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震災から5年 ~あの頃と今と~
平成 28 年3月8日発行
横浜市中央図書館サービス課
“震災後文学”ブックリスト
東日本大震災は、文学の世界にも大きな影響を与えました。小説、詩、エッセイ――。
震災をテーマに、あるいは背景にして、多くの作家が現在も作品を発表しています。直後は震災を
全面に取り上げるような作品、時間が経つにつれ、より深く思考するような作品。内容も時間ととも
に大きく変化しています。
横浜市立図書館で所蔵している、震災後文学の代表的な作品をご紹介します。この機会にじっくり
震災後文学を読んでみませんか。
1 “震災後文学”を知る
東日本大震災が文学の世界に与えた影響などについて記載された書籍です。
『震災後文学論 あたらしい日本文学のために』
木村朗子/著 青土社 2013 ISBN:978-4-7917-6748-9
『仙台文学・映画の想像力』
せんだいスクール・オブ・デザイン 2014 ISBN:なし
2 出版された“震災後文学”
※内容紹介は、(株)日販図書館サービスのデータを引用しています。
◆2011年◆
『神様2011』
川上弘美/著 講談社 2011 ISBN:978-4-06-217232-5
くまにさそわれて散歩に出る。
「あのこと以来」初めて…。1993 年に書かれたデビュー作「神様」
が 2011 年の福島原発事故を受けて、新たに生まれ変わった。
「群像」発表時より注目を集める話題の
書。
『詩の礫』
和合亮一/著 徳間書店 2011 ISBN:978-4-19-863193-2
東日本大震災によって壊滅的な打撃を受けた東北地方。ツイッターで放つ言葉の力、福島県在住詩
人の咆哮を聞け。3月 16 日午前4時 23 分の被災後最初の詩作から、5月 25 日の決着まで、
「詩の礫」
全文掲載。
◆2012年◆
『ナインデイズ 岩手県災害対策本部の闘い』
河原れん/著 幻冬舎 2012 ISBN:978-4-344-02137-2
『それでも三月は、また』
谷川俊太郎/著 多和田葉子/著 重松清/著 講談社 2012 ISBN:978-4-06-217523-4
東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本列島。福島原発の重大事故との闘いは、今後何十年
も続く。大きく魂を揺さぶられた作家たちは、何を感じたのか。あの忘れられない日を心に刻む、胸
に迫るアンソロジー。
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◆2013年◆
『想像ラジオ』
いとうせいこう/著 河出書房新社 2013 ISBN:978-4-309-02172-0
想像すれば、聞こえるはず…。文学にしかできないことがある。「文藝」掲載時より口コミで話題
を呼び、かつてない大反響を呼んだ、鎮魂と再生の物語。著者 16 年の沈黙がついに破られる。
(受賞情報)野間文芸新人賞(第 35 回)
『光の山』
玄侑宗久/著 新潮社 2013 ISBN:978-4-10-445609-3
放射能に汚染された土や葉の仮置場はやがて、瑠璃色の光を放つ山になった…。震災後2年、福島
に住む僧侶作家が描く、魂の叫びと遍歴。震災に見舞われた人々の、リアルな姿と心情を、深く静か
に物語る短篇集。
『共震』
相場英雄/著 小学館 2013 ISBN:978-4-09-386358-2
◆2014年◆
『避難所』
垣谷美雨/著 新潮社 2014 ISBN:978-4-10-333372-2
乳飲み子を抱える遠乃は舅と義兄と、福子は命を救った少年と、出戻りの渚はひとり避難所へ。仕
切りすらない体育館で、絆を押しつけられ、残された者に押しつぶされる…。3.11後、妻たちに
突きつけられた現実。
『JR上野駅公園口』
柳美里/著 河出書房新社 2014 ISBN:978-4-309-02265-9
◆2015年◆
『潮の音、空の青、海の詩(うた)』
熊谷達也/著 NHK出版 2015 ISBN:978-4-14-005668-4
地方紙連載中から評判を呼んだ小説の単行本化。被災体験、防潮堤や大規模余震など、様々な問題
の中で復興に生きる人々を、現在と未来の視点を交錯させながら迫真の筆致で描く物語。
『雨に泣いてる』
真山仁/著 幻冬舎 2015 ISBN:978-4-344-02703-9
◆2016年◆
『やがて海へと届く』
彩瀬まる/著 講談社 2016 ISBN:978-4-06-219925-4
『青と白と』
穂高明/著 中央公論新社 2016 ISBN:978-4-12-004824-1
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