仕様書(PDF:385KB)

習志野市 公共下水道事業
固定資産調査・評価及び移行支援業務委託仕様書
第1章 総則
(目的)
第1条 本業務は、習志野市(以下、「甲」という。)が経営する公共下水道事業について地方公営企業
法(以下、「法」という。)を適用するにあたり、その保有する固定資産の調査・整理、評価等を行うととも
に、移行にかかる事務支援を受託者(以下、「乙」という。)が行うものである。
(法適用の概要)
第2条 法適用の概要は、以下の通りとする。
(1)法の適用時期
平成 31 年 4 月 1 日
(2)法の適用範囲
全部適用
(3)法適用対象事業
習志野市公共下水道事業
(4)法適用後の体制
習志野市企業局(ガス・水道事業)と組織統合
(準拠する法令、規則等)
第3条 本業務の実施にあたっては、業務委託契約書及び本仕様書によるほか、次の各号に掲げる関
係法令及び施行規則等に準拠するものとする。
(1)地方公営企業法および関係法令
(2)地方公営企業資産再評価規則
(3)地方自治法および関係法令
(4)地方財政法および関係法令
(5)消費税法および関係法令
(6)下水道法および関係法令
(7)習志野市財務規則
(8)地方公営企業繰出基準および同運用通達
(9)下水道用設計積算要領(各編)
(10)地方公営企業法の適用に関するマニュアル(平成27年1月 総務省)
(11)その他、法適用に際して必要な関係法令等
(業務範囲)
第4条 本業務で実施する業務範囲は、次に掲げるとおりとする。
(1)固定資産調査、整理及び評価業務
(2)法適用移行事務支援業務
1
(業務の執行体制)
第5条 本業務の執行体制は、本業務の特質を考慮して、業務に係る専門的知識と経験を有する者に
よって構成するものとする。また、乙は管理技術者、照査技術者及び担当技術者の体制で業務を行い、
円滑な業務の進捗を図るため、十分な数の人員を配置するものとする。なお、本業務の遂行に支障を
きたすと認められたとき、甲は、乙に対し担当者の変更を求めることができる。
(1)乙において選任する関係技術者は、下水道事業の地方公営企業法適用に係る資産調査及び評
価業務、並びに法適用移行支援業務の実績を有するものとする。
(2)管理技術者及び担当技術者のうち1名以上は、公認会計士、税理士、又は日商簿記2級以上の資
格を有し、かつ3年以上の会計実務経験を有することとする。
(3)管理技術者は、技術士(総合技術監理部門(上下水道/下水道))、技術士(上下水道部門(下水
道))又は RCCM(下水道)の資格を有すること。
(4)管理技術者は、退職、死亡、長期療養等、甲がやむを得ないと認める場合を除き、変更はできない。
また、変更する場合にあっても、同等以上の資格、実績を有する者を配置しなければならない。
(5)担当技術者は、少なくとも1名は、技術士(総合技術監理部門(上下水道/下水道))、技術士(上
下水道部門(下水道))又は RCCM(下水道)の資格を有すること。
(6)照査技術者は、技術士(総合技術監理部門(上下水道/下水道))、技術士(上下水道部門(下水
道))又は RCCM(下水道)の資格を有すること。また、管理技術者及び担当技術者と同一の者が兼
務することはできないものとする。
(疑義)
第6条 本業務について、本仕様書の定めのない事項及び疑義が生じた場合は、甲と乙が事前に協議
し、甲の決定に従わなければならないものとする。
(作業計画書)
第7条 乙は、契約締結後14日以内に作業計画を策定し、「作業計画書」を甲に提出し、甲の承認を
受けるものとする。
2 作業計画書には、次の各号に掲げる事項を記載するものとする。
(1)業務概要
(2)実施方針
(3)業務工程
(4)業務組織計画
(5)打合せ計画
(6)連絡体制(緊急時含む)
(7)その他必要事項
