System x ネットワーク チーミングガイド (Windows 版) ヒント集 当ガイド

System x ネットワーク チーミングガイド (Windows 版)
ヒント集
●当ガイドについて
当ガイドでは、Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)場合について記載していま
す。
チーミング(Teaming)とは、複数の物理的なネットワークデバイス(または複数の通信経路)
を、1 つの仮想的なネットワークデバイス(または通信経路)として束ねることです。
チーミングを構成することによって、負荷分散(ロードバランシング)や、ネットワークデバ
イス(または通信経路)の冗長化を実現することができます。
チーミングを構成している複数の物理的なネットワークデバイス(もしくは通信経路)のう
ちいずれかに障害が発生した場合でも、残りの正常に通信が可能な物理的なネットワーク
デバイス(もしくは通信経路)を使用することで、仮想的なネットワークデバイスは通信を維
持することが可能です。
基本的にチーミングによって構成された仮想的なネットワークデバイスは、Windows OS
上からは 1 個のネットワークデバイスとして認識され、物理的なネットワークデバイスと
同様に設定を行い、利用することができます。
【参考情報】
Linux 環境でチーミングを行う(bonding driver を使用する)場合は、以下のガイドをご参照
ください。
Bonding ドライバー利用ガイド for RHEL6
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-002D8732
Bonding ドライバー利用ガイド for RHEL5
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-000C97B9
Bonding ドライバー利用ガイド (RHEL3, RHEL4)
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-0046E089
●対象ハードウェアについて
基本的に、ご利用のチーミングツールが対応しているハードウェアが、当ガイドの対象ハ
ードウェアとなります。
例)
Broadcom Onboard NIC(Broadcom 5709C)、46M1076、49Y4220、42C1780、39Y6066
など
Intel Onboard NIC(Intel I350AM4)、49Y4240、39Y6136、39Y6136、49Y4230 など
Emulex x3690X5 導入済み 10Gb Ehternet アダプター、x3850X5 標準搭載 10Gb
Ehternet アダプター、49Y4250 など
●Windows Server 2012 環境でのチーミング構成
Windows Server 2012 では、チーミングの構成ツールが予め OS に組み込まれています。
このツールを使用することにより、Windows Server 2012 の提供元であるマイクロソフト
社によってネットワークデバイスのチーミングがサポートされるようになりました。
(これまではネットワークデバイス製造元のメーカーが個別にチーミングツールを提供して
いたため、ネットワークデバイスにあわせてチーミングツールを使用する必要がありまし
た)
■チーミングのタイプ(種類)と特徴
ネットワークデバイスのチーム化に使用されるアルゴリズムには、次の 2 つの基本的なセ
ットがあります。
□上流のネットワークスイッチに対して、特別な対応・設定を必要としないチーミングタイ
プ
このタイプは、
「スイッチ非依存モード」とも呼ばれます。ネットワークスイッチはネット
ワークデバイスがチームの一員であるかどうかを認識する必要がないため、チームを構成
している各ネットワークデバイスを別々のネットワークスイッチに接続することができま
す。
・スイッチに依存しない(デフォルト設定)
□上流のネットワークスイッチに対して、何らかの対応・設定を必要とするチーミングタイ
プ
このタイプは、
「スイッチ依存モード」とも呼ばれます。このタイプでは、チームを構成す
るネットワークデバイスは、すべて同じスイッチ、もしくはスタック構成のスイッチ、VLAG
構成のスイッチに接続する必要があります。
・静的チーミング
・LACP
○各チーミングタイプの説明
・スイッチに依存しない(デフォルト設定)
チームを構成するネットワークデバイスは、同一の対向スイッチに接続される必要はあり
ません。
負荷分散モードの設定や、スタンバイアダプターの指定により、Active/Standby もしくは
Active/Active の動作が可能です。
・静的チーミング
チームを構成するネットワークデバイスは、全て同一の対向スイッチ、もしくはスタック
構成のスイッチ、VLAG 構成のスイッチに接続される必要があります。
複数のネットワーク経路を束ねて、帯域を増やすことが可能です。(IEEE 802.3ad ドラフ
ト)
・LACP
チームのメンバーとなる物理 NIC は、全て同一の対向スイッチ、もしくはスタック構成の
スイッチ、VLAG 構成のスイッチに接続される必要があります。
対向スイッチで、LACP (Link Aggregation Control Protocol)を有効化する必要があります。
(IEEE 802.1ax、または IEEE 802.3ad)
■チーミングの構成手順
1.
「サーバー マネージャー」にて「ローカル サーバー」を選択し、
「NIC チーミング」を参
照すると「無効」と表示されておりますのでこの「無効」をクリックします。
2.
NIC チーミング画面が表示されますので、左下の「チーム」ウィンドウのタスクボックス
から「チームの新規作成」を選択します。
3.
「チーム名」を入力し、
「メンバー アダプター」一覧からチームに含めるアダプターにチ
ェックを付けます。
Windows Server 2012 では、1 つのチームに最大で 32 個のネットワーク アダプターを含
めることができます。
設定が完了しましたら「OK」ボタンを押します。
「追加のプロパティ」をクリックするとチーミングモード、負荷分散モード、スタンバイ ア
ダプターを設定することができます。
□チーミングモード
選択することのできるチーミングモードには以下の 3 つがあります。
・スイッチに依存しない (デフォルト設定)
・静的チーミング
・LACP
それぞれの特徴については、
「■チーミングのタイプ(種類)と特徴」の項をご確認ください。
□負荷分散モード
チーミングを構成しているネットワークデバイスのうち、実際に通信を行うネットワーク
デバイスを決定する方法を選択することができます。
選択することのできる負荷分散モードには以下の 2 つがあります。
・アドレスのハッシュ
パケットのコンポーネントに基づいてハッシュを生成し、ハッシュ値に応じて通信に使用
するネットワークデバイスを選択します。
デフォルトでは、接続元 TCP ポートと接続先 TCP ポート、および接続元 IP アドレスと接
続先 IP アドレス(4 タプルハッシュ)をキーとして、ハッシュ値が生成されます。
・Hyper-V ポート
仮想マシンが持つ MAC アドレスをキーとして、通信に使用するネットワークデバイスを決
定します。
複数のネットワークデバイスでチーミングが構成されている場合であっても、単一の仮想
マシンは単一のネットワークデバイスのみを使用して通信を行います。
参考!
Windows PowerShell コマンドレット(NetLbfoTeam)で負荷分散モードの設定を行う場合、
さらに詳細にハッシュ値を生成するためのキーに何を用いるかを選択することができます。
このとき選択することのできるキーは以下のとおりです。
TransPorts : 接続元 TCP ポートと接続先 TCP ポート、および接続元 IP アドレスと接続
先 IP アドレス(4 タプルハッシュ)※デフォルトではこの設定です。
IPAddresses : 接続元 IP アドレスと接続先 IP アドレス および MAC アドレス (2 タプ
ルハッシュ)
MacAddresses : 接続元 MAC アドレスと接続先 MAC アドレス
HyperVPort : 仮想マシンが持つ MAC アドレス※前述の Hyper-V ポートを意味してい
ます。
現在の設定内容を確認するには、Windows PowerShell 上で以下のコマンドを実行して、
LoadBalancingAlgorithm の項を確認します。
NetLbfoTeam
設定を、IPAddresses にする場合は、Windows PowerShell 上で以下のコマンドを実行しま
す。
Set-NetLbfoTeam -LoadBalancingAlgorithm IPAddresses
□スタンバイアダプター
スタンバイに設定するネットワークデバイスを選択します。
4.
