BSC CASE PRESENTATION AWARD 2015

第2日
BSC CASE PRESENTATION AWARD 2015
10:40~12:15
(ケースプレゼンテーションアワード)
深井 統久
■ 略歴
1992 年
1996 年
1997 年
1999 年
2007 年
大阪 医療法人 深井矯正歯科クリニック
大阪歯科大学卒業
大阪歯科大学大学院(歯科矯正学)修了 博士(歯学)
大阪歯科大学矯正学講座 非常勤講師
深井矯正歯科クリニック開設
医療法人 深井矯正歯科クリニック設立
前歯の叢生と突出を伴う骨格性上顎前突
症例の概要
前歯の叢生と突出を主訴に来院した 21 歳の女性。顔貌所見では上下口唇の
突出と口唇閉鎖時には口もとと頤部の緊張感が認められた。
口腔内所見では上下前歯部の叢生と上顎前歯の唇側傾斜、さらに左側第二大臼
歯の鋏状咬合と上顎右側中切歯の舌側傾斜により下顎がロックかつ偏位してい
る様子も見られた。下顎の叢生量は7mm、オーバージェットは6mm、オーバー
バイトは4mm で臼歯関係は左右ともⅡ級関係であった。骨格的には Dolico
facial pattern で、機能的問題は習慣性の口呼吸が見られた。
治療上の要点
上下前歯の叢生と突出を改善するため、上下顎左右第一小臼歯の抜歯症例と
判断した。まず始めに上顎の TPA にアームを鑞着し、上顎第一大臼歯の固定
と拡大に加えパワーチェーンを用いて左側第二大臼歯の鋏状咬合の改善を行っ
た。その後、上下の第一小臼歯を抜去し上顎は UA と loop section にて犬歯の
リトラクトを行い、下顎はレベリングをしながらスピーカーブを除去、さらに
上顎前歯に CTUA・下顎は double key-hole loop にⅡ級顎間ゴムを併用して下
顎大臼歯の近心移動と上顎前歯の後退をはかった。
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