3 乙は、作業計画書の重要な内容を変更する場合は、理由を明確にしたうえで、その都度甲に「変更
作業計画書」を提出し、甲の承認を受けるものとする。
4 甲が指示した事項については、乙はさらに詳細な作業計画に係る資料を提出しなければならない。
2
(工程管理)
第8条 乙は、各年度の7月、11月及び2月の 10 日までに、甲に対して「業務実績書」を提出のうえ報
告するものとする。
2 乙は、業務実績の報告について、管理技術者の出席により実施するものとする。
(現地調査)
第9条 本業務の実施において施設の現地確認を要する場合には、乙は甲に事前に承認を得るものと
する。
2 前項により立ち入りする際には、身分証明書を携帯するものとし、提示を求められたら速やかにそ
の指示に従うものとする。その他ヘルメットの着用等甲の指示に従うものとする。
(資料の貸与及び保管)
第10条 本業務において甲から貸与される資料について、乙は借用書を提出するとともに、資料等の
汚損、滅失及び盗難等の事故のないように取り扱い、使用後は速やかに返却するものとする。
(品質管理及び情報保護対策)
第11条 乙は、委託業務の着手時に、甲に対し、次の各号の認証について、登録証又は許諾証の写
しを提出しなければならない。
(1)ISO9001(品質マネジメントシステム)
(2)JISQ15001(プライバシーマーク)、ISO27001又は
JISQ27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
(守秘義務)
第12条 乙は、本業務の履行上知り得た各種情報について、甲の許可なく第三者に公表、貸与又は
開示してはならず、本業務終了後であっても同様とする。
(損害のために必要を生じた経費の負担)
第13条 業務の処理に関し発生した損害(第三者に及ぼした損害を含む。)のために必要を生じた経
費は乙が負担するものとする。ただし、その損害の発生が甲の責めに帰する理由による場合おいて、
その損害のために必要な経費は甲が負担するものとし、その額は、甲と乙が協議して定める。
(打ち合わせ及び報告)
第14条 乙は、本業務の実施前及び実施中における主要な業務打ち合わせにあたっては、管理技術
者及び関係技術者を出席させ、甲と十分に協議するものとする。
2 前項の協議内容について、乙はその都度、協議の日から10日以内に「打ち合わせ記録簿」を作成
しなければならない。
3 甲及び乙は前項の打ち合わせ記録簿を確認のうえ、それぞれ1部ずつ保有するものとする。
4 本業務の実施にあたり、乙は、「作業月報」を作成し、進捗状況を随時甲に報告するものとする。
3
(検査)
第15条 乙は、本業務の工程又は成果品ごとに甲の検査を受けるものとし、甲から業務委託契約書
及び本仕様書の定めに適合しないものとして修正の指示があった場合は、速やかに修正を行い、再検
査の合格をもって、業務が完了したものとする。ただし、業務完了後であっても成果品に不備等が発見
された場合は、甲の指示に従い、乙の負担において必要な処理を行うものとする。
(委託料の支払い)
第16条 甲は、前条の検査を実施し、乙が合格した場合は、出来高に応じて業務委託契約書で定め
る各年度の支払限度額の範囲内で委託料を支払うものとする。
(折衝)
第17条 乙は、本業務の実施にあたり、関係者又は関係官公庁との折衝を要する場合は、遅滞なくそ
の旨を甲に申し出て指示を受けるものとする。
(費用負担)
第18条 本業務に係る必要な費用は、本仕様書に明記のないものであっても、原則として乙の負担と
する。
(契約変更)
第19条 本業務において、本仕様書の内容に変更が生じた場合は、直ちに乙は甲に報告し、変更契
約を行うものとする。
(再委託の禁止)
第20条 乙は、委託業務の処理を他に委託し、又は請負わせてはならない。ただし、書面により甲の
