方式審査便覧 21.62 21.62 先の特許出願を参照すべき旨を主張する 方法による特許出願(特) 1 .先 の 特 許 出 願 を 参 照 す べ き 旨 を 主 張 す る 方 法 に よ る 特 許 出 願( 先 願 参 照 出 願 ) 特 許 を 受 け よ う と す る 者 は 、外 国 語 書 面 出 願 を す る 場 合 を 除 き 、 特 許 法 第 3 6 条 第 2 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、願 書 に 明 細 書 及 び 必 要 な 図 面 を 添 付 す る こ と なく 、そ の者 がし た 特許 出願(外 国に お いて した もの を含 む 。以 下「先 の特 許 出願 」と いう 。)を 参照 すべ き旨 を主 張 する 方法 によ り、特 許出 願を する こと が で き る 。た だ し 、そ の 特 許 出 願 が 下 記 の( 1 )又 は( 2 )に 該 当 す る 場 合 は 、 この限りでない(特38条の3第1項)。また、分割出願、変更出願及び実用 新案登録に基づく特許出願を除く(特38条の3第6項)。 (1)特許を受けようとする旨の表示が明確でないと認められるとき。 (2)特許出願人の氏名若しくは名称の記載がなく、又はその記載が特許出願人 を特定できる程度に明確でないと認められるとき。 2.先の特許出願を参照すべき旨を主張する方法 (1)先の特許出願を参照すべき旨を主張する方法により特許出願をしようとす る旨及び下記アからウに掲げる事項を願書に記載して提出する(特38条の 3第2項、特施規27条の10第1項、第2項)。 ア.先の特許出願をした国又は国際機関の名称 イ.先の特許出願の出願日 ウ.先の特許出願の出願番号 なお、先の特許出願の認証謄本における特許出願人と先願参照出願の願書 に記載した出願人が相違するときは、願書に【その他】の欄を設けて、「先 願参照出願の出願人は、先の特許出願の認証謄本における特許出願人からそ の 発 明 に つ い て 特 許 を 受 け る 権 利 を 承 継 し た 者 で あ る 。」の よ う に 記 載 す る 。 (2)特許出願の日から4月以内(特施規27条の10第3項)に下記ア及びイ を提出しなければならない(特38条の3第3項)。 ア.明細書等提出書(特施規様式第37の2)により、当該特許出願に係る願 書 に 添 付 し て 提 出 す べ き 明 細 書 及 び 必 要 な 図 面( 特 施 規 2 7 条 の 1 0 第 5 項 ) なお、願書に添付すべき特許請求の範囲や要約書を提出する場合には、明 細書等提出書ではなく、手続補正書に記載して提出する。 イ .物 件 提 出 書( 特 施 規 様 式 第 2 2 )に よ り 、主 張 に 係 る 先 の 特 許 出 願 に 関 し 、 先の特許出願をした国又は国際機関の認証があるその出願の際の書類で明細 書、特許請求の範囲及び図面に相当するものの謄本(以下「先の特許出願の 認証謄本」という。)及び先の特許出願の認証謄本が外国語で記載されてい る場合にあってはその日本語による翻訳文(特施規27条の10第4項、6 項) -1- 方式審査便覧 21.62 ただし、先の特許出願の認証謄本又はこれに相当する書類を既に提出済み である場合(優先権書類を電子的交換することで提出したものとみなされて いる場合を含む。)及び先の特許出願が日本国においてしたものである場合 にあっては、先の特許出願の認証謄本の提出を省略することができる(特施 規 2 7 条 の 1 0 第 7 項 )。先 の 特 許 出 願 の 認 証 謄 本 の 提 出 を 省 略 す る と き は 、 願書又は明細書等提出書に【その他】の欄を設けて、「先の特許出願の認証 謄本は、特願○○○○-○○○○○○について、既に提出済みである。」の ように記載する。 3.明細書等提出書が提出された場合の出願日 明 細 書 等 提 出 書 に よ り 提 出 さ れ た 明 細 書 及 び 図 面 は 、願 書 に 添 付 し て 提 出 し たも のと みな す( 特 38 条の 3第 5項 )。た だし 、明細 書等 提出 書 に より 提出 さ れ た 明 細 書 及 び 図 面 に 記 載 し た 事 項 が 、主 張 に 係 る 先 の 特 許 出 願 の 願 書 に 添 付 し た 明 細 書 、特 許 請 求 の 範 囲 又 は 図 面( 当 該 先 の 特 許 出 願 が 、外 国 語 書 面 出 願 で あ る 場 合 に あ っ て は 外 国 語 書 面 、外 国 に お い て し た も の で あ る 場 合 に あ っ て は そ の 出 願 に 際 し 提 出 し た 書 類 で あ っ て 明 細 書 、特 許 請 求 の 範 囲 又 は 図 面 に 相 当 す る も の )に 記 載 し た 事 項 の 範 囲 内 に な い 場 合 は 、そ の 特 許 出 願 は 明 細 書 等 提 出 書 に よ り 明 細 書 及 び 図 面 を 提 出 し た 時 に し た も の と み な す( 特 3 8 条 の 3第4項)。 4.出願の却下 以下の(1)から(4)までのいずれかの場合には、特許法第18条の2の 規定によりその特許出願を却下するものとする。(→15.20) (1)特許を受けようとする者が先の特許出願の出願時の特許出願人、出願後 の承継人又は出願前の権利者でないとき。 (2)上記2.(1)アからウに掲げる事項のいずれかが願書に記載されてい ないとき。なお、全事項が記載されており、かつ、当該記載と先の特許出願 の 認 証 謄 本 の 記 載 と の 間 の 同 一 性 が 認 め ら れ る 場 合 に は 、そ の 補 正 を 認 め る 。 (→28.11) (3)特許出願の日から4月以内に明細書等提出書により当該特許出願に係る 願書に添付して提出すべき明細書及び必要な図面が提出されていないとき。 (4)特許出願の日から4月以内に物件提出書により先の特許出願の認証謄本 (提出を省略できる場合(2.(2)イ。ただし書)を除く。)又はその日 本語による翻訳文が提出されていないとき。 (新規平成28・4) -2-
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