産官学連携による 難治性疾患克服推進の重要性 ~製薬企業の立場から~

企業からみた健康・医療ビッグデータ・
バイオバンクの活用と可能性
塩野義製薬(株)シニアフェロー
大阪大学大学院基礎工学研究科
坂田 恒昭
2015.11.13
1
2つのキーワード
1. フラット化する世界(グローバル化)
2. イノベーション
2
新薬開発型製薬会社を取り巻く環境
• 研究開発の生産性が大幅且つ継続的に低下
• 開発成功確率(承認確率)の低下
• 研究開発費の増大
• 1新薬あたりの平均売上の低下
•新薬開発型製薬企業はこれまでと同じ
•ビジネスモデルを継続できるのか?
3
医薬品は成長産業&各国の新薬開発力
世界の医薬品市場の推移
2.4倍
Top100新薬の創出国
(10億ドル)
1000.0
900.0
861.2
806.6
773.1
800.0
714.8
700.0
601.4
600.0
29.4
644.9
42.8
34.8
88.4
48.7
49.1
111.9
101.7
73.2
66.8
500.0
235.5
426.8
400.0
300.0
200.0
362.8
280.3
23.5
38.1
19.1
29.7
87.3
235.9
German: 5
Swiss: 6
Europe
171.7
252.2
274.4
286.9
US: 49
Japan: 12
213.4
183.3
107.1
83.0
149.8
100.0
20.9
42.5
236.7
France: 2
Latin
59.1 America
Asia
137.5 Africa
Oceania
291.0
300.7
310.7
US
1.6倍
UK: 16
195.6
83.1
61.1
57.8
52.7
67.7
63.7
65.7
77.0
89.9
96.4
1995
2000
2002
2005
2006
2007
2008
2009
2010
0.0
16%
JPN
Source: Office of Pharmaceutical Industry Research, JPMA, 2008
11%
新薬開発の成功確率の低下(日)
新薬開発の累積成功確率
国内製薬企業の研究開発費,
研究開発費率は増加している
(1997からの5年間と2006年からの5年間)
1997 - 2001
国内製薬企業大手10社における1社あたりの
平均研究開発費と利益の対売上高比率
1400
(億円)
(億円)
12,004
1新薬
1333
研究開発費(億円)
1200
純利益率(%)
1274 1262
(%)
35
30
1125
研究開発費率(%)
1000
858
2006 - 2010
747
800
600
30,591
25
488
12.9
400
8.8
1新薬
539
12.7
11.7
15.3
612 621 14.2
13.8 14.2
14.6 14.8
13.8 13.3
11.2
18.2
16.9
20.9
19.1
20
18.9
588
15
13.3
10.6
10.0
5.9
200
10
5
0
0
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
出典:厚生労働省,「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第81回)
資料(薬-1)」を元に作成
出典:日本製薬工業協会, DATA BOOK 2012
を元に作成
5
長期的にR&Dの効率性は低下
R&D費10億ドルあたりで承認を得ることができる新薬の数の推移
出典: Scannell, J.W., Blanckley, A., Boldon, H., Warrington, B. Diagnosing the decline in pharmaceutical R&D
efficiency. (2012) Nature Reviews Drug Discovery, 11 (3), pp. 191-200.
6
新薬1つあたりの売上も低下
2005-2009年の5年間に上市された新薬の
平均ピーク時売上げは,1995-1999年の5
年間でのそれに比べ,30%程度低下.
そんな報告がある中...
新薬のピーク時売上
2012年:9億ドル → 2015年: 6億ドル
(予想ではさらに30%低下)
出典: Berggren, R., Møller, M., Moss, R., Poda, P., Smietana, K.; Outlook for the next 5 years in drug innovation (2012)
Nature Reviews Drug Discovery, 11 (6), pp. 435-436.
