平成 27 年 11 月 9 日 大阪大学総合学術博物館 第 19 回企画展 国際シンポジウム 金銅仏きらきらし 『金銅仏の制作技法の謎にせまる』を開催 いにしえの技にせまる 12 月 12 日(土) @大阪大学豊中キャンパス 基礎工学部国際棟Σ(シグマ)ホール 概要 大阪大学総合学術博物館では、2015 年 10 月 24 日(土)~12 月 22 日(火)の期間、 第 19 回企画展「金銅仏きらきらし ―いにしえの技にせまる―」を開催しています。 これに合わせ、2015 年 12 月 12 日(土)に金銅仏の制作技法について考える国際シ ンポジウム「金銅仏の制作技法の謎にせまる」を大阪大学豊中キャンパス 基礎工学部 国際棟Σ(シグマ)ホールにて開催いたします。 中国、韓国、日本の専門家を招き、東アジアにおける青銅製品と金銅仏の制作技法 に関する最新の研究を紹介するとともに、青銅器から金銅仏を見つめることで研究の相 対化を図ります。 第 1 部では東アジアにおける青銅器の鋳造法の成立や、日本における青銅鏡の制作 技法について成分分析調査等の成果とともに報告します。第 2 部では中国、韓国におけ る金銅仏研究の成果や東アジア各地での金銅仏の成分分析から明らかになった調査 結果を報告いたします。第 3 部では第 1 部、第 2 部で報告した内容を踏まえ、パネルデ 菩薩半跏像 (東京藝術大学) ィスカッションを行います。議論を通じ、金銅仏の謎にせまるとともに今後の研究についても意見を交えます。 つきましては、本シンポジウムの積極的な周知と取材方よろしくお願いします。 国際シンポジウム「金銅仏の制作技法の謎にせまる」 【開催日時】 2015 年 12 月 12 日(土) 10:00~17:10 【会 場】 大阪大学 豊中キャンパス 基礎工学部国際棟Σ(シグマ)ホール (大阪府豊中市待兼山町 1-3) 【定 員】 200 名(事前申し込み必要) 【参 加 費 】 無料 【申込方法】 後述 阪急宝塚線「石橋駅」下車、徒歩 20 分、 大阪モノレール「柴原駅」下車、徒歩 10 分 ※公共交通機関をご利用ください。 主催 科学研究費補助金基盤研究(A)「5~9 世紀の東アジア金銅仏に関する日韓共同研究」 大阪大学総合学術博物館 問い合わせ先 【内容について】(参加希望者向け) 大阪大学大学院文学研究科 日本・東洋美術史研究室 シンポジウム担当 E-mail: [email protected] 【詳しい内容について】(報道関係者向け) 藤岡 穣 (大阪大学大学院文学研究科 教授) Tel: 06-6850-5129 (直通) Tel: 06-6850-5126 (大阪大学大学院文学研究科 日本・東洋美術史研究室) E-mail: [email protected] 内容 ※第 1 部、第 2 部のテーマについては一部変更になる場合があります。 10:00~10:10 開会あいさつ・趣旨説明 第 1 部 東アジアの青銅製品の技法と材質 10:10~10:50 10:50~11:30 東アジアにおける「失蝋法」の成立と展開 丹羽崇史 (にわ たかし) 奈良文化財研究所・研究員 日本における青銅鏡の材質と制作技法 川見典久 (かわみ のりひさ) 黒川古文化研究所・研究員 第 2 部 東アジアの金銅仏の技法と材質 13:20~14:10 14:10~15:00 15:00~15:40 唐代小金銅仏の鋳造実験-四脚座の鋳造技術を考える- (※逐次通訳) 于 春 (ウー・チュン) 西安美術学院美術史系・副教授 韓国国立中央博物館所蔵金銅半跏思惟像の制作技法 ―国宝 78 号半跏像を中心にして― (※逐次通訳) 閔丙贊 (ミン・ビョンチャン) 韓国国立中央博物館・研究企画部長 東アジア金銅仏の成分分析からわかること 藤岡穣 (ふじおか ゆたか) 大阪大学大学院文学研究科・教授 第 3 部 パネルディスカッション 16:00~17:00 金銅仏の制作技法の謎にせまる 司会:加島勝 (かしま まさる) 大正大学文学部・教授 パネリスト:丹羽崇史、川見典久、于春、閔丙贊、藤岡穣 17:00~17:10 閉会あいさつ 申し込み方法 WEB からのお申込 http://www.museum.osaka-u.ac.jp/2015kondoubutsu_symposium 往復ハガキでのお申込 郵便番号、住所、氏名、電話番号、年齢、返信ハガキにご住所を明記のうえ、下記あてにご送付願います。 [申込宛先] 〒560-8532 豊中市待兼山町 1-5 大阪大学大学院文学研究科 日本・東洋美術史研究室 シンポジウム申込係 ※複数名でお申し込みの場合、同伴者全員の情報をご記入ください。 ※申込締切は 12 月 4 日(必着)。定員になり次第締め切ります。 【参考】平成 27 年 9 月 25 日プレスリリース資料 平成 27 年 9 月 25 日 大阪大学総合学術博物館 第 19 回企画展 いにしえの技―金銅仏の制作技法の謎にせまる 金銅仏きらきらし 博物館企画展『金銅仏きらきらし』を開催 いにしえの技にせまる 10 月 24 日(土)~12 月 22 日(火)@大阪大学総合学術博物館 概要 大阪大学総合学術博物館では、2015 年 10 月 24 日(土)~12 月 22 日(火)の期間、 第 19 回企画展「金銅仏きらきらし ―いにしえの技にせまる―」を開催いたします。 当館では、これまでにも古来より伝わる技術によってつくられた美術品を化学的観点か ら分析するという“文理融合的”な立場から、その魅力と謎についてせまった展覧会を開 催してきました。 今回は日本に仏教とともにもたらされた金銅仏をテーマとし、その制作技法の謎に科学 的な観点から分析することで、金銅仏の制作技法の謎―いにしえの技―にせまります。ま た、興福寺仏頭の制作工程模型、そしてアジア各地の金銅仏約 40 点を成分分析調査 誕生仏立像(大阪市立美術館) 等の成果とともに展観いたします。 会期中、関連イベントとしてサイエンスカフェ(11 月 7 日(土))や鋳金工房見学会(11 月 15 日(日))を行うほか、 国際シンポジウム(12 月 12 日(土))も開催いたします。※関連イベントの項に記載。 つきましては、本企画展及び関連イベントの積極的な周知と取材方よろしくお願いします。 大阪大学総合学術博物館 第 19 回企画展 「金銅仏きらきらし ―いにしえの技にせまる―」 【会 期】 2015 年 10 月 24 日(土)~12 月 22 日(火) (休館日:日曜・祝日 ただし、11 月 1 日(日)・11 月 3 日(火・祝)は開館) 【開館時間】 10 時 30 分~17 時 【会 【入 館 料】 無料 場】 大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館 (豊中市待兼山町 1-20) Tel:06-6850-6284 URL:http://www.museum.osaka-u.ac.jp/) 大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館 周辺地図 ※公共交通機関をご利用ください。 点線は、徒歩の場合の道筋を表します。 金銅仏とは 日本に仏教が公式に伝えられたのは『日本書紀』によれば 552 年(『上宮聖徳法王帝説』 等では 538 年)のことといいます。そのときに百済からもたらされたのは金銅の釈迦如来像で したが、それを見た欽明天皇は「端厳(きらきらし)」とその姿を称えました。仏教はインドに発し、 漸次東へと伝えられましたが、このことに代表されるように、その伝播に金銅仏は大きな役割 を果たしました。 金銅仏とはブロンズ製で表面に金メッキをほどこした仏像のことです。ブロンズは銅に錫や 菩薩半跏像 (東京藝術大学大学美術館) 鉛などを混ぜた合金であり、洋の東西を問わず、古くから立体造形の材料とされてきました。 仏像をブロンズで作る歴史も古くに遡り、ガンダーラでは 2、3 世紀頃の作例が知られ、中国 では 3、4 世紀頃に本格的に仏像が作られ始められましたが、それがまさに金銅仏でした。以降、日本でも金銅仏が作 り続けられましたが、とりわけ飛鳥時代から奈良時代にかけては黄金期といえ、ブロンズが仏像の最も主要な材料とさ れました。その最たるものが奈良東大寺の大仏です。 