承諾を得たときはこの限りでない。
(履行期間)
第21条 本業務の履行期間は、契約締結日から平成 31 年 3 月 31 日までとする。
第2章 業務概要
(対象施設及び数量)
第22条 本業務の対象となる主要な施設及び参考数量は次のとおりとする。また、法適用する前年度
(平成 30 年度)までに新たに供用開始を予定している施設についても対象とする。
4
(1)汚水
ア 管路延長(整備済) 約 215km
イ 中継ポンプ場 2箇所
ウ マンホールポンプ 15箇所
(2)雨水
ア 管路延長(整備済) 約 136km
イ マンホールポンプ 2箇所
ウ ゲートポンプ 1箇所
(3)合流
ア 管路延長(整備済) 約 148km
(4)処理場
1箇所
(5)雨量監視装置 2箇所
(6)水門 7箇所
(7)調整池 2箇所
(貸与資料)
第23条 甲は、本業務を実施するにあたり、次の各号に掲げる資料を乙に貸与するものとする。貸与
資料において、複写等の処理が必要な場合は、乙にて対応するものとする。なお、乙は一時的な作業
場所として、下水道課執務室内及び津田沼浄化センターを使用することができ、使用の際は甲乙で協
議するものとする。
(1)習志野市下水道基本計画書
(2)習志野市下水道事業計画書(3処理区分)
(3)決算書及び決算付属資料
(4)工事台帳
(5)設計図書、竣工図及び完成図書
(6)各種管理台帳(下水道台帳、備品台帳、土地台帳等)
(7)受贈資産に関する資料
(8)消費税確定申告関係書類
第3章 固定資産調査及び評価業務
(業務概要)
第24条 固定資産調査及び評価業務(以下、「調査及び評価業務」という。)は、甲が経営する公共下
水道事業について地方公営企業法を適用するにあたり、乙が甲の保有する固定資産の調査、整理及
び評価等を行うものである。
5
(資産調査の対象資産)
第25条 資産調査の対象資産は、法適用する前年度までに法適用対象事業が保有するすべての固
定資産を対象に行う。ただし、法適用する前年度に取得する資産のうち、本業務の契約期間内に金額
や内容が確定しない固定資産は予定資産として取りまとめるものとする。なお、対象資産は概ね以下
の通りである。
(1)有形固定資産(土地、建物、構築物、機械及び装置、車両運搬具、工具器具及び備品、建設仮勘
定その他の有形固定資産)
(2)無形固定資産(地上権、借地権、施設利用権、電話加入権その他の無形固定資産)
(調査及び評価業務)
第26条 調査及び評価業務における主な作業項目は以下のとおりとする。
(1)資料収集
(2)資産調査及び評価要領の作成
(3)決算書の整理
(4)工事台帳の整理
(5)資産管理図の作成
(6)間接費の整理及び配賦
(7)固定資産台帳記載項目
(8)資産の調査及び整理
(9)不明資産の調査及び整理
(10)受贈資産、除却資産の調査及び整理
(11)資産評価
(12)固定資産システムコンバートデータの作成
(13)その他評価に必要なもの
(資料収集)
第27条 乙は、資産調査に必要な基礎的資料を収集し、資料の内容把握及び調査を行うとともに、調
査及び評価業務に使用する資料について、種類、年度別に資料の有無、数量、保管場所等を整理し、
「資料状況一覧表」を作成するものとする。なお、これらの調査に必要な資料については、甲が貸与す
るものとする。
(資産調査及び評価要領の作成)
第28条 乙は、資産調査にあたり、調査の方法、手順及び体制等を定めた「資産調査及び評価要領」
を作成し、甲の承認を受けたのち、その要領に沿って業務を行うものとする。要領の作成にあたっては、
次の事項について検討するものとする。
(1)取得価格及び財源の算出方法(間接費の配賦方法及び財源構成の整理)
(2)固定資産の整理単位の検討(必要な属性情報の調査、整理)
(3)不明資産の取扱い
6
(4)受贈資産の取扱い
