田植重夫さんの証人調書速記録

本人調書 速記録
平成27年1月16日
第7回口頭弁論
原告代理人から田植重男さんへの主尋問
原告代理人
甲第 6 号証を示す
これは、あなたが言ったことを私のほうでまとめたものですね。
田植
はい。
原告代理人
内容、間違いありませんね。
田植
間違いありません。
原告代理人
末尾にラ・ルースというニュースを添付してるんですけど、ちょっと忘れてまして、つい
最近になって添付したんですけども、ここに、あなたが属してる労働組合と会社との間
の、本件に関する団体交渉の記録が残ってますね。
田植
はい。
原告代理人
これはあなたも参加しておられたんですね。
田植
はい。
原告代理人
内容、間違いありませんね。
田植
間違いありません。
原告代理人
甲第 5 号証を示す
O さんという方は、何を相当されてる方ですか。
田植
主に複合機の定期点検、保守新設工事を担当しております。
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原告代理人
あなたが23年上期に業績評価で最低評価をされた、その次の下期に最低評価をされた
のが、この O さんですね。
田植
そうです。
原告代理人
ここに書いてあることは、O さんが私にしゃべったことを私がまとめたものですね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
あなたも聞いてましたね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
内容、間違いありませんね。
田植
間違いありません。
原告代理人
あなたがテレコン業務を担当するようになったのは、いつ頃からですか。
田植
2008年7月に、当時のNTTホームテクノ四国に配属になってからです。
原告代理人
そうすると本件は2011年だから、3年ぐらい経過しておったということですかね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
現在の会社の人事評価制度というのは、いつ頃から実施されるようになったんですか。
田植
2001年だったというふうに記憶しております。
原告代理人
そうすると本件が2011年だから、10年ぐらい経過しておったわけね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
評価は、1年単位の総合評価と、半期ごと形業績評価に分かれますよね。
田植
2
はい。
原告代理人
その10年間の問で、まず、総合評価はどうでしたか。
田植
一貫して、普通でした。
原告代理人
総合評価の場合にはA、B、C、D評価をするんですね。
田植
はい。
原告代理人
普通というのは、C評価ですか。
田植
そうです。 Cです。
原告代理人
業績評価のほうは、その10年間、どのように推移しましたか。
田植
2008年の夏のボーナスの業績評価が最低ランクの評価、それから本件の2011年
の評価も最低評価で、2回あります。あとは全てCで、普通でした。
原告代理人
C、今はⅡというんですかね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
そしたら、その2008年の夏季手当の際に最低ランクにされたことについては、どの
ように理由を言われましたか。
田植
詳細には覚えてないんですが、要旨を申し上げます。最初の面談のときに、課長から、田
植さんはモチベーションが低いのでⅠ評価ですというふうに言われました。しかし納得
できずに、翌日、2回目の面談をしましたが、それでもらちが明かずに、部門長を交え
て3者で話し合いました。結果、そこで話し合ったのは、私はその当時、D評価と言わ
れてたんですが、 D 評価にされた原因としては、課長にメール返信が遅い、それとその
当時の評価期間のときに、重点工事に参加してなかったということを言われました。
原告代理人
あなたは納得しましたか。
田植
いいえ、課長への返信メールは期限内に返信をしていましたし、工事参加は、私はその
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当時、他の工事の現場代理人をやっていましたので抜けることができませんでした。そ
ういう事情も説明しましたが、聞いてもらえず、評価も変更をされないというとで、諦
めざるを得ませんでした。
原告代理人
もう諦めたんですね。
田植
はい。
原告代理人
<甲第2号証>の1.2を示す
このチャレンジシートというのは、総合評価と業績評価の参考になる資料という位置付
けですよね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
それで2号証の1の上のほうの、会社のほうが記載した項目の中に「コストリダクショ
ンを考えた施策の展開」ってあるでしょう。
田植
はい。
原告代理人
これは要するに、コストダウンを図れということやね。
田植
はい。
原告代理人
そのことについて、あなたは車のことを書いておられるでしょう。車両の共有化をすると
か、書いてあるでしょう。
田植
はい。
原告代理人
これはどういう意味なんですか。
田植
工事車両を効率的に使うことによって、会社車両を少なくできるということで、会社車
両の管理維持費が削減されるということで、結局は経費削減につながると思います。
原告代理人
その前提として、あなたは会社のほうから割り当てられて、自分専用の車を持っておる
わけですね。
田植
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はい、持っております。
原告代理人
それを、あなただけじゃなくて、ほかにも使ってもらうということをおっしゃってるわ
け。
田植
そうです。
原告代理人
それはかまわないんですか。
田植
はい、それはかまいません。
原告代理人
むしろ積極的にそうすることによって、コストダウンを図ろうということやね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
