Title Author(s) Citation Issue Date URL ブッシングの電位分布 POTENTIAL DISTRIBUTION AROUND THE BUSHING (1) 武藤, 三郎; 津田, 一男; 山崎, 善太郎; 渡辺, 高広 名古屋工業大學學報, 11: 79-86 1959-12-15 http://repo.lib.nitech.ac.jp/handle/123456789/2022 Rights Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher ・名古屋工業大学学術機関リポジトリは、名古屋工業大学内で生産された学術情報を 電子的に収集・保存・発信するシステムです。 ・論文の著作権は、著者または出版社が保持しています。著作権法で定める権利制限 規定を超える利用については、著作権者に許諾を得てください。 ・Textversion に「Author」と記載された論文は、著者原稿となります。 実際の出版社版とは、レイアウト、字句校正レベルの異同がある場合もあります。 ・Nagoya Institute of Technology Repository Sytem is built to collect, archive and offer electronically the academic information produced by Nagoya Institute of Technology. ・The copyright and related rights of the article are held by authors or publishers. The copyright owners' consents must be required to use it over the curtailment of copyrights. ・Textversion "Author " means the article is author's version. Author version may have some difference in layouts and wordings form publisher version. ブ シ ッ グ ン の電位分布 武藤三郎・津田一男・山崎善太郎港・渡辺高広 POTENTIAL SABURO To blgb techniques The bushlng We liquid. bロSbing. 1. 純 of the solution transformer, voltage analogue KAZUO MuTO, obtain DISTRIBUTION with pO9SeSSeS obtaind Next a tlle the field TuDA, ZENTARO insulation complex Circuit breaker degree of COmp)ete equlpOtential distribution AROUND and BUSHING TAKAHIRO and in inherent problems electrical (1) WATANABE design the it appartus, is bushing of the resort to various depth of and Schwaigers of to necesary accuracy. circular syrrmetory, 一ine about of 70kv YAMAZAKI# other sufficlent THE a typical condenser 音 電力用変圧器及び遮断器用ブッVング絶縁設計に当っ ては内部貫通と沿南関絡の両者に対し充分な絶縁耐力を 有するように設計しなければならない.多くのプッVン グは外套が磁器製であって沿面問終に対しては漏洩拒離 は比較的容易に充分の値をとりうることから従来より内 部貫通閉路に対する絶縁の対策が重要視され各種コンデ can model type use of electrical various tank condenser of type, busking. 2.各種コンデンサー模型の電位分布比較 2. 1模型並に電位分布測定法 多くのプッVソグ周囲電界は3次元回転対称の問題と して取扱い得るが先づ簡単なプッVングの-モデルを仮 定してこれに実在の各種コンデンサープッVングと同一 な電極又は極板の配列をあたえて半径方向及び軸方向に おける電位分布とその配置との関連性を研究してみるこ ンサーブッVソグ等に発展しT:。