(5)除却資産の取扱い
(6)帳簿価格の算出方法(減価償却の方法、耐用年数等の整理)
2 固定資産の整理単位は、以下を基本とする整理を予定しているが、要領作成にあたり再度検討す
るものとする。
(1)管路施設 年度別・工事別
(2)処理場・ポンプ場施設(構築物) 国土交通省の小分類単位
(3)処理場・ポンプ場(機械及び装置) 国土交通省の小分類単位
(決算書の整理)
第29条 乙は、過年度の歳入歳出決算書を年度別に整理し、決算事項別明細書の事業別節別に事
業費を把握するものとする。事業費は、税込、税抜額の双方を一覧表として取りまとめるものとする。
2 建設に係る支出を特定、抽出し、税抜処理を行うとともに、資産の取得に要した財源を整理し、「建
設支出総括表」として取りまとめるものとする。
3 建設収支の均衡を図るため、建設支出歳出額(税抜額)をもとに、平成元年以降の財源について、
消費税の処理を行うものとする。
(工事台帳の整理)
第30条 乙は、資産評価の基礎資料として、甲の所有する工事台帳の内容を精査し、必要に応じて修
正及び追加し、「年度別工事一覧」として取りまとめるものとする。また、年度ごとに決算書との整合を
確認するものとする。なお、修正及び追加にあたっては、固定資産の整理単位を考慮し行うものとす
る。
2 整理する工事情報は以下のとおりとする。
(1)予算年度
(2)工事番号
(3)工事名称
(4)工事場所
(5)施工業者名
(6)着手年月日
(7)完了年月日
(8)設計本工事費額
(9)請負額(税込額及び税抜額)
(10)補助単独の区分・額
(11)排水の区分
(12)設計担当者名
(13)その他必要なもの
7
(資産管理図の作成)
第31条 乙は、管路施設に係る資産の重複、欠落等の防止及び現有資産の位置把握のため、甲が
運用する下水道台帳システムを活用し、資産管理図を作成するものとする。
2 資産管理図には、資産管理番号を記載する。また、工事位置がわかるように着色し、設計書の工事
内容と図面の記載内容が相違ないか確認する。
3 処理場、ポンプ場及びマンホールポンプ設備等についても、現有資産の位置把握のために完成図
書等をもとに資産管理図を作成するものとする。
(間接費の整理及び配賦)
第32条 乙は、工事価格の算定のため、資産の取得に必要な間接的経費を整理したうえで配賦し、資
産ごとに財源の配分を行うものとする。
(固定資産台帳記載項目)
第33条 固定資産台帳の記載項目は、地方公営企業の会計規則の準則別表第 19 号固定資産台帳
の様式に準ずるものとする。なお、これ以外の項目でも資産管理上必要な項目がある場合は、甲乙協
議のうえ決定するものとする。
(資産の調査及び整理)
第34条 乙は、作成した資産調査及び評価要領に基づき、設計図書、完成図書、工事関係資料及び
その他関係書類等により資産調査を実施するものとする。
2 取得価格は、年度単位の事業費との整合を確認するとともに、財源内訳の整理を行う。
3 処理場・ポンプ場施設については、甲が運用する施設設備台帳システムデータの内容を精査し、必
要に応じて情報の修正、追加及び現地調査を実施するものとする。
(不明資産の調査及び整理)
第35条 乙は、設計図書、完成図書、工事関係資料及びその他関係書類等により確認できない資産
については、不明資産として甲と協議のうえ、施工年度、取得原因及び取得価格を推定するものとする。
また、調査結果は「不明資産一覧表」として取りまとめるものとする。
(受贈資産、除却資産の調査及び整理)
第36条 開発行為等による資産で、寄贈を受けた受贈資産および除却資産の調査は次のとおり実施
するものとする。
(1)受贈資産
乙は、開発行為等による資産で、寄贈を受けた受贈資産について、調査及び整理し、取得価格を決
