たな取り組
ピー用紙でもきれいに印刷できるた
みにも 着 手 する。B 0ノビ サ イズに
め、紙代が大幅に節約できます。例え
対応した大判プリンター『 C A N O N
ば、以前は特殊な紙を使っていたの
imagePROGRAF IPF8400SE』
で、1枚当たり10円くらいかかってい
を2014年5月に追加導入し、販促用
ましたが、それが1円程度で済みます。
の大型ポスターや店頭POPなどを内
実際に大塚商会さんに試算してもらっ
製できるようにしたのだ。
たところ、トナー代などを含めたラン
「それまでは、ギフトショップの店頭
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株式会社サワセイ
に宣伝用の看板を設置していました。
ます」
と田中氏は語る。
ところが、かなり以前にペンキで描い
前機種と同等の印刷スピードを維
たものだったので、所々ペンキがはげ
持しながら、より高画質な印刷が行え
落ちているような状態でした。しかし、
るようになったことも大きな収穫だっ
古びた看板の代わりに、見栄えのい
た。
「チラシの商品写真などが鮮やか
い販促用のポスターを作成して店頭
に再現できるようになったことで、お
に掲げれば、ギフトショップのイメージ
客様への訴求力が一段とアップしま
アップが図れます」と田中氏は大判プ
した。社員からも『印刷物がきれいに
リンターの導入理由を語る。
なった』
と好評です」と田中氏は語る。
大判プリンターを導入したことで、全店舗の販促用大判ポ
スター作成を、すべて内製で行えるようになった
また、オンラインサポート機能によ
導入効果は数字にも反映
顧客への訴求力がアップ
り、P O D機の日々の運用も楽になっ
たという。例えば、トナーの容量が減
ると自動的に感知し、保守スタッフに
同社は、コストパフォーマンスに優
よってすぐに交換してもらえる。また、
れたPOD機と大判プリンターの二つ
故障した場合も自動的にわかるので、
の出力機器を駆使することにより、ギ
迅速に復旧作業が行えるようになって
フトショップの販促活動を効果的に行
いる。そのため、日常業務に不可欠な
える業務基盤を整備することに成功し
P O D機を安心して活用できるように
ている。その導入効果は、具体的な数
なった。
字にも反映されている。
さらに、大判プリンターを追加導入
例えば、
『RICOH Pro C5100SHT』
したことで、自社の製品やサービスを
は、従来のP O D機で使用していた特
顧客にアピールする機会が増えた。特
殊なインクや用紙を使わずに済むた
筆すべき点は、イラストを描けるデザ
め、月間で224,000円程度の経費
イナーを新たに雇用し、販促用のポス
削減が可能になった。また、新機種へ
ターや店頭POPを社内で迅速に作成
の移行により、カラーとモノクロの印
できる体制を整えたことだ。
刷した枚数に応じて料金が算出され
例えば、年 末が近づくと、お歳 暮
るカウンター 方 式に切り替わったこ
セールの案内用のポスターを店頭に
とも、ランニングコストを大幅に引き
貼り、顧客の購買意欲を高めている。
下げることができた要因の一つだと
また、お勧め商品の写真や価格を表示
いう。
したチラシを何枚も店内のウッドラッ
「今回導入したP O D機は、通常の
クに貼り付けて、顧客が商品を選びや
プリンターとしても活用できるので、
すくする工夫も行っている。
本社にいる全社員が書類の出力など
だが、いずれの製品も導入してまだ
にも使っています。その際、カラーと
半年足らずなので、すべての機能を十
モノクロではカウンター料金が異なり
分に使いこなしているわけではない。
ますが、2色印刷なら安価なモノクロ
そのため、今後は、大塚商会のアドバ
料金でカウントされるので、あえてカ
イスなどを参考にしながら、さまざま
ラーにする必要がないものは、2色印
な機能を駆使することで、活用の幅を
刷にすることでコストを安く抑えてい
さらに広げていく考えだ。
株式会社サワセイのホームページ
http://www.sawasei.co.jp/
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2014年12月に作成されました。
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