7
新薬開発型企業が直面している課題の背景
•
規制の強化,審査の厳格化
•
治療満足度の高い疾患が増え,開発
が難しい疾患が残された
•
薬価抑制策,医療技術評価(Health
Technology Assessment: HTA)の導
入
•
希少疾患などの市場規模の小さな疾
患が開発の対象に
•
ジェネリックのシェア拡大
成功確率の低下
R&D費の増加
新薬あたりの
売上の低下
研究開発の
生産性の低下
8
規制の強化,審査の厳格化
•
•
規制の強化・
審査の厳格化
昔は必要なかった試験や書類等が増加し,各相でコスト増
心血管イベントや肝障害のリスク評価のハードルが上がり,
認可されなかったり,承認を取り下げられたりする薬が増加

特に安全性評価目的のために必要になる試験数(治験,市販後),
症例数が増加
出典:
FDA, Innovation or
Stagnation: Challenge and
Opportunity on the Critical
Path to New Medical Products
9
34.0%
44.4%
日本製薬工業協会 政策研ニュース No.21 2006年10月より抜粋
60.1%
13.4%
日本製薬工業協会 政策研ニュース No.41 2014年3月より抜粋
薬価決定,保険償還における医療技術評価
(HTA)の導入
薬価抑制策・
HTAの導入
• 新薬と既存薬(既存治療)との臨床的ベネフィットの差を評価
し,新薬の薬価や保険償還の可否が決定される仕組み
• 新薬に追加的なベネフィットが認められた場合のみ,既存薬より
高い薬価が期待できる
 そうでない場合,既存薬と同等またはそれ以下の薬価がつけられるか,ま
たは保険償還の対象から外される
 メカニズムの新規性などは考慮されない
適用患者を,特に効果が強く出る集団に絞り込み
オーファンドラッグの開発が相対的に有利に
•承認は取れても,売上にはつながりにくい状況に
12
平均R&D費を上回る利益が得られたのは,
承認が取れた薬剤の2割程度
13
ブロックバスターモデルの終焉
(2007年のNEJMの掲載記事)
市場規模の小さい疾患が開発対象に
市場規模の小さ
い疾患が対象に
• 希少疾患,難病疾患
• 7,000の希少疾患の中で治療薬が存在するのは5%未満
• オーファンドラックの開発成功確率は,通常の薬の開発成功確率35%
に対し, 82%と非常に高い
• オーファンドラック開発に対する優遇措置
•
•
•
•
手続きの軽減
申請等に必要な各種手数料の軽減または免除
研究開発に関わる税制優遇など
承認後10年間の排他的販売権の付与 など...
欧州の例
• Neglected Tropical Diseases (NTDs)
• 影響を受けている患者数は多いが貧困国が中心のため,金額ベース
のマーケットサイズは小さく,これまで注目されてこなかった
出典:terrapinn.com/orphandrugs; Must know facts about orphan drugsを元に改変
15
製薬というビジネス
 一つの薬が出る期間は10年以上,開発費用は数百億~数千億円.
 薬の種を見つけた段階で特許出願.承認後,独占的に販売することで費
用を回収し利益を得る(薬の原価は10~30%程度:利益率は大きい)
特許満了後は,低価格なジェネリック品により売上大幅減
特許出願
特許満了
承認・登録
10
研究
非臨床試験
臨床試験
20
α
α
承認
申請
延長
特許残存期間
早期臨床開発の精度を高める必要があります
Ph1
Ph2a
Ph2b
早期
POM/POP (POC)
POM: proof of mechanism
POP: proof of principle
POC: proof of concept
早期臨床開発の段階で精度の高い臨床試験を行う事に
より、開発候補の選別を行えば、より後期の臨床開発に
おける失敗のリスクを低下させる事が期待されます。
また、市販後調査をうまく組み合わせることにより開発コ
ストの90%を削減し、期間を50%に短縮できる可能性も
ある。NEJM2014
Ph3
後期
Phase 3段階の開発コスト
はおよそ 1200億円
(研究開発費の40%)
JPMA News Letter 2010/03
例えば、イメージングバイオマーカーを組み込んだ早期臨床試
験により開発の意思決定の速度・精度を向上させることが考え
られます。
R&Dコストを下げるために何ができるか?