定するものとする。なお、取得価格を決定するにあたり、必要な資料がない場合は、甲と協議のうえ、
評価方法を定め、取得価格を決定するものとする。また、調査結果は「受贈資産一覧表」として取りまと
めるものとする。
8
(2)除却資産
乙は、設計図書、竣工図及び工事関係資料等をもとに除却済みの下水道施設等を抽出し、「除却資
産一覧表」として取りまとめるものとする。
(資産評価)
第37条 乙は、前条までに調査、整理された資産について、取得時期、取得価格及び耐用年数に基
づき、減価償却計算により減価償却累計額を算出し、法適用時点における帳簿価格を算出するものと
する。
2 資産評価の成果として、「固定資産一覧表」、「年度別減価償却費推移表」及び「年度別長期前受金
収益化額推移表」を作成するものとする。
(固定資産システムコンバートデータの作成)
第38条 乙は、調査及び評価した固定資産を、甲が導入する固定資産システムにコンバート可能なデ
ータ形式で作成するものとする。
(資産管理番号の付加)
第39条 乙は、調査及び評価した資産に、甲と協議のうえ番号の付加方法を決定し、資産管理番号を
付加するものとする。
(セグメント情報の作成)
第40条 乙は、甲が区分するセグメントに応じて、以下のとおり「セグメント情報」を作成するものとす
る。
(1)セグメントの概要
(2)営業収益
(3)営業費用
(4)営業損益金額
(5)経常損益金額
(6)資産
(7)負債
(8)その他必要とする情報
(下水道台帳システムデータ)
第41条 乙は、甲が運用する下水道台帳システムデータを資産台帳作成の基礎資料として活用する
ものとする。
2 工事情報が付加されていない下水道台帳システムデータについては、本業務において整理した資
産情報を付加するものとする。また、それぞれのデータに前条の情報を付加したうえで、同様のフォー
マットで納入するものとする。
9
(調査資料の整理及び廃棄)
第42条 乙は、調査業務等で収集した資料のうち、甲が指定する資料について整理又は廃棄を行うも
のとする。
第4章 法適用移行事務支援業務
(業務概要)
第43条 法適用移行事務支援業務(以下、「支援業務」という。)は、甲が適正かつ効率的に法適用す
るために必要な事務手続きに関し、乙が支援を行う業務内容を定めるものとする。各事務手続きにお
ける業務範囲や実施方法等は甲と協議のうえ決定して行うとともに、実施過程において発生した課題
や実施後の成果については、随時報告するものとする。
(支援業務)
第44条 法適用の準備期間において行う主な支援業務の内容は、以下のとおりとする。
(1)支援業務計画書の作成
(2)関係部局との調整
(3)予算科目及び勘定科目の設定
(4)経営計画の策定
(5)法適用年度の予算調製
(6)開始貸借対照表の作成
(7)移行初年度の予算調製
(8)会計システム・固定資産システム導入に係る支援
(9)打ち切り決算
(10)条例、規程、規則等の制定及び改廃
(11)職員研修
(12)業務報告書の作成
(13)その他の移行支援
(支援業務計画書の作成)
第45条 乙は、法適用までに実施すべき一連の支援業務、スケジュール及び課題等の概要について、
支援業務開始後、速やかに「支援業務計画書」として取りまとめるものとする。
(関係部局との調整)
第46条 乙は、法適用にあたり関係部局との調整が必要な事項について、助言や資料の作成の支援
を行うものとする。
10
2 庁内の会議については、甲の要請があった場合、乙は参加するとともに、調整事項の整理や決定
事項の取りまとめに関する支援を行うものとする。
(予算科目及び勘定科目の設定)
第47条 乙は、甲の下水道事業内容と資産内容に基づき、予定される予算経理及び仕訳を整理する
とともに、予算科目及び勘定科目の設定に関する支援を行うものとする。
(経営計画の策定)