甲2の2では、その振り返りをしてますよね。
田植
はい。
原告代理人
目的を果たしたというふうに書いてありますよね。
田植
はい。
原告代理人
今度はスキル取得のこと、甲2の1ですけど、上のほうの目標課題として、3番目に「ス
キルの取得」ってあるでしょう。
田植
はい。
原告代理人
これに対応して、あなたも下のほうで、研修参加でスキルアップを図ると書いてあるん
だけど、甲2の2を見ると、それができなかったと書いてある。
どうしてできなかったんですか。
田植
スキルアップのための研修は、Cat というパソコン上で申し込むようになってるんです
が、申込み期間があって、結局、私が気が付いたときには申込み期間が過ぎていたとい
うことで、研修に参加できませんでした。
原告代理人
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じゃ、あなたはこの平成23年上期は、スキルアップには取り組まなかったんですか。
田植
私は光離反抑制の会社施策のほうで参加して、そのためにはお客様へ訪問して、NTT
新サービスとか、いろんなNTTのことに対しての、お客様に説明をするということを
伴うということで、そのために会社施策,それから各種サービスについて自己研修をしま
した。
原告代理人
研修には参加してないけど、自分なりに研修をして、ちゃんと成果を.上げたということ
やね。
田植
はい、そう思っております。
原告代理人
この2011年、平成23年の上期の業績評価が最低評価をされてしまったんですけど
も、そのことについて、T課長とフィードバック面談しましたよね。
田植
はい。
原告代理人
T課長もさっきおっしゃってましたけど、異例なことに、2回もしたんですね。
田植
はい。
原告代理人
1 回目は、T課長は何を言って、あなたはそれに対して何を答えたのか、あ
なたの記憶で言ってください。
田植
T課長は、私は皆さんの仕事の中身はよく分かりません。なので販売で評価させてもら
いました、田植さんは販売がゼロだったのでⅠ評価にさせてもらいました。
原告代理人
そう言われて、あなたはどう答えましたか。
田植
私は、販売ゼロは私だけでしょうかというふうに言いました。
原告代理人
そうすると、どう言われましたか。
田植
T課長は、はい、そうです、1 つでも販売をしていただいてればよかったのですがと言わ
れたので、私は、それはおかしいと、私が 1 つ販売したとしても、販売が最下位であれ
ば、私が評価Ⅰになるのではないか、そういう評価制度はおかしい、納得はできないと
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いうことで 1 回目の面談は終わりました。
原告代理人
1回目は平成 2 3 年の 1 2 月にあったんですかね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
次、2 回目はいつ頃あったんですか。
田植
翌年、年初めです。
原告代理人
どうして 2 回も面談したんですか。
田植
納得行かなかったので、私のほうから面談を要求しました。
原告代理人
で、どんな話になったんですか。
田植
やっぱり私は評価制度に対しておかしいと思っていたので、この評価制度はおかしいと、
次回、評価を回復させてもらえないかというふうに話をしましたが、T課長は、それは
申し上げられませんというふうに言いました。
原告代理人
つまりあなたがおっしゃったのは、2 3 年の上期はⅠ評価でも仕方がないけど、せめて下
期はⅡにしてくれとおっしゃったわけね。
田植
私の思いはⅡではなくて、回復というのはⅢというふうに考えておりました。
原告代理人
だけどT課長は、そんなことは約束できんと言われたわけね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
2 回の面談を通して、あなたの業績評価を最低評価にした理由について、販売以外のこと
を何か言われましたか。
田植
全く言われませんでした。
原告代理人
あなたは先ほど私が示したように、その後、労働組合と会社との間で、団体交渉しまし
たよね。
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田植
はい。
原告代理人
どうしてそうなったんですか。
田植
これは私が 1 回目に、その当時は D 評価と言われたんですが、 D 評価を受けたときにも
会社に言いましたが、やはり第三者で話し合っても、最低評価は変更されませんでした。
原告代理人
今おっしゃってるのは、2008 年のことをおっしゃってるわけね。
田植
はい、そうです。で、会社に言っても無駄ということで、私はその頃NTT労組でした
が、NTT労組の職場集会等でも、評価制度はおかしいとい発言をずっとしてきたんで
すが、それでもらちが明かないので、結局、私はNTT労組を脱退し、N関労に入りま
した。
原告代理人
N関労というのは、NTT関連労働組合というんですね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
N関労に団体交渉をしてもらったということやね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
そしたら今度は、T課長がいろいろおっしゃったんで、そのことについて順番に聞いて
いきます。まずT課長がおっしゃったのは、業務品質の確保ができてないという抽象的
な言い方で、具体的には、例えばという前置きをして、テレコンの NCU の誤接続、接続
誤りということを挙げたんだけど、それはかつて、あったんですね。
田植
はい、T課長が赴任する前にありました。
原告代理人
当時の課長さんの名前、覚えてますか。
田植
S課長です。
原告代理人
その誤接続に対して、あなたはどういう対処をしたんですか。
田植
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何回も連続して誤接続の故障が発生しましたので、JA-LP ガス情報センターというとこ
