平成27年度第2回三宅町地方創生推進委員会議事要旨 開催日時 平成28年 3月23日(水)午後1時30分~午後3時00分 場 庁舎3階 第1会議室 所 出 席 者 植村委員長、安井委員、松田委員、置本委員、吉谷委員、松岡委員(石井委員代理)、 岡本委員、北浦委員、辻委員(中南委員代理)、岡山委員、柳林委員(計11名) 欠 席 者 西辻委員、藤本委員(計2名) 事 務 局 副町長、総務部長、総務課長他1名 傍 聴 者 3名 案 件 (1) 三宅町まち・ひと・しごと創生総合戦略・人口ビジョン(案)について (2) その他 議事概要 1.開会 (1)報告事項等 ○三宅町地方創生推進委員会傍聴規定の説明 会議の公開を原則として、傍聴に関する規定を設けた(傍聴人の定員は5名)。 ○委員の交代、欠席、代理出席についての報告・紹介 2. 三宅町まち・ひと・しごと創生総合戦略・人口ビジョン(案)について (1) 三宅町まち・ひと・しごと創生「人口ビジョン」(案)の説明 ① 農業に関する分析の追加 農業においては、農家数・農業人口、農業算出額のいずれもが減少傾向にある。 耕作については、ほとんどが稲作を中心とし、その耕地面積は0.3~1.0haと小 規模な農家がほとんどである。また、雇い入れを行った農家は19戸と少数でほとんどが 臨時雇用となっている。農産物販売金額については、50万円未満が大半である。 その結果、後継者が不足し、農業従事者の年齢は、60歳~79歳までが69.9%を 占め、平均年齢は、70.7歳と高齢化が進んでいる。 1/7 ② 三宅町の将来人口展望 自然増減対策として、未婚化・晩婚化・晩産化による合計特殊出生率の改善を行い、人 口置換水準である合計特殊出生率「2.07」まで向上させることを目指す。 社会増減対策として、転出を抑制するため、町内事業所の就業者の増加を図る施策を行 い、町内への定住・移住の促進を図り、「社会増減の均衡」を目指す。 その結果として、「2060年に人口5,200人」を目指すとしている。この5,2 00人については、人口ビジョン33ページの推計方法Ⅳに準拠するものである。 (2) 三宅町まち・ひと・しごと創生「人口ビジョン」(案)の説明 ① 総合戦略の位置付け 総合戦略については、三宅町の最上位の計画である第3次基本構想より人口減少対策等 地方創生に係る施策を抽出したものであるが、平成28年度においては、第4次基本構想 を策定予定となるため、本総合戦略についても、第4次基本構想に基づくものとなる予定 である。 ② 基本目標1「地域にしごとをつくり、地域で安定して働けるようにする」 数値目標は、「企業誘致数」と「町内事業所における従業者数」を挙げる。 具体的施策は、①「企業誘致の実現」として、奈良県の工業ゾーン創出プロジェクトと 連携し、京奈和道三宅インターと大和中央道の延伸という交通の利便性を活かした企業誘 致を行うことを目標とする。②「地場産業の競争力の強化」として、地場産業である革製 品製造業など、既存の町内企業を支援することで、地域経済の底上げを図ることを目標と する。③「稼げる農業の創出」として、農業の担い手を創出することを目的とし、特産物 育成品目である金ごま、サトイモ、特別栽培米の普及を図るとともに、転入者を中心に、 既存農家の世代交代新規就農者の創出に取り組む。 ③ 基本目標2「地方の新しいひとの流れをつくる」 数値目標は、「町外からの転入者数」と「社会増減の均衡」を挙げる。 具体的施策は、①「タウンプロモーションの実施」として、積極的な情報発信を行い、 三宅町をPRすることで本町の認知度を向上させ、今後の地方移住や雇用の場として三宅 町を選んでもらうことを目指す。②「観光事業の推進」として、本町の歴史は古く5世紀 後半から6世紀前半にかけての古墳群や聖徳太子・万葉集・忍性菩薩に関わる観光資源の 他、最近の恋人の聖地認定に係るモニュメントなどを活用することで、町内への来訪者の 増加に取り組む。③「移住・定住の促進」として、ずっと住み続けたいまちづくりを実現 することで、移住・定住の促進を図る。 2/7 ④ 基本目標3「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」 数値目標は、「合計特殊出生率」と「母子手帳発行数」を挙げる。 具体的施策は、①「若者の結婚への支援」として、若者の結婚につながる施策を実施す る。②「妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援」として、子育てへの不安や負担を軽減 させる支援を行う。③「子ども・子育て支援の充実」として、安心して子供を産み育てる ことができる環境づくりを行う。④「男女共同参画社会の推進」として、女性が活躍でき る社会づくりを促進する。 ⑤ 基本目標4「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守る「夢と活力とうるおいに 満ちた」まちづくり」 数値目標は、「三宅町に住みたいと思う人の割合」を挙げる。 具体的施策は、①「地域と地域をつなぐ暮らしやすいまちづくり」として、近鉄石見駅 周辺整備や、地域公共交通事業による交通サービスの充実と消防団の機能強化など防災体 制の強化を行う。②「三宅町の個性を守り、活かす地域づくり」として、ふるさと三宅創 生事業の推進、スポーツ振興・文化振興の取組みを行う。③「健幸長寿社会づくり「みや けウェルネス2025」」として、超高齢化社会への対応として、幼少期から働く世代を 中心に、地域全体における健康増進を推進するため、病気の予防を前提とした適度な運動 や食生活の改善を含めた総合的な健康を実行する生活を定着させる取組を行う。④「官民 学の広域連携の推進」として、県・市町村・大学などの民間機関と連携を行うことで、そ れぞれの専門分野における知見を活用した行政運営を行うことを実現する。 2.意見交換 (1)総合戦略(案)について ① 基本目標1「地域にしごとをつくり、地域で安定して働けるようにする」 ア 企業誘致の実現について 柳林委員:企業誘致第1号としての商業施設「コンビニエンスストア」も取材に伺ってい ますが、4社の企業誘致を行うにも関わらず、町内事業所における従業者数の目 標値があまりにも少ないのではないか。 事務局 :庁内においても同様の議論があります。事務局としては、30年ほど前の19 90年においては、町内事業所の従業者数は、2,200人を超えるものであっ た(人口ビジョン20ページ)ため、この2,200人を将来的な目標の基準と してもよいのではないかと考えている。 置本委員:企業誘致について、現在交渉を行っている企業はあるのか。 事務局 :具体的な企業はない。今後、奈良県と共同して三宅インター付近について誘致 を行うところである。 置本委員:企業誘致については、商工会との関わりも深い。町と話し合いをもって意見交 3/7 換会をしたいと思っているが、まだ行われていない。そのため、商工会は独自に 企業誘致を行っている。商工会としては、既存の企業と同業者を誘致されると困 るため、今後は、町と商工会が協議の上、企業誘致を進めてもらいたい。 松田委員:企業誘致では、倉庫業など人手がいらない企業ではなく、人が集まる企業を誘 致していただければと思う。 置本委員:商工会においても、雇用を生むような企業誘致でなければならないと思ってい る。そのため、貸倉庫業などは商工会としても考えていない。このような点でも、 町と商工会が連携していく必要があると考えている。 安井委員:三宅インター付近の地元の自治会長でもありますが、インター付近は市街化調 整区域・農振の地域もある。農業振興地域の問題がある。地元としては、企業誘 致を進めているため、 (企業誘致は)今、行うことが必要ではないか。町として も交渉を行うため、より具体的な話を持ってきてもらいたい。ただ、地元自治会 だけでは、規模は小さいので、隣接の川西町も含めた近隣自治会と足並みを揃え る必要もある。人が集まる、雇用を生む企業を誘致するためには、大きな目標が 必要ではないか。 吉谷委員:産業として関わっているが、土地については、しがらみなどがあり、難しい問 題である。当社が工場を移転するときには大分苦労した。適当な土地が三宅町内 にない。このような問題を持つ企業はほかにもあると思うため、三宅町として、 土地の確保を行っていただきたい。南都銀行さんなどは、土地についての情報も 持っているため、銀行と連携してもらえればと思う。それ以外にもインターから 派生する道の駅などもできてくると思うので、 (土地の確保など)お願いしたい。 イ 地場産業の競争力強化について 置本委員:現在のグローブ産業などは衰退しているが、町とグローブ産業の方と会合は行 われていない状況だと思う。グローブ産業においては、県外からの高校生がグロ ーブ産業の見学に来ているが、企業側は雇用者の住まいなどの手当をしないとい けない。そのような負担がある。今後は、空き家対策としても、新たな雇用者の 住まいとして空き家を紹介したい。そのため、町としても空き家調査を含めた対 策をお願いしたい。 事務局 :平成28年度において、空き家の調査及び計画策定の予算を計上しております ので、空き家対策については、平成28年度より行っていきます。 また、町内企業の支援としては、ふるさと納税によりグローブ産業の普及を図 っている。平成28年度においては、現在の1社から、さらに3社程度が増えて います。 置本委員:ふるさと納税など町内の企業と関わる事業についても、商工会やスポーツ用品 組合と連携して行っていただければと思う。 