しかし絶縁材料が進歩 しT:現今でE\ま内部絶縁設計も比較的容易に解決出来るよ l うになり,したがって特に超高圧送電等に使用されるプ ッvングにあっては沿面閃終に対しても絶縁設計の点よ り再検討の必要を生じた。即ち内部貫通閃絡と沿面閃経 との両者に対する絶縁特性の調和を如何にして合理的に はかり得るかと云うことが設計上重要な問題となった。 又独乙では戦後半導体中間層による電位分布の調整をは かった多層碍管型プッシングが生産されるようになり半 導体層の最適導電度を見つけだすことも必要となった。 これらの問題はすべて3次元回転対称界とみなし得るこ とより筆者等は前回に引続き傾斜電解槽模型によるアナ ログ的方法により主として電位分布の点より電極,絶縁 物の配列,形状等を検討してみることにした。 * (昭和34年3月名工大卒中部電力勤務) 第1図 プアVングの基本模型 80 とにした。第1図はそのプアVンゲモデルであって絶縁 (b)内部電極が直線配列 物は単一物質を使用しているから模型におけるこの部分 デンサープアVングの電極端包路線であるこの種のプア 第2図(b)に示すようにコン の傾斜角は一定値をとる。第1図においては v容ングは製造が易であるため実用きれている. E1-・.・・・・---空気の誘電率(-1) のように電位分布は(a)に比較して軸方向で相当改善き E2-=・・-・・・絶縁物の誘電率(-2.3) れているが半径方向並に軸方向何れも完全な直線特性よ 81 ・-I- 模型において空気に相当する部分の傾 りはややずれている。 斜角 O2-・・.A-・・・-・/! (c) 〃 絶縁物 〃 ク Scwaiger型プッシンゲ(その1)第2図(c)のよ /I うに電極を配列して軸方向の沿面電位分布の調整を目的 とすれば次式の関係が成立するように模型は作らねば ならない。 としたものであってその効果は非常に顕著である。半径 方向の電位分布はその構造上から明らかなように第2区i A-ぺ㌻-2・ El (b)図 3 (a)の場合と似ている。 (d)没面電位分布を一様ならしめるためには第2図(d) 2. 2各種標型の電位分布測定結果 (a)内部に電極のないプッシング に示すような特殊の電極を挿入しなければならない。こ 第2図(a)は最も簡 れはプッVングの断面が図のような長方形であるため 単の場合として中心導体とフランヂとの間に円筒形絶縁 物のみが介在する場合である。このようなプッVングは '/c,I/, 半径方向の電位分布は比較的直線に近く,すぐれている が軸方向の電化分布は悪い。 J一 JO ∫0 ●こ 皐 α) 欝3図 各種コンデンサ-・プッVング模型電位分 布(その2) (c)図のようなScIIWaiger型の極板では完全に一様な 沿面電位分布を得ることは不可能であるからである。し かし(d)のような極板は実用プブVングとしては実現が 困難であろう。 (e) Schwaiger型プッシング(その2)プッVングの形 状のアウトラインは長方形よりもむしろ(e)図に示した ような外形である。そこでこのような外形の模型に )> Scbwaiger 一昨 Jl 型の極板を設けてみた場合の電位分布であ ll る。 古 l∼ 第2図 各種コンデンサー・プッVソグ模型電位分 布特性(その1) (f) Schwaiger型プッシンゲ(その3) (e)と同じ模型 において沿面電位分布を完全に一様になるように極板の 81 数,位置を調整すると(f)図のような配列の場合にその vングの各極間の間隔は等しいとして分布容量を皆等し 目的を達しT:o くとらねばならない。この場合は桓板の縁端包経線は双 このようなプッVングは製作も可能であ って半径方向の電位分布は一様でないが大体良好であ 曲線になることは容易に言正明出来る。 る。 よりこのような場合の電位分布を求めた結果である。実 (g)双曲線型コンデンサープッシンゲ;半径方向の電 験では極板より外部の部分の電界も当然極板間の電位分 位分布を一様にするためには理論的にコンデンサープッ 布に影響するために直線よりやや相違してくる。 第 図 4 各種コンデンサー (g)図では模型に プッVング模型の電位分布特性 b.半径方向距離と電位変化 a.軸方向距離と電位変化 10 9 8 電7 圧6 5 〟 4 '3 第 x・--第 ●・.・・哉 o・・・・一策 o・・,.集 A--∼- 2 4 8 (2 J6 20 24 忍の型 B]の型 E]の型 園の型 団の型 28 32 36 泊面距離 策4図(a), (b)は以上述べた各種コンデンサー模型 の軸方向の沿面電位分布と半径方向の電位分布をまとめ て比較図示したものである。これらの結果よりみれば沿 面電位分布はScbwaiger型,半径方向のそれは双曲線 型が最もすぐれている。 3.