GPS/JIPS

GPS/JIPS
安 全 性要約書
アク リロニ トリル
旭化成ケ ミカルズ株 式会社
1
目
次
ペー ジ数
項目
1.
2
は じめに
3
物質の特定
3
3. 製法
4
4
5
用途例
4
4
主な性質
4
1
2
3
4
4
4. 主な性質と用途例、有用性
有用性
物理化学的危険性
5
5.1 性状、物性値
5.2 GHS分 類 による危 険性
5 3 ANの 引火爆発防止対策
6.健 康 へ の影響
6.l GHS分 類 による有害性
5
5
6
8
8
6. 2 ハザー ドレベルの評価
6. 3 ば く露 レベルの評価
6.4
リスク レベ ルの評価
6 5
検知管 による環境濃度
フ.環 境 へ の影響
12
13
14
15
16
7 1 GHS分 類 による有害性
フ.2
漏洩時及び廃棄す る場合の注意 点
8
推奨す る リス ク管理措置
8.1
8 2
9
16
16
17
保護具 について
19
現場教 育 について
22
法規 制情報
23
10
参考文献
24
1 1
連絡先、制定 日 (改 訂 日)
24
-1)
(別 紙 -2)
(別 紙
アク リロニ トリル取扱 いチ ェ ックシー ト
アク リロニ トリル取扱 いチ ェ ックシー トの解 答 と配 点
2
1. は じめ に
この安全性要約書は、
旭化成ケ ミカルズ株式会社及びその関係会社が販売 しているアク リロニ ト
リル
(以 下、
AN)を 納入 して い る物流業者
(ば く露状況 に つい ては ロー リー 運転手の方
によ る充填作 業 を想定 しま した。)の 方 々が 、 これ だ けは心得て おかね ばな らない と思われ
る事 を と りま とめた ものです 。記載内容は、現時点で入手できる法 令、資料、データに基づい
ていますが 、 いかなる保証 をなす ものではあ りません。
2.物 質の特定
CAS番 号
107-13-1
日本語 名
アク リ ロ ニ トリル
(別 名 )シ ア ン化 ビニ ル 、 シア ノ エ チ レン 、 プ ロ ペ ン ニ トリル
化審 法
C3H3N(CH2=CHCN)
(2)-1513
安衛法
名称 を表 示 す べ き有 害 物 質 (施 行 令 18条 )
化学 式
危険 物 ・ 引 火性 の物 (施 行 令
特定 化学 物 貨
第
2類 物 質
毒物及 び劇物取締法 :劇 物 (第 2条 第 2項
別 表第
(施 行 令
1)
別 表第 3)
別 表 第 2)
3.製 法
主 な 工 業的製法 と しては、現在 ソハ イオ法 および プ ロパ ン法 が あ ります。ソハ イオ法は、米国の
I日
Standard Oil of Ohio(SOH10)社 で開発 された製法 で、 プロピレン、ア ンモ ニ アおよび空気
中の酸素 を原料 に 、 リン・ モ リブデ ン酸 な ど をシ リカ (Si02)に 担持 した触媒 によ り、温度 400
∼500℃ 、圧 力 3気 圧 以下 において、ガス状態で数秒間 接触 させ反応 を行 い ます。反応器 は流動
床反応器 と呼 ばれ 、数 10ミ ク ロンの 紛体状 の触媒 が 充填 され てお り、反応 中は触媒が反応 ガス
の 中で舞 つている状態にな ります 。プロパ ン法 は旭化成 ケ ミカルズによ り開発 され た製法 で、原
料 が ソハ イオ法の プ ロ ピレンの代 わ りに プ ロパ ン を用 いますが、製造 プロセスは ソハ ィォ法 とほ
ぼ同 じです。 当製法は旭化成ケ ミカルズのみが商業運転 を してお ります。
プロピレン
青
orプ ロパ ン
精 留
分 留
回 収
反 応
ア ンモ ニ ア
酸
アク リロニ トリル
アセ トニ トリル
空気
3
【反応式】
ソハ イオ法
プロパ ン法
CH3CH=CH2+NH3+3/202 → CH2=CHCN(ア ク リロニ トリル )+3H20
CH3CH2CH3+NH3+202 → CH2=CHCN(ア ク リロニ トリル )+4H20
4.主 な性 質 と用途例 、有用性
4.1 主 な性 質
・ 僅 かな刺激臭 の ある無色透 明の液体で有毒 です。
・ 水 には あま り溶 けず (20° Cで 約
7%溶 解 )、 大部分が水 に浮 きます (比 重 は約 0.8)。
・ ANの 蒸気は空気 と容易に混合 し、爆発性雰囲気 を形成 します (爆 発範 囲 :3∼ 17 vol%)。
・ また AN蒸 気は空気 よ り重 く (空 気の約 1.8倍 )、 蒸気 が漏 えい した場合、例 えば床面上 に
滞 留す る性質が あ ります。
・ 高温や高酸素濃度下では重合 しやす く、急速 に重合す る場合 には重合熱 を取 り除 く事が 出
来 な くな り、火災 となる危険性が あ ります 。
・ 重合 を防 止 す るため、通常の AN製 品には、 メ トキ ノン (数 10ppm)お よび水 (1%以 下)が 添
加 され て います。
4.2
用途例
Hア ク リル系合成繊維
・ ABS樹 脂 、 AS樹 脂
・ 合成 ゴム
・ ラテ ックス
・ 塗料 な ど
4.3
有用性
ANは 、旭化成グルー プ理念である「世界の人びとの
“いのち"と “くらし"に 貢献 します」
の実現 に向け、さまざまな分野での原料 として使用 されています。
4
5.物 理化学 的危 険性
5.1 性状 、物性値
・ 外観
無色 透 明の液 体
・臭い
僅 か な刺激 臭 有 り
・ 臭気闘値
1.6ppm(参 照 した値 の 範 囲 :1.6∼ 22ppm)
・
pH
60∼ 75(5%水 溶液
)
°
-84 C
°
77 c
O℃ (開 放 式
・融点
・沸 点
・ 引火 点
)、
-1℃
(密 閉 式 )
H爆 発 範 囲
下限
3 vo10/0
上限
17 vo10/0
・ 蒸 気圧
11 5 kPa(20 °
c)
・ 蒸 気密 度 (空 気 =1)
1.83(計 算値 )
・ 比 重 (相 対 密度 )
0.806(20℃ /4℃ )
・ 溶解 度
水
7 3 g//100 ml(20 °
C)
その他 の 溶斉1
有機 溶剤 に可溶 (ア セ トン、 ベ ンゼ ン、四塩化炭素 、 エ ー テル 、
アル コー ル 、 トル エ ンな ど)
・ 水 ・ オ クタ ノール 分配係数
・ 自然発 火温度
・ 粘度
:log Pow=008-025(25℃
:481℃
:0 34 mPaHs(25℃
)
5.2 GHS分 類 による危 険性
ANは 、 GHS分 類で、引火性液体
シンボルは 「炎
(以 下の図)」
(区 分
2)に 該当 します。
、
危険性有害情報は、「引火性の高 い液体および蒸気」です。
5
)
ANの 蒸気圧は 20℃ で 11.5KPaで す。例 えば 、 10m3の ロー リーの タンク内部 で、長時間 ANを
保管 した状態に してお くと、約 3リ ッ トル相 当の ANが 蒸発 した状態で空気中の濃度が 一 定に
な ります。 この ときの ANの 濃度は、約 10Vol%と 計算 され 、 ANの 「 燃焼範囲」 の 3-17vo10/0
に入 ります。 ANの 引火点は、約 Cで す。それ 以上の温度で引火す る危険性が あ ります。
0°