Team1 という名前のチームが作成されたことが確認できます。
5.
VLAN の追加を行います。
(VLAN が必要ない場合は 8 へ進んで下さい)
アダプターとインターフェイスの項の「チーム インターフェイス」 タブを選択します。
6.
タスクボックスから「インターフェイスの追加」を選択します。
7.
特定の VLAN(V):に任意の番号を入力して「OK」ボタンを押します。
6,7 を複数回繰り返すことで複数の VLAN を構成できます。
8.
「ネットワーク接続」画面にて、新たに作成されたチーム インターフェース(仮想ネットワ
ークデバイス)が確認できます。
デバイス名は「Microsoft Network Adapter Multiplexor Driver」と表示されます。
以上で、チーミングの構成が完了しました。
仮想ネットワークデバイスに対する IP アドレスなどの設定は、ネットワーク接続画面より
行ってください。
●Broadcom 製 Ethernet アダプター編(Windows Server 2008 / 2008 R2)
Broadcom 製 Ethernet アダプター(ネットワークデバイス)である「NetXtreme II アダプタ
ー」を、Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)場合について記載しています。
■チーミングのタイプ(種類)と特徴
Windows 環境下で「NetXtreme II アダプター」を用いて構成することのできるチーミン
グのタイプには以下の 4 つがあります。
□上流のネットワークスイッチに対して、特別な対応・設定を必要としないチーミングタイ
プ
・Smart Load Balancing and Failover
・Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)
□上流のネットワークスイッチに対して、何らかの対応・設定を必要とするチーミングタイ
プ
・Generic Trunking (FEC/GEC)/802.3ad-Draft Static
・Link Aggregation (802.3ad)
Smart Load Balancing and Failover (SLB)は、上流(対向側)の機器の特別な設定を必要と
しないため、主に物理的なネットワークデバイスの冗長性を要望されるのであれば、比較
的簡単に構成を行うことが可能です。
※当ガイドでは、構成ウィザードにしたがって Smart Load Balancing and Failover を構
成する手順(上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を、特に必要としないチ
ーミングタイプの構成手順)について記載しています。
○各チーミングタイプの説明
・Smart Load Balancing and Failover とは
Smart Load Balancing and Failover は、Broadcom によって実装されているチーミングタ
イプです。
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を必要と
しません。
Smart Load Balancing and Failover には、standby member を指定しない Active/Active
構成と、standby member を指定する Active/Standby 構成が存在します。
standby member に指定された NetXtreme II アダプターが存在する場合(Active/Standby
構成にしている場合)、standby member はチームを構成している NetXtreme II アダプタ
ーのうちいずれかが動作している間は、動作せずに待機しています。
すべての Active な NetXtreme II アダプター(Primary と表示されています)に通信障害が
発生すると、自動的に standby member に設定された NetXtreme II アダプター(待機して
いる間は standby member と表示されています)が Primary として動作し始めます。
そして、障害の発生していた NetXtreme II アダプターが通信障害から回復した場合、回復
した NetXtreme II アダプターは自動的にチームに復帰します。この時、standby member
に設定されていた NetXtreme II アダプターは再び待機となります。
・Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)とは
基本的には前述の Smart Load Balancing and Failover と同じチーミングタイプですが、
通信障害から回復した場合の動作が異なります。
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応を必要としませ
ん。
Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)は、Active/Standby 構成に
している場合にのみ選択できます。
すべての Active な NetXtreme II アダプター(Primary と表示されています)に通信障害が
発生すると、自動的に standby member に設定された NetXtreme II アダプター(待機して
いる間は standby member と表示されています)が Primary として動作し始めます。
その後、障害の発生した NetXtreme II アダプターが通信障害から回復すると、回復した
NetXtreme II アダプターは自動的に standby member となって待機します。
・Generic Trunking (FEC/GEC)/802.3ad-Draft Static とは
Fast Ether Channel(FEC)、または Gigabit Ehter Channel(GEC)とも呼ばれます。
このチーミングタイプは上流のネットワークスイッチ側での対応が必要です。※ネットワ
ークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネットワークスイッチ
のマニュアル等をご確認ください。
ネットワークスイッチとの間の物理的な通信経路を束ね、一つの仮想的な通信経路を構成
します。
これにより、見かけ上の帯域幅を増加させることができます。
ただし、見かけ上の帯域幅の増加は、通信速度の上昇を意味しないことにご注意ください。
例えば、特定の機器間において複数のセッションが開始され、各セッションごとにチーム
を構成している各アダプターに負荷分散される場合を想定します。このとき、単一セッシ
ョンが利用可能な帯域幅と通信速度はアダプターのハードウェア仕様を上回ることはあり
ませんが、機器間(チーム全体)での帯域幅は増加しています。
・Link Aggregation (802.3ad)とは
基本的には前述の Generic Trunking (FEC/GEC)/802.3ad-Draft Static とほぼ同じチーミ
ン グ タ イ プ で す が 、 Link Aggregation (802.3ad) で は Link Aggregation Control
Protocol(LACP)を使用する点が異なります。
したがってこのチーミングタイプは、通信経路の両端の装置が Link Aggregation Control
Protocol(LACP)の利用をサポートしている必要があります。
そのため、上流のネットワークスイッチ側が IEEE 802.3ad に対応していなければなりませ
ん。※ネットワークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネット
ワークスイッチのマニュアル等をご確認ください。
ネットワークスイッチとの間の物理的な通信経路を束ね、一つの仮想的な通信経路を構成
します。
これにより、見かけ上の帯域幅を増加させることができます。
ただし、見かけ上の帯域幅の増加は、通信速度の上昇を意味しないことにご注意ください。
例えば、特定の機器間において複数のセッションが開始され、各セッションごとにチーム
を構成している各アダプターに負荷分散される場合を想定します。このとき、単一セッシ
ョンが利用可能な帯域幅と通信速度はアダプターのハードウェア仕様を上回ることはあり
ませんが、機器間(チーム全体)での帯域幅は増加しています。
Link Aggregation (802.3ad)で使用される Link Aggregation Control Protocol(LACP)は、
仮想的な通信経路を動的に組み上げるためのプロトコルで、物理的な通信経路の状態をチ
ェックすることができます。
■チーミングを行うためのソフトウェアについて
Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)ためには、
以下のソフトウェアを用います。
Broadcom Advanced Server Programs (BASP)
この NDIS 中間ドライバ ソフトウェアは、ロードバランシングとフェイルオーバー、お
よび VLAN 機能を使用できるようにします。
Broadcom Advanced Control Suite (BACS)
このアプリケーションには、Broadcom ネットワーク アダプタの診断、監視、および設定
をサポートするユーティリティが含まれています。
原則として、BASP を導入するためには、BACS を導入する必要があります。※BASP の
み導入することはできません。
■ソフトウェアの入手方法について
Temaing を行うためのソフトウェア(BACS)は、IBM Web サイトよりダウンロードして入
手できます。
Windows Server 2008 以降の Windows OS をご利用の場合は、以下の手順で最新版のソフ
トウェア(BACS4)を入手してください。
1.
以下のダウンロードサイトの Product family より、該当するシステム装置を選択してくだ
さい。
技術情報 デバイス・ドライバー一覧
http://www.ibm.com/jp/servers/eserver/xseries/tech/firmdriver/list_x.shtml
2.
表示されるソフトウェア一覧より、ご利用になられるオンボード NIC、または Ethernet
アダプターに対応しているソフトウェア CD をダウンロードします。
例)
Broadcom (R) NetXtreme II (TM) Drivers Software Release
https://www-947.ibm.com/systems/support/supportsite.wss/docdisplay?lndocid=MIGR-5
081963&brandind=5000008
brcm_sw_nic_vt7.0.4.4-cd_anyos_32-64.iso
注意!
