学校評価結果公表シート

学校法人岡部学園
平成 26 年度学校評価結果公表シート
西高殿若葉幼稚園では、平成 26 年度の幼稚園学校評価として、教職員自己評価及び、学校関係者
評価を行った。教職員自己評価においては、教職員一人ひとりが自らの教育活動や園運営の状況を客
観的に振り替えることにより、教員自らが日々行っている保育、また、園全体を見つめ直す大変良い
機会となった。
Ⅰ.教育目標
教育方針
人や生きものを慈しむ心、旺盛な好奇心、物事に取り組む意欲、最後まであきらめない粘り強い心。
集団の中での遊びや保育、またその延長線上にある行事などを通じ、子どもと保育者が日々過ごし、体験
してゆく中で、人とのかかわり合いやルールを学びながら、子ども自らが育とうとする力を、感じ合い、喜
び合いながら、心身ともに健やかな幼児期を過ごせるよう保育を行う。
教育目標
○健康でのびのびと活動する子ども
○「きれい」「ふしぎ」「四季」を感じ取ることのできる感性豊かな子ども
○物事に一生けんめい取り組み、あきらめない心を持つ子ども
○人の気持ちが理解できる、やさしい子ども
○ルールを守り、仲よく遊べる子ども
に育ってゆけるよう、教職員一丸となって保育にあたる。
Ⅱ.今年度の重点目標
評価項目に従い、自己点検、自己評価を行なうことにより、保育者自らが保育の振り返りと客観的に自園を
見る目を養い、施設及び教育内容の改善に主体的に取り組んでゆくための姿勢を身に付けることを重点項目
とする。また、自園の長所、短所をしっかり認識し、本園の特色を生かした教育を行うための基礎を培う。
Ⅲ.評価と取り組みの状況
評価項目
1
(教育内容)
教育目標・方針
2
(教育内容)
情報の共有
取組み内容
教育目標・方針の共有及び課題の共有
園内における情報共有・問題意識の共有
評価
取組み状況
A
園長の交代、また、教員の異動による大幅な組織異動
となったため、教育目標・教育方針一つひとつの見直
し及び確認を全職員で行うよう努めた。内容として、
まず園の教育方針・目標の再認識を行いながら理解を
深め、また、その方針や目標が、子どもの育ちにとっ
てどのように作用し、日々の保育と現実的にリンクし
ているか、また、無理のない内容であるかを定期的に
じっくりと話し合いを行った。職員の異動後に起こり
がちな保育の不安定さもなく、比較的スムーズかつ安
定した保育を展開(実践)することができた。
B
昨年度、課題となっていた情報共有、問題意識の共
有に関し、研修レポートのフォーマット変更を行い
職員間での閲覧など情報の共有は行えたものの、そ
の共有を各個人が問題意識として捉えているのか
という課題が浮き彫りとなった。年度途中ではあっ
たが修正を行ない、ただ共有するだけではなく、自
分の知り得た知識、情報を定期的な報告会を行い、
コミュニケーションによる共有へと修正を行った。
A
一年目の教員(新任)といえども、子ども、保護者
にとっては一人の先生であることには違いがない
ため、新採教諭含め積極的な研修への参加を行っ
た。ただでさえ余裕の無い新任教諭であるが、主に
メンタル的に確実なフォローを行い、「教員が、学
び続けることの必要性」を丁寧に伝え、理解させる
ことで、
「自分は、誰のため、何のために存在し、社
会人としてその責務を果たしてゆくのか」という根
源的な意義への意識と理解を高めることができた。
(教育内容)
3
指導計画の作成と評価
及び研修への積極的参加
教員一人ひとりのスキルアップ向上
評価項目
(教員同士の協力・連携)
4
人材の育成
5
(保護者との連携①)
取組み内容
園全体の目標を把握し、職員間のコミュニ
ケーション力、ディスカッション力をアッ
プし、より一層、自園の意識向上に力を注ぐ
A
ホームページによる情報発信
B
園庭開放の充実
B
情報の発信と受止め
6
評価
(保護者との連携②)
子育て支援
・教室、園庭の危険個所の共有と子どもに
対する指導。
(安全・衛生管理)
7
環境整備
・定期的な避難訓練
C
・職員室、保育室の整理整頓、パブリックス
ペースにおける環境整備の意識向上
・遊具等安全管理のチェック
取組み状況
今年度は、新任教諭が 3 名、そしてそれぞれが一人担任
という、ある種、園にとっては少なからず不安定さが懸念
されたが、園長、主任を筆頭に従来の職員全員で新採教員
のフォロー体制を万全に敷き、事務仕事及び保育スキル等
の伝達が確実に行えた。また、伝えるべきところはシッカ
リと伝え、聴くべきところはシッカリと聴くというメリハ
リの効いたコミュニケーションが課題の共有に大きく功
を奏し、潤滑なクラス運営を成すことができた。
自園の HP でのブログは、今ではなくてはならない情報
発信ツールであり、これまで出来るだけ自園の取り組み
と、子どもの成長の様子を日々発信してきたが、保護者或
