平成28年度紬織物製織伝習生・紬織物技術研究生募集要領

平成 28 年度
栃木県産業技術センター紬織物技術支援センター
紬織物製織伝習生・紬織物技術研究生募集要領
紬織物技術支援センターでは、県内の伝統的地場産業である結城紬を支える後継者の育
成を図るため、平成 28 年度の紬織物製織伝習生と紬織物技術研究生を以下のとおり募集し
ます。
1 研修内容
製織伝習生:結城紬の製織に関する基礎的な知識・技術を教授します。
技術研究生:縞柄の図案作成、帯地の製織、絣柄織物の作品製作等を通し
て、結城紬に関する全般的な技術を教授します。
2 募集人員
製織伝習生:8 名以内
技術研究生:2 名以内
ただし、製織伝習生と技術研究生を合わせての受入人数は、8 名を上限と
します。
3 応募資格
製織伝習生:次の(1)∼(3)の要件を満たす者
(1) 入所時(平成 28 年 4 月)に県内に居住しているか、又は紬織物技術支援センター
に通所可能な地域に居住している者
(2) 修了後に栃木県内の結城紬製造業者のもとで結城紬の製織業務に従事しようとす
る者
(3) 品行方正で心身が健康な者
技術研究生:上記(1)∼(3)に加えて次の(4)の要件を満たす者
(4) 平成 28 年 3 月 31 日までに紬織物製織伝習生の科目を修了あるいは修了見込みで
あるか、同等の製織技術を有する者
4 養成期間
1 年間(平成 28 年 4 月∼平成 29 年 3 月)
5 受講日
月曜日から金曜日まで(祝日、年末年始等を除く)
6 受講時間
午前9時から午後4時まで
7 受講費用
無料
※カリキュラムの一部について、原材料等を持ち込んで受講することが可能です。
この場合、当該原材料により製作した反物等は伝習生及び研究生に帰属します。
8 出願手続
次の書類(各 1 通)を紬織物技術支援センターに提出すること。
(1) 入所願(栃木県紬織物技術者養成事業実施要領
様式第1(第6条関係))
(2) 履歴書(4cm×3cm の顔写真を貼付したもの)
(3) 住民票又は運転免許証等、住所が確認できるものの写し
(4) 健康診断書(1 年以内に受診したもの)
※検査項目は身長、体重、視力、聴力、血圧、胸部X線撮影、既往歴、医師の診断
(5) 作文(出願の動機や意気込み等を用紙1枚(A4)に400字程度で記載したもの。
9 出願先
栃木県産業技術センター紬織物技術支援センター
〒323-0155 栃木県小山市福良 2358
電話 0285-49-0009
10 出願期間
ファクシミリ 0285-49-0909
平成 27 年 11 月 2 日(月)∼平成 27 年 12 月 15 日(火)必着
出願先宛てに郵送又は持参してください。
11 選考方法及び合否発表
(1) 書類審査
応募資格の有無等について審査します。
(2) 面接
・日時 平成 28 年 1 月 14 日(木)午前 9 時 00 分∼
・場所
栃木県産業技術センター紬織物技術支援センター会議室
・合否
平成 28 年 1 月 22 日(金)栃木県産業技術センター紬織物技術支援センターの
玄関前に掲示するとともに、本人へ通知します。
製織指導の様子(イメージ)
【お問い合わせ先】
栃木県産業技術センター紬織物技術支援センター
電話番号
0285−49−0009
紬織物製織伝習生
期間
区分
カリキュラム
目的
製作するもの/内容
ポイント
結城紬の現状、歴史、  結城紬の特徴
座学 結 城 紬 の 基 礎
製 作 工 程 等 の 基 礎 に  結城紬の歴史と現状
1 知識
ついて
 結城紬の製作工程全般
 糸の扱い方、結び方
 下拵えをしながら糸の流れを知る
第1期
 製織時の姿勢
絹紡糸/手紡糸での
 筬(おさ)打ち(両手と片手)
製織
じ ば た
1.5
 杼(ひ)打ち(強さ)
実技 地機 の 基 本 動 【交替】
か月
 平均した杼の打ち方
1 作の習得
 伸子(しんし)のはり方
※製織の基本動作を習
 二丁杼使いの織り方
得する
 腰の吊り方
 真っ直ぐに織る(左右のバランス)
 糸切れした時の結び方(1)
紬製織者として知っ
座学 他 産 地 織 物 の
 結城紬と類似する他産地織物の製作方法
ておきたい他産地織
2 概要
 結城紬との比較、特色の把握
物についての基礎