Windows Server 2003 R2 SP2 以前の Windows OS をご利用の場合は、以下の旧バージョ
ンのソフトウェア(BACS3)をご利用ください。
Broadcom (R) NetXtreme II (TM) Drivers Sw Release T6.2.4.3 Gold
brcm_dd_nic_vt6.2.4.3-cd_anyos_32-64.iso
旧バージョンの入手方法
1. Fix Central にアクセスし、ご利用の機種などを選択してください。
Fix Central
http://www-933.ibm.com/support/fixcentral/
System x3650 (7979) の場合は以下のように選択して、[次へ進む]ボタンを押します。
製品グループ: [System x]
製品: [System x 3650]
製品: [7979]
オペレーティング・システム: [Windows Server 2003]※1
※1…ご利用の機種や OS に合わせて選択してください。
2. 過去のバージョンを表示するには、
「置き換えたフィックスが含まれるようにします」を
クリックします。
表示されるフィックスの一覧の Network カテゴリーより、「Broadcom (R) NetXtreme II
(TM) Drivers Sw Release T6.2.4.3 Gold」にチェックをいれて、[次へ進む]ボタンを押して
ください。
3. ダウンロード・オプションの選択が表示されますので、ダウンロード方式を選択して、[次
へ進む]ボタンを押してください。基本的には、[ブラウザー (HTTP) を使用したダウンロ
ード]にチェックをいれます。
※「前提条件および相互必要条件フィックスも表示する (不要なものは後で選択を解除でき
ます)」にチェックが入っていることをご確認ください。
4. 使用条件が表示されます。
フィックスの使用条件の項より、各ファームウェアの Readme テキストを表示して制限事
項の有無をご確認ください。
その上で、内容を確認して使用条件に同意される場合は、[同意します]ボタンを押します。
5. 「brcm_dd_nic_vt6.2.4.3-cd_anyos_32-64.iso」をクリックして、ダウンロードして下さ
い。
■マニュアルについて
マニュアルは、IBM Web サイトよりダウンロードできる Software CD に同梱されていま
す。
インストーラーメニューから[USERS GUIDE]をクリックすることでご確認いただくこと
ができます。
※予め IBM Web サイトよりダウンロードした iso ファイルから、CD メディアを作成して
おく必要があります。
■ソフトウェアの導入方法について
○IBM Web サイトよりダウンロードした iso ファイルから、CD メディアを作成して導入し
ます。
※CD または DVD イメージ(拡張子が「.iso」になっているファイル) から CD メディアを
作成するには、ライティングソフトを使用する必要があります。詳細についてはご利用の
ライティングソフトの供給元にお問い合わせください。
○「Microsoft .NET Framework」の導入について
管理ツール「BACS(Broadcom Advanced Control Suite)」には、前提条件として適切なバ
ージョンの「Microsoft .NET Framework」が導入されている必要があります。
Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 の場合、「Microsoft .NET
Framework 2.0 SP1」が必要ですが、OS に含まれているため別途導入の必要はありません。
Windows Server 2003 または Windows Server 2003 R2 の場合、「Microsoft .NET
Framework 2.0 SP1」の導入が、別途必要となります。
注意!
Windows Server 2003 R2 SP2 以前の Windows OS を使用される場合は、BACS3 を使用す
る必要があります。
○ソフトウェアの導入
1.
作成した CD メディアを CD ドライブに挿入します。
2.
インストーラーが自動起動します。
※インストーラーが自動的に起動しない場合は、CD 内の「Launch.exe」をダブルクリッ
クして手動で起動してください。
3.
ドライバーを導入されていない場合は、ドライバーを導入します。
[DRIVER INSTALLER]をクリックして、画面の指示に従ってドライバーを導入してくださ
い。
4.
[MANAGEMENT APPLICATIONS]をクリックします。
5.
「Broadcom Management Programs - InstallShield Wizard」が起動します。[次へ]をクリ
ックします。
6.
使用許諾が表示されますので、内容をご確認の上「使用許諾契約の条項に同意します」に
チェックを入れて、[次へ]ボタンを押してください。※同意できない場合にはインストール
はできません。
7.
インストールする機能を選択します。ここではデフォルトのまま[次へ]をクリックします。
SNMP による障害監視を行われる場合は、SNMP Subagent(SNMP と表示されている機能)
を導入しておく必要があります。
8.
インストールの準備が整いました。[インストール]をクリックして導入を開始してください。
9.
以下のメッセージが表示されたら、[OK]をクリックします。
注意!
Windows OS のバージョンによっては、適切なバージョンの「Microsoft .NET Framework」
が導入されていない場合があります。
「Microsoft .NET Framework」の導入が必要であることを示すメッセージが表示された場
合は、Control Suite の導入後に適切なバージョンの「Microsoft .NET Framework」を別
途入手して導入してください。
10.
以上でインストールが完了しました。[完了]をクリックして「Broadcom Management
Programs - InstallShield Wizard」を終了してください。
■チーミングの構成手順について
○チーミングは「Broadcom Advanced Control Suite 4」で構成します。
「Broadcom Advanced Control Suite 4」は、以下より起動できます。
<スタート> → <すべてのプログラム> → <Broadcom> → <Broadcom Advanced Control
Suite 4>
○NetXtreme II アダプターの確認
「 Broadcom Advanced Control Suite 4 」 ( 以 下 BACS4 と 表 記 し ま す ) の 起 動 後 、
Filter:[NDIS VIEW]にて、System x サーバーに搭載されている(もしくはオンボード
の)NetXtreme II アダプターが表示されていることを確認してください。
リンクアップしていない場合、その Port には赤い×印が表示されます。
必要に応じてケーブルの結線などを行いリンクアップさせてください。(チーミングの構成
時には、リンクアップしていなくてもかまいません)
※IMM 搭載機の場合、IMM との通信時に必要となる「IBM USB Remote NDIS Network
Device」が表示される場合がありますが、当ガイドでは使用しません。
参考!
BACS 上で NetXtreme II アダプターが正しく認識されなかった場合、Windows OS 上で
正しく認識されているかどうかをご確認ください。
Windows Server 2008 の場合、
[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャー]より、
[デ
バイス マネージャー]で確認できます。
○チーミングの構成
1.
チーミングを構成するために BACS4 を起動して、Filter:[Team VIEW]ビューに切り替え
ます。
2.
[Teams]メニューより[Create Team]を選択します。
3.
[Teaming Wizard]が表示されますので、このウィザードに従ってチーミングの構成を行っ
ていきます。
注意!
当ガイドでは[Wizard Mode]でチーミングの構成を行います。※[Expert Mode]でのチーミ
ングの構成は行いません。
[Expert Mode]で起動した場合は、[Wizard mode]にチェックを入れることで切り替えるこ
とができます。
4.
チーミング構成の名前(仮想のネットワークアダプターの名前)を入力して、チーミングのタ
イプを選択します。
※当ガイドでは、Team 1 という名前の仮想ネットワークアダプターを作成し、チーミング
のタイプとして Smart Load Balancing and Failover(SLB)を選択しています。
参考!
BACS4 で構成することのできるチーミングのタイプには以下の 4 つがあります。
・Smart Load Balancing and Failover
・Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)
・Link Aggregation (802.3ad)
・Generic Trunking (FEC/GEC)/802.3ad-Draft Static
それぞれの特徴については、
「■チーミングのタイプ(種類)と特徴」の項をご確認ください。
5.