ろへ連絡をして、ガスメーターの交換時に誤接続が多発していますので、今後、注意し
てほしい旨伝え、その後、そういう誤接続は、私の知る限り、全く発生しておりません。
原告代理人
誤接続が生じるのは、今の話ですと、ガスメーターを取り替えるときに発生するんです
ね。
田植
はい,そうです。
原告代理人
つまり NCU はあなた方が設置するんだけど、ガスメーターはガスの業者あるいは JA が
設置しますよね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
だから、そこで工事がちゃんと行われてなければ、誤接続が発生するおそれがあるとい
うことやね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
あなたはそのことについて対処をして、その結果、それ以降は誤接続という故障はなく
なったということやね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
ちなみに、この平成 2 3 年上期には、テレコン業務でどんな故障が発生してましたか。
田植
故障は主に、 NCU 自体が屋外に接続されておるので、雨で絶縁が悪くなって故障にな
るというのが多いです。
原告代理人
それはその都度、対応していったわけね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
その次に、費用対効果ということをT課長はおっしゃっておったんですけども、具体例
として、平成 23 年 5 月 26 から 30 までの例と、6 月 27、2 8 の例を挙げてるんだけど、
これは費用対効果の面で、無駄なことをしたと言えるんですか。
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田植
それは全く言えないと思います。もう 3 年以上も前なので、具体的な特定の工事日を言わ
れても余り覚えてないんですが、主にテレコン工事というのは、まずお客様に電話でア
ポを取ってから、お客様へ訪問するようになっております。しかし、昨今のオレオレ詐欺
等で、電話してもなかなか出てくれない場合がありますので、直接、お客様宅訪問しま
す。その場合、不在のときもあるし、お客様宅は郡部が多いので、郡部ヘ行くと、ほとん
ど年配者の方がおられますので、在宅であっても、今日は若いもんがおらんので私は分
からんということで別の日にしてくれとか、行って、在宅であっても、今日は都合が悪
いとか、そういうふうな事情で、その日に工事ができないというのが、ままあります。
そういうことから、テレコン工事というのはお客様の都合に合わせて工事をしなくては
ならないので、T課長の言われる効率というのは、机上の論理ではないかというふうに
思っております
原告代理人
そしたら、T課長から効率のことについて、何か指摘されたことありますか。
田植
一度も言われたことはありません。
原告代理人
さっき、主尋問で、陳述書に書いてないことをおっしゃったんですけど、10 月 28 日に中
間面談があって、そのときに効率性について指摘したようなことをおっしゃってました
けど、それ、どうなんですか。
田植
全然、記憶にありません。
原告代理人
そしたら、テレコン業務以外の業務なんですけど、あなたは光離反抑制はしたけど、ほ
かはしてないというふうに言われてるんですけど、そもそもテレコン業務以外、つまり
あなたが担当してる業務以外の業務を行うというのは、どういう場合ですか。
田植
複合機、コピー機とファックスが一体になってる装置なんですが、それの定期点検とか
故障で、ちょっと行ってもらえないかというときに私もテレコンのほうが、工事が空い
てる場合に、お手伝いをしたり、それからあと、PBX の定期点検とか故障なんかも、テ
レコン工事が空いてる場合は、お手伝いします。それから雨とか降ったり、雷とか鳴って、
一般電話の故障が多発した場合には、それの応援にも行ったりします。
原告代理人
そういう場合にするわけね。
田植
はい。
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原告代理人
そしたら、この平成 2 3 年上期に、あなたはかなり光離反抑制をやってるでしょう。
田植
はい。
原告代理人
それはどうしてなんですか。
田植
それは課の重点施策でありましたので、たまたまその期間、テレコン工事も、ほかの期
間と比べると少なかったいうこともあったりして、行きました。
原告代理人
合計何日間ぐらい、この上期に光離反抑制の業務をしましたか。
田植
17 日間です。
原告代理人
じゃ、ほかの、先ほどT課長がおっしったのは、電柱調査とか、エージェントサービス
の拡大、こんなことをおっしゃったんやけど、これはどうですか。
田植
それは行ってないです。
原告代理人
行かなかったんは、どうしてですか。
田植
課のやり方として、課長なり課長代理なりが、田植さん、テレコン工事空いてたら、こ
こ、こういう工事行ってもらえんですかという話がまずあってから、それで対応するの
が、通常の課のやり方です。それで何もそういうこともなく、やはり光離反抑制のほう
の話があったので、そちらのほうでやりました。
原告代理人
更に陳述書には、あなたの話、いっぱい書いてあるんですけど、ちょっと聞いておきま
すと、「お客様情報を施錠管理もせず他の資料と一緒に机上に放置」するというふうに書
いてあるんだけど、事実はどうですか。
田植
これはちゃんと施錠する脇卓がありますので、そこで管理しておりました。
原告代理人
そしたら、あなたが専属で使ってる車、「社有車を不適正に使用する」というふうに書い
てあるんだけど、これはどうですか。
田植
それは一度もありません。
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原告代理人
これは何を言わんとしてるんでしょうね。
田植