第2期
無 地 着 尺 の 製 織 ( 1  結城紬の下拵え
手つむぎ糸に
5か月 実技
反)
 糸切れをした時の結び方(2)
よる紬織りの
2
【 手 つ む ぎ 糸 で ボ ッ  無地着尺を製織し、つむぎ糸の扱い方を知る
習得(1)
チあげから製織まで】  引糊の方法
座学
絣柄基礎
3
第3期
5.5
か月 実技
3
絣 織 り を 行 う た め に  設計図案の種類の把握
必 要 な 設 計 図 案 の 見  絣糸と地糸の関係の把握
方を習得 する
 設計図案の作成
縞柄着尺の製織【交
手つむぎ糸に
 下拵え作業の再確認
替】
よる紬織りの
 実技2で習得した製織技術を更に身に着けて習
【手つむぎ糸でボッ
習得(2)
熟する
チあげから製織まで】
 たて絣・よこ絣の組み方、合わせ方、絣糸の動
かし方、合わせ方
絣柄着尺の製織【交替】 十字絣の組み方
絣織りの基本
 80 亀甲パターン
 亀甲絣(柱・山・ふた山・ちらし・十の字)の組み方
とびがら
技術習得
 100 亀甲飛柄 等
 格子入り絣の組み方
 絣細工の組み方
 作業の能率向上
所外研修
等
結城紬産地の状況や製作手法を知るため、所外での研修を行う場合もあります。
紬織物技術研究生
期
間 区
分
目的
カリキュラム
内容
ポイント
結 城 紬 結城紬縞柄 帯地製作のための
 配色とたて糸の本数について検討する
縞 柄 図 等の図案作  縞割シミュレーション
 図案上の配色と織上がりシミュレーション
案 の 作 成及び織物  縞割図案の作成
結果の相違について
成
設計技術の  作成した図案に基づく織物設計  必要なたて糸とよこ糸の長さについて、織り
習得
上げ長さ、織縮み分、キリスネ分等を考慮し
第1期
て検討する
帯地
5か月 作 の
めの
ごし
え
帯地
製織
製
た
下
ら
帯地の製織
までの準備
工程作業の
習得
管巻き(ボッチあげ)/カセあげ  下ごしらえが製織に与える影響を検討する
/下糊付け/染色糸の管巻き/整  使用する糸の管理(太さ、毛羽の有無等)
経(機延べ)/本糊付け/束分け  糊付け条件
/筬通し/機巻き/前結び/かけ  各工程で生じる糸トラブルの対処(糸の絡
糸掛け
までの一連の工程
み、糸切れ、毛玉等)
の 縞柄結城紬 自ら図案作成、設計した着尺、帯  織上がりを想定した設計図案を作成
の自主製作 地の製織(機織り)
 検査基準を意識したものづくり
・帯地
1反
亀 甲 絣 結城紬の亀 80 亀甲、100 亀甲による絣図案作
図 案 の 甲絣の図案 成のための
作成
作成及び織 ・絣柄シミュレーション・絣図案
物設計技術 の作成
の習得
・作成した図案に基づく織物設計
◆創作図案(意匠)から設計図案を作成する
 目色と地色/柄のバランス
絣設計図案から織物を設計する
 絣糸と地糸の本数
 テーブルクロス用のたて糸長さ計算
 絣しばりに適した糸本数
絣 く く 絣糸づくり 自ら作成した図案に基づく絣糸づ  たて絣糸づくりの留意点について:たて枠の
り 技 術 に必要な絣 くり及び準備作業(たて糸、よこ 周囲長の決め方/墨の付け方
の習得 くくり技術 糸)
 よこ絣糸づくりの留意点について:よこ絣糸
の習得
・たて枠巻き取り
長さと本数の計算
第2期
・墨付け
5か月
絣織
製作
ため
下ご
らえ
物
の
の
し
 絣くくりに適した綿糸の太さと巻く回数に
・絣くくり
ついて:たて糸は柱と十の字/よこ糸は止め
・摺り込み(必要に応じて)
(山)
、十の字とちらし
絣織物の製 絣ほぐし/よこ絣糸たぐり/切り ◆絣糸作成のための下ごしらえ工程を検討す
織までの準 かえ/間差し込み/筬通し/機巻 る
備工程作業 き/前結び/かけ糸掛け
 絣の出来のチェック
の習得
 よこ絣糸たぐり順の確認
 図案と間差し込み順
 機巻き時の絣柄の合わせ方
 絣柄を意識した前結び
絣 織 物 絣柄結城紬 自ら図案作成、絣くくり等を行っ  実際に製織を行うことで、絣柄合わせに与え
の製織 の自主製作 た絣柄テーブルクロスの製織
る絣しばり技術/準備工程の影響を検討す
る
第3期 まとめ
2か月
製作した結 自ら図案作成から製織までを行っ  今後の結城紬製品の開発に向けて自の方向
城紬の評価 た帯地及び絣柄テーブルクロスの 性を考える
評価