石和温泉病院 ぶれいくたいむず 第二回医療・介護の お悩み相談所を終えて 2015.6.27(Sat) 第2回医療・介護のお悩み相談所「BREAK TIME ぶれいく たいむ」を甲州市民文化会館にて開催致しました。参加 者はスタッフも含めて45名。とても多くの方が足を運んで くださり、高野順子さんの「認知症は怖くない!正しく知ろ う認知症」という講演に耳を傾けてくれました。 認知症看護認定看護師研修を修了した高野さんによる 認知症の初期症状や予防についてのお話は、参加者の 多くの方から「とてもわかりやすい」とお褒めの言葉をい ただいた程、講演内容もパワーポイントのスライドの質も とても素晴らしいものでした。 講演後には、参加者の方を5つのグループに分け、各グ ループでスタッフがそれぞれファシリテーター役を担い、 参加者同士で日頃の悩みや想いを語り合ってもらいまし た。 講演の際に質問を投げかけた時には下を向いていた参 加者の方々でしたが、グループでの語り合いの中で笑顔 を見せながら楽しそうに話をしている姿はとても印象的で した。 ファシリテーター役のスタッフの技術の高さも影響してい るのでしょうが、当事者同士だからこそ胸の内をさらけ出 すことができ、お互いに話を聞くことで自然と心の重みが 取れていった証なのではないでしょうか。 石和温泉病院 ぶれいくたいむず 参加してくれた方の中には「認知症の初期症状が理解で きたことが良かった」、「本人だけでなく家族や周りの人も 初期症状について知ることが必要だ」との声が聞かれ、 誰にでも起こりうる可能性のある認知症への恐怖心を垣 間見れ、また関心の高さを感じることができました。 参加してくださったあるご夫婦の方は、初めは参加するこ とに対して躊躇していたそうです。「質問などすることはな い」と思っていた程、男性である旦那さんは特に… 奥様も気が乗らなかったようですが、周りの方から「学べ ることがあるはずだから、一つだけでも学んできたらいい じゃない」というアドバイスで、嫌がる旦那さんをなんとか 連れて参加してくださったそうです。 会を終えて帰路に着く車の中でお二人は「参加して本当 に良かった」「一つどころかたくさんのことを学んだ」「参加 者の方の話を聞いてとても心が軽くなった」と口を揃えて お話しされたそうです。 奥様はこうも仰ってくれました。「これからは積極的にこう いう催しに参加しようと思った。人と話すことがどれだけ 大切なことなのかがよく分かった」と。 恐らく、世の中の多くの方はこのご夫婦のように躊躇う気 持ちを持っているだとおもいます。そして、多くの方がこの ような会の案内を目にしても自分には関係のないことだと 背を向けてしまうはずでしょう。それが現実だということは 重々承知しております。 ですが、参加した後に必ず気持ちの化学反応が起こるこ とも事実なのです。それを4年という家族会の積み重ねか ら知ることができました。ですから、なるべく多くの方に参 加していただきたいと思うのです。 石和温泉病院 ぶれいくたいむず 今回は甲州市役所の協賛を受け、保健師さんには、フラ イヤーを市民の方々に郵送していただいたり、市の広報 に案内を掲載していただいたり、会場となる市民文化会 館を手配していただいたりと多大なるご協力を仰ぐことが できました。また、山梨日日新聞社には案内広告を新聞 に掲載していただき、多くの方の目に留まることにつなが りました。そのような皆様の多大なるご協力のおかけで、 大変たくさんの方に参加していただくことができたのです。 1回目の光景を思い浮かべれば今回がどれだけ大変なこ となのか…嬉しすぎて涙が出る程です… 私達の活動は私達だけでは何一つとして成し得ることは できません。参加してくださる方、スタッフを含め多くの方 のご協力を受けて初めてスタートラインに立てるのです。 本当に皆様に感謝です。 「こういうことを多く開いてほしい…」参加してくださった方 から頂いた言葉です。 継続することの困難さは4年という歳月を積み重ねたから こそ誰よりも分かっているつもりです。しかし私達は、終 わった後に得られることのできる爽快感や充実感、参加 者の方の言葉から得られる貴重な経験が、継続すること の困難さなど容易に吹き飛ばしてしまう程の強大な力を 秘めていることを知ってしまっているのです。 なので私達は、対象者が例え1人の方だけになってしまっ たとしても、地域の方の支援をできる限り継続していきた いと思っています。ありきたりの言葉ですが、これからも 頑張っていきたいと思います。 ちなみに次回は12月に笛吹市で開催予定です。多くの皆 様のご参加とご協力をお願いします。 最後に…素晴らしい講演をしてくださった高野順子さん、 協力してくれたスタッフの皆さんに感謝の気持ちを述べた いと思います。本当にありがとうございました。 原田 智史
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