キャンプ・シュワーブ演習場における山火事に対し抗議する意見書

意見書案第 19 号
キャンプ・シュワーブ演習場における山火事に対し抗議する意見書
平成 27 年 8 月 13 日の午後 0 時 35 分ごろ、キャンプ・シュワーブレンジ 10 で実弾
射撃訓練による山火事が発生した。その山火事は久志岳中腹から山頂付近までの8万
㎡を焼失し、近年においては大規模なものとなった。沖縄防衛局によると翌日 8 月 14
日午前 6 時 45 分に自然鎮火が確認されている。
その消火活動には、CH-53 ヘリコプターが出動し、現場に到着した 7 回のうち、3
回は放水できず、何度か引き返す様子が確認されている。沖縄防衛局から本市担当部
署へ連絡があり「CH-53 ヘリコプターの消火用バケツに不備があった」との説明が
あったが、その状況に対し、名護市から沖縄防衛局へ「消火活動の体制に問題がある」
旨を伝え、沖縄防衛局を通して米軍に対し、迅速な消火活動をしていただくよう強く
申し入れを行ったことを確認した。今回の米軍の消火活動については、明らかな機材
の整備不良によるものであり、日ごろの機材整備・点検のあり方が原因と思われ即応
体制について懸念するものである。
これまでのキャンプ・シュワーブレンジ 10 における山火事については、復帰後 46
回発生しており、そのたびに、名護市議会は意見書等を議決し、要請行動を行ってき
たところであり、直近では平成 27 年4月 13 日に沖縄防衛局等関係機関へ要請を行っ
たばかりである。再三の要請にもかかわらず、このような演習による山火事が発生す
る事態について米軍側が再発防止策を全く講じていない状況を露呈しているものであ
り、地域住民の感情をも軽視しているのではと強い不信感を持たざるを得ない。
よって、名護市議会は、市民の生命・財産を守る立場からキャンプ・シュワーブレ
ンジ 10 における演習が原因で発生している山火事に対し、断固抗議するとともに同演
習を直ちに中止することを求める。
以上、地方自治法第 99 条の規定に基づき、意見書を提出します。
平成 27 年9月3日
沖縄県名護市議会
宛先:内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方担当)、
外務省特命全権大使(沖縄担当)、沖縄防衛局長、衆議院議長、参議院議長