チーミングを構成する NetXtreme II アダプターを選択します。
[Available Adapters]よりチーミング構成に加えたい NetXtreme II アダプターを選択して、
[Add]ボタンを押して[Team Members]に移動させます。
チーミングを構成する予定の NetXtreme II アダプターすべてを、[Team Members]に移動
させてください。
※当ガイドでは 2 つの NetXtreme II アダプターを、Team Member として選択しています。
6.Smart Load balancing and Failover (SLB)のみ
[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合、
Active/Active にするか、Active/Standby にするか、選択する必要があります。
・Active/Active の場合
チームを構成しているすべての NetXtreme II アダプターが送信に使用されます。※ただし、
受信時はいずれかの NetXtreme II アダプターが使用されます。
Active/Active の場合、
「Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)」に
することはできません。
・Active/Standby の場合
standby member に指定された NetXtreme II アダプターは、チームを構成している
NetXtreme II アダプターのうちいずれかが動作している間は動作しません。
Active に設定された NetXtreme II アダプター(Primary と表示されます)に障害が発生した
場合、自動的に standby member に設定された NetXtreme II アダプターに切り替わりま
す。
※standby member に設定できる NetXtreme II アダプターは 1 枚です。
Active/Standby の場合、[Enable Auto-Failback Disable mode]にチェックを入れることで、
「Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)」に設定することができま
す。
Active/Active の構成にするには、[Do not configure a standby member.]にチェックを入れ
ます。
Active/Standby の構成にするには、[Use the following member as a standby member:]に
チェックを入れて、standby member を選択します。
※当ガイドでは、[Do not configure a standby member.]にチェックを入れて、Active/Active
で構成しています。
Active/Standby 構成にする場合、さらに standby member の選択を行う必要があります。
プルダウンメニューより、standby member に設定する NetXtreme II アダプターを選択し
てください。
7.[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合のみ
[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合、
LiveLink 設定を行うことができます。
※当ガイドでは、LiveLink 機能は使用しませんので、[No]にチェックを入れています。
参考!
・LiveLink について
LiveLink 機能は、NetXtreme II アダプターの通信経路障害を検知するための機能の一つ
です。
一つ以上の指定された通信先(IP アドレス)に対して、定期的に通信可否について調査を行い
ます。
このとき、Team member となっている各々の NetXtreme II アダプターからリンクパケッ
トを送出します。
設定された範囲内において、リンクパケットの送出に対する反応を検出できなかった場合
は通信経路障害として認識され、その NetXtreme II アダプターを通した通信を中止します。
その後、リンクパケットの送出に対する反応が再度検出されるようになった場合は通信が
回復したと認識され、自動的にその NetXtreme II アダプターを通した通信を再開します。
8.
必要に応じて、VLAN(Virtual LAN)の設定を行います。
※VLAN は、物理的な接続から独立した、仮想的なネットワークの構築を行うことができ
る機能です。
VLAN の構成を行う場合は、[Add VLAN]にチェックを入れます。
VLAN の構成を行わない場合は、[Skip Manage VLAN]にチェックを入れます。
※当ガイドでは、VLAN は構成しませんので、[Skip Manage VLAN]にチェックを入れて
います。
9.
これまでの設定内容を反映させます。
[Teaming Wizard]を終了する場合は、[Commit changes to system and Exit the wizard]
にチェックを入れます。
そのまま別のチーミングを構成する場合は、[Save changes and continue to manage more
teams]にチェックを入れます。
注意! 設定したチーミングの構成内容を反映させる際に、一時的にネットワーク接続が切
断されます。
[Finish]ボタンを押した後に、以下のメッセージが表示されますので、内容をご確認の上、
[Yes]を押してください。
以上で、チーミングの構成が完了しました。
チーミング構成された仮想ネットワークデバイスは、Windows OS 上でネットワークデバ
イスとして認識されます。※デバイス マネージャー上で VASP Virtual Adapter として確
認することができます。
仮想ネットワークデバイスに対する IP アドレスなどの設定は、Windows OS 上で行ってく
ださい。
※Windows Server 2008 の場合は、[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャ]より、
[ネットワーク接続の表示]から行うことができます。
チーミング構成を削除される場合は、Filter:[Team VIEW]ビューに表示されるチームを削
除してください。
■チーミングの構成手順について(Windows Server 2003 R2 以前をご利用の場合はこち
ら)
■チーミングの構成手順について(Windows Server 2003 R2 以前をご利用の場合はこち
ら)
○Windows Server 2003 R2 以前をご利用の場合、チーミングは「Broadcom Advanced
Control Suite 3」で構成します。導入の手順については基本的に BACS4 と違いはありませ
ん。
「Broadcom Advanced Control Suite 3」は、以下より起動できます。
<スタート> → <すべてのプログラム> → <Broadcom> → <Broadcom Advanced Control
Suite 3>
○NetXtreme II アダプターの確認
「Broadcom Advanced Control Suite 3」(以下 BACS3 と表記します)の起動後、[Device
Managemnt]の[By Type]タブに、[Network Adapters (NDIS drier)]の項に、System x サ
ーバーに搭載されている(もしくはオンボードの)NetXtreme II アダプターが表示されてい
ることを確認してください。
アダプターがリンクアップしていない場合、そのアダプターには×印が表示されます。
必要に応じてケーブルの結線などを行いリンクアップさせてください。(チーミングの構成
時には、リンクアップしていなくてもかまいません)
※IMM 搭載機の場合、IMM との通信時に必要となる「IBM USB Remote NDIS Network
Device」が表示される場合がありますが、当ガイドでは使用しません。
参考!
BACS3 上で NetXtreme II アダプターが正しく認識されなかった場合、Windows OS 上で
正しく認識されているかどうかをご確認ください。
Windows Server 2003 の場合は、
[スタート]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]より、
[デ
バイス マネージャ]で確認できます。
○チーミングの構成
1.
チーミングを構成するために、BACS3 を起動して[Team Management]ビューに切り替え
ます。
2.
[Teams]メニューより[Create Team]を選択します。
3.
[Teaming Wizard]が表示されますので、このウィザードに従ってチーミングの構成を行っ
ていきます。
注意!
当ガイドでは[Wizard Mode]でチーミングの構成を行います。※[Expert Mode]でのチーミ
ングの構成は行いません。
[Expert Mode]で起動した場合は、[Switch to wizard mode]にチェックを入れることで
[Wizard Mode]に切り替えることができます。
4.
チーミング構成の名前(仮想のネットワークアダプターの名前)を入力して、チーミングのタ
イプを選択します。
※当ガイドでは、Team 1 という名前の仮想ネットワークアダプターを作成し、チーミング
のタイプとして Smart Load Balancing and Failover(SLB)を選択しています。
参考!
BACS3 で構成することのできるチーミングのタイプには以下の 4 つがあります。
・Smart Load Balancing and Failover
・Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)
・Link Aggregation (802.3ad)
・Generic Trunking (FEC/GEC)/802.3ad-Draft Static
それぞれの特徴については、
「■チーミングのタイプ(種類)」の項をご確認ください。
5.
