2015年4月+5月 陽春号

北海道だけでなく、全国的にニーズの広がりをみせるクラウンHV4WD
札幌トヨタ自動車
相茶 俊介会長
札幌トヨタは来年、創立70周年を迎えるが、グループの調整役、環境作りなどに余念がない相茶会長に、水素社会につい
ても聞いた。
2014年はグループ販社が大活躍しました
「お陰様で、トヨタの2014年販売店表彰で『総合表彰』を札幌トヨタ、函館トヨタ、トヨタカローラ苫小牧の3社が受賞すること
が出来ました。札幌トヨタは11年振りの総合表彰かと思いますが、社長を始め全社員が一丸となって頑張っていただきまし
た。私の役割は、札幌トヨタグループ16社の統括及び調整ですので、これからもグループの経営力を高めて、グループの存在
感を発揮していければと考えています」
クラウンのハイブリッドフルタイム4WDが好調です。
「昨年7月に、クラウン(マジェスタ、ロイヤル、アスリート)に、トヨタ初のハイブリッド(HV)フルタイム4WD車を追加し、一部
改良しました。高い走行安定性と21.0km/L(JC08モード走行燃費)の低燃費(マジェスタは19.0km/L)を両立しています。クラ
ウンのHV4WD発売を長年メーカーにお願いしてきましたが、この度、トヨタ店の部会表彰で『クラウン営業力賞』もいただきま
した。お客様の職業、業種に広がりが見られます。クラウンHV4WDは北海道だけではなく、全国的に売れています。1台も販
売がないのは4県だけと思います。今やクラウンHV4WDは雪国の北海道だけでなく、全国的なユーザーニーズとなり、メーカー
や全国各地のトヨタ店にも貢献できて嬉しいですね」
「現在発売のプラグインハイブリッド(PHV)プリウスも増販したいですね。指原莉乃さんと、AKB48 Team 8のメンバーが
『恋するフォーチュンクッキー』の替え歌、『恋する充電プリウス ~恋するフォーチュンクッキー2~』で、楽しく歌って踊り、プリウ
スPHVをアピールしています」とPHVのPRにも余念がない相茶会長。
トヨタ店は燃料電池自動車(FCV)『MIRAI(ミライ)』を販売していますが、貴社の方針は、また水素社会の実現については
「市販の水素スタンドのインフラ整備が出来ていないので、札幌トヨタはまだ直接ミライの販売はしていません。しかし、水素
利用社会の構築に向けた取り組みは加速していくと思われますので、ミライ(寒冷地仕様の設定がある)の販売対応は早急に
進めていきたいところです」
水素社会到来について
「将来は水素社会になっているかと思いますが、その時は北海道の時代になるかもしれません。自然エネルギーが豊富
な北海道は水素の生産基地となる可能性を持っています。水素を全国に供給できれば昔の石炭のようなエネルギー生産基地
になり、北海道経済の発展に貢献できることになります。
今、室蘭市は『室蘭グリーンエネルギータウン構想』を策定しています。つまり、水素エネルギー、再生可能・未利用エネ
ルギーなどを利活用した『エネルギーの地産地消』などで、グリーンエネルギータウンを構築していく方針で、『室蘭から北海道
水素社会を創る』と青山剛室蘭市長は昨年11月の公開シンポジウムで語っていました。今年度にFCVを公用車として導入し、
水素ステーションの整備など、水素利用社会構築に向けた取り組みを開始の方針のようです。
室蘭市のように、札幌市など北海道が一体となって本格的な水素社会構築に向けてインフラ整備などを行えば、北海道創
生の道筋がつくのではと思います」
北海道の水素社会は『FCVのミライ』からと時代を読む相茶会長、未来志向の経営戦略もグループリーダーの役割かも知
れない。
クリーンディーゼル4WD勢揃いで北海道を「ディーゼル車王国に」
北海道マツダ販売
横井 隆社長
北海道の自動車販売業界の若きホープとして、リーダーシップが期待されている横井社長に最近のマツダ躍進の状況な
どを聞いた。
「マツダユーザーはハイブリッド車を必ずしも望んでいません。運転席重視で室内の広さや燃費競争はしないのがコンセプ
トです。マツダの規模からいっても他メーカーと横並びの競争はしません」ときっぱり語る横井社長に自信がみなぎる。
最近のマツダの商品展開について
「最近新発売のクロスオーバー『CX-3』を始め、デミオ、アテンザ、CX-5とクリーンディーゼル4WDが勢ぞろいし、お客様の
ニーズに対応出来るラインアップとなりました。特に、デミオのディーゼル4WD車は待望のクルマです」
マツダ車の魅力、車づくりについて
「マツダの新世代車は『スカイアクティブテクノロジー』と『魂動デザイン』を採用しています。さらに、北海道ユーザー不可欠
の4WDですが、マツダでは新開発の『i-ACTIV AWD』方式(知能的にアクティブな制御をするという意味)を搭載しています。
CX-5以降採用されたマツダの新世代4WDシステム、パワートレーンです」
「ディーゼルエンジンは経済性と走りの良さ、さらに災害に強いことが特徴ですが、CO2排気量をもっと減らすことで開発が
進められています。燃料のガソリンは揮発税で国税ですが、ディーゼルは地方税ですので北海道の税収に貢献しています。
かつて、北海道はディーゼル王国でしたが、時代が変わりディーゼル復活の時代になると思います。ディーゼル車の一層の市
場拡大に努力したいと思います。マツダの店頭の客層が変わって来ていることも事実です」
話題のオープンスポーツ車新型『ロードスター』の先行商談が始まりました
「オープン2シーターの新型『ロードスター』は、今年6月頃に国内での販売開始を予定されていますが、3月20日から30日