この よ うな状態 で、爆発 や火災に至 る最後の条件は、
「着 火源」です。
「着 火源」と しては、裸火、
打撃火花等が あ りますが、特 に静電気火花 については注意 が必 要です。
5.3 ANの 引火爆発防止対策
ANを ロー リーに充填する作業
(ロ
ー リーか ら他のタンクヘ移送する作業 も同様 )で 、引火 に
「支燃物
よる火災や爆発 を防止する為には、 ANの 濃度 を確実 に 「燃焼範囲」以下 にする事、
(空 気 )」
の除去、「着火源」の除去 が重要です。
1)「 燃焼範囲」 以下 にす る ANの 濃度管理方法
ANの 濃度を確実に「燃焼範囲」未満 とする為には、その下限濃度の 1/4以 下で管理する事が
重要にな ります。ANの 燃焼範囲の下限が 3vol%な ので、0 75Vol%以 下で管理する事にな ります。
充填作業場で、ホースの脱着作業を行 う周辺や、 ロー リーの排ガスラインの出口等の AN濃 度
を測定 し、充填作業中は常時 0 75Vol%以 下である事 を確認する事が重要です。
特 に、 ANの 蒸気 の重 さは空気の 1.8倍 なので低い所に滞留 しやすい性 質があ ります。発生源
よ りも低い所の AN濃 度を確認する事 が重要です。 ANの 蒸気が滞留 し易い場所である地下
ピッ トや周辺が壁で囲まれた風通 しの悪い場所の床面付近は特に注意が必要です。
2)「 支 燃 物
(空 気 )」
を除去 す るた めの方 法
ロー リー ヘ の 充填作業終 了後、気相部の空気 を窒素 ガスな どの不 活性 ガスで置換す ると、支燃物
(空 気 )を 除去す る事 が可 能 です。 タンク ロー リー内部の空気 を窒素 ガスな どの不活 性 ガスで
気相部の空気 を置換 してか ら充填作業に入 る事 が重要 です。
不活性 ガス を用 いる場合 は 、酸欠 に注意す る事が重要 です。例 えば、窒素 ガスで置換 中に
ロー リー のマ ンホール等か ら覗 き込む事 は死亡事故 に繋 が る可能性が あ り非常 に危険です。
作業員の方 へ 周知徹底す る事が重要 です。
6
3)「 着火源」 を除去す るための方法
ロー リー ヘ の 充填作業現場 では 、「着火源」 を除去す る為 に以下の対 策 を行 う事が重要です。
① 裸火
作業現場での喫煙は厳禁です。作業現場 へ のライターやマ ッチ等の持ち込み を禁止 するよ う
作業員の方へ周知徹底する事 が重要です。
丁撃火花
② キ
金属が他の回い物質に強 くぶ つか ると火花が発生 します。 この打撃火花が 「着火源」 となる
可能性があ ります。防爆用安全工具は打撃 による火花が発 生 しない目的で設計 された工具です。
無発火性の材貨、例 えばベ リリウム銅合金 を使 つた工具です。望ま しくは、このような防爆用
安全工具 を使用する事。やむを得ず通常の材質の工具 を使用す る場合は、落下防止のツール
キーパー を使用するな どの対策 を行 う共に、
金属容器等を取 り扱 う場合は乱暴に取 り扱わない
よう作業員の方へ周知徹底する事 が重要 です。
③ 静電気火花
静電気は物体 と物体 との 接触摩擦 によ り発生 します 。 日常の生活 で 、車 の ドアや玄関 ドア を
触 つた瞬間、指先にバ チ つと電気 シ ョックが走 る事が あ ります 。 これ は、移動 によ り衣服が
こすれ て発生 した静電気が徐 々に人 体 に蓄積 され 、蓄積 され た静電気 エ ネルギーが 一 気に放 出
され た事 によ り発生す る現象 です。
帯電防止 の作業服は、作業者が移 動す る際 に発生す る静電気の発生量 を抑制す る目的で設計
され た ものです。帯電防止の安全靴 は、発生 した静電気 を速や か に地面 に逃が す 目的で設計
された ものです。」IS T 8118に 適合 した 帯電防止 作業着 、JIS T 8103に 適合 した帯電防止
安全靴 を使用す る事が重要 です 。
作 業前 には除 電用握 り棒 に触 り、人体の帯電 を除 く事 、よ り望 ま しくは人体 接地用 リス トス ト
「接地 (ア ース )」 または「ボ ンデ ィング」が
ラ ップ等 を使用す る事が重要です。充填作業は、
確実 に実施で きて い る事 を確認 しス ター トす る事が重要 です。
ANが 配 管内 を移動す る ときも静電気が発生 します。配 管内を流れ る速度が速 い程 、多 くの静
電気 が発生 します。充填作業 を行 う際 は、決め られ た速度で充填 を行 う事 が重 要です。
充填作業 の 初期 は液面が安定 しない事 、移送す る ANに 気泡 を含む事 な どか ら、静電気 が 発生
し易 くな つています。危険物の規制 に関す る規則第 40条 の 7に 、静電気等による災害の防止
措置 と して、初期の流動速度 は lm/s以 下 と定めて います。
「静電気安全技術指針 2007(独 立 行政法 人
労働安全 生 総合研究所 )」 は、ANの 導電率 (7X105
pS/m)か ら、初期以外の最 大流動速度 を 10m/s以 下 とす るよ う定めて い ます。
充填 が 、 これ らの流速以下で確実 に実施 され ている事 を確認す る事が重要 です 。
7
6.健 康 へ の 影響
6.l GHS分 類 による有害性
1)急 性毒性
急性毒性 (経 口):区 分 3に 該 当 します。
シンボル は、「 ど くろ (以 下の図 )」 、注意喚起語 は、「危険」、
危険性有害情報 は、「飲み込む と有毒」 です。
急性毒性 (経 皮 ):区 分 3に 該 当 します。
シンボル は、「 ど くろ (以 下の図 )」 、注意喚起語 は、「危 険」
危険性有害情報 は、「皮膚 に接触す る と有毒 」 です 。
急性毒性 (吸 入 :蒸 気 ):区 分 3に 該 当 します。
シンボルは 、「 ど くろ (以 下の図 )」 、注意 喚起語 は、「危険」
危険性有害情報 は、「吸入す ると有毒 (蒸 気 )」 です。
ANに よる主 な急性 中毒症状は、皮膚、粘膜 に対 す る刺激 とシア ン化 中毒 に類似 した化学性
窒息性の症状 です。
ANを 飲み込む、 ANの 蒸気 を吸 う他 に 、皮膚 か らも吸収 され て体内に取 り込 まれ ます。
体 内に取 り込 まれ た ANは 代謝 され シア ン化 物 に代わ ります。その結 果 、例 えば青酸 ガス を
吸 つた場合や青酸 力 りを飲み込んだ場合 と同 じ症状 を発生す る可能性が あ ります 。
ANの ば く露 に よる症状 と して、頭痛 、めまい、嘔 吐 、震 え、痙攣 な どが報告 され ています。
2)皮 膚腐食性・ 刺激性 /眼 に対す る重篤 な損傷 ・眼刺激性
皮膚廣食性・ 刺激性 :区 分 2に 該当 します。
眼 に対す る重篤な損傷・ 眼刺激性 :区 分 1に 該当 します。
シンボルは 「腐食性 (以 下の図)」 、注意喚起語は 「危険」、
危険性有害情報は 「皮膚刺激」/「 重篤な眼の損傷」です。
8
ANが 皮膚に付着 した場合、少 し時間が経過 したのち皮膚が赤 くな り、さらに水泡、かさぶた
ができるとの報告があ ります。