チーミングを構成する NetXtreme II アダプターを選択します。
[Available Adapters]よりチーミング構成に加えたい NetXtreme II アダプターを選択して、
[Add]ボタンを押して[Team Members]に移動させます。
チーミングを構成する予定の NetXtreme II アダプターすべてを、[Team Members]に移動
させてください。
※当ガイドでは 2 つの NetXtreme II アダプターを、Team Member として選択しています。
6.Smart Load balancing and Failover (SLB)のみ
[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合、
Active/Active にするか、Active/Standby にするか、選択する必要があります。
・Active/Active の場合
チームを構成しているすべての NetXtreme II アダプターが送信に使用されます。※ただし、
受信時はいずれかの NetXtreme II アダプターが使用されます。
Active/Active の場合、
「Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)」に
することはできません。
・Active/Standby の場合
standby member に指定された NetXtreme II アダプターは、チームを構成している
NetXtreme II アダプターのうちいずれかが動作している間は動作しません。
Active に設定された NetXtreme II アダプター(Primary と表示されます)に障害が発生した
場合、自動的に standby member に設定された NetXtreme II アダプターに切り替わりま
す。
※standby member に設定できる NetXtreme II アダプターは 1 枚です。
Active/Standby の場合、[Enable Auto-Failback: Disable mode]にチェックを入れることで、
「Smart Load Balancing and Failover (Auto-Fallback Disable)」に設定することができま
す。
Active/Active の構成にするには、[Do not configure a standby member.]にチェックを入れ
ます。
Active/Standby の構成にするには、[Use the following member as a standby member.]に
チェックを入れます。
※当ガイドでは、[Do not configure a standby member.]にチェックを入れて、Active/Active
で構成しています。
Active/Standby 構成にする場合、さらに standby member の選択を行う必要があります。
プルダウンメニューより、standby member に設定する NetXtreme II アダプターを選択し
てください。
7.[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合のみ
[Teaming Type]に Smart Load balancing and Failover (SLB)を選択している場合、
LiveLink 設定を行うことができます。
※当ガイドでは、LiveLink 機能は使用しませんので、[No]にチェックを入れています。
参考!
・LiveLink について
LiveLink 機能は、NetXtreme II アダプターの通信経路障害を検知するための機能の一つ
です。
一つ以上の指定された通信先(IP アドレス)に対して、定期的に通信可否について調査を行い
ます。
このとき、Team member となっている各々の NetXtreme II アダプターからリンクパケッ
トを送出します。
設定された範囲内において、リンクパケットの送出に対する反応を検出できなかった場合
は通信経路障害として認識され、その NetXtreme II アダプターを通した通信を中止します。
その後、リンクパケットの送出に対する反応が再度検出されるようになった場合は通信が
回復したと認識され、自動的にその NetXtreme II アダプターを通した通信を再開します。
8.
必要に応じて、VLAN(Virtual LAN)の設定を行います。
※VLAN は、物理的な接続から独立した、仮想的なネットワークの構築を行うことができ
る機能です。
VLAN の構成を行う場合は、[Add VLAN]にチェックを入れます。
VLAN の構成を行わない場合は、[Skip manage VLAN]にチェックを入れます。
※当ガイドでは、VLAN は構成しませんので、[Skip manage VLAN]にチェックを入れて
います。
9.
これまでの設定内容を反映させます。
[Teaming Wizard]を終了する場合は、[Commit changes to system and Exit the wizard]
にチェックを入れます。
そのまま他のチーミングを構成する場合は、[Save changes and continue to manage more
teams]にチェックを入れます。
注意! 設定したチーミングの構成内容を反映させる際に、一時的にネットワーク接続が切
断されます。
[Finish]ボタンを押した後に、以下のメッセージが表示されますので、内容をご確認の上、
[はい]を押してください。
以上で、チーミングの構成が完了しました。
チーミング構成された仮想ネットワークデバイスは、Windows OS 上でネットワークデバ
イスとして認識されます。※デバイス マネージャー上で確認することができます。
仮想ネットワークデバイスに対する IP アドレスなどの設定は、Windows OS 上で行ってく
ださい。
Windows Server 2003 の場合は、[スタート]→[コントロール パネル]→[ネットワーク接
続]から行うことができます。
チーミング構成を削除される場合は、[Team Management]ビューに表示されるチームを削
除してください。
●Intel 製 Ethernet アダプター編(Windows Server 2008 / 2008 R2)
Intel 製 Ethernet アダプター(ネットワークデバイス)である「Intel Server adapter」を、
Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)場合について記載しています。
■チーミングのタイプ(種類)と特徴
Windows 環境下で「Intel 製 Ethernet アダプター」を用いて構成することのできるチーミ
ングのタイプには以下の 5 つがあります。
□上流のネットワークスイッチに対して、特別な対応・設定を必要としないチーミングタイ
プ
・アダプタ・フォルト・トレランス
・アダプティブ・ロード・バランシング
・スイッチ・フォルト・トレランス ※各アダプター(各ポート)は、それぞれ異なるスイッ
チに接続する必要があります。
□上流のネットワークスイッチに対して、何らかの対応・設定を必要とするチーミングタイ
プ
・静的リンク・アグリゲーション
・IEEE 802.3ad 動的リンク・アグリゲーション
アダプタ・フォルト・トレランス(AFT)などのチーミングタイプは、上流(対向側)の機器の
特別な設定を必要としないため、主に物理的なネットワークデバイスの冗長性を要望され
るのであれば、比較的簡単に構成を行うことが可能です。
※当ガイドでは、構成ウィザードにしたがってアダプタ・フォルト・トレランス(上流のネ
ットワークスイッチ側での特別な対応・設定を、特に必要としないチーミングタイプの構
成手順)について記載しています。
○各チーミングタイプの説明
・アダプター・フォルト・トレランスとは
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を必要と
しません。
アダプター・フォルト・トレランスでは、1 つのアダプターが Active なアダプターとして
選択されます。他のすべてのアダプターは、Standby になります。
通信経路またはアダプターに障害が発生した場合に、Active なアダプターから Standby の
アダプターに自動的に切り替わります
また、チーム内で Primary と Secondary を選択することもできます。
Primaryr として選択された場合は、それがチームの Active なアダプターになります。
Secondary として選択された場合、そのアダプターは Standby のアダプターになります。
Active なアダプターに障害が起きると、Secondary のアダプターが引き継いで機能し、チ
ームの他のすべてのアダプターは Standby になります。
つまり、Primary と Secondary 以外のアダプターは、Primary と Secondary の両方のアダ
プターに障害が発生しない限り、Standby のままになります。
・アダプティブ・ロード・バランシングとは
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を必要と
しません。
アダプティブ・ロード・バランシングでは、チームを構成している各アダプター間におい
て、送信時に負荷分散を行ないます。
したがって、複数の通信経路を同時に使用することが可能となり、これによって見かけ上
の帯域幅を増加させることができます。
例えば、IP アドレスの異なる複数の機器との間でそれぞれセッションが開始され、各セッ
ションごとにチームを構成している各アダプターに負荷分散される場合を想定します。こ
のとき、単一セッションが利用可能な帯域幅と通信速度はアダプターのハードウェア仕様
を上回ることはありませんが、送信時の(チーム全体の)帯域幅は増加しています。
受信時には、基本的に 1 つのアダプターがすべての受信を行なうことになります。
ただし、レシーブ・ロード・バランシングのオプションを有効にすることで、受信につい
ての負荷分散が行われます。