それは私の思うところ、時間外に会社車両を使ったというふうなことを言っているので
はないでしょうか。私は時間外に会社車両を使った記憶はありません。もし会社車両を
時間外に使っていたら、当然、超勤対応をさせております。
原告代理人
時間外っていうのは、勤務終了後ということでしょう。
田植
はい、そうです。
原告代理人
昼の休憩時間はどうなんですか。
田植
昼の休憩時間は使ったりします。
原告代理人
あなたも準備書面で書いてますけど、ほかの場所に食事に行くのに社用車を使うという
ことをあなたは書いてるんだけど、それは別にかまわないんですか。
(田植)
会社から、特段行ってはいけないという規定もありませんし、他の職場の者も、どっか
食べ物屋さんとかコンビニとか、会社車両を使って買いに行ったりとか、食べに行った
りしているのが現状です。
原告代理人
現在もあなたは専用の車、使ってますか。
田植
はい、そうです。
原告代理人
昼の休憩時間に、車乗って食事行ったりしますか。
田植
たまにあります。
原告代理人
何も言われませんか、会社のほうから。
田植
言われません。
原告代理人
その次、毎朝行わないかん車両点検をしてないというふうに言われてるんだけど、どう
ですか。
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田植
いや、やっております。
原告代理人
そしたら、作業予定や今後の作業報告に関する報告をしてないと言われてるんだけど、
どうですか。
田植
T課長から聞いていただいたら、当然、報告もするはずですが、私が 2008 年 7 月、当時
のホームテクノ四国へ配属してから、テレコン工事をやってるんですが、その当時、S
課長は、今まで特段、テレコン工事についての報告等をせよという要請もありませんで
したので、そのまま通常どおり、月締めでテレコン業務の請求書と工事明細書を、当時
のホームテクノ四国本社にファックス送信をしておりました。
原告代理人
だから月決めで、ちゃんと本社のほうには報告しとったっちゆうことやね。
田植
はい、そうです。
原告代理人
乙第 7 号証を示す
さっきもT課長に見てもらったんですけど、この下のほうにテレコン保守業務の件数、
書いてあるでしょう。
田植
はい。
原告代理人
これはやはりあなたが報告しないと、ここには掲載されないでしょう。
田植
はい、そうです。
原告代理人
これはどういう形で、どこへ-報告するんですか。
田植
さあ、私は課長代理から聞かれたので、1 件とか、数字を報告しただけです。
原告代理人
課長からじゃなくて、課長代理から聞かれるんやね。
田植
はい。
原告代理人
「お客様とのトラブル等の業務上の問題点の有無を秘匿する」、隠してしまうというふう
に言われてるんやけど、事実はどうですか。
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田植
お客様とトラブルになったことはありません。
原告代理人
「待機時間があっても他担当への稼働支援を全く行わない」 、これはさっきおっしゃった
ことやわね。 「上長の指示を受けるべき事項等に関しての報告・連絡・相談が全くな」いと。
田植
それは非常に、意味が分かりません。答えようがないです。何を言っているのか、何を
聞いてるのか分かりません。
原告代理人
基本的な作業とかルールが守られてないというくくりで、いろいろ挙げられてるんだけ
ど、そういうことをT課長から指摘されたことありますか。
田植
一度もありません。
原告代理人
その次に、業績評価の価値創造の面なんですけど、スキルの承継に関して会社への貢献
が全くないと言われてるんだけど、どうですか。
田植
スキルの継承という点で言えば、現場では、今でもそうなんですが、まず上司のほうか
ら、丸々君をこの工事へ連れていってくれと、テレコンだったらテレコン工事へ連れて
いってくれという話をされてから、その丸々君を私が現場へ連れていって工事をすると、
そういうことで工事を覚えていくというふうなのが通常です。その頃というかT課長の
ときには、T課長からは何も話はありませんでしたので、私が個人的に、 O・H 君とか
O・K 君に頼んで、テレコン工事に行ってもらっていました。今もそういう形です。
原告代理人
そしたら、平成 2 3 年上期は最低評価だったんですけど、下期以降は、また普通のⅡの評
価に戻ったでしょう。
田植
はい。
原告代理人
何か変わったことがあったんですか。
田植
いえ、まるっきり変わっておりません。
原告代理人
販売のほうはどうですか。
田植
販売もしておりません。
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原告代理人
先ほどT課長は、平成 2 3 年の上期の前と後で、あなたの態度が変わったっちゅうような
ことを言ってましたけど、心当たりありますか。
田植
全くありません。
被告復代理人から田植重男さんへの反対尋問
被告復代理人
乙第 5 号証を示す
これは社員用の人等制度解説書になるんですけど、あなたは本件評価当時に、当時の NTT
ホームテクノ社の、この人事制度解説書を見たことはありますか。
田植
ありますね。
被告復代理人
中身についても読んだ。
田植
熟知はしてないんですが。
被告復代理人
どの程度、読んだんですか。
田植
余り読んでないかもしあませんね、そこまで言われると。
被告復代理人
さらっと目を通すぐらいということですか。
田植
そうですね。
被告復代理人
この解説書の中に、中間面談についての記載があるんですけど、あなたの中間面談の御
認識について教えてもらってもいいですか。どういう目的で中間面談を行うのか、何のた
めに中間面談があるのか、あなたの認識なんですけど。
田植
やっぱり評価のための面談じゃないでしょうか。
被告復代理人
評価のためというのは。
田植
その社員の、その課でどういう仕事をするかという話だと思うんですけど、それをチャ
15
レンジシートに記入するんじゃないかな。
被告復代理人
それがあなたの認識ということですね。
田植
はい。