4/7 ウ 稼げる農業の創出について 安井委員:農産物販売金額について、50万円未満がほとんどであるが(人口ビジョン2 7ページ)、それ以上の経費が掛かっているのが農家の実情である。儲かってい る農家は1件か2件でないかと思う。それでも、農業を続けているのは先祖から の財産であり、放置すると環境に影響があることなどからである。そのため、農 業振興については、 (販売金額が少ないという現状では)難しいものがある。 ② 基本目標2「地方の新しいひとの流れをつくる」 ア タウンプロモーションの実施について 意見なし イ 観光事業の推進について 柳林委員:2月に古墳群の発掘のイベントを行ったと思うが、その時の集客はどれぐらい でしょうか。 事務局 :正確な人数ではありませんが、推定で200人と把握しております。 柳林委員:200人という人数は、文化・スポーツイベントでの集客数713人に比較し てもとても大きな割合を占めているため、古墳群については、公園化を含め、三 宅町の観光資源としては大きな意味を持っている。ただ、イベントにおいては、 参加者の手当・ケアがとても大切であるが、当日に担当職員の欠席があった点に ついて、参加者へのケアという面で十分ではなかったと思う。 置本委員:このイベントに参加していたが、町外からの観光客はかなり少なく数人程度で、 ほとんどが町内の方であったように思う。町外に向いてPRしなければ観光とい えないので、今後は町外に向けたPRを行う必要がある。 辻委員 :三宅町には由緒正しい遺跡が多くあるので、どんどんアピールすべき。大手の 旅行会社においては、ニッチな場所を求めているような気がする。三宅町として も大きな一つのテーマをつくり、興味を持たせてアピールしていくことが必要だ と思う。また、それに合わせて、周辺の美化、トイレ、休憩場所などの施設整備 も必要となってくるのではないかと思う。 北浦委員:観光事業については、集客数は町が実施したものでしょうか。 事務局 :町が実施した事業による集客数である。ボランティアガイドの会など町が主催 以外のイベントを含めると1,180人である。 北浦委員:ボランティアガイドの会の総会において、(平成27年度の来訪者数は)80 0人程度であった。3月1日においても万葉ホールにてイベントを実施しました が、いろいろなところで、三宅町をより元気にする取組をしていかなければなら ない。 5/7 ウ 移住・定住の促進について 柳林委員:三宅町に住みたいと思う人の割合が34.8%とあるが、どのような調査なの か。 事務局 :こちらの調査については、現在の第3次基本構想の策定時の町民アンケートの 結果であります。 柳林委員:残り66%の方は住みたくないと答えたのか。 事務局 :アンケートの詳細については、アンケートの母数は934人で、その内訳につ いては、ずっと住み続けたい31.3%、一度は町外へでても三宅町に戻って住 みたい3.5%、住みたくない19.3%、わからない43.3%、不明・無回 答2.7%となっております。 今後、住みたくない、わからないと答えられた方をどのように住みたいと思わ せていくかについて、町として取り組んでいきたいと考えております。 ③ 基本目標3「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」 ア 若者の結婚への支援 意見なし イ 結婚・出産・子育ての切れ目のない支援 意見なし ウ 子ども・子育て支援の充実 意見なし エ 男女共同参画社会の推進 意見なし ④ 基本目標4「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守る「夢と活力とうるおいに満ち た」まちづくり」 ア 地域と地域をつなぐ暮らしやすいまちづくり イ 三宅町の個性を守り、活かす地域づくり 柳林委員:三宅町の素晴らしい点を行うこともよいが、三宅町の魅力をアピールするこ とも大切。奈良県で一番小さい町であるが、田園都市で、すばらしい環境があ るということをアピールしていかないといけない。近鉄石見駅については、玄 関口であるので、特色のある、派手であることではなく、降りてみたいと思わ せる駅前づくりを考えてもらいたい。そのようなことも、まちを創生する、ま ちに人を訪れさせることになるので、駅前づくりをしっかりやってもらいたい。 6/7 ウ 健幸長寿社会づくり「みやけウェルネス2025」 意見なし エ 官民学の広域連携の推進 柳林委員:奈良学園大学との連携について、計画にも記載しているように官学連携はと ても重要であるため、本委員会においても意見をいただけるように調整をお願 いしたい。 3.その他 (1)地方創生加速化交付金事業の説明(資料4) (2)今後の本委員会の開催予定について 4.閉会 7/7
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