また、チーム内で Primary と Secondary を選択することもできます。
レシーブ・ロード・バランシングが無効になっている場合、プライマリー・アダプターは
トラフィックを受信する唯一のアダプターになります。
※レシーブ・ロード・バランシングが無効になっている場合、この選択はオプションであ
り必須ではありません。
・静的リンク・アグリゲーションとは
Fast Ether Channel(FEC)、または Gigabit Ehter Channel(GEC)とも呼ばれます。
このチーミングタイプは上流のネットワークスイッチ側での対応が必要です。※ネットワ
ークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネットワークスイッチ
のマニュアル等をご確認ください。
ネットワークスイッチとの間の物理的な通信経路を束ね、一つの仮想的な通信経路を構成
します。
これにより、見かけ上の帯域幅を増加させることができます。
ただし、見かけ上の帯域幅の増加は、通信速度の上昇を意味しないことにご注意ください。
例えば、IP アドレスの異なる複数の機器との間でそれぞれセッションが開始され、各セッ
ションごとにチームを構成している各アダプターに負荷分散される場合を想定します。こ
のとき、単一セッションが利用可能な帯域幅と通信速度はアダプターのハードウェア仕様
を上回ることはありませんが、送信時の(チーム全体の)帯域幅は増加しています。
・IEEE 802.3ad 動的リンク・アグリゲーションとは
基本的には前述の静的リンク・アグリゲーションとほぼ同じチーミングタイプですが、
IEEE 802.3ad 動 的 リ ン ク ・ ア グ リ ゲ ー シ ョ ン で は Link Aggregation Control
Protocol(LACP)を使用する点が異なります。
したがってこのチーミングタイプは、通信経路の両端の装置が Link Aggregation Control
Protocol(LACP)の利用をサポートしている必要があります。
そのため、上流のネットワークスイッチ側が IEEE 802.3ad に対応していなければなりませ
ん。※ネットワークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネット
ワークスイッチのマニュアル等をご確認ください。
ネットワークスイッチとの間の物理的な通信経路を束ね、一つの仮想的な通信経路を構成
します。
これにより、見かけ上の帯域幅を増加させることができます。
ただし、見かけ上の帯域幅の増加は、通信速度の上昇を意味しないことにご注意ください。
例えば、IP アドレスの異なる複数の機器との間でそれぞれセッションが開始され、各セッ
ションごとにチームを構成している各アダプターに負荷分散される場合を想定します。こ
のとき、単一セッションが利用可能な帯域幅と通信速度はアダプターのハードウェア仕様
を上回ることはありませんが、送信時の(チーム全体の)帯域幅は増加しています。
IEEE 802.3ad 動 的 リ ン ク ・ ア グ リ ゲ ー シ ョ ン で は Link Aggregation Control
Protocol(LACP)は、仮想的な通信経路を動的に組み上げるためのプロトコルで、物理的な
通信経路の状態をチェックすることができます。
・スイッチ・フォルト・トレランスとは
スイッチ・フォルト・トレランスでは、1 つのチームにつき 2 つのアダプター・ポートが必
要となります。
各ポートは異なるネットワークスイッチに接続しなければなりません。※HUB に接続する
場合についてはサポートされません。
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を必要と
しません。
スイッチ・フォルト・トレランスでは、通信経路またはアダプターに障害が発生した場合
に、その通信できなくなったアダプターは、別のネットワークスイッチに接続されている(通
信が可能な)Standby adaptor に自動的に切り替わります。
■チーミングを行うためのソフトウェアについて
Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)ためには、以下のソフトウェア(Intel
Network Connections)を用います。
Intel Network Connections
└ドライバー:有線用インテル ネットワーク コネクションのドライバー
└Intel PROSet:カスタム デバイス プロパティのページと診断機能
└Advanced Network Services (ANS):チーム化と VLAN 用 Advenced Network Services
ソフトウェア
Intel 製 Ethernet アダプター用のドライバーパッケージを適用することで、必要となるソ
フトウェア群が導入されます。
■ソフトウェアの入手方法について
Temaing を行うためのソフトウェアは、IBM Web サイトよりダウンロードして入手しま
す。
1.
以下のダウンロードサイトの Product family より、該当するシステム装置を選択してくだ
さい。
技術情報 デバイス・ドライバー一覧
http://www-06.ibm.com/jp/servers/eserver/xseries/tech/firmdriver/list_x.shtml
2.
表示されるソフトウェア一覧より、ご利用になられるオンボード NIC、または Ethernet
アダプターに対応しているドライバーパッケージをダウンロードします。
例)
Intel-based Ethernet adapter drivers v15.1 for Microsoft Windows - System x
http://www-947.ibm.com/systems/support/supportsite.wss/docdisplay?lndocid=MIGR-50
79975&brandind=5000008
intc_dd_nic_15.1_windows_32-64.exe
■マニュアルについて
○マニュアルは、IBM Web サイトよりダウンロードできるドライバーパッケージに同梱さ
れています。
以下の手順でマニュアルをご確認いただくことができます。
1.
ダウンロードしたドライバーパッケージを実行します。
2.
[Extract to Hard Drive]にチェックをいれて[Next>]ボタンをクリックします。
3.
フォルダを指定して、ハードディスクに展開します。
4.
展開したフォルダ内にある[InstIntel]フォルダから、Autorun.exe を実行します。
5.
インストーラーメニューが起動しますので、[ユーザ ガイドの表示]をクリックしてくださ
い。
■ソフトウェアの導入方法について
○IBM Web サイトよりダウンロードしたドライバーパッケージを実行することで導入され
ます。
※インストーラーメニューから[ドライバとソフトウェアのインストール]をクリックして
導入することもできます。
以下の手順でソフトウェアを導入することができます。
1.
ダウンロードしたドライバーパッケージを実行します。
2.
インストーラーが自動起動します。
[Percorm Update]にチェックをいれて[Next>]ボタンをクリックします。
3.
[Update]ボタンをクリックして、ドライバーパッケージの導入を開始します。
4.
導入の完了すると Success 画面が表示されます。[Exit]ボタンをクリックしてください。
以上でインストールが完了しました。
■チーミングの構成手順について
○チーミングの構成
チーミングは、デバイス マネージャより、ネットワークデバイスのプロパティから構成し
ます。
事前に、ご利用になられるオンボード NIC、または Ethernet アダプターに対応しているド
ライバーパッケージが導入されている必要があります。
導入されていない場合は、
「■ソフトウェアの入手方法について」や「■ソフトウェアの導入
方法について」をご確認いただき、適切に導入を行ってください。
1.
Windows OS 上で、
Intel 製 Ethernet アダプターが正しく認識されている必要があります。
以下の手順でデバイス マネージャーを表示してください。
Windows Server 2003 の場合は、
[スタート]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]より、
[デ
バイス マネージャ]を表示します。
Windows Server 2008 の場合は、[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャー]より、
[デバイス マネージャー]表示します。
2.
[ネットワーク アダプター]の項に、Intel 製 Ethernet アダプターが表示されていることを
確認します。
Intel 製 Ethernet アダプターを右クリックして[プロパティ]を表示してください。
※IMM 搭載機の場合、IMM との通信時に必要となる「IBM USB Remote NDIS Network
Device」が表示される場合がありますが、当ガイドでは使用しません。
3.
[チーム化]のタブを選択します。
[このアダプタを他のアダプタとチーム化する]にチェックを入れて、[新規チーム]ボタンを
クリックします。
4.
チームの名前(仮想のネットワークアダプターの名前)を入力します。
※当ガイドでは、チーム番号 0 という名前の仮想ネットワークアダプターを作成していま
す。
5.
チームに含める Intel 製 Ethernet アダプターを選択します。
※当ガイドでは 2 つの Intel 製 Ethernet アダプターをチームに含めるため、それぞれにチ
ェックを入れています。
6.
チームのタイプを選択します。
参考!
Intel 製 Ethernet アダプターで構成することのできるチーム タイプには以下の 5 つがあり
ます。
・アダプタフォルトトレランス
・アダプティブロードバランシング
・静的リンクアグリゲーション
・IEEE 802.3ad 動的リンクアグリゲーション
・スイッチフォルトトレランス
それぞれの特徴については、
「■チーミングのタイプ(種類)と特徴」の項をご確認ください。
7.