第48条 乙は、甲の下水道事業の現状及び将来において想定される事業計画や財政状況に基づき、
法適用後の経営計画の策定を支援するものとする。なお、計画の詳細については、甲と協議のうえ決
定するものとする。
(法適用年度の予算調製)
第49条 乙は、法適用開始年度の予算調製に関する支援を行うものとする。主な業務は以下のとおり
とする。
(1)予算書の記載事項の整理
(2)現行会計予算と公営企業会計予算の相違点の整理
(3)公営企業会計方式で新たに発生する費用の整理
(4)一般会計繰入金の整理
(5)経費負担区分の整理
(6)予算の実施計画の作成
(7)特例的収入及び支出の整理
(8)補てん財源の整理
(9)予定キャッシュ・フロー計算書の作成
(10)資金計画の作成
(11)外部説明に必要な資料の作成
(12)その他(業務に係る質疑応答等)
(開始貸借対照表の作成)
第50条 乙は、法適用する開始時点の貸借対照表の作成に関する支援を行うものとする。主な業務
は以下のとおりとする。
(1)法適用前年度における見込み決算書の作成
(2)見込み決算に伴う未収金、未払金及び引継金の整理
(3)法適用前年度の打ち切り決算時における歳入不足による一時借入の整理
(4)予算繰越等の整理
(5)開始貸借対照表における残高の整理
(6)外部説明に必要な資料の作成
(7)その他(業務における質疑応答等)
11
(会計システム・固定資産システム導入に係る支援)
第51条 乙は、甲が導入する公営企業会計システム・固定資産システムについて、導入までの質疑応
答や導入過程におけるシステム導入業者との打ち合わせへの参加などの相談業務を行うものとする。
(打ち切り決算)
第52条 乙は、法適用開始前年度の下水道特別会計の打ち切り決算に関する支援を行うものとする。
また、外部説明に必要な資料の作成を行うものとする。
(条例、規程、規則等の制定及び改廃)
第53条 乙は、法適用において新たに制定、若しくは改定、廃止が必要となる条例、規程及び規則等
について、整備に関する方針検討、説明資料の作成等に関する支援を行うものとする。
(職員研修)
第54条 乙は、法適用により業務上必要となる知識を、甲の職員が習得するための研修会を開催す
るものとする。主な研修項目は以下のとおりとする。なお、研修会回数、研修時期、研修内容及び研修
受講者等については、甲の実情を考慮するものとする。
(1)公営企業会計の仕組み
(2)地方公営企業法の概要
(3)固定資産管理
(4)法適用後の予算・決算
(5)消費税及び地方消費税の取扱い
(業務報告書の作成)
第55条 乙は、本業務において実施した各工程における内容を「業務報告書」として取りまとめること
とする。
(その他の移行支援)
第56条 乙は、その他以下に示す移行事務手続きについても、甲の求めがあった場合は支援を行うも
のとする。
(1)法適用状況異動報告書の作成
(2)出納及び収納取扱金融機関の指定
(3)所管税務署との調整
(4)法適用後の事務スケジュールの整理
(5)その他甲が必要とし、乙が承諾する支援
12
第5章 照査
(目的)
第57条 乙は、業務を施行するうえで技術資料等の諸情報を活用し、十分に整理することにより、業
務の高い質を確保することに努めるとともに、さらに審査を実施し、固定資産調査及び評価に誤りがな
いよう努めることとする。
(照査の体制)
第58条 遺漏なき照査を実施するため、下水道事業の固定資産評価及び地方公営企業への移行に
精通し、十分な技能と経験を有する者を、照査技術者として配置しなければならない。
(照査事項)
第59条 照査技術者は、業務全般にわたり次の各号に掲げる事項について照査を実施するものとす
る。
(1)基本条件の確認
(2)業務計画(実施方針及び実施手法等)の妥当性の確認
(3)固定資産評価及び減価償却費算出結果の確認
(4)成果品の確認