金銅仏はブロンズを溶かし、型に流し込んで作られますが、この工程にもさまざまな工夫が凝らされていたと考えら れます。たとえばブロンズの配合方法です。銅に錫や鉛など他の材料をどれくらい混ぜるかによって、融点や溶かした 時の流動性、色やできあがった時の硬さ、強度に違いが生じます。鉱石の存否、製錬・合金技術にも左右されますが、 その配合方法は製作者にとって重要な関心事だったに違いありません。また、原型は大別すると土型と蝋型の 2 種類 に分かれますが、そのいずれの方法をとるかによって制作工程が大きくかわります。他にも中型と外型をどのように固 定するか、溶銅を型に流し込むための湯道をどのように設けるか、溶銅が凝固する際に生じる気泡をどのように逃すか など、金銅仏の鋳造技法には多くの謎があります。 主催 等 [主催]大阪大学総合学術博物館 [共催]大阪大学大学院文学研究科 [特別協力]東京藝術大学大学美術館 [協力]奈良国立博物館、角谷鋳金工房、オリンパス株式会社、株式会社アコード、大阪大学 21 世紀懐徳堂 [後援]大学博物館等協議会、かんさい・大学ミュージアム連携実行委員会、北大阪ミュージアム・ネットワーク 関連イベント ※詳細については大阪大学総合学術博物館 HP(http://www.museum.osaka-u.ac.jp/)をご確認ください。 サイエンスカフェ@待兼山「飛鳥仏の世界」 日時:2015 年 11 月 7 日(土) 14:00~15:30 【申込締切:10 月 7 日(水) 定員:30 名 応募多数の場合抽選】 講師:鏡山 智子(大阪大学大学院文学研究科 博士後期課程) 内容:法隆寺を中心とする奈良・斑鳩地域には、保存状態の良好な金銅仏や木彫像が集中して伝来しています。 このレクチャーでは、法隆寺という場に伝えられた飛鳥仏のかたちや荘厳具に施された意匠を通して、当時の政 治・文化的背景や、飛鳥時代の人々の信仰のすがたに近づいてみたいと思います。 _________________________________________________________________________________________________ 鋳金工房見学会「茶釜と水滴の鋳型から鋳造技法を学ぶ」 日時:2015 年 11 月 15 日(日) 〔午前の部 10:00~12:00 / 午後の部 14:00~16:00〕 【申込締切:10 月 21 日(水) 定員:各回 7 名 応募多数の場合抽選】 ※大阪大学総合学術博物館にて事前学習会(11 月 14 日(土) 13:00~16:00)を開催します。 内容:大阪府八尾市の角谷鋳金工房を見学し、鋳型づくりを体験的に学びます。 _________________________________________________________________________________________________ 国際シンポジウム「金銅仏の制作技法の謎にせまる」 日時:2015 年 12 月 12 日(土) 10:00~17:10 【申込締切:12 月 4 日(金) 定員:200 名 先着順】 内容:中国、韓国、日本それぞれにおける金銅仏の制作技法に関する研究の現在を語るとともに、青磁器から金銅仏 を見つめることで研究の相対化を図ります。そしてディスカッションを通じて「わかること」と「わからないこと」を確認 し、これからの研究の新たな可能性を探ります。 イベント、展覧会に関する問い合わせ先 【展示会場について】 大阪大学総合学術博物館 (〒560-0043 豊中市待兼山町 1-13) Tel: 06-6850-6714 Fax: 06-6850-6720 URL: http://www.museum.osaka-u.ac.jp/ 【企画展内容および関連イベントについて】 藤岡 穣 (大阪大学大学院文学研究科 教授) Tel: 06-6850-5129(直通) Tel: 06-6850-5126(大阪大学大学院文学研究科東洋美術史研究室) E-mail: [email protected]
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