[完了]ボタンをクリックしてウィザードを完了します。
以上で、チーミングの構成が完了しました。
チーミング構成された仮想ネットワークデバイスは、Windows OS 上でネットワークデバ
イスとして認識されます。※デバイス マネージャー上で確認することができます。
仮想ネットワークデバイスに対する IP アドレスなどの設定は、Windows OS 上で行ってく
ださい。
Windows Server 2003 の場合は、[スタート]→[コントロール パネル]→[ネットワーク接
続]から行うことができます。
Windows Server 2008 の場合は、[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャ]より、
[ネットワーク接続の表示]から行うことができます。
チーミング構成の設定は、チームのプロパティより行うことができます。
●Emulex 製 10Gb Ethernet アダプター編(Windows Server 2008 / 2008 R2)
Emulex 製 10Gb Ethernet アダプター(ネットワークデバイス)である「Emulex 10 GbE バ
ーチャルファブリックアダプターfor IBM System x」を、Windows 環境下でチーミングを
行う(構成する)場合について記載しています。
■チーミングのタイプ(種類)と特徴
Windows 環境下で「Emulex 10 GbE バーチャルファブリックアダプターfor IBM System
x(以下、VFA と略します)
」を用いて構成することのできるチーミングのタイプには以下
の 4 つがあります。
□上流のネットワークスイッチに対して、特別な対応・設定を必要としないチーミングタイ
プ
・Failover (FO) : フェールオーバー機能のみを提供します
・Smart Load balancing (SLB) : ロードバランス機能と共に、フェールオーバー機能も提
供します
□上流のネットワークスイッチに対して、何らかの対応・設定を必要とするチーミングタイ
プ
・Generic Trunking : 静的リンクアグリゲーションモード
・Link Aggregation Control Protocol (LACP) : LACP モード
○各チーミングタイプの説明
・Failover (FO)とは
Failover は、VFA によって実装されている、冗長化を実現する上で最も基本的なチーミン
グタイプとなります。
このチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側での特別な対応・設定を必要と
しません。
Failover のチーム・メンバーは最大 2 個の物理 NIC アダプターもしくは NIC ポートから
構成することが可能ですが、ある一時点では必ず一つのメンバーのみが Active なり、他の
メンバーは Standby となります。また Active メンバーが切断状態に陥った場合(例. リン
クダウン状態が発生、もしくは Disable 設定された場合など)には、フェールオーバー機能
により Standby メンバーの内の一つのメンバーが自動的に選出され、Active メンバーとな
り通信を継続します。
Failover チーム作成時には、それぞれのアダプターに Primary もしくは Secondary の役割
が割り当てられますが、正常通信状態では Primary 側のみが Active メンバーとなり、通信
を行います。またチームに参加する全てのメンバーは、一つの MAC アドレスを共有します
が、その際には Primary アダプターが持つ MAC アドレスが使用されます。
Primary アダプターがリンク障害から復旧後、再びリンクアップ状態に遷移した場合には、
事前に自動フェールバック("Auto Failback")が設定されている場合には Primary アダプタ
ーの経路復旧と共に自動的にフェールバックを実行します。
・Smart Load Balancing (SLB)とは
Smart Load Balancing(SLB)は、接続先のイーサネットスイッチとチーミングアダプター
間での通信において負荷分散機能とフェールオーバー機能を提供します。
またこのチーミングタイプは、上流のネットワークスイッチ側においてその他の特別な対
応・設定を必要としません。
まずネットワーク接続時において、チームに参加するメンバーアダプターからは複数の
MAC アドレス、
および一つもしくは複数の IP アドレスがネットワーク上に通知されます。
チーミング作成時には、構成された仮想チームアダプター(VTA: Virtual Team Adapter)用
の MAC アドレスとしては、所属するメンバーアダプターの MAC アドレスの中から選択さ
れます。仮想チームアダプターが ARP 要求を受信した際には、APR 応答時にこの仮想チー
ムアダプター用の MAC アドレスを返答します。
実際の負荷分散機能の動作時には、フレーム送信時においてはチーミングドライバーによ
りソース MAC アドレスが実際のそれぞれの物理アダプター
(メンバーアダプター)の MAC
アドレスに置き換えられます。フレーム受信時においては、中間ドライバーにより
Gratuitous ARP が ARP 要求元毎にユニキャスト送信され、クライアントベースでの負荷
分散が実現されます。
・Generic Trunking とは
Geenric Trunking、もしくは IEEE 802.3ad Link Aggregation Static Mode と呼ばれるモ
ードとなり、接続先スイッチと連携することにより負荷分散機能を提供します。
このチーミングタイプは上流のネットワークスイッチ側での対応・設定が必要です。
※ネットワークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネットワー
クスイッチのマニュアル等にてご確認ください。
Generic Trunking では ARP 要求があった際に、一つの MAC アドレスおよび一つの IP ア
ドレスを応答します。また、チーム内のそれぞれの物理 NIC アダプターは、フレーム送信
時に共通となる一つの MAC アドレスを用います。これは、対抗側となるスイッチポート側
において、チーミング・モードを認識し且つ全てのチーム内の NIC アダプターのポートが
同じ MAC アドレスを用いることを正しく理解しているため可能となります。さらに対抗ス
イッチ側のフォワーディング・テーブルは、束ねれたこれらスイッチ側のポートを一つの
仮想ポートとして扱います。
Generic Trunking では、チーミングドライバーにより負荷分散機能とフェールオーバー機
能がフレーム送信時では管理され、一方フレーム受信時においてはスイッチファームウェ
アおよびハードウェアにより管理されます。
・Link Aggregation Control Protocol (LACP)とは
IEEE 802.3ad Link Aggregation Conrol Protocol (LACP)は、Static Link Aggregation に
類似していますが、LACP プロトコルを用いてネゴシエーションを図りチーミングを構成
するところが大きな違いとなります。
このチーミングタイプは上流のネットワークスイッチ側での対応・設定が必要となり、NIC
ポート側およびスイッチポート側の両者にて LACP が有効化されている必要があります。
※ネットワークスイッチ側での対応・設定方法については、ご利用になられるネットワー
クスイッチのマニュアル等にてご確認ください。
このチームタイプではチームに参加する物理 NIC ポートの追加や削除が LACP プロトコル
によりコントロールされ、どの NIC ポートがチームメンバーに追加され、削除されるかを
コントロールすることにより、それぞれのリンク内でのフレームの消失や重複を抑制しま
す。またチームメンバーは一つの MAC アドレスが共有しますが、これはメンバーアダプタ
ーが持つ MAC アドレスの中から一つ選ばれ、ネットワーク上に通知されます。
■チーミングを行うためのソフトウェアについて
Windows 環境下でチーミングを行う(構成する)ためには、
以下のソフトウェアを用います。
OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager
このソフトウェアおよび中間ドライバーパッケージにより、ロードバランシングとフェイ
ルオーバー、および VLAN 機能を使用できるようにします。
※OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager は、Windows ドライバーを導入する
と自動的にインストールされます。
■ソフトウェアの入手方法について
Windows 環境においてチーミングを行うためのソフトウェアは、Windows ドライバーアッ
プデート用のソフトウェアに含まれていますが、IBM Web サイトよりダウンロードして入
手します。
1.
以下のダウンロードサイトの Product family より、該当するシステム装置を選択してくだ
さい。
技術情報 デバイス・ドライバー一覧
http://www-06.ibm.com/jp/servers/eserver/xseries/tech/firmdriver/list_x.shtml
2.