いは世間一般者に対しての子どもの育ちと保育理解への
発信がまだ少し足りていない現状であった。ただ、それぞ
れの教員が文章だけで伝えるということは非常に難しく、
また、画像を使用しなければ、どうしても閲覧率が下がり、
効果的な情報発信につながってゆかないという現状。な
お、ブログでの画像掲載は個人情報の観点において非常に
デリケートな部分が多い為、どのような発信が効果的なの
かを模索してゆくことが、次年度への課題となる。
平成 25 年度に引き続き、当園が考える園庭開放以外の子
育て支援として、少人数での子育て支援サロン“めりーた
いむ”くらぶ“を実施し、利用された保護者の方々からは
概ね好評であった。また、子育ての先輩として在園保護者
によるコミュニケーションは、特に初めて子育てをされて
いる保護者の方にとっては大変心強い存在であると同時
に、就園への不安の払拭と同時に子育ての喜びや期待を得
ることができたのではないかと思われる。ただ、昨年度同
様、園内行事、開催場所、職員配置、保護者日程の都合上、
実施回数が限られていることが今後も課題となる。
10 月には胃腸炎の集団感染が発生し2日間(休み含め4
日間)の休園措置、また保健所の調査・連携の協力を速や
かに行い感染拡大の阻止が出来た。このことは当園始まっ
て以来の事態であったが、園と保護者の冷静な判断と連携
を行ったため園児自体は大事には至らなかった。またこの
ことを機会に、園全体の衛生面への意識と知識がいっそう
高まった。また、安全面においては、教職員同士で園内に
おける危険個所のチェックを行い、情報を共有すること
で、日々の保育において園児に対し指導を行う。同時に園
庭遊具等の劣化状況の確認を定期的に行ない安全管理に
努めた。ただ、教員全体としてのパブリックスペースへの
美化意識と配慮をより高めてゆくことが課題となる。
【評価の基準】
A:十分に達成されている
B:達成されている
C:取り組みはされているが、十分ではない
D:取り組みが不十分
Ⅳ.今後取り組むべき課題と更に充実すべき事項
園内における保育活動への理解、子どもの想いと育ちを園と保護者が共有できるよう、引き続き積極的な情報発
1
情報の発信
信(ブログの掲載)を行う。次年度は個人情報にも十分に配慮を行いながら、ただあった事柄を発信するだけで
はなく、その事柄にはどのようなことが含まれているのか、或いは、教育的意図が含まれているのか… 幼稚園生
活における、モノ・コト全ての側面において、外からは見えにくい子どもの育ちを伝えてゆく。
(人材育成)
2
学生への門戸開放
現状、幼稚園教諭の人材難は喫緊の課題となっており、該当者も少子化世代と相まって今後も変わら
ずそういった状況は続くものと思われる。原因は様々であるが、
「人を育てるのは、人」を信念とし、
子ども・子どもの育ちの素晴らしさ、子どもと育ちゆくことの楽しさ、幼児教育(教え込む教育ではな
く)の素晴らしさや楽しさを、現場を通じた様々な体験メニュー(教育実習・インターンシップ・幼
稚園(保育)見学・保育ボランティア)の提供を出来る限り行なう。
教員それぞれの保育業務の負担に配慮しながら、これからの保育のあり方と方向性、より深い子ども
3
4
研修の充実
子育て支援の充実
理解、教員それぞれの保育スキルアップ、保護者の心理的側面への理解とアプローチ、現代の保育ニ
ーズや子ども子育て支援新制度への理解など、教員として、人間として幅広い視野を持ちながら子ど
も、保護者へのサポートができるよう、より積極的な研修参加を行なう。
情報過多で、何をどう選択していいのかさえも分からない世の中であるが、反面、情報が無いと世間
から疎外されたかのような不安も少なからずある現状、子育て世代のサポート(特に心理的サポー
ト)は、今後より一層重要となることから、未就園児とその保護者に対し、より良き遊び場(より良
い成育環境)の提供と、未就園児をもつ保護者同士のコミュニケーションの充実を図るため、引き続
き“めりーたいむくらぶ”(評価・取り組みの状況/項目6)の充実を図る。
Ⅴ.学校関係者の評価
平成 26 年度は、園長先生の交代、また、職員組織の大幅な異動という、園にとっては大変大きな動きの中でも、園長先生はじめ教職員が
一丸となって取り組んでおられる姿勢がひしひしと感じられました。また、トップの交代と同時に大きな改革を行うのではなく、これま
で培ってこられた若葉幼稚園の教育理念と良さをしっかりと再確認しながら、現代の子どもを取り巻く事象をもとに、本来の子どものあ
るべき姿と幼稚園生活を通じた子どもの育ちをじっくりと捉え直しておられる一年間でした。行事等のアンケートを拝見しても、保護者
の幼稚園に対する信頼と期待が非常に強く感じられ、次年度も引き続き、若葉らしい丁寧な保育を実践されることを期待いたします。