ANが 眼 に入 つた場合 の影響 が 、EU― RAR
No 32 2004に 報告 され ています。例 えば 、角1莫 混濁
について 、洗眼 した場合 は 3日 以内に回復、洗眼 しなか つた場合は 21日 後 において 、血 管新
生 を伴 う角膜混濁がみ られ る との記 載 が あ ります。
ヒ トの 場合、ごく少量 で あれ ば、可及的速やかに洗眼すれ ば、失明す る危険性 は低 いと推定 さ
れ ますが 、角膜 の 損傷 や非常 に激 しい痛み を伴 う事が予想 され ます。
3)皮 膚感作性
区分 1に 該 当 します。 シンボル は 、「感嘆符 (以 下の図 )」 、注意喚起語 は、「警告」、
危険性有害情報は、「ア レルギー 性皮膚反応 を引 き起 こす おそれ」です。
0口U 0
例 えば 、 ヒ トの体 内に風邪の ウ ィルスが体内に侵入す る と、ウ ィル ス を排除 し風邪 に罹 る事
を防止 す る機能が働 きます。 これ を免疲反応 と言 います 。体 内に侵入す る異物 を排除す る
免疫反応 は、生命活動 を維持す る上で必要不可欠な生理機能 です。ア レルギー 反応 (感 作性 )
は、 この 免疫反応が特定の物 質 に対 して過剰 に反応 して しま うために起 こ ります。
例 えば、「漆 にかぶれ る」 とい つた症状 もア レルギー 性 皮膚反応のひ とつで す。
ANを 取 り扱 つている作業員の方が、ある時期か ら「発疹 がで きた」 とか 「皮膚のかゆみが
とま らない」とい った症状 が 現れ た場合、ANが 原因の ア レル ギー性皮膚反応 を引 き起 こ して
い る可能性が あ ります。
4)生 殖細胞変異原性
区分 2に 該 当 します。 シンボル は 「健康有害性 (以 下の図 )」 、注意喚起語は 「警告」、
危険性有害情報は、「遺伝性疾患の おそれの疑 い」です 。
9
ANを 投与 した場合の影響が、CICADS
39(2002)や
EU― RAR
No.32(2004)の 体細胞 in vivO
変異原性試験 (ラ ッ トЛ
卑臓 T細 胞 における遺伝子突然 変異試験 )で 陽性 と報告 され ています。
ヒ トに対 して確 かなデー タはあ りません が 、ば く露状況によつては、何 らかの遺伝性疾患 を
示す危険性が あ ります 。
遺伝性疾患 とは 、遺伝子の変化が原因 とな つて生 じる疾患です。遺伝子 は DNAが 複製 され
る事 によ つて次世代 へ と受け継がれ ます。DNAに は、タ ンパ ク質 を作 り出す為 の 暗号 (設
計図 )が 並んで い ます。遺伝子が傷 ついて しま うと、子供や孫の DNAが 変化 した為、必
要 なタ ンパ ク質 を作 り出す事がで きな い 、ある いは本来その タンパ ク質が も つてい な くて
はな らない重要 な機能が変化す るとい つた事が起 こ り、結果 と して病気 (疾 患 )と して発
症す る可能性が あ ります。
5)発 が ん性
区分
lBに 該 当 します 。 シンボル は「健康有害性
(以 下の図 )」 、注意 喚起語 は「危険」、
危険性有害情報 は、「発がんのおそれ」です。
日本産業衛生学会では、許容濃度等の勧告の発がん性物質表に第 2群 A(証 拠 が、比較的
十分な物質で、疫学研究か らの証拠が限定的であるが、動物実験 か らの証拠が十分であるも
の)と して収載 されています。
6)生 殖毒性
区分 2に 該 当 します。 シンボルは 「健康有害性 (以 下の図 )」 、注意喚起語 は「警告」、
危険性有害情報 は、「生 殖能 または胎児 へ の悪影 響 のおそれの 疑 い」 です。
ANを 投与 した場合の影響が、CERI・ NITE有 害性評価書 No.64(2003)の ラ ツ トの催奇形性
試験結果 で 、母 ラ ッ トに高濃度の ANを 投与 した場合 、子 ラ ッ トの内臓 と骨格 に奇形 がみ ら
れ た との報告が あ ります。ヒ トに対 して確かなデー タはあ りませんが 、ば く露状況 によって
は、何 らかの生殖毒性 (例 えば、「月
台児 へ の悪影 響」等 )を 示す危険性が あ ります。
10
7)標 的臓器 /全 身毒性
(単 回ば く露 )
区分 1(神 経系、肝臓 )、 区分 3(気 道刺激性、麻酔作用 )に 該当 します。
「健康有害性
シンボルは、
(以 下の図)」
「感嘆符 (以 下の図)」 、注意喚起語は、
「危険警告」、
、
「臓器 の障害 (神 経系、
「呼吸器へ の刺激のおそれ (気 道刺激性 )」 、
危険性有害情報は、
肝臓 )」 、
「眠気またはめまいのおそれ
(麻 酔作用)」
です。
●口U ●
ANの ば く露 によ り影響 を受 ける臓器は、呼吸器 、神経 系、肝臓 と考 え られ ています。
ANを 取 り扱 つている作業員の方 に 、「眼 、鼻 、の どが痛 い」、「体が震 える」、「気分が悪 い」
な どの症状が現れた場合 、ANば く露が原因の可能性 が あ ります。ANの ば く露 が 原因で、
「めまい」 を発症 した結果 、作業中 に転倒 して、重症 に いたる危 険性 が あ ります。
8)標 的臓器/全 身毒性
区分 刊
(反 復 ば く露 )
(神 経系、呼吸器、血 液系、精巣、腎臓、肝臓 )に 該当 します。
シンボルは、「健康有害性 (以 下の図)」 、注意喚起語は、「危険」、
危険性有害情報は、「長期または反復ば く露による臓器の障害
(神 経系、呼吸器、血液系、
精巣、腎臓、肝臓)」 です。
ANを 長期または繰 り返 し取 り扱 つている作業員の方が、「なん とな くおちつかない
(不 安 )」
「頭痛がする」、「物事 に集中できない」、「眼、鼻、の どが痛い」 といつた症状が
、
現れた場合、 AN反 復ば く露が原因の可能性があります。
異常の早期発見の為、定期的な健康診断を行 い、血 液検査や尿代謝物検査、医師 の問診を
受ける事が重要です。
11
6.2 ハザー ドレベルの評価
GHS分 類 による (M)SDSの 人健康有害性のデー タ と、中央労働 防災協会 労働衛 生 調査分析
セ ンター (以 下 、」ISHAと す る)が 提唱 している JISHA方 式化学物質 リス ク マ ネ ジメン ト
マ ニ ュアル に従 つて 、 ANの ハ ザー ドレベ ルの評価 を行 いま した。
ANの ハザー ドレベルの評価
GHS分 類項 目
(区 分のある部分のみ抜粋)
区分
゛
・ル
ヘ
ヽ
′
卜レ
サ ―・
急性毒性 (経 口)
区分 3
3
急性毒性 (経 皮 )
区分 3
3S
急性毒性 (吸 入蒸気 )
区分 3
3
皮膚腐食性 /刺 激性
区分 2
lS
眼 に対 す る重篤 な損傷 /眼 刺激性
区分
1
3S
皮膚感作性
区分
1
3S
生殖細胞 変異原性
区分 2
5
発 が ん性
区分
lB
区分 2
生殖毒性
特定標 的臓器・ 全身毒性 (単 回ば く露 )
区分
特定標 的臓器 ・ 全身毒性 (反 復ば く露 )
1、
区分
区分 3
1
5
4
4
4
ハザー ドレベルは 1∼ 5ま であ り、数字が大きいほど有害性が強いという評価 にな ります。