メガファーマも会社の枠組みを超えた協力関係を推進
出典:http://www.worldpharmanews.com/development/2213-ten-pharmaceutical-companies-unite-to-accelerate-development-of-new-medicines
http://www.pharmaceutical-technology.com/news/newsthere-major-drug-companies-clinical-trial-database
http://www.pharmaceutical-technology.com/news/newsnew-196m-european-drug-discovery-platform-launched
18
新薬開発を促進する革新的な方法の開発と活用が加速
Adoptive
Design
Modeling &
Simulation
Molecular
Imaging
Electronic
Data Capture
Standardization
of Clinical Data
Microdosing
Biomarker/
Surrogate endpoints
Risk
Management
etc…
開発の効率性を上げようという努力も継続
19
医療データの活用も新薬開発を促進する鍵の一つ
薬剤経済
分析
比較効果
研究(CER)
アンメットニーズ
の探索
自然経過や
既存治療の
効果の調査
疾患モデル
の構築
試験計画の
最適化
疾患の疫学
情報
被験者スクリー
ニングの効率
化
薬剤安全性
監視
研究開発の生産性の低下の原因
20
「Real World Data」というコトバ
治験で得られたデータと
実臨床から得られるデータは異なる
治験と実臨床での年齢分布の違い
実臨床
Real World
治験
Ideal World
背景の違い
介入の違い
• 年齢の制限
• 合併症の制限
• 肝・腎機能の制限
• 投薬パターン
• 併用禁止薬
• 併用禁止治療
診療・行動様式の違い
• 細かく頻回な検査
• 高いコンプライアンス
などなど
出典: N Engl J Med. 2012 Nov 22;367(21):1972-4
「データ」を捉える視点,立場の違いからくる表現の違いで実体は同じ
21
RWDの活用
R&Dの効
率UP
薬剤の差
別化
患者数の
調査
処方実
態調査
副作用の
監視
創薬・育薬への寄与
薬剤の適
正使用確
認
22
新薬開発時における医療データの活用例
 アンメットニーズの探索
 求められている新薬像の明確化
 被験者スクリーニングの促進
 治験期間の短縮,開発費の軽減
 自然経過や既存治療の効果の調査
 必要となる症例数や治験期間の予測
 疾患の重症度や副作用の発現に関係するバイオマーカー
の探索
 効果を早期に予測し,治験期間の短縮や症例数低減に寄与
 より効果がでそうな患者に絞り,有効率を向上
 副作用が出にくい患者層を除外し,安全性を向上
23
上市後における医療データの活用例
 安全性情報の収集
 未知の副作用を早期に発見・分析・注意喚起
 リスクの高い患者層の調査
 適正使用の確認
使用上の注意が守られているかの確認
 比較効果研究(Comparative Effectiveness Research;
CER)
 競合薬(治療)との実臨床での効果・安全性の比較研究
 薬剤経済研究
 競合薬(治療)との実臨床での経済的視点からの比較研
究
24
製薬企業バリューチェーンとデータサイエンス
Bio-informatician
Chem-informatician
研究
配列検索・アライメント
SNP解析
構造活性相関分析
発現プロファイリング
ドッキングシミュレーション
Structure-based drug
機能解析・予測 design
分子動力学・量子化学計算
Analyst
パスウェイ解析
営業・マー
ケティング
Epidemiologist
Safety-statistician
開発
薬物動態解析(シミュレーション)
医学・臨床統計・疫学(DB研究含む)
データサイエンス
Biostatistician
副作用DBマイニング(シグナル検出等)
Pharmacokineticist
ROI分析
マーケット分析
Quality-engineer
市販後
生産・流通
アンケート分析
品質管理工学
基幹データ
リソース配分 / タスク予測
25
ビッグデータの近況(特に医薬関連)
世界では
• 各製薬会社がデータを提供し相互利用化が進み始めている(Data
Sphere)
• EUでは透明性を主目的にした臨床試験データ公開の動きがある (2014
年10月 EMAからプレスリリース)
• 医薬品産業会でのビッグデータ活用に向けて新たな学会が作られてきてい
る(Big DIPなど)
26
日本のビッグデータの状況
日本では
• ビッグデータ関連の書籍が増加
• 月刊誌も
• カンファレンスはIT向けが多かった.