までホームページ『マツダロードスター』プレサイトで予約を行いました。予約者は先行商談期間に販売会社と正式な先行商談
が行えます。また、先行商談の終了後となる4月13日からは一般を対象とした予約受注を開始します」
「4代目ロードスターは、軽快感、手の内/意のまま感、開放感を追求し、人馬一体の楽しさを進化させるために、100kg以
上の大幅な軽量化を行い、機種名『S』で990kgの車両重量を実現しています。マツダのデザインコンセプト『魂動』を踏襲し、流
れるような流麗なデザインが特徴です。価格は249万4800円(消費税込み)を予定しています」
過去にない(?)抜群の商品力をラインアップしたマツダだが、ディーラーの対応について
「ディーラーとして、お客様にマツダのクルマづくりのコンセプトをよく説明し、お客様対応の質を高めていくことが重要」と横
井社長。横井社長の店舗・社員教育などの構想力とリーダーシップで、北海道マツダの躍進が大いに期待される。
新型車ラッシュの年、『守りの進化と攻めの進化』で総合力を高めたい
ホンダカーズ札幌中央
高田 靖久社長
平成21年3月に社長に就任以来、今年で7年目を迎える高田社長に、今年の抱負などを聞いた。
前期を振り返って
「昨年は総売上150億円、新車販売5,300台を達成し、過去最高の実績でした。一昨年来、ホンダはハイブリッド車を立て
続きに新発売し、またこれに、4WD車もラインアップしたことで、ホンダの北海道市場は活性化しました。2014年暦年の北海道
ブロックにおいては、前年比15.8%増の3万4千台と12年振りに過去最高台数を更新し、シェア15.3%を確保しました。当社とし
ても、札幌の市場の中で売り負けなかったことで、北海道全体の実績に貢献できたと考えています」
今年度の方針について
「今年度は当社中期計画4年目の最終年ですので、事業計画を達成して締めくりたいですね。今年度はジェイド、レジェン
ド、軽スポーツのS660、ミニバンのステップワゴンが新発売、さらに新型フイットシャトルにハイブリッド4WDが設定される予定と
なっており、商品はとても充実した年度になると期待しています。今年の実績が、現時点での会社の総合力評価になる年と緊
張感を持って取り組んでいます」
「具体的な目標としては、カーズが約3万5千件、札幌ホンダが約1万件の管理ユーザーをいかに守り、増やすかにありま
す。特に、昨年末からN-BOXユーザーの1回目車検が到来していますので、ここでの守りを重視しています。『守りの進化と攻
めの進化』、今までの当社の進化のレベルが問われる年でもあります」
来年4月に創立40周年を迎えます
「今年の年末から年始にかけて、40周年の社員・家族のハワイ旅行を計画しています。当社では、5年に一度、海外旅行
を実施していますが、今まで継続して大型旅行を実施できる経営環境(実績)であったことに社員、家族や取引先の皆様に感
謝したいですね。これからも全社員一丸となって、当社の経営理念でもある『夢とロマン』を大切に、会社発展にチャレンジして
いきたいと思います」
最後に「2012年末の骨折も良くなったので、今年はゴルフなど体を動かしてリフレッシュしたいと思います。札幌ホンダグ
ループの総合力のレベルアップと継続的な成長を目標に、グループの全スタッフと共に、1年間一生懸命に取り組んでいきた
い」と意欲的な高田社長に期待したい。
『60万名達成記念祝賀会』など、思い出多かった5年間に感謝
日本自動車連盟北海道本部
太田 悦司事務局長
この4月1日付で関東本部事務局長に転任が決まった太田事務局長に北海道本部での思い出などを聞いた。なお、太田
事務局長は昭和26年4月13日生まれ、63歳。昭和51年4月に日本自動車連盟に入社した。
「私が関東本部会員部長から北海道本部事務局長に就任したのは、平成22年4月ですので、5年間の勤務でした。5年間の
期間は歴代の事務局長で最長となりましたが、就任が昨日のように感じられます。これも、3代にわたる本部長(高田芳夫氏、
相茶俊介氏、原田彦エ門氏)に仕え、皆様のお陰で道内の在籍会員数が就任時の56万4806名から今年2月末で65万619名
となり、8万5813名増やせたことが何よりも嬉しく、感無量です。会員拡大にご尽力いただいた関係各位や、職員の方々に感
謝の意を表したいと思います」
「思えば、この5年間で、社会的にも、また北海道本部でもいろいろな出来事、記念的行事が目白押しでした。就任1年目
の23年3月11日に東日本大震災が発生し、救援車両用の軽油3kmリットルを宮城支部へ輸送、また、ロードサービス特別支援
隊を編成し、仙台入りして被災した車両の移動作業などを行いました。
自動車業界も大打撃を受け、この年の新車販売は激減、23年度末の道内JAF在籍会員数は前年度比1万1千人強の増加
にとどまりました」
「23年4月1日に一般法人へ移行、10月に第12回全国ロードサービス競技会2度目の総合優勝を果たしました。25年3月に
は札幌市と観光振興に関する連携協定を締結。そして、24年12月末に念願の在籍会員数60万名を達成、25年4月に『60万名
達成記念祝賀会』が札幌グランドホテルで挙行されました。その記念誌に、北海道本部の歴史をマンガで綴り好評を得まし
た」
「北海道本部は、3年後の平成30年に本部設立25周年を迎えますが、更なる高みを目指し、在籍会員数の拡大を図り、北
海道の自動車ユーザーの満足度向上に努め、自動車社会の発展に貢献していく所存です」と太田事務局長、北海道本部の
更なる活躍を期待するメッセージを発信する。