GHS分 類の項 目毎 に区分に対するハザー ドレベルが定め られてお り、各項 目で一番大きい
数字が最終的 にその物質のハザー ドレベル と判断 されます。
ANの 「生殖細胞 変異原性」 と「発がん性」 のハザー ドレベルが一番大 きい「 5」
この数字 が ANの ハ ザー ドレベ ル と判 断 され ます。
なので、
ハザー ドレベルの数字に Sが 付 く場合があ ります。
GHS分 類の以下の特定の 4項 目は、「眼」 と「皮膚」への有害性の有無を評価 しています。
1)皮 膚腐食性/刺 激性
2)眼 に対する重篤な損傷/眼 の刺激性
3)皮 膚感作性
4)急 性毒性
(経 皮)
12
GHS分 類 の これ らの 4つ の項 目の いずれ かに対 して、区分が ついた場合には、ハ ザー ド
レベ ルの 数字 に Sが 付 きます 。作業員の方 が 、ば く露す る可能性が ある場合 、設備対応や
作 業手順の見直 し等 だ けでは完全に作業者の眼 と皮 膚 へ の 障害 を防止 す る事が困難 な
ため 、最後 は 「保護具」 に頼 る必要が あるケースの 判定 を行 うために定め られた ものです 。
ANは 、 この特定の 4項 目すべ てが 該 当 します。
作 業者の眼 と皮 膚 へ の障害 を防止 す る為 、「保護具」 が重 要 となるケースです 。
「生殖細胞変異原性」 と「発がん性」のハザー ドレベルが 5、 「 S」 が付 くので、 ANの
ハザー ドレベルは 5Sと な ります。
6.3
暴露 レベ ル評価
ロー リー ヘ の充填作 業時 のば く露 レベ ル を 」ISHA方 式化学物質 リス ク マ ネジ メン トマ ニ ュ アル
に従 つて 推定 を行 い ま した。
推定にあた り以下の前提条件 を想定 しま した。
・ 充填作業は屋外で実施 。
・ 1回 あた りに取 り扱 う量 は ロー リー 1車 分 、 1 0KL(約
8t)。
・ ば く露時間は、ホ ー ス 等の脱着 に要す る 10分 。
日当該作業は、週 1回 (年 間 50回 程度 )実 施す る。
(評 価結果)
1)A:取 扱量のポイ ン ト→ 3ポ イン ト (大 量 :KLレ ベル
2)B:揮 発性・ 飛散性のポイン ト→ 2ポ イン ト (中 :沸 点 50℃ 以上 150℃ 未満
3)Ci修 正ポイン ト→ 0ポ イン ト (作 業者の作業服、保護具等 に ANの 付着による汚れな し
4)EWL:推 定作業環境濃度 レベル→ d(A+B+C=5ポ イン ト
5)FL:作 業時間・ 作業頻度→ i(年 間作業時間 10h未 満
6)EL4:ば く露 レベル→ 2
)
)
)
)
)
ロー リー によるば く露 レベ ル
(EL)は 、 2と 推定 され ます。
13
6.4
リス ク レベ ル 評 価
ロー リー ヘ の充填作業時の リスク レベ ル を 」ISHA方 式化学物質 リスクマネジメン トマ ニ ュ アル
に従 つて推定 を行 い ま した。
(評 価結果 )
(HL)→ 5S
(EL)→ 2
(RL)→ Ⅳ (大 きな リスク
・ ハ ザー ドレベ ル
・ ば く露 レベ ル
・ リス ク レベ ル
)、
S
ロー リー ヘ の充填作業でホー ス等の脱着作業時は、ANの 蒸気 を吸入す る他 にも、ANに 被液す
る リスクが想定 され ます。 この リス ク レベ ル
(RL)を Sと いい、作業者 の眼 と皮膚へ の障害 を
防止 す る為、「保護具」 が重 要 となるケースです。詳細 は、 8項 の 「推奨す る リス ク管理措置」
で述 べ ます。
ロー リー ヘ の AN充 填時の リスク レベル
(RL)は 、Ⅳ
(大 きな リス ク )と な りま した。
今回の リス ク レベ ルの評価 は、作業環境測定値等 の実測値 がないば く露 レベ ル
(EL4:推
定
作業環境濃度 レベ ル と作業時間 ・ 作業頻度 レベ ルか らの推定 )に よ り評価 しています。
作業環境濃度測定 を行 い、実測値か らANの 充填作業時の リス ク レベ ル を正 確 に把握 し、その
ば く露濃度 レベ ル に応 じた対策が必要な結 果 とな りま した。
ANの 管理濃度 は 2ppmな ので、充填作業現場 の AN濃 度測定の結果 によ り、以下の 1)∼ 3)
の対策が必要 にな ります。
1)管 理濃度 に対す る借数が 01倍 未満の場合
AN濃 度 が 0 2ppm未 満の場合、 リスク レベルは Ⅱ
(許 容可能 な リス ク)と 判定 され ます。
追加 アク シ ョンは必要 あ りませんが、
現状の設備 や操作方法 を確実 に維持す る事 が重 要です。
2)管 理濃度 に対す る借数が 01以 上 10倍 未満の場合
AN濃 度が 0 2ppm以 上 2.Oppm未 満の場合、 リス ク レベ ルはⅢ
(中 程度の リス ク )と 判定
され ます。現状の操作方法の見直 し (例 えば、接続方法 をフラ ンジか らカ ップラー ヘ 変更
す る、ホース残液 を少 な くす るよ うな接続位置の変更 を行 う、密閉容器 を使 用 したホー ス
残液処理 を行 う等 )を 行 つた上で 、呼吸器保護具 を確実 に着用す る必要が あ ります。
3)管 理濃度 に対す る倍数が 10倍 以上の場合
AN濃 度 が 2 0ppm以 上の場案、 リスク レベルはⅣ
(大 きな リス ク )と 判定 され ます。
現状の操作方法の見直 しや呼吸器保 護具着用や現状 の 操作方法の見直 しだ けでは不足 し、
国 い式局 所排気装置又は プッシュプル型 排気装 の設置や設 備 の 自動化や密閉化 とい った
大幅 な設備対応 が必 要 です。
14
ANの 臭気閾値は 1
6ppmと の報告があ ります。臭気には個人差があ り、すべ ての文献で報告
されている臭気闘値は 16∼ 22ppmで す。現場で ANの 臭気が全 く感 じられない場合も、 AN
の管理濃度を超えている可能性があ り、リス ク レベルⅣ (大 きな リス ク)と なって いる可能性
があ ります。
専 門家に よる環境濃度測定が ベ ス トですが、まずは安価 で手軽 な検知 管な どによる簡易測定 を
行 い 、 どの リス ク レベ ル にあるのか を確認す る事 を推奨 します。
6.5
検知管による環境 濃度測定
検知管による環境濃度測定は、再現性が良いのが特徴です。
北川式検知管は、内径 一定の細いガラス管です。ガラス管の内部 には、ある特定のガス と反応
す る専用の検知剤が充填 されています。使用する直前 にガラス管の両端 を切 つて、専用のガス
採取器に取 り付け、一 定量の試料ガス を吸入すると、検知剤 と試料ガス中のある特定ガス との
化学反応によつて検知剤が変色 します。特定ガスの濃度が高 いほど、変色する部分 が長 くな り
ます。あ らか じめ検知管に濃度 目盛が印刷 されていますので、誰でも簡単 にガス濃度が測定で
きます。
北川式検知管
(AN用
)
:0.2ppm∼
測定限界 :0 2ppm
:黄 色 → 桃色
変色
測定範囲
12 6ppm
屋
<例 :株 式会社 ガステ ック HPよ り抜粋 >
