学校便り「しりべし244号」

Kuromatsunai
分校だより
しりべし
発行 北海道余市養護学校しりべし学園分校
2015
bunkou
NO.244
平成27年8月21日
第 244 号
「バナナ」の思い出
教頭 谷崎 哲弘
手に汗握る白熱した団体戦が繰り広げられた、大きな学校行事の運動会は雨天ではありました
が、保護者、地域の方々が来校され盛況に行われました。紅白に分かれて競争し、それぞれのリー
ダーが中心となり、それぞれが役割を背負い、優勝をめざし団結する様子に、しりべし学園分校の
児童生徒一人一人の生き生きした力を感じました。
また、勝利を追及する児童生徒の気持ちが、私自身に響いてきて、無理難題ではありますが、ど
うにか紅も白も勝って欲しいという思いや、「運動会にはバナナが食べられる」等の小学生時代を
思い出し、恥ずかしい反面、懐かしい気持ちにもなりました。そこで「バナナ」に係わっての話
を・・・
今となっては、給食をはじめ、バナナを食べる光景は日常、普通に見られますが、私の少年時代
は運動会の当日くらいしか「バナナ」を食べることができなかったのです。運動会には「バナナ」
が食べられるという喜びで夜も寝られないくらいうれしい気持ちでした。
食べたいものを季節に関係なく、食べたい時に食べられる今、便利になったことは喜ばしいには違
いないのでしょうが、私自身、食べること関しての、思いや喜びを感じる気持ちが鈍ってきている
ことや、日常生活において「何事も当たり前」のように考えがちで、食べ物に関しては、特にわが
まま放題、好き放題なことが多いのです。
一本のバナナに感動する気持ちをはじめ、いろいろなことに一喜一憂していた、少年時代の純心
さを失わないこと等で、子どもの心を受け止められる教員でいることに努力しなければならないこ
とを諭されたような気がします。
学校行事はいつも私の心に大きな栄養を与えてくれます。
行事予定
10月28日(月)~高等部現場実習
11月 7日(土)学習発表会
10月17日(土)参観日
12月24日(木)終業式
1
平成27年度
第25回運動会
第25回運動会が6月13日(土)に行われました。運動会前日の学校の中では、「本番は晴れます
ように・・・」と、手作りのてるてる坊主があちこちに飾られ、快晴を願う気持ちがあふれていました。
当日はあいにくの雨となってしまい、体育館での運動会となりました。児童生徒の中にはがっかりした
様子の生徒もいましたが、気持ちを切り替え、体育館の中での競技を精一杯頑張りました。
『徒競走』では、ゴールまで直線コースを一目散に走りきり、
目が離せない競技となりました。序盤から大接戦で、会場はた
くさんの声援でいっぱいでした。
『紅白応援歌発表』では、自分たちで作った紅白のぽんぽん
を両手に持ち、応援歌を大きな声で歌ったり踊ったりして会
場を沸かせました。
小・中学部競技『特別なゴール~あったかいんだからぁ~』
では、ハードルや大縄跳びなど、それぞれ得意な種目に取り組
んだあと、高得点のゴールを狙って華麗にシュートを決めてい
ました。獲得した点数分の「勝ち点ボール」が積み重なったの
を見比べ、どちらが勝ったのかを真剣な眼差しで見ていた児童
生徒たちが印象的でした。
高等部競技『ゴールを目指して!』では、体育の学習で取り
組んだ様々な種目を乗り越え、ストラックアウトで的を射貫い
たり、サッカーでゴールを決めたりしました。得点が2倍、3
倍となるスリル満点な要素もあり、実力もさることながら、運
も得点につながる重要な鍵となり、最後までドキドキしっぱな
しの競技となりました。
最後に、保護者の皆さんや寿都高校のボランティアの生徒
さんたちと一緒に、輪になって『マイムマイム』を踊って
終了しました。
今年も児童生徒一人一人が力を発揮してどの競技も大接
戦となり、素晴らしい運動会になりました。あたたかなご
声援、本当にありがとうございました。
小学部のようす
昨年度の小学部は、Kくん1名で、学校行事以外ほ
とんど一人での学習でした。平成27年度は、体育と
自立活動(体力つくりとリトミック;水曜日のみ)を
中学部の生徒と一緒に学習することになりました。中
学部のお兄さん、お姉さんの中に入っても、存在感(態
度)は、大きいです。また、中学部の優しい先生の言