被告復代理人
乙 5 号証の 40 ページを示します。ここの①なんですけど、「できるだけ自分から話をする」
とあるんですけど、あなたは本件評価期間に自分が上げた業績について、T課長に自分
から積極的に話をしましたか。
田植
積極的にというのは、ちょっと難しいと思いますね。
被告復代理人
ある程度、したっていうことなんですかね。
田植
そうですね。
被告復代理人
どういう話をしたんですか。
田植
ちょっと記憶ないです。
原告代理人
その前提として、中間面談が誰との間でいつ頃あったのかという確認から聞いてもらえ
ませんか。さっき、全然記憶ないとおっしゃってましたから。
被告復代理人
その当時、T課長といつ中間面談があったか覚えていますか。
田植
いや、覚えてないですね。
被告復代理人
具体的な日は覚えてないってことですか。
田植
はい。
被告復代理人
当時、課長とそういう中間面談を行ったことは覚えていますか。
田植
行ったようなスケジュールがあるんで、行っているとは思います。
被告復代理人
そこで具体的に何を話したか、余り覚えてない。
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田植
そうですね。チャレンジシートいうのを、全然、その中間面談の中で示されたことはない
ということは覚えてますね。
被告復代理人
今回の訴訟で、あなたは自分の当時の業績評価がⅡであったと主張してるんですが、さ
っきの尋問では、Ⅲであったというような話もあったと思うんですけど、そこはどうい
うことなんですかね。
田植
それは回復させるためにはⅢにしないと、通常Ⅱなんで、Ⅰをもらったときの実損の金
額が回復しないという意味です。
被告復代理人
結局、当時、あなたの自分自身の自己評価として、評価はⅡだったっていうことですか。
田植
そうですね。大体、私の職場の周りでも、一番多いのはⅡです。そういう意味で、皆とそ
れほど仕事は変わったことはないと思うので、Ⅱではないかなと思っております。
被告復代理人
量、質、価値創造のそれぞれの側面についても、全てⅡという自己評価ですか。
田植
そうですね。 Ⅲであればいいと思うんですけど、割合もあることなので、Ⅱで仕方がな
いかなという気持ちですね。
被告復代理人
あなたが本件評価当時に、質的側面についでⅡ評価であったと考える、具体的な根拠に
ついて教えてもらっていいですか。
田植
私の認識は、テレコン業務の質的評価ということで、テレコン工事で言えば、まず出来
栄えとかいうのが、質的な評価の対象になるかなと思っております。
被告復代理人
出来栄えというのは。
田植
要は、テレコン工事では配線とかがありますので、それをきれいに配線するとか、そう
いう意味です。
被告復代理人
配線をきれいにする。
田植
はい。
被告復代理人
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それ以外はないんですか。
田植
あとは、装置の取付けもきれいにきちんとするとか、そういう意味ですね。
被告復代理人
甲第 6 号証を示す
あなたの陳述書なんですけど、第 2 項の「私の担当業務」というところに、あなたの担当
するテレコン業務の内容が記載されているんですけど、あなたがテレコン業務を行うよ
うになったのは、たしか 2008 年の 7 月でしたね。その 2008 年 7 月当時と、この問題に
なっている 2011 年当時とで、業務内容というのは変化はありましたか。
田植
業務内容は、余りないですね。
被告復代理人
何か、場所とかの変化はあったんですか。
田植
ないですね。
被告復代理人
特に何も変化はないっていうことでよろしいですか。
田植
'
はい。
被告復代理人
4 ページ目の第 7 項、
「平成 23 年度上期のテレコン業務について」の項に基本的にはお客
様宅へ電話でアポを取ってから伺うが、そうでないときもあると、そういう趣旨の記載
があると思うんですけど、感覚的なもので緒構なので、アポなしで訪問する割合っでい
うのは、何割ぐらいでしたか。数える程度ですか。
田植
いえいえ、そんなことはないです。七三ぐらいですかね。アポなしというか、電話に出
てくれないので直接伺ったというのが、3 割ぐらいですかね。
被告復代理人
あなたは価値創造の側面についても、Ⅱ評価だと考えてるということでよろしいですよ
ね。
田植
はい。
被告復代理人
そう考える具体的な根拠について、説明してもらってもいいですか。
田植
一応、テレコン工事のことを私はやっぱり考えます。テレコン工事へ行くと、いろいろお
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客様の困ったこととか、電話の使い方が分からんとか、電話やめたいけど、どこへ連絡
したらええとか、いろんなこと聞かれます。それを的確に答えることによって、NTT 全体
がイメージが良くなるとか、信頼されるとか、そういうことではないかなとは思ってお
ります。
被告復代理人
乙第 6 号証を示す
「
『ホームテクノ四国』の平成 2 3 年度事業計画について」なんですけど、1 ページ目、こ
こに「徹底したコストコントロール」という記載があって、それが目標になっていたんで
すけど、徹底したコストコントロールが目標になっていたということは、当時、あなた
は知っていましたか。
田植
それは知っておりましたね。
被告復代理人
この資料の右上にある「故障修理業務の効率化」、これも目標になっていたということは
知っていましたか。
田植
そうですね。知っておりました。
被告復代理人
平成 2 5 年 9 月 2 目付け原告第 2 準備書面を示す
それに関達して、あなたの第 2 準備書面の 4 ページの下から 2 行目ですが、
「原告は『費
用対効果』を考え調整しながら業務を行ってきている。」とあるんですけど、これは具体
的にどういうことかを説明してもらってもいいですか。
田植
これはやっぱり、なるだけ無駄な走行距離ですかね。T課長も言われてましたけど、何
度も何度も同じとこへ行かないようにはしております。しかし、テレコン工事はお客様の