多層碍管型プッシング模型の電位分布 3.1多層碍管型プッVングの構造 同心円箇型磁器パイプを数層重ね一体に固着した所謂 多層碍管型プアVングは次前より比較的低圧用電力器具 に.使用されたが独乙では層間に半導体と磁器片との混合 物を用い軸方向並に半径方向の電位分布の調整を計った ものが発明され層数は4, 150KV用のものも実用され るにいたった。我国においては未だこの種のものは実用 ● 1 r† rl †:I: 「 I: I l 一日 ilト:-qト:ilレ;-ilト1卜! il〔 :一」 l 棚方…山ト}Li11山一ト1rJ していないが多量生産の面で有利であるこのプアVソグ 一 月ji について半導体層の導電度,誘電率,及び表面漏洩抵抗 等の値と半径並に軸方向電位分布との定量的関係を明ら かにする必要があると考えて電解槽法アナログ法により、 82 研究してみることにしたo尚との場合回路網によるNet サイクルのためこの容量を通じ90o位相の異なる軸方向 work の電流が流れる。この電流による効果を上記多層碍管型 analogue(6)によっても取扱L,得るがここでは省 プアVングにおける半導体の軸方向流による電位分布調 略して別の機会にめづる。 整効果と同一とみなすのである。 3.2電解槽模型による多層碍管型プッVソグのアナロ 容量Cを増すことは半導体中の導電度を増すことと等 グ 価となるからCを適当に選べば自由に変化することが出 第5図(a)のように一つの中間層を介して一体とした 2層碍管型プッVングを考えてみようo 来る。帯5図(b)においてCをすべて2.0.αFとした場 この場合に半径 合は軸方向,及び半径方向の電位分布は第6図のように 方向においては誘電率の変化は全くない理想的な状態と \ (b)の場合とは異なってくる。 して中間層は軸方向に或る程度大きい導電性をもつので 更に層数を増した3層型プッVングにあっては第5図 ある。従って傾斜水槽モデルにあってはこの状態を帯5 図(b)でアナログすることにした.即ち中間層葺こそって (a)のようにピソの配列を2層として各層ごとに各ピソ 一定間隔でピンを立てる。各ピンにリード線を接続して のリードを分布直列容量回路に接続しなければならな これを水槽の外部に導き囲のように一定容量の分布容量 い.同図では各単位分布容量を0.5,uFとした3層型プ 回路に接続する。同図では各容量は0.5FLFとして10個 直列としているがピソの間隔は余り大であっては誤差が ッvングの電位分布測定結果である.これらの測定結 莱,軸方向,並に半方向の電位分布特性を比較図示して 増すo電位分布測定の際i・こはプリヲヂ電源の交流は1000 みると第6図(a), 第 6 No.1 図 (b)のようになった。以上のように 多層碍管型プッVソグの電位分布 2層碍管型プアVソグ模型 No. 2 ク C-0.5FLF C-2. ク No.3 3層碍管型プッVング模型 No.4 Net 0,uF C-0.5.uF work# /OQ タo & 乃 電 6c 位Jo 4C }o 2o ノ○ 0 令 i /o )0 Jo AO Jo JO 70 1Q /Q /QQry 外套沿面拒離 (a)碍管型プッVング軸方向電位分布 して多層碍管型プッvソグの層数を2より3に増加すれ 70KV用プッVソグの電位分布を傾斜電解槽モデル(7)(8) ば同一の半導体導電度においても沿面電位分布は更に改 により求めてその特性を検討することにした。模型はパ 善されるが完全な電位分布の均等性はこの種のものでは ラフィン等で槽底部の変化をあたえ電極は銅板を曲げて 望み得ないことがわかる。 作る。内部挿入極板は直線性を保たしめるため珪素鋼板 を用いている。又各極板間P絶縁に使用きれている抽浸 4・ 70KV.実用コ㌢デサー型プッシンゲの電位分布 電力用変圧器等に実用きれるコソヂサー型プッVソグ の構造も製作所等により色々異なるが今一つの例として 絶縁紙の誘電率は絶縁油の誘電率と等としいとみなして いるo第7図(a)は上記プヲVソグのフランヂ付近より 切断した下半分の実物大モデルによって得られた電位分 83 84 第8図 70KVプッVング電位分布(その2) 布測定結果である。本模型において絶縁紙,絶縁油,及 び磁器の各部の傾斜角を 率を El, E2, OJ, 02, 03 とし又各々の誇電 とするとき次式を満足することが必要 E3 である。 o1 :02:03-El :E2:E8-2.3:2.3-: 6--∫-・・(2) 又第7図(b)は同じく70KVプッVソグの上半分につ き同様傾斜電解槽模型による電位分布測定結果である。 02, 03 この場合空気,油,及び磁器の各部傾斜角を01, とすれば前と同様の理により次の(3)式の関係を満たさね ばならない。 