表示されるソフトウェア一覧より、ご利用になられるオンボード NIC、または Ethernet
アダプターに対応しているドライバーパッケージをダウンロードします。
例)
Emulex NIC Device Driver for Windows 2008 - 4.0.317.0 - Release 3.0.1
http://www-933.ibm.com/support/fixcentral/systemx/quickorder?parent=System+x3100
+M4&product=ibm/systemx/2582&&platform=All&function=fixId&fixids=elx_dd_nic_3
.0.1-4.0.317.0_win2k8_32-64&includeSupersedes=0&source=fc
■マニュアルについて
マニュアルは、Emulex 社が用意している IBM ブランド製品用のページより、該当する製
品番号からのリンクをクリックすることにより、入手します。
1.
以下の Emulex 社サイトにアクセスし、"VFA Software Kits"タブより該当する製品番号
(49Y4250 など)リンクをクリックします。
http://www.emulex.com/downloads/oem-qualified-downloads/ibm/vfafc-software-kits/
2.
Drivers タブを開きます。
3.
表示されるソフトウェアおよびマニュアル一覧より、該当するマニュアルをダウンロード
します。
・NIC Teaming Driver and VLAN Manager User Manual
※また製品に関する仕様・機能についての確認は以下の"At-a-glace"ガイドをご参照くださ
い。
http://www.redbooks.ibm.com/abstracts/tips0762.html
■ソフトウェアの導入方法について
IBM Web サイトよりダウンロードした Windows Driver ファイルを実行し導入すること
により、チーミングドライバーおよび設定ツールが自動的に導入されます。
○ソフトウェアの導入
1.
ダウンロードしたドライバー導入 exe ファイルを、導入対象システム上で実行します。
例. elx_dd_nic_2.103.389.0_windows_32-64
2.
下記ポップアップ画面が表示されたら、"Perform Update"ラジオボタンが選択されている
ことを確認し、Next ボタンを押します。
3.
次の画面で、現在のドライバーバージョンと今回導入されるバージョンを確認し、Update
ボタンを押します。
4.
"Sucess"と表示されればインストールが成功しています。[Exit]をクリックしてインストレ
ーションを完了してください。
■チーミングの構成手順について
○チーミングは「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」を使用して構成しま
す。
「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」を開始するには、以下に従い起動し
ます。
<スタート>→<すべてのプログラム>→<Emulex>→<OC NIC Teaming Manager>
○Emulex バーチャルファブリックアダプターの確認
「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」の起動後、[Available Network
Adapters]の欄に、対象となる System x サーバーに搭載されているバーチャルファブリッ
クアダプターが表示されていることを確認してください。
アダプターがリンクアップしていない場合には、そのアダプターに下向きの黒矢印(↓)が表
示されます。
またチーミング構成時には、リンクアップしていないアダプターをチームに参加させるこ
とが出来ませんので、必ず事前にケーブル結線などを行いリンクアップ状態とさせてくだ
さい。
※IMM 搭載機の場合、IMM との通信に必要となる「IBM USB Remote NDIS Network
Device」が表示される場合がありますが、当ガイドでは使用しません。
参考!
「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」上でアダプターが正しく認識されな
い場合には、Windows OS 上で正しく認識されているかどうかをご確認ください。
Windows Server 2003 の場合は、
[スタート]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]より、
[デ
バイス マネージャ]で確認できます。
Windows Server 2008 の場合は、[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャー]より、
[デバイス マネージャー]で確認できます。
○チーミングの構成
1.
チーミングを構成するために「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」を起動
し、画面下部の[Create Team]ボタンを押します。
2.
[Create Team]画面が表示されますので、まず[Team Name]にてチーム名(仮想ネットワー
クアダプターの名称]を入力します。
※ここでは、"Team1"という名前の仮想ネットワークアダプターを指定します。
3.
次に[Team Type]のドロップダウンリストより、チーミングタイプを選択します。
※当ガイドでは、"Smart Load Balancing(SLB)"を選択しています。
参考!
「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」で構成できるチーミングタイプには
以下の 4 つがあります。
・Failover (FO)
・Smart Load balancing (SLB)
・Generic Trunking
・Link Aggregation Control Protocol (LACP)
それぞれの特徴については、
「■チーミングのタイプ(種類)と特徴」の項をご確認ください。
※"Load Balancing"チームタイプでは Auto Failback の Enable/Disable 設定はありません。
("Team Type"ドロップダウンリストより"LoadBalancing"を選択すると、自動的に"Auto
Failback"項目がグレイアウトして選択不可の状態になります)
4.
[Load Distributed by]にて負荷分散方法を選択します。
※ここでは"Default"を選択します。
5.
チーミングを構成するバーチャルファブリックアダプターを選択します。
[Available Network Adapters]よりチーミング構成に加えたいアダプターを選択し、[Add]
ボタンを押して[Team Member Adapters]に移動させます。
チーミングを構成する予定の全てのバーチャルファブリックアダプターを、[Team Member
Adapters]に移動させてください。
※リンクアップしていない状態のアダプターをチーミングに参加させようとした場合には、
上記[add]ボタンを押した後、以下のポップアップが表示されます。
また下記記ポップアップ画面の"OK"ボタンを押しますと[Team Member Adapters]に追加
されますが、その後チーム作成処理の際に、"Teams cannot contain any disabled adapters.
Please adjust your selection and try again"というポップアップメッセージと共にチーム
作成自体にも失敗します。
6.
チーミング構成に参加する全てのアダプターが[Team Member Adapters]に追加されたこ
とを確認後、[OK]ボタンを押してください。
※[OK]ボタンを押した後、チーム作成処理にはしばらく時間が掛かる場合がありますが、
その間「OneCommand NIC Teaming and VLAN Manager」が応答しなくなりますのでご
注意ください。
7.
チーム作成処理がバックグラウンドで実行され、
「OneCommand NIC Teaming and VLAN
Manager」のトップ画面に自動的に戻ります。また[Teams and Available Adapters]の欄に
先ほど指定したチーム名("Team1")が作成されていることを確認します。
※作成したチームに対して VLAN の構成を行う場合は、該当するチームを選択後[VLAN]
ボタンを押します。
(VLAN は、物理的な接続から独立した、仮想的なネットワークの構築を行うことができ
る機能です)
以上で、チーミングの構成が完了しました。
チーミング構成された仮想ネットワークデバイスは、Windows OS 上でネットワークデバ
イスとして認識されます。
※デバイス マネージャー上で確認することができます。
仮想ネットワークデバイスに対する IP アドレスなどの設定は、Windows OS 上で行ってく
ださい。
Windows Server 2003 の場合は、[スタート]→[コントロール パネル]→[ネットワーク接
続]から行うことができます。
Windows Server 2008 の場合は、[スタート]→[管理ツール]→[サーバーマネージャ]より、
[ネットワーク接続の表示]から行うことができます。
※チーミング構成を削除される場合は、上記[Teams and Available Adapters]の欄に表示さ
れるチームを削除してください。
【更新履歴】
2010/09/01
初版公開
2010/11/09
メニューの変更
2011/08/09
Emulex 製品について追記
2012/11/14
Windows Serve 2012 について追記
2013/9/18
Windows Serve 2012 VLAN 構成手順を追記
【免責】
当内容は、お客様、販売店様、その他関係者が、System x, Flex System などを活用するこ
とを目的として作成しました。
詳細につきましては、URL(http://www.lenovo.com/legal/jp/ja/)の利用条件をご参照くださ
い。
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