都合によりますので、行かざるを得ない場合もあります。
被告復代理人
先ほどT課長が、工事予定について、先々まで計画が分かるようにしてほしいというこ
とを指示したけど、あなたが、目の前のことを一つ一つやっていくほうが性に合うと、
そういう回答があったとおっしゃったのは、10 月 2 8 日の中間面談とかで言ったという
趣旨ではないと思うんですけど、中間面談以外の場所で、そういう会話をしたことは事
実ですか。
田植
そんな会話、されたことないですね。もしされたとしたら、テレコンのオーダーが出たと
きに、まとめて行ったらどうかという話をされたかと思いますね。
被告復代理人
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まとめて行ったらどうかって、どういうことですか。
田植
要は、ためとって行ったらどうかという話ですが、檮原とか、遠いとこ行くと、ためて
たら、その日には終わらないんですよ。結局、2 日、3 日掛かるんですよね。そういうこ
ともあり、テレコンのオーダーが出れば、行くようにはしております。それもお客様の
都合によりますので、お客様にアポが取れて、いいよと言えば行くようにしております。
被告復代理人
今のお話というのは、結局、課長があなたに、同じような場所であれば、まとめて行っ
たほうがいいんじゃないかと、そういう指示をしたということですよね。まとめて行っ
たほうがいいということを、課長が言ってたんですよね。
田植
オーダーの出方を聞きましたね。1 週間というか、まとめてオーダーは出るんですかとい
う話をされたかと思います。でも、テレコンのオーダーは毎日、日々、出ます。そういう
話はしました。
被告復代理人
乙第 6 号証を示す
この右上の辺りに「稼働創出による業務シフト」 、これが目標になっているんですけど、
それが目標になってるってことは、当時、あなたは知っていましたか。
田植
これは括弧の中に「電柱全数点検等」と書いてるんですが。
被告復代理人
当時、目標になっていたんですけど、それはあなたは認識していましたか。
田植
認識は、この記憶ないんで、何とも言えませんね。
被告復代理人
先ほどもちょっと主尋問でもあったと思うんですけど、光 SO 工事とかマンション調査、
光離反抑制、引込線垂れ下がり点検とか、7 つの業務があると思うんですけど、あなたは
そのうち、光離反抑制しか取り組まなかったわけなんですけど、それはなぜなんですか。
田植
それは主尋問のときも話したと思うんですが、仕事のやり方として、上司のほうから、
こういう工事があるんですが、テレコン工事の合間を見て、行けますかという話があっ
てから、そういうふうな仕事のやり方です。
被告復代理人
甲第 2 号証の 1 を示す
これは当時のあなたの目標なわけですが、このチャレンジシートの中段に「自部門・担当
の課題、目標を達成するための自分の役割」とか「自分の役割を果たすための目標」、「目
20
標を達成するためのキーポイント」ってあるんですけど、ここに書いてあることは、あな
た白身が書いたもので間違いないですか。
田植
はい。
被告復代理人
甲第 2 号証の 2 を示す。
あなたは「集合・出前研修等へ」の「参加」や「スキルアップはできなかった」と、そこ
に書いてあるんですが、にもかかわらず、甲 2 号証の 1 に戻りますと、
「研修参加による
スキルアップ」について、自己判定を「2」にされているんですけど、それはなぜですか。
田植
・・・・・・
被告復代理人
研修参加のスキルアップ、参加してないんですよね。
田植
はい。
被告復代理人
でも、あなたの自己評価は「2」になってるんです。つまり、「目標とする成果・業績を
ほぼ達成した」と、そういう自己評価されてるんですけど、そう自己評価した理由につい
て教えてください。
田植
これは光離反の業務に参加したからだと思っております。
被告復代理人
研修とかスキルアップと関係あるんですかね。
田植
これはやっぱり NTT の商品のサービスの知識が増えるということはスキルではないでし
ょうか。
被告復代理人
先ほど、自己研修というお話があったと思うんですが、どういうことですかね。もうち
ょっと具体的に教えてもらっていいですか。
田植
それはフレッツ光のサービスの中身、それから割引、割安になるというふうなこと等、
そういうのを勉強しました。お客様宅へ行って説明をするいうことがあるもので。
被告復代理人
お客様宅へ行って説明すること自体がということですが。そのために、自分で勉強した
っていうことですか。
田植
21
自分で勉強しました。
被告復代理人
自学自習ということですかね。
田植
そうですね。
被告復代理人
上段の「自部門・担当の課題、目標」の 4 項目の最後に「改善提案の実施」とあるんで
すが、あなたは当時、T課長や課長代理から、改善提案を実施するように指示を受けた
ことはありましたか。
田植
これはミーティングのときに言っておりましたね。
被告復代理人
言っておりましたというのは、課長が指示したっていうことですか。
田植
指示というか、全体の、みんなの前で、そういう話をしていたのは聞いたことがありま
す。
被告復代理人
あなたの第 3 準備書面に、前任者が作成したマニュアルの補充、あるいはデータベース
の作成等をこの評価期間に行ったと、あなた自身が書いておられたんですけど、それは
事実ですか。
田植
はい、事実です。
被告復代理人
あなたの実施した改善施策っていうのは、中間面談とか、ほかのタイミングでもいいん
ですけど、T課長や、それ以外の課長代理とかの上司に伝えたりしましたか。あなた自
身がやったって、自分で準備書面に書いておられるんで。
田植
そのマニュアルとかデータベースを作ったということですか。それは言ってないです。
被告復代理人
先ほど、T課長の話の中で、評価期間の前の期間には、モニター確認装置の考案である
とか、後の期間には、修理データの電子化といった改善提案を行ったという証言があっ
たんですけど、それは事実ですか。
田植
多分、事実だろうと思います。