• 最近は事例をもとにしたカンファレンスがちらほら
• SAS Forum Japan :1500名以上が参加
• Big data conference:会場の収容数を上回る600名超が参加
•
でも医療系の演題は1つだけ.
• まだ医薬関連ではレセプト,電子カルテなどのReal world dataが簡便に利
用できる状況にはなっていない.
27
創薬新時代へ~ヒトゲノム解析~
1953年
2003年
ヒトゲノム解読後の創薬活動
ヒトゲノム:30億塩基対
ヒト遺伝子:23,000個(全ゲノムの2%)
ヒトcDNA:10万種類
ヒトタンパク質:10万以上(修飾のため;プロテオミクスへ)
医薬品創生の立場より
・疾患原因分子の特定:医薬品の合理的創製、多様化、複雑化
分子標的薬(抗体医薬品・核酸医薬品を含む)の必要性
診断薬の重要性増大
・オーダーメイド医療:副作用の軽減、有効性の増大
ベンチャーの活用の立場より
・高度の技術、技術的に革新性のあるバイオベンチャーの積極的利用
・疾患原因分子の多様化による、医薬品候補化合物・バイオ医薬品
を持つバイオベンチャーとのアライアンス機会の増大
(コンビニ型よりモジュール型利用へ)
ライフサイエンスにおける
最大のイノベーションとは
• DNAが遺伝子の本体であり、4(5)種類の文
字(塩基)から成り立っている。
• 二重らせん構造をしている。
• セントラルドグマ
反面、研究のたこつぼ化へ→
研究者にとっては自分の分子が唯一大切なもの
シオノギ創薬の強み
“創る”
Medicinal
Chemistry
出口さんより
DMPK &
Toxicology
High Speed
SAR cycle
“評価する”
Pharmacology
高い効率を誇る低分子創薬SARエンジン
SAR: Structure-Activity Relationship (構造活性相関)
理研スーパーコンピュータ 「京」
 文部科学省・理化学研究所を中心に開発が進めている次世代
スーパーコンピュータシステム.世界最速クラス.
 計算化学の飛躍的な向上により,分子シミュレーション・システム
バイオロジーにおける現在の限界を突破できるか?
 システムズバイオロジーへの期待
32
-「化合物」と「薬」は何が違うのか-
選択性
薬効
物性
様々な情報・データを考慮して、
「薬としてふさわしい性質」を持たせる
ように化合物の構造を変えていく。
そのためには、デザイン⇒合成⇒アッ
経口吸収性
セイのサイクルを何度も回す必要があ
る。
血中半減期
代謝安定性
特許対策
合成方法
リード化合物
安全性
医薬品
SONG for the Real Growth
臨床予測の向上が必要
• バイオマーカー
動物とヒトをつなぐバイオマーカー
臨床試験でのバイオマーカー
• 適切な動物モデル
• ヒト細胞(iPS, ES細胞など)
• システムズバイオロジー
パスウェイ解析
臓器シュミレーション
34
創薬の成功確度を向上させるバイオシミュレーション
創薬コンセプトの検証 / In vivo試験の代替 / 臨床試験の予測
パスウェイ情報 反応速度定数
薬物の標的蛋白質
に対する親和性
イメージング
分子マーカー
薬物のオフターゲット
に対する親和性
その他計測値
発現変動データ 濃度測定データ
35
UT-Heart
出所:広報誌 計算科学の世界 No.4
http://www.aics.riken.jp/newsletter/201211/interview.html
36
iPS・システムズバイオロジーなど新しい技術は
どこまでやれば実用化(動物の代替)
できるのか?
産官学による Regulatory Science の進展に期待
37
医療ビッグデータとは?
