讃岐 ・船 紀行

さぬき
ふね き こ う
讃岐・船紀行
会長 池田良穂
7 月 11~12 日、日本造船工業会の造船技術者社会人教育の中間スクーリングの講師を務
めるために香川県の丸亀の今治造船にでかけました。この社会人教育は、造船会社等の若手
技術者に造船工学の基礎学問を教えるための企画で、今年で 15 回目。毎年、全国から約 300
名の受講者があり、私の担当するコースは「力学・運動学」がテーマです。
今治造船の丸亀工場では、2 万 TEU コンテナ船を建造するための巨大なドックが建設中
でした。貯木場の跡地に建設ということで、建設のピッチも早く、ドック横にはすでに綺麗
な新加工工場の建屋も姿を現していました。
さて、この讃岐を訪れた機会に、高松港と丸亀港でフェリーの姿を追いましたので、ご紹
介します。
高松港
高松港は、四国の海の玄関であり、また四国ドックやエンジンメーカーとして有名なマキ
タの工場がある造船の町でもあります。
かつては、本州側の宇野との間に鉄道連絡船が運航されていましたが、瀬戸大橋の開通で
姿を消しましたが、その後も民間のフェリー会社のフェリーがたくさん就航していました。
しかし、某政党の政策で橋を含めた高速道路の料金が大幅に下げられたことから、逆モー
ダルシフトが進行してしまい、宇高航路のフェリーの撤退が相次ぎ、今では直行便は 1 社
だけの運航になっています。フェリー埠頭も縮小されましたが、岸壁、桟橋が新たに整備さ
れ、ずいぶん綺麗な港になっています。高松港でのシップウォッチは、長く伸びた防波堤上
か、高松駅に隣接した高松シンボルタワーの 7~8 階の展望デッキが最適です。今回は、シ
ンボルタワーから出入港するフェリーの姿を追いました。
シンボルタワーの展望スペースから望む高松港。左に長
い防波堤か見え、眼下正面に小豆島航路のフェリーター
ミナルが見える。
高松港内の四国ドック(右)とエンジンメーカーのマキタ
(左の白い建物)の工場。
男木島、女木島航路の「めおん 2」
小豆島航路の「第 1 こくさい丸」(手前)と「第 1 しょう
どしま丸」
出港する「あさひ」と入港する「第 7 しょうどしま丸」
。
「あさひ」は、直島、宇野とを結ぶ。
小豆島航路の高速船「スーパーマリン」
出入港するフェリーが 1 つの画面に入る!!手前が宇高航
路に就航する四国フェリーの「第 85 玉高丸」
。
大島にある国立療養所大島青松園とを結ぶ官営船「せい
しょう」。
小豆島航路の高速旅客船「ひかり」
丸亀港
丸亀港からは、瀬戸内海に浮かぶ本島と広島(島の名前です)へのフェリー航路があり、本
島には本島汽船の旅客フェリー「ほんじま丸」と高速旅客船「ブルーオーシャン 2」が、広
島には備讃フェリーの高速船「ニュービサン」と旅客フェリー「しわく丸」が就航している。
なお、丸亀港は、フェリー基地としてだけでなく、内航ケミカル船やタンカーの基地として
も機能している。この港の公共岸壁が、こうした危険物を運ぶ船舶でも利用ができるため、
荷待ちの船などの利用が多いためという。丸亀港のウォッチには、ボートレース場の横に立
つ「オークラホテル丸亀」が最適だ。ホテルの部屋としては瀬戸大橋が見える方が人気のよ
うだが、いつも、その反対側の競艇場側の部屋をとり、窓から出入りするフェリーや内航船
を眺めている。以下の写真は、ホテルから徒歩 5 分ほどのところにある丸亀港の港口にあ
る公園からの撮影です。
広島航路の「しわく丸」
丸亀港に停泊する「ブルーオーシャン 2」
本島航路の「ほんじま丸」
公共岸壁に船尾付で並ぶ内航タンカー群
入港してくる高速旅客船「ブルーオーシャン 2」