ANの 蒸 気は空気の 1.8倍 も重 いので 、低 い と ころに滞 留 しやす い性質 が あ ります。
発 生 源 よ りも低 いところの AN濃 度 を確認す る事が重要 です。
測定す る場所は、ホ ー スの 脱着作業 を行 う周辺、 ロー リーの排 ガス ライ ンの 出 日付近、地下
ピッ ト等 、ガス 濃度 が比較 的高 くなる場所 を選んで測定す る事 が重 要 です。
周辺 が壁 で囲まれ た風通 しの悪 い場所 の床面付近 は特 に注意 が必 要 です。
15
7.環 境へ の影響
7.l GHS分 類 による有害性
GHS分 類で、水 生環境有害性
(急 性 ):区 分
2に 該 当 します 。
シンボル 、注意 喚起語 はな く、危険性有害情報 は、「水生生物 に毒性 」 です。
オオ ミジンコ (Daphnia Magna)は 、水系食物連鎖 における 1次 消費者 として水生生物 に対
「 CERI
する影響 を評価する試験対象生物 に選択 されています。
「Europian Union Risk Assessment Report(2004年
)」
有害性評価書 (2006年 )」 、
で 、 ANに 96時 間ば く露 した際の、
オオ ミジンコの半数致死濃度 (LC50)が 7.5∼ 10mg/Lと 報告 されています。
オオ ミジンコ
7カ
(θβ
ρ力′
,β )
″β
ξ′
ファッ トヘ ッ ドミノー (Pimephales promelas)は 、急性毒性試験 に使用 される魚類で、OECD
ガイ ドラインで推奨魚種 として リス トア ップされています。「 CERI
有害性評価書 (2006
年)」 、「Europian Union Risk Assessment Report(2004年 )」 で、96時 間ば く露 した際の ファ
ッ トヘ ッ ドミノーの半数致死濃度 (LC50)が 8 6mg/Lと 報告 されています。
iηθ
/7θ ル♂
ファ ッ トヘ ッ ドミノー (ρ ′
l
ρ力β/θ d ρ′θ
7.2 漏洩時、及 び廃棄す る際の注意 点
環境省 による化学物 質の環境 リスク評価では水生生物における PNEC(予 測無影響濃度 )を
0.0076 mg/Lと しています。0.0076mg/Lと は、わずか 1リ ッ トルの漏洩 した ANを 希釈す
るのに、200リ ッ トルの ドラム缶で、約 5万 3000本 分
(約
1,061万 リッ トル )も の水が
必要な濃度に相 当 します。
万 一 ANが 漏洩 した場合は、可能な限 り密閉な容器 に 回収 し、河川等 へ の 流 出 を防 止 す る
事が重要 です。廃棄す る場合は、法的に許可 を受 けた産廃業者 に依頼 し、た とえ少量で も
一般 の排水溝 (下 水 )に 流 してはいけませ ん。
16
8.推 奨す る リス ク管理措置
8.1 保護具 について
ANを ロー リーヘ 充填す る作業時 に必要 な保護具 と しては、以下の ものが あ ります。
(輸 送時は、万 一漏 えい した場合の対応 に備 えて 、 これ ら保護具 を 2組 以上 携帯す る事が
法律 で定め られ ています 。)
:有 機 ガス用防毒 マス ク
・ 手の保護具
:化 学防護手袋
・ 眼の保護具
:ゴ ー グル、顔面 シール ド
・ 皮膚及び身体の保護具 :化 学防護服
・ 呼吸用保護具
選 定時、使用時、管理 上の注意 点 を紹介 します。
1)呼 吸用保護具
:有 機 ガス用防毒 マス ク
(選 定時の注意 点)
」IS T 8152で 試験方法等が規定 され ています。また、労働安全衛生法 に基 づい て、防毒 マス
クの規格 (平 成
13年 厚 生労働省告示第 299号 )が 定め られ て お り、国家検定合格 品は、マス ク
本体 、吸収缶の各 々に「型式検定合格標章」が貼付 され ています。この よ うな標章が ついてい る
もの を選定す る事が重要 です 。
<吸 収缶 の標章
:例
>
国('13)検
DR「 直」
FLl
弊 M24号
「
また、マス ク本体の大 き さが作業者 の顔 のサ イズにあ っていない と、い くら高性能の防毒 マス
クで も、顔 とマスクの間 に隙間がで き十分 な効果 を発揮す る事ができな くな ります 。
マス クには顔のサ イズに フィ ッ トした もの を選定す る事 が重要 です 。
<顔 のサ イズ に フィッ トしたマス クの例
サイズ選択の目安
105
L
喜 の幅
5
M/L M/L
L
1
M/LIM/L
M M
││:
5 5
ア
3 2
ヽ
14.5
m︶
︹ 根 お と が い距 贈 ︵c
︵
0
0
Lは マス クのサ イズ >
:S、 M、
s/MM/L
■
M/L
S/M S/M
3.5
4.5
5.5
65
唇 の幅 (cm〕
(住 友 ス リー エム株 式会社 の ホー ム ペ ー ジよ り抜粋 )
17
(使 用時 の注意 点 )
① 防毒 マス クは酸素濃度 18%未 満の場所では使用 しない事。
② 防毒 マス クを着用する前には、その都度、着用者 に防毒 マスクの各部品の状態や取 り付け
が正 しい事 を点検する事。また、
予備の防毒 マス クや吸収缶 を用意 し、
未使用の吸収缶は、
製造者 が指定する保存期間内であ つて、包装が破損せず気密性が保たれている事 を確認
する事。
③ 顔面 と面体 の接顔部 の位置や しめひもの位置および締 め方等を適切 にする事。しめひもは
耳 にかけず後頭部で固定 し、着用後は馬必ず フ ィッ トチ ェ ック
(下 記参照 )を 行 う事。
ヘルメッ トの上か らしめひもをして装備する と、顔面 と面体の接顔部に隙間ができやす く
な り、 ここか らANの 蒸気を吸入するおそれがあるので非常に危険です。
<フ ィッ トチ ェ ック >
防毒 マスク着用後、吸気口を手で心、
さぐ。
呼吸が楽にできるようであれば、空気が漏れています。
1
││
しめひもの着用 が適正か、防毒 マスクに破損がないかを確認する。
(管 理上の注意 点 )
作業環境濃度 を測定す ると、吸収缶 に貼付 され ている破過曲 線 か ら使用限度時間 を算 出す る
事 が可 能 です。使用限度時間になる前 に吸収缶 を交換す る事 が重 要です。
く使用 限度 時間 の算 出方法 :例
>
ヽ
型Щ収缶CA・ 104NE/OV(有 檀ガス用)
■破過曲l黒 図の例 直結式州
010
H験 条件 :温 度20て
湿度50%RH
0.08
ガ
ス 0106
濯
EO,04
[°/。 ]
ヽ
サン
002
0
0
100
\
200
300 (360)400
本
破週時間 [min:
18
500
吸収缶 には 、通常 、破過曲線 が 添付 され ています。例 えば、前 頁 の よ うなシク ロヘ キサ ンに
200ppmで の 使用限度時間は 360分 と読み とれ ます。
対す る破過曲線 が 添付 され ていた場合 、
シク ロヘ キサ ンの沸 点 (80.7℃ )と
ANの 沸 点
(77.7℃
)か ら、シク ロヘキサ ンに対す る
ANの 相対破過比 はほぼ 1と 推定 され ます。 これ よ り、濃度 200ppmの ANに 対す る破過