• 医師の診療行為から生まれるデータであり,カルテ,
レセプト(診療報酬明細)などをソースとして得られる
もの
• 患者さん一人ひとりの薬剤処方歴,手術歴,診断
歴,入院歴といった情報が蓄積されたデータ
• 2014年に閣議決定された健康・医療戦略の中にも
利用促進の旨が盛り込まれている
• Real World Data(RWD) と呼ばれることも多い
38
医療ビッグデータから知識へ
39
医療ビッグデータ
1)網羅的分子情報
• ゲノム・オミックス医療 分子情報
• 個別化医療/予防バイオマーカ
• システム分子医学
新しいタイプの
医療ビッグデータ
• 患者パスウェイ情報など
2)臨床診療情報
• 従来型の医療情報
• 臨床検査、医用画像、処方、処置など
3)社会医学情報
旧来のタイプの
医療ビッグデータ
• Population医療・医療政策
東京医科歯科大学 田中博名誉教授より
40
医療ビッグデータの流れ
次世代シーケンサを始めとするhigh-throughput分子情報収
集の急激な発展
ゲ
ノ
ム
医
療
の
実
践
医
療
ビ
ッ
グ
デ
ー
タ
クリニカル・シーケンシングの普及など
全ゲノム解析(WGS)100Gb
エクソーム解析(WES)6Gb
米国では数十の著名病院で実施
ゲノム・オミックスデータの蓄積
従来型医療情報
との統合
クリニカル
フェノタイピング
医療ビッグデータ
形臨
式床
化情
報
東京医科歯科大学
田中博名誉教授より
41
創薬とビッグデータ
データ駆動型創薬へ
とくにDrug Repositioningに関して
42
大規模で詳細な医療データがあれば
•
患者やある一定の集団の長期での薬の影響をシミュレーショ
ンすることが可能
•
米国では,実際にin silicoでの病態進行シミュレーションがビ
ジネス化
•
•
•
15を超える疾患モデル(複数疾患合併モデルも可能)
心筋梗塞,慢性腎不全,死亡などの発生や,QOL,医療費な
どのアウトカムを長期的(~数十年)に予測
主な利用者



FDA,CDC,CMS,AHRQといった米国政府機関
米国糖尿病学会(ADA),米国心臓協会(AHA),米国がん協会
(ACS)といった学会・団体
製薬会社,保険会社
43
医療現場でもシミュレーションの活用が検討され始めている
• IBMのスーパーコンピュータ「Watson」に,各種エビデン
スや教科書,Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerが
保有していた医療データを用いて「教育」
• 臨床医による約15,000時間の「調整」
• 医療従事者に,推察される「診断」や,最適と考えら
れる「治療法」の選択肢を提供(現在テスト中)
出典:http://social.eyeforpharma.com/epharma/ibms-supercomputer-focuses-transforming-healthcare
44
デンマークの例
•
•
全人口をカバーする種々のデータベースを「CPR-number」と
いう国民固有の番号を使い連結
「ゆりかご」から「墓場」まで.内容によっては,世代を超えた
調査も可能
収入
癌登録
1875 1880
'43 '49
1900
不動産
多発性
硬化症
学歴
(義務)
レセプト
薬剤
払出し
不動産
CPRnumber
死因
出生前
染色体
診断
診断
処置/手術
組織検体
(Biobank)
心臓病
'68 '70 '74 '76 '77 '81 '90 '94 '95
'00 '01
2000
精神病
乳癌
学歴
糖尿病
大腸癌
職業
(高等)
日本では標準化の議論が始まったばかり。
Danish National Registersに含まれるデータベースの一部
45
国全体がコホート
出典:Science 31 March 2000: Vol. 287 no. 5462 pp. 2398-2399
46
最後に
•
製薬企業にとって医療データは,「創薬」から「上市後の安全
性監視」までの全ての段階で有用に活用することが可能
•
民間企業がより容易にアクセスできる医療データが増えるこ
とを期待
•
そして製薬企業という立場を超えて,医療データベースは…
•
日本の医療実態を記録する大切な医療情報インフラ
•
その活用は,医学の発展,健康増進,医療費適正化に寄与
•
医療従事者,研究者,行政,そして日本国民全体がその恩恵
を受けることが可能
日本での医療データベースの拡大と,
その活用が活性化することを期待
47
ご清聴ありがとうございました
48