葉かけに応え、楽しんで活動しています。
「遊びの指導」の学習は、1週間に2時間で、体育
館遊びや固定遊具、シャボン玉遊び、光遊び、DV
D鑑賞、虫取り、わくわくタイム(チャレンジ)、黒
松内小学校(支援学級)との交流などいろいろ活動
しています。支援学級との交流は、年に3回予定し
ています。
6月は、シャボン玉遊びとわくわくタイムで、先生
の作ったシャボン玉を木の枝やビニールの刀を振り
回し、楽しそうに割って(こわして)いました。
中学部☆見学旅行
7月7日(火)~10日(金)に旭川、
札幌方面に行ってきました。1日目は、
旭川市科学館サイパルへ行き、宇宙ゴマ
やムーンジャンプなどの体験をしまし
た。2日目は、旭山動物園へ行き、いろ
いろな動物を見たり、おいしいものを食
べたり、お土産を買ったりしました。天
候にも恵まれ、園内を満喫することがで
きました。
3日目は、JRで札幌方面へ。地下鉄に乗り、白
い恋人パークへ。ここでは、クッキー作り体験をし
ました。生地を麺棒で延ばし、好きな型を使ってク
ッキーを型取りました。焼き上がったクッキーは、
学校に帰ってきてからみんなでおいしくいただき
ました。4日目は、札幌テレビ塔を見学した後、J
Rで黒松内へ。黒松内に到着した時のみんなのホッ
とした様子が印象的でした。4日間、怪我なども無
く、みんなが楽しみにしていた見学旅行は最高の思
い出となりました。
高等部校外学習
高等部では7月2日㈭に校外学習があり、生徒15名全員で汽車に乗って長万部町に行ってきました。
この日のために事前学習で、しおりを使って当日の日程や活動グループのメンバ-を確認したり、昼食
を食べるお店やメニューを決めたりして準備をしました。
さて、当日、長万部駅に着くと「まんべ君」が熱烈に出迎えてくれて、みんなは大喜び。一緒に記念写
真を写しました。
1組、2組、5組の活動グループは、長万部駅から更にバスに乗って「三八飯店浜ちゃんぽん」へ行っ
て昼食です。中華丼や海焼きそばを食べました。その後はラルズマートやツルハドラッグに行って自分
で使う日用品やちょっとだけおやつも買いました。
3組、4組の活動グループの昼食は、
「お好み焼き おまた」で本場大阪の味を味わいました。
「おいし
い、おいしい」と食べたので、お店のおばちゃんが喜んでいました。その後は、長万部温泉街の金丸旅館
で温泉に入りました。熱くてヌルっとしたお湯で、お肌がピカピカになりました。
帰りに黒松内駅から学校まで歩いて帰っていると、通り雨にあたってびっくりしましたが、各グループ
とも計画どおりに活動ができて、満足して帰りました。
学校公開につい
て
今年度の余市養護学校しりべし学園分校「学校公開」が、7月16日(木)に行われました。町内
の社会教育にかかわる方々、地域の方、遠方からは岩見沢高等養護学校の先生が来校され、児童生
徒の学習の様子などを参観されました。全体会では、本校の教育についての概要説明が行われまし
た。その後、来校者の方々は、小学部・中学部・高等部の授業を参観されました。日頃から地域のな
かで大変お世話になっている方々が来て下さったことで、児童生徒たちも大変喜んでいました。
小学部の音楽「四季を感じよう」の学習では、在籍児童が 1 名のため、普段は先生方との学習で
すが、この日は児童が積極的に来校者の方々に声をかけて、授業に参加していただき、いつも以上
に楽しく学習することができました。中学部の生活単元学習「1 学期のチャレンジ」では、歌や器楽
合奏の発表練習を行いました。生徒達は、練習してきた曲を真剣に歌ったり、キーボードなどの楽
器を演奏したりしました。来校者の方々から、
「とても上手で驚きました。感動しました。」などの感
想を伝えていただくと、生徒達に笑顔が見られました。また、高等部の作業学習「園芸・農業」では、
暑い中にもかかわらず水が入ったじょうろやバケツを運ぶ姿に、来校された方々が感心する様子も
見られました。
「学校公開」以外でも、黒松内小学校、黒松内中学校、寿都高校との交流学習や、地域の施設訪問
などでの交流をとおして、地域との交流を深め、今後さらに多くの方々に本校の教育を知っていた
だくことが必要であると思いました。
お忙しい中、「学校公開」に来校して下さった皆様、ありがとうございました。