安心して子どもを生み育てられるよう 保育の公的責任の堅持と保育施策の拡充を求める請願書 2015年 月 日 名古屋市会議長 藤沢 ただまさ 様 紹介議員 請願代表者 名古屋市熱田区沢下町9-7 愛知保育団体連絡協議会 会 長 伊藤 洋子 <請願趣旨> 人生の土台となる乳幼児期は、どの子にとっても大切でかけがえのない貴重な時代 です。私たちは、すべての子どもたちが豊かに育ち幸せに生きることが保障される、 そんな社会の実現を願っています。 2015年4月から「子ども・子育て支援新制度」(以下、新制度)が始まりました。 新制度は関連法案成立過程において、多くの関係者の声で児童福祉法24条1項の市町 村の保育実施責任を復活させるなどの改善がされました。しかし、新制度は異なる基 準などの格差を保育の世界に持ち込むもので、さまざまな問題が指摘されています。 入所する施設や事業によって条件が異なっていたり、保育所と幼稚園の公定価格に大 きな違いがあるなど、早急な改善が求められます。 名古屋市は、2012年から待機児童対策として大規模な保育事業拡充を行ってきまし た。保育施設は急速に増加、保育施設入所児童数は過去最大となりました。しかし、 小規模保育事業の整備をすすめたため、3歳児の入所先が不足する「3歳児問題」が 顕在化してきたり、認可保育所を希望するも小規模保育事業に入所が決まるなどの状 況もあります。また、施設の増加に保育士の供給が追いつかず保育士不足が深刻な問 題になっています。 就労保障と経済的安定は暮らしの土台です。虐待や育児不安が急増する現在、保護 者が安心して預けられる保育施設の整備と保育士などの処遇改善はいよいよ重要に なっています。児童福祉法24条1項により自治体責任が明確になっている認可保育所 の果たすべき役割は大きくなっており、その増設が求められます。 公私立の保育所がともに力を合わせて保育内容を充実・発展させてきたことは、名 古屋の保育の誇るべき歴史です。どの子にも等しく保育が保障されるための公私間格 差是正制度(民間社会福祉施設運営費補給金)のもと、保育所は子どもに日々の生活 を保障し、保護者の暮らしを支えています。さらに保育所は、そこに通う子どもとそ の保護者だけでなく、地域の子育て支援の中心的役割を担ってきました。保育所での 子育て支援を充実させることは、「子育てしやすいまち名古屋」実現のためには不可 欠な課題です。 私たち愛知保育団体連絡協議会は「安心して子どもを生み育てられる」社会の実現 を願い、名古屋市においては、子どもの人権を尊重しその健やかな育ちを最大限保障 しうる保育施策が速やかに実施されることを求めて、以下の項目を請願いたします。 <請願項目> 1.すべての子どもが安心・安全で豊かに育つ権利が等しく保障されるように「子ども・子育て支援 新制度」を改善するよう国に求めて下さい。 (1)施設・事業の開所日数や保育時間に見合う単価設定にするなど、運営の実態をふまえた公定 価格に改善すること。 (2)保育士・幼稚園教諭・学童保育指導員などの職員の処遇を抜本的に改善できるようにすること。 (3)保育短時間と標準時間の区分をなくすなど、認定区分を見直すこと。 2.保育を必要とするすべての子どもたちが希望する保育を受けられるよう、児童福祉法 24 条1項に より自治体責任が明確になっている認可保育所の整備をすすめて下さい。 3.保育料を値上げしないで下さい。 4.公私間格差是正、延長保育、障害児保育などに関わる名古屋市単独助成を継続・拡充して下さい。 5.「名古屋市公立保育所整備計画」を凍結して下さい。 氏 名 住 所 この署名用紙は厳重に保管され、集計後議会に提出します。請願以外の目的に個人情報が利用されることは一切ありません。
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