第6章 成果品
(成果品の引渡し)
第60条 委託業務の完了後における成果品の検査については、甲が実施するものとする。
2 成果品の引渡しは、前項の検査に合格した時に完了するものとする。
(成果品の帰属等)
第61条 前条の規定による引渡しのあった成果品の所有権は、全て甲に帰属する。
2 乙は、甲の承諾を得ないで、成果品を他者に公表し、若しくは貸与し、又は使用してはならない。
(著作権)
第62条 成果品の著作権は、第60条の規定による引渡しをもって、乙から甲に移転するものとする。
13
(成果品)
第63条 本業務の成果品は、次のとおりとする。なお、様式等は甲乙協議のうえ決定するものとする。
(1)固定資産調査及び評価業務
ア 資産調査及び評価要領
イ 資料状況一覧表
ウ 年度別決算額事業別節別一覧表
エ 建設支出総括表
オ 年度別工事一覧表
カ 資産管理図
キ 不明資産一覧表
ク 受贈資産一覧表
ケ 除却資産一覧表
コ 固定資産一覧表(取得時)
サ 固定資産一覧表(法適用時)
シ 年度別減価償却費推移表
ス 年度別長期前受金収益化額推移表
セ 固定資産台帳システムコンバートデータ
ソ セグメント情報
(2)法適用移行事務支援業務
ア 支援業務計画書
イ 研修会資料
ウ 業務報告書
エ 打切り決算・開始貸借対照表にかかる外部説明用資料
(3)その他
ア 打ち合わせ記録簿
イ 作業月報
ウ 資料状況一覧表
エ 甲乙協議のうえ作成した資料
オ 甲乙協議のうえ作成したデータ
カ 本業務で作成したデータ
(納品場所)
第64条 本業務の成果品の納入場所は、習志野市下水道課とする。
14
別紙
主要施設及び参考数量
施設名
全体計画
平成 26 年度末の状況
津田沼浄化センター
74,200 ㎥/日最大
64,100 ㎥/日最大
袖ケ浦汚水中継ポンプ場
5.80 ㎥/分×3台
5.80 ㎥/分×3台
(うち1台予備)
(うち1台予備)
5.10 ㎥/分×3台
4.4 ㎥/分×2台
(うち1台予備)
10.2 ㎥/分×1台(予備)
秋津汚水中継ポンプ場
処理区ごとの計画概要
【津田沼処理区】
全体計画
事業計画
排除方式
分流式 一部合流式
分流式 一部合流式
処理面積
1,261.2ha
1,033.8ha
処理人口
96,100 人
91,200 人
日最大処理水量
54,140 ㎥/日
52,228 ㎥/日
処理能力
74,200 ㎥/日
80,640 ㎥/日
【高瀬処理区】
全体計画
事業計画
排除方式
分流式 一部合流式
分流式 一部合流式
処理面積
88.3ha
88.3ha
処理人口
11,700 人
11,700 人
【印旛処理区】
全体計画
事業計画
排除方式
分流式
分流式
処理面積
686ha
602.1ha
処理人口
54,200 人
53,140 人
15
貸与資料の概要
(1)習志野市下水道基本計画書
冊子1冊
(2)習志野市下水道事業計画書(3処理区分)
冊子各処理区1冊ずつ
(3)決算書及び決算付属資料
(4)工事台帳
ア 管路
平成8年度から紙ベースで現存
イ 処理場及びポンプ場
津田沼浄化センター工事履歴台帳 電子データ
(5)設計書、竣工図及び完成図書
ア 管路
・設計書:平成元年~紙ベースで現存。約 20 箱
・竣工図:約 2,000 枚
・菊田川2号幹線系管渠
イ 処理場及びポンプ場(昭和59年度から平成26年度完成図書)
・津田沼浄化センター建設工事他 一式
・秋津・袖ケ浦汚水中継ポンプ場建設工事他 一式
(6)各種管理台帳(下水道台帳、備品台帳、土地台帳等)
ア 管路
・下水道台帳:紙ベースB1版で約 250 ページ
・備品台帳:1冊
・土地台帳:3冊
イ 処理場及びポンプ場
・備品台帳:1冊
・土地台帳:1冊
・設備台帳:電子データ
(7)受贈資産に関する資料
(8)消費税確定申告関係書類
16