時間は約 360分 と算出 され ます。
作業環境濃度測定を行 い、 ANの 濃度が 20ppmと の結果 が得 られた場合、使用限度時間は
3600分 と算出 されます。今回 リスク想定に用いた条件 (ば く露時間をホース等の脱着に
要する 10分 。当該作業は、週 1回
(年 間 50回 程度 )を 想定 した場合、年間 500分 に相当
します。では吸収缶の交換頻度は、7年 に 1回 程度 で OKで しょうか ?答 えは Noで す。
直結式小型吸収缶 の メー カー保証期間は、「望 ま しい保存状態 」 において 、通常製造年月
よ り 2年 とな つて います。「望 ま しい保存状態」 とは、例 えば以下の状態です。
1.未 開封で ある事 。
2.包 装 に穴 あき等の破損 が な い事。
3
缶体 に さびや変形がな い事 。
4.通 常の状態
(振 動 がな く、常温、常湿 )で 保 管 され ている事 。
一 度使用 した吸収缶 の能 力は、使用 した条件
(ANガ ス濃度 、気温 、湿度、作業者 の呼吸量 、
AN以 外 のガス濃度 )に よって大 き く左右 され ます。また、吸収缶 を繰 り返 し (断 続 )使 用
した場合 は、その保 管状況によ り算 出 した有効時間 よ りもさらに短 くなる事が予想 され ます。
例 えば、少な くとも毎月 1回 は吸収缶の状態 を確認 し、さびや変形 とい つた異常の あるもの
はすみやかに交換 し、少な くとも 1年 に 1回 は吸収缶 を新 しいもの に交 換す るとい つた 管理
方法 を定めて、吸収缶 を早め早め に交換す る事が重要 です。
また、作業現場 で 少 しで も ANの 臭気 を感 じた場合は、吸収缶 を新 しいものに交換 し、再度
着 用状態 を確認 (フ ィッ トチ ェ ックの実施 )し てか ら作業 を実施す る事が重要です 。特 に
ヒ トの嗅覚は、同一の 臭気 に対 して疲労す る (す ぐに臭 いに慣れ て しま う)特 性 が あ ります。
例 えば、防毒 マス クの着用場所は、ANの ば く露が な い事 を確認 した場所で着用す るな どの
管理方法 を定 めて 、臭気 に対す る疲労 を防 ぐ事が重要 です。
19
2)手 の保護具
:化 学防護手袋
(選 定時 の注意 点 )
JIS T 8116で 試験方法等 が 規定 され ています。 ANは ゴム な どの有機物 を溶か しやす い性 質
が あ ります。化学防護手袋の材質が適切 でないと、使用 中に大 が あ いた り破れ た りして ANに
「 耐溶剤 性」 と呼 びます。)材 質 の もの
暴露 して しまいます。まず は、ANに 溶 けな い (以 下 ∼
を選択す る事が重要 です。
次 に、 ANが 分子 レベ ルで手袋素材 を通 り抜 けない (以 下、「 耐透過性」 と呼びます。)材 質
の もの を選択す る事が重要です。
加 えて、 ロー リー ヘ の充填作業でホース等の脱 着 時の作業 (例 えば、 フラ ンジ等のボル トと
ナ ッ トの締め付 け等)に 支障 をきた さないよ う、ある程度柔軟性が必要 を思われ ます。
以下は、市販 され ている化学 防護手袋 の材質毎の耐溶剤性 、耐透過性 、作業性 を表 した もの
です。耐溶剤性 、耐透過性 は、ASTM F739.81「 保護服材料の液体・ 気体 に対す る透過抵抗 」
に基 づ くデー タ、各社 カタ ロゲを基 に推定 しま した。作業性は上記の作業 を想定 しま した。
実際 に、保 護手袋 を選 定す る際は、事前 にメー カー に問 い合わせ る事 を推奨 します。
耐 溶剤 性
耐透過 性
作 業性
ブチルゴム
O
O
O
弊社 SDS推 奨
ネオプレンゴム
O
△
O
職場 の 安全サイ トSDS推 奨
バ イ トン ゴム
△
X
X
二 トリル ゴム
×
X
O
材貨
耐溶剤性
耐透過性
作業性
備考
:O→ 使用可 、△→ 使用可 (条 件 付 き)、 X→ 使用不可
:O→ 使用可 (優 れ ている)、 △→使 用可、 ×→使用不可
:O→ 使用可 、 X→ 作業性悪 い
(使 用時の注意 点 )
着用前 に 、 日視 にて破れ や き裂、穴な どが な い事 を確認す る事 。使用前 に、 バ ケ ツ等 に水 を
は つた容器 につ ける と水 漏れ がない事 を確認す る事ができます。使用 中、濡れ な どの異常 を
感 じた場合は、直 ちに手袋 を脱 ぎ、少な くとも 15分 以 上 流水 で洗浄す る事。ANが 付着 した
部分が赤 くな つてい る といつた異常が ある場合は、
速やかに医者の手 当てを受 ける事が重要 で
す。
(管 理上の注意 点 )
使用後は、水洗 を行 い 付着 した汚れ を取 り除 いたのち風 通 しの よい場所に保管す る事 。
常時予備の保護手袋 を用意 し、一 定期間 を超 えた ものや汚れが落 ちないものは予備 の手袋
と交 換す る事が重要 です 。
20
3)眼 の保 護具
:ゴ ー グル 、顔面 シール ド
(選 定時の注意 点 )
JIS T 8147で 試験 方法等が規定 され ています。
ロー リーの 充填 作業では、保護眼鏡 よ りも ゴー グルや顔面 シール ドを推奨 します。
(使 用時の注意 点
:万 一 被液 した場合の処置 )
例 えば、ゴー グル を使 用 中に被液 した場合は、ゴー グル を装備 したままの状態で良 く洗浄 して
か らゴー グル を取 り外す事 。 ゴー グル を外す時 に付 着 していた液が流れ て 目に入るの を防 ぐ
為です。 あわ てず落 ち着 いて 充填現場の立会者等 に連絡 し、近 くの シャワーやアイウォ ッシ
ャーの設置場所 に誘導 をお願 いす る事が重要 です 。充填作業前 に立会者等か らシャワーや
アイウォ ッシャーの 設置場所 をあ らか じめ確認 してお く事 も重要です。
(管 理上の注意 点 )
レンズ 等に傷が入 り、視界が 良 くないものは速やか に交 換す る事が重要です 。
4)皮 膚及び身体の保護具
:化 学防護服
(選 定時の注意点)
JIS T 8115に 化学防護服の分類等が規定 されています。雨合羽は、化学防護服 と異な り、
ANな どの化学物質に対する「耐溶剤性」や 「耐透過性」を考慮 して作成 されたものでは
あ りません。実際に、化学防護服を選定する際は、事前にメー カーに問い合わせる事 を推奨
します。
(使 用時の注意 点
:万 一 被液 した場合の処置 )
万 一被液 した場合 は、十分 に洗 浄 してか ら化学防護服 を脱衣す る事が重要 です。あわ てずに 、
おち ついて充填現場 の立会者等 に連絡 し、近 くの シャワーやアイウォ ッシャーの設置場所に
誘導 をお願 いす る事 が重 要です。充填作業前 に立会者等か らシャワーやアイウォ ッシャーの
設置場所 をあ らか じめ確認 してお く事 も重要です。
(管 理上の注意 点 )
汚れ等が付着 した もの は水洗す るか速やかに交換す る事 が重 要 です。
21
8.2
現場教 育 につ いて
1)実 施 方法