被告復代理人
その前後の期で行った改善施策は、課長や課長代理の指示で実施したものですか。
22
田植
それは指示ではありません。
被告復代理人
じゃ、あなたが自発的に実施をしたということですか。
田植
そうなりますね。
被告復代理人
先ほどの甲 2 号証の 2 を示しますが、上段の「業績についての振りかえり」
、上期の部分
ですけど、上期の欄は、あなたが自分自身で記載したということでよろしいですか。
田植
はい。
被告復代理人
この上期の欄の、あなた自身が記載した部分なんですけど、その内容っていうのは、全
て業績評価の対象になる業績というふうに理解されてるということでよろしいですか。
田植
全て対象になるとは思いませんけど、参考資料にはなると思います。
被告復代理人
ここでそれぞれ、量、質、価値創造の側面の中で、1)
、2)
、3)
、4)と記載があるんです
けど、この中で、あなた自身が業績評価の対象になると考える部分はどれですか。
田植
これは全てでしょうね。
被告復代理人
あなた自身は、この「量的側面」の 1)から 4)
、 「質的側面」の 1)から 4)
、「価値創造の
側面」の1)~4)、このすべての項目が業績評価の対象になると、そういうふうに理解
されてるっていうことですか。
田植
対象にというか、参考資料になるだろうとは思います。
被告復代理人
対象、参考資料、どっちなんですか。
田植
そしたら、参考資料です。
被告復代理人
業績評価の対象にならないんですか。
田植
業績評価の参考資料だと思いますね。
被告復代理人
23
業績評価の対象になるか、聞いてるんです。
田植
評価の対象・・・・・・。
被告復代理人
業績評価の対象になるのか、ならないのか。
田植
なるんでしょうね、そしたら。
被告復代理人
全てですか。
田植
それが、これを・・・・・・。
被告復代理人
このそれぞれの側面の 1)から 4)で、なるかならないか、聞いてるんです。仮に、なら
ないと考えるものがあるのであれば、それを示してほしいんですが、ないっていうこと
ですか。
田植
今、見てですか。
被告復代理人
はい。
田植
・・・・・・。
被告復代理人
自分では今、判断つかないっていうことですかね。これはあなた自身が記載したもので
すけど。
田植
・・・・・・。
被告復代理人
今回、あなたは、自分の業績評価の判断が間違ってるっていうことで訴訟を提起されて
るわけなので、こういったことも十分理解されていると、こちらは考えていたんですけ
ど、あなたは自分で記載した、この甲 2 号証の 2 の中の、どれが業績評価の対象になる
か、今すぐには分からないということでよろしいですか。
田植
まあ評価の・・・・・・。
被告復代理人
平成 26 年 8 月 2 7 日付け原告第 6 準備書面を示す
あなたの準備書面ですけど、2 ページの「⑥5/24」
、
「⑧6/2」
、3 ページの「⑪6/8」
、
24
これに、ほかの者が乗車した可能性があると書かれてるんです。安全君という客観的な
データには、あなた自身の社員証で鍵を取り出した記録が残っているわけなんです。そ
うすると、あなたが他人に社員証を貸与するか、あるいは、あなたがわざわざ社員証を
使って自分で鍵を取り出して、その鍵を他人に渡したということになるんですけど、そ
のようなことは、これまでもあったんですか。
田植
これまでもないし、この期間はやっぱりおかしいと思っております。安全君にそういうデ
ータがあること自体、ちょっとおかしいと思っております。見せていただきたいなと思
っております。
被告復代理人
乙 8 号証で示してるんですけど。
田植
いや、それは乙 8 号証では出てなかったです。あれは編集したものでしょう。安全君自
体のデータではないはずです。
被告復代理人
安全君のデータをそのまま持ってきてるんですけど。
田植
安全君のデータを見せてほしいと思っておりますが。
被告復代理人
だから安全君のデータをそこにそのまま貼り付けたのが、乙 8 なんですけど。
田植
それは私の名前が出てたんでしょうか。
被告復代理人
そこはもう結構です。 3 ページの「⑫6/16」から、
「⑱7/15」についてなんですが、こ
こで「A職員外 1 名の名前で報告を上げた」という記載があるんですけど、当然、ほんと
はあなたがやったということですよね、これ。
田植
私とAさんほか 1 名、要は 2 名で行ったということですね。
被告復代理人)
あなたと 2 名で行って、A職員ともう 1 人の名前で報告したっていうことですか。
田植
そうです。
被告復代理人
そういうふうな、ほんとの事実と違った形で報告したっていうことは、当然会社には伝
えてないですよね。
田植
25
伝えておりません。
被告復代理人
「⑲7/27」で、
「B社員と同行」ってあるんですけど、その同行したことは、上長に報告
したりであるとか、あるいは上長から指示を受けたっていうことはありましたか。
田植
いえ、ありません。
被告復代理人
先ほど、T課長が、お客様情報をあなたが施錠管理もせずに、机に置いてあったとか、
四半期とか月次の報告もしてないとか、車両点検をしてないっていうお話があったんで
すけど、先ほど主尋問でもあったと思うんですけどもう一回聞きたいんですけど、施錠
管理もせずに、机に資料を放置していたりとか、それは事実ですか、事実じゃないんで
すか。
田植
それはしてないです。ちゃんと施錠しております。
被告復代理人
T課長の証言を否認されるっていうことですか。
田植
はい。
被告復代理人
あなたは本件評価当時、どんな通勤手段で、この NTT 潮江ビルに通勤していたんですか。
電車とかバスとかマイカーとか、いろいろあると思うんですけど。
田植
自転車で来たり、車で来たりしてましたね。
被告復代理人
まちまちってことですかね、日によって。
田植
はい。
被告復代理人
どう使い分けてたんですかね。
田植
・・・・・・どう使い分けてたんでしょう。
被告復代理人
マイカーで来られてることもあったっていうことですか。
田植
はい。
被告復代理人
26
昼食で外出するときに、会社の車を使わずにあなた自身のマイカーで行かなかったのは、