01:02:03-1:2.3:6 更に第8図においては同プッシングの上半部((b)と 同一)において頂部に静電遮蔽用の金属環をとりつけた 場合の電位分布に対する影響を求めたものであって模型 におけるその他の部分は第7図(b)と同じである。今第 7図(a)の油浸部について半径方向及び沿面方向の電位 分布特性を求めてみると第9図の結果を得る。又10図は 第7図(b)及び第8図の結果にもとづき半径及び沿両方 向の電位分布特性を遮蔽環の有無につき比較したもので ある。これらの結果をみれば油中部分にあっては先端 (oilend)近傍の電位傾度は比較的大となっているがフ ランヂ附近では非常に小さい。 又上部半分についてはブッVング下部の沿面電位傾度 が大であって上に行くほどめるやかになり先端に近く再 び電位傾度の大なる範囲が認められる。 5.結 言 以上をまとめてみると次のように要約される。 (1)プッVソグの各種typeにらいて半径,沿面両方向 の電位分布を電解槽模型により調べてみた結果その両者 を完全に満足するようなプッVングのtypeは見出し難 い。しかし沿面電位分布の調整にはScbwaiger-typeが 非常に優れている。この種のものでは極板の配列が適当 であれば沿面電位分布を完全に一様に保つことも可能で ある。 (2)碍管型プッVソグの沿面電位分布と半導体層の導電 度との関係を電解槽模型により求めることが可能である ことを示した。 (3) 70KV用コンデンサープッVングにつLlて傾斜電解 槽法で電位分布諸特性を比較的容易に求め得ることを示 した。その結果電位傾度の大きい部分が'oil end附近に 存在することを知ったがこれは先端金具の形状等設計に 多少考慮すれば軽減し得るものと考えられる。又ブッV ソグ頂部の遮蔽環の電位分布に対する効果は相当顕著で あってその形状等の決定法として本法を使用し得ること を明にした.又半径方向の電位分布に関してコンデサー ブッVグの場合計算値と実験値とを比較したところ大体 85 図 9 節 70KVプッVソグ電位分布特性(その3) 抽 浸 部(下部) JOo 90 辛 奄80 杏 向 ′ 団 杏 r チ/ ..y r 値70 ‥rて■V.I_- ■左 ふo 亀庖参 孝方向5D,L面 ′ / ′ 5O / ・′,7/ 7/ 4o ㌢′.//′ 3o ♂/ ヱ0 ′/ ∫ .JO ′ ′ ′ ・0 曾 ヰ o /1 /& 1+ 1o B 3占 31 ケ○ io 4'o 8o 8J.∫ jt, 一竺-タほ三紬舶森(c7n) 還Lヱ㌫晶崩(長路ち・㌶叫' 搬 仝 _貴 帯10 図 ′ 盆 70KVプッVソグ電位分布特性(その4) 空気露出部(上*) u u I ∩ 鍾 *]t イ一年 y'+ / i E!コ l''I ⊥十_-Tレr l⊆l iii H l■■】 h ン′ 2 _i/士二 u / r 軸 紬5 巨,i, ‖ 1@年令 軒 / / E.-当 / ナン /r† レ十/ 〃o iid / 虚 / 確 【 アリ ノ 3o i i / 声句 ヱO /.I /′ ./A 【 】 1 H H i 一■ 川 i 藤 生 I / 1 3 I + 3・ ▲ ? b ア /○ 紬裾 -----・・-→一会あ嬉郎(伺 i A I:..,..-一′:..-.:I. O ⊥ → A, タトわ昏面腐敗(c∼) A 金一 r). つ、 ㌔ 86 あって特に本研究に協力していただいた日本碍子株式会 一致した。 社設計部の各位に深謝する次第である。 以上の実験は名古屋工業大学高圧実験室において著者 の一人山崎の卒業研究の結果を主としてまとめたもので 女 (1)村田 〔2) F.Steyer ㈲ 武藤,津田,原田,山崎 No21. 日碍L/ビュE.T.Z..S. 名工大学報107 6, (5) A.Schwaiger Elektriscbe (6) W.W.Soroka Analog (7) MetrobOlilan-Wickers Proc. (october Heft 9 1958) (1957) (昭33) 7, 電力43, (8) D. McDonald, 7 323-330 (4)武藤 E.R.Hartll 帝宍 8, 9, (昭34, 4-8) Festigkeitslehre in Method Zmsl. Elect. Computation Gazette. Engrs. (昭和34年8月27日受理) and Simulation 14ラ(April 100 Pt. Ⅱ, (Mc 1952) 145 (1943) GrawHill 1954)
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