初めて ANを 取 り扱 う作業員の方には、充填作業発生前 に教育を実施下 さい。
加えて毎年、 ANを 取 り扱 う作業員の方全員に教育を実施下 さい。
さらに、 ANに 関する法令や規制が変更 になつた場合は、その都度実施する事が必要
です。
教育は、 (M)SDSや イエローカー ドに記載 されて い る事項 と共に、 この安全性要約書
も活用下 さい。
2)効 果 の確認
(チ ェ ックシー ト)
この安全性要約書の内容 をチ ェ ックシー ト (別 紙 -1
教育の効果確認 に活用下 さい。
22
参照 )に しま した。
9.法 規制情報
法規制情報
化 学物質排 出把握 管理促進 法
(PRTR法
第 1種 指定化学物質 (施 行令 第 1条
別表第
1)
)
労働安全衛 生法
危 険物 ・ 引火性 の もの (施 行令別表第
1)
名称等 を表示す べ き有害物質 (施 行令第 18条 第 1項 第 1号 の 2)
表 第 9)
名 称等 を通知す べ き有 害物質 (施 行令第 18条 の 2 月可
特定化学物 質
第 2類 物 質 (施 行令
別 表第
3)
特定第 2類 物質 (特 化則 第 2条 第 1項 第 3号 )
蒜物及 び劇 物取締法
劇 物 (法 第 2条 第 2項
高圧 ガ ス保 安法
可燃性 ガ ス 、毒性 ガ ス (一 般 高圧 ガ ス保安規則 第 2条 )
消 防法
第 4類 BI火 性液体
(法 第
2条 第 7項
別 表第 2)
第 1石 油類
危 険物別 表第
非水溶性液体 :指 定数量 =200L
1)
危 険等級 Ⅱ (危 則 第 43条 )
化 学物質 の審 査及 び 製造方法
優先評価化 学物質 (法 第 2条 第 5項 )
等 の規制に関する法律
船舶安全法
引火性液体類、等級
(運 輸省告示 549号
航 空法
ば ら積 み輸 送
個 品輸送
572号
副次危険等級
:6.1、
容器等級 :I
船舶 による危険物の輸送基準を定める告示)
引火性液体、分類番号
(運 輸省告示
海 洋汚染 防止 法
:3、
:3、
副次危険性
:6.1、
積載禁止 (旅 客機 )
航空機 による爆発物等 の輸送基準等を定 める告示)
有害液 体物質 Y類 物質 (施 行令第 1条 の 2別 表第
海洋 汚染物 質 に該 当 しない (規 則第 30条 の 2の 3の 物質 を定 める告示 )
危 険物 (施 行令第 1条 の
7
月可
表第 1の 4)
港則 法
引火性液体類 (施 行規則 第 12条 )
道 路法
車両 の水底 トンネ ル 通行 制 限 に該 当 (施 行令 19条 の 13)
水 質汚濁 防止 法
指 定物 質 (施 行令第 3条 の 3第 1項 第 7号 )
大気 汚染 防止 法
揮発性 有機化合物 (法 第 2条 第 4項 )
下水道法
水 質基準物質 (法 第 12条 の 2 第 2項 、施行令 第 9条 の 4)
(シ ア ン化合物 )
廃 棄物 の処理及 び清掃 に
関す る法律
1)
特別管理産業廃棄物 (法 第 2条 第 5項 、施行令第 2条 の 4)
(シ アン化合物を合有す る特定有害産業廃棄物)
23
10。 参考文献
・ 16514の 化学商品(2014年 度版 )
・ 製 品評価技術基盤機構
(NITE):CHRIP、 有害性評価書及 び )ス ク評 価書
URL:httpV/www.safe.nite.冨
・ 知 って お きた い保護 具 の はな し
o.1っ 内
apan/db.htlェ 11
(田
中 茂著 )
。化学物質 リス クアセ ス メ ン ト専門研修 (健 康障害防 止 コー ス)テ キ ス ト 第 3版
(中 央労働 災害防 止 協会 )
。
「静電気安全技術指針 2007」
(独 立行政法人
労働安全衛 生 総合研究所 )
・「防毒 マス クの取扱説 明書等 に記 載す る事が望ま しい事項
2006年 3月
(日
11.連 絡先 、制定 日
本 呼吸用保護 具 工業会
改訂版
(Ⅱ
)
技術委員会 )
(改 訂 日)
会社名
旭化 成 ケ ミカル ズ 株 式 会社
住所
東 京都 千代 田区神 保 町
問い合わせ窓 口
環境安全部
電話番号/FAX番 号
03‐ 3296‐ 3206/03‐ 3296‐
1丁 目 105番 地
3490
*問 い合 わせ いただいた 内容 は確認後、返答 い た します 。
内容 によつては 、 ご返 答 で きない場合 も ございます ので ご了承願 い ます 。
制定 日/改 訂 日
)制
(改 訂 )版
(初 版
定日
2015年 3月 14日
己
丁日
女言
改訂 内容
以上
24
(別
紙-1)
AN取 扱いチ ェ ックシー トの解答 と配点
Q
司
ー リーヘ の充填作業に従事 している作業員を想定)
(M)SDSを 使用 した取扱 い教 育 を受けて いますか ?
1 1年 以内に教育 を受 けた
2 1年 以上前に教育 を受けた。
3 教育 を受けた ことがない。
Q 2 ANの
1
2
Q 3
(ロ
(M)SDSの
以下の GHSラ ベルの絵表示 (シ ンボル)が 表す危険有害性項 目を挙 げて下 さい。
このシンボルが表す危険有害性 が挙 げ られ る。
何の ことか全 くわか らない。
ANを 取 り扱 う際、現場 か らの除去す べ き着火源及びその対策例 を 3つ 以上挙げて下 さい。
1 3つ 以上挙げ られ る。
2 2つ 挙 げ られ る。
3 司つ挙 げ られ る。
4 何 の ことか全 くわか らない
Q 4 ANの
1
2
3
4
Q 5 ANの
(M)SDSの 以下の GHSラ ベルの絵表示
(シ
ンボル)が 表す危険有害性情報を3つ 挙げて下さい。
このマークが意味す る危険有害性情報 を3つ 挙 げ られ る。
このマークの意味す る危険有害性情報 を2つ 挙 げ られ る。
このマークの意味する危険有害性情報 を1つ 挙 げ られ る。
何の ことか全 くわか らない
(M)SDSの
以下の GHSラ ベルの絵 表示 (シ ンボル )が 表す危険有害性情報 を 3つ 以上挙 げて下 さい。
刊 このマークが意味する危険有害性情報 を3つ 以上挙 げ られ る。
このマークの意味す る危険有害性情報 を2つ 挙 げ られ る。
このマークの意 味する危険有害性情報 を1つ 挙 げ られ る。
何 の ことか全 くわか らない
2
3
4
ANの (M)SDSで
Q 6
、 Q4
Q5以
外の危険有害性情報 を3つ 以上挙 げて下 さい。
¬ 危険有害性情報 を3つ 以上挙げ られ る。
2 危険有害性情報 を2つ 挙げ られ る。
3 危険有害性情報 を1つ 挙 げ られ る。
4 1可 の ことか全 くわか らない
充填作業場 の AN濃 度 について
Q 7
刊 定期的に充填作業の AN濃 度 を測定 し管理濃度 との比較 を行 つている。
過去に作業環境濃度の測定 を行 い、管理濃度 との比較 を行 つた ことが ある。
作業環境濃度測定は行 つていないが 、 ANの 管理濃度は知 っている。
何 の ことか全 くわか らない
2
3
4
現在使用 している保護具の種類 とその例 を 3つ 以上挙げて下 さい。 (例
Q 8
1
2
3
4
ANの 呼吸用保護具
Q 9
1
2
3
Q
刊