何でですか。
田植
勤務時間内だからだと思います。
被告復代理人
勤務時間内であれば、自分の昼御飯を食べる目的のために、社用車で食事に行っていい
と認識してたってことですかね。
田植
はい。ほかの職場も、うちの職場の者もそうなんですが、会社車両で食事に行ったりし
てるのは普通なんです。今もそうです。
被告復代理人
社有車を使ったら、別途、会社にガソリン代とか、経費が掛かることになると思うんで
すけど、そういう認識はなかったですか。
田植
そういう認識もあるんですが、食事なんか、例えば私の場合、札場ビルへ行ったりして
食事をして、そのときに故障修理の者がいて、故障修理の者が、部品、要は保安器とか、
そんなん持ってきてもらいたいときに、臨機応変に行ったりもできますよね。そういう
場合もあります。だから効率を考えれば、それもありかなと思っております。
原告代理人から田植重男さんへの主尋問
原告代理人
チャレンジシートにいろいろ書いてあることが、全て業績評価の対象なのかどうかって
いう質問に対して、あなたは参考になるとおっしゃったね。
田植
はい。
原告代理人
乙第 5 号証を示す
これは人事評価の解説書なんですけど、4 6 ページを示します。上のほうですけど、チャ
レンジシートの位置付けについて:
「評価に向けての参考ツールとして位置付け」ると書
いてあるよね。
田植
はい。
原告代理人
あなたはこれ、読んだんやね。
田植
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そういうことを読んだような気もします。
原告代理人
ここで言ってる参考という言葉を、あなたは先ほど証言で使われたということやね。
田植
はい。
裁判官から田植重男さんへの尋問
裁判官
だから、対象になるという御認識でよろしいんですか。
田植
参考資料としてというふうに書いてますので。
裁判官
資料自体、参考になるというのは分かるんです。書かれてる目標ですとか、そこら辺は、
業績評価の対象になるという御認識なのか、業績評価の対象にならないものもあるとい
う御認識なのかっていうのが、先ほどの質問だったんですけれども、そこのお答えは、
先ほどは明確にはお答えになってなかったので、結論として、現時点でよく分からない
っていうふうに理解してよろしいですか。
田植
そうですね。
裁判官
どの部分が評価になって、どの部分が評価にならないかまでは、今の時点ではちょっと
分からないということですか。
田植
分かりません。それは評価する側が、参考程度にするか、対象に絞り込むとかいうふう
なことがあるんじゃないでしょうかね。全てが対象になるんでしょうか。ちょっとそこ
は分かりません。評価する側の問題だと思います。
裁判官
先ほど、テレコンのオーダーをまとめて行ったらどうかとT課長から言われたと、1 回お
っしゃった後に、テレコンのオーダーはまとめて出るのかというふうに直されたように
思うんですけど、T課長から言われたのは、どちらが正しいんですか。
田植
T課長は、なるだけ方面別にまとめて行ったらいいという認識はあったと思うんです。
例えば 3 件ぐらい出たら、それを一遍に行ったほうが効率がいいんじゃないかと言おう
としたと、聞きたいと思ったと思うんですが、テレコンのオーダーは、その日その日に
ならないと分からないんです。毎日テレコンのオーダー、発注されますので。
28
裁判官
要するに、T課長から、方面別にまとめて行ったらどうかということは、言われたとい
うことでよろしいんですかね。
田植
そうですね。
裁判官
それは、いつ頃言われた話なんですか。
田植
それはいつ頃か、記憶はないんですけど。
裁判官
評価の時期、ありますけれども、例えば中間面談より前なのか後なのかとか覚えておら
れますか。
田植
ちょっと覚えてないですね。
裁判官
今、問題になっている評価時期の前か後かっていうのは、覚えておられないですか。
田植
はい・・・ちょっと訂正していいですか。
裁判官
今の話ですか。
田植
今の話なんですが、S課長から言われたような気もするんですよ、前任者の。
裁判官
もっと前に。
田植
はい。方面別にというか、テレコンは毎日オーダーが出るんですかという話、まとめて
何とか行ったらどうですかという話を。
裁判官
それを言われたのは、S課長に言われたかT課長に言われたか、分からないというのが
今の記憶ですか。どっちですか。
田植
どうも僕、今だんだん考えてくると、S課長にそういう話をされた気がしますね。
裁判官
S課長だっていうことですか。
田植
はい。T課長からそういう話はなかったように思います。
29
裁判官
じゃ、最終のお答えとしては、それでよろしいですかね。
田植
はい。
原告代理人から田植重男さんへの主尋問
原告代理人
今の点に関して、あなたは平成 20 年、2008 年の 7 月から現在の職場に赴任されたんで
しょう。
田植
はい。
原告代理人
S課長というのは、その当時からの課長さんですか。
田植
はい、そうです。
原告代理人
そうすると 201 1 年、平成 23 年の 3 月末までがS課長だったっていうことですか。
田植
そうですね。3 月までです。
原告代理人
それからT課長にいろいろ評価されたのは、あなたは 20 1 1 年、平成 23 年の 4 月以降で
しょう。
田植
はい、そうです。
原告代理人
それから 2 年ほどということですか。
田植
そうです。 2 年 3 か月になるんですかね。
原告代理人
その間に、業績評価は半期ごとやから、 4 回ぐらいされてるわけ。
田植
そうですね。
原告代理人
そうすると、要するに、方面ごとにまとめて行ったらいいじゃないかということを言わ
れたのは、S課長から言われたかもしれんし、仮にT課長が言ったとしても、それは 2 3
30
年の上期でなかったかもしれんと。
田植
そうですね。多分、何か記憶、じわっと考えると、やっぱりS課長に言われたような気
がしますね。
原告代理人
だんだん、そういう記憶が戻ってきましたか。
田植
はい。
大阪地方裁判所
裁判所速記官
31
大谷 紀子