眼の保護具
使用 している保護具の種類 とその例 を 3つ 以上挙げ られ る。
使用 している保護具の種類 とその例 を 2つ 以上挙げ られ る。
使用 している保護具の種類 とその例 を 1つ 以上挙げ られ る。
何の ことか全 くわか らない
(有 機ガス用防毒 マス ク)の 選定時の注意点について
「標章」のついた、顔のサイズにあったもの を選定 している。
「標草」の ついて ものを選定 しているが、サイズは特に気に していない。
何の ことか全 くわか らない
O ANの 呼吸用保護具
(有 機 ガス用 防毒 マスク)の 使用上の注意点について
司 必ず毎回着用 し、着用後は、必ず「フィッ トチ ェ ック」 を行 つている。
2 必ず毎回着用 しているが、「 フィッ トチ ェ ック」は行 つていない。
3 臭気を感 じた ときのみ着用 してる。
4 着用 していない。
5 何 の ことか全 くわか らない。
Q
司¬ ANの 呼吸器保護具 (吸 収缶 )の 管理上の注意点について
1 作業環境濃度 を測定 し、吸収缶の交換頻度 を定めて定期的に交換 している。
2 -定 の交換頻度 を定めて定期的に交換 している。
3 臭気 を感 じた ときのみ交換 してる。
4 特に交換について決 ま りはな い。
5 何の ことか全 くわか らない。
Q
12手 の保護具
(化 学防護手袋)の 使用時の注意点について
司 作業時は必ず着用 し、着用前の 目視点検等 を行 つている。
必ず着用 しているが、使用前の点検は行 つていない。
ときどき着用 している。
4,全 く着用 していない。
2
3
Q
刊3手 の保護具 (化 学防護手袋 )の 管理の注意点について
刊 着用前の点検で異常のあ つたもの、及び一定期間 を超えたものは交換 している。
使用前の点検で異常のあつたもののみ交換 している。
3,一 定期間 を超えたもののみ交換 している。
4 特に交換について管理 していない。
2
ゴー グル )
(男
1紙 -2)
AN取 扱 いチェックシー トの解答 と配点
Q l (M)SDSを
2
3
教育 を受けた ことがない。
Q 2 ANの
1
2
ー リーヘ の充填作業に従事 している作業員を想定 )
使用 した取扱い教育 を受けていますか ?
1年 以内に教育 を受けた
1年 以上前 に教育 を受けた。
1
Q 3
(ロ
(M)SDSの
解答
点数
1
2
5
3
0
以下の GHSラ ベ ルの絵表示 (シ ンボル )が 表す危険有害性項 目を挙 げて下 さい。
このシンボルが表す危険有害性が挙げられる。
何の ことか全 くわからない。
1
5
2
0
1
2
3
4
(M)SDSの
0点
合
3
5① 裸火 (マ ッチ、ライターを現場に持ち込まない。
4② 打撃火花 (防 爆用安全二具の使用、ツールキーパーの使用)
3③ 静電気火花 (帯 電防止保護具の着用、作業前のアース)
4
0
1
2
)
以下の GHSラ ベルの絵表示 (シ ンボル )が 表す危険有害性情報 を 3つ 挙 げて下 さい。
(危 険有害性情報 :全 部で 3つ あります。)
このマークが意味する危険有害性情報 を3つ 挙 げ られ る。
このマークの意味する危険有害性情報 を2つ 挙 げ られ る。
このマー クの意味する危険有害性情報 を1つ 挙 げ られ る。
何の ことか全 くわか らない
3
5① 飲み込むと有毒
4② 皮膚に接触すると有害 (生 命に危険も可
3③ 吸入すると有毒 (生 命に危険も可)
4
0
1
2
)
<注 >
1
2
3
4
合
引火性の高い液体および蒸気
皮 膚 と吸 入 は 、 海 外 の
Q 5 ANの
合
(現 場から除去すべ き着火源 :対 策例)
1 3つ 以上挙 げ られ る。
2 2つ 拳 げられ る。
3 1つ 挙 げられ る。
4 何の ことか全 くわか らない
100 点
60 点
20 点
1の 場 合
2の 場
3の 場
45の 場
ANを 取 り扱 う際、現場か らの除去すべ き着火源及びその対策例 を 3つ 以上挙 げて下 さい。
Q 4 ANの
く解答 と配点 >
備考 (解 答例 )
10
(M)SDSの
SDSは
区 分 3、 国 内 の
SDSは
区分
2に 分 類
して い る。
以下の GHSラ ベルの絵表示 (シ ンボル)が 表す危険有害性情報 を 3つ 以上挙 げて下 さい。
(危 険有害性情報 :全 部で5つ あります。)
このマー クが意味する危険有害性情報 を3つ 以上挙げ られ る。
このマークの意味する危険有害性情報 を2つ 挙 げ られ る。
このマークの意味する危険有害性情報 を1つ 挙 げ られ る。
何の ことか全 くわか らない
1
2
3
4
5① 遺伝性疾患のおそれの疑い
4② 発がんのおそれ (発 がんのおそれの疑いも可)
3③ 生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
O④ 臓器の障害 (神 経系、肝臓
)
⑤長期又は反復ばく露による臓器の障害
(神 経系、呼吸器、血液系、精巣、腎臓、肝臓
<注 >
発がん性は、海外のSDSは 区分 lB、 国内のSDSは 区分2に 分類している。
)
Q 6
ANの (M)SDSで
1
2
3
4
、 Q4
Q5以
外の危険有害性情報 を3つ 以上挙げて下 さい。
(危 険有害性情報 :全 部で5つ あります。)
危険有害性情報 を3つ 以上挙げ られ る。
危険有害性情報 を2つ 挙げ られ る。
危険有害性情報 を1つ 挙げ られ る。
何の ことか全 くわか らない
5① 皮膚刺激
4② 重篤な眼の損傷 (強 い日刺激も可
3③ アレルギー性皮膚炎を起 こすおそれ
O④ 呼吸器への刺激のおそれ
1
2
)
3
4
⑤眼気又はめまいのおそれ
) (腐 食性
(感 嘆符
<注 >
眼に対する三篤な損傷・ 眼刺激性は、海外の SDSは 区分 1、 国内の SDSは 区分 2Aと 分類 しています。
国内 SDSの 場合、上記①∼⑤の項 目は、いずれ も GHS分 類で、「感嘆符」のシンポルマークがつきます。
SDSに 記戦する際のルールで、他の項 目 (急 性毒性)に 、「感嘆符」マークよ り危険な 「どくろ」マーク
がついているので省略 されています。
一方、海外の SDSの 場合には 「腐食性」の マークが追加 されます。
)
一ロロ ●
Q 7
充填作業場の AN濃 度について
1
2
3
4
Q 8
現在使用 している保護具の種類 とその例 を 3つ 以上挙 げて下 さい。 (例
1
2
3
4
Q 9
定期的に充填作業の AN濃 度 を測定 し管理濃度 との比較 を行 つている。
過去に作業環境濃度の測定 を行 い、管理濃度 との比較 を行 つた ことが ある。
作業環境濃度測定は行 つていないが、 ANの 管理濃度は知 っている。
何の ことか全 くわか らない
ANの 呼吸用保護具
1
2
3
眼の保護具
使用 している保護具の種類 とその例 を 3つ 以上挙 げられる。
使用 している保護具の種類 とその例 を 2つ 以上挙 げられる。
使用 している保護具の種類 とその例 を 1つ 以上挙 げられる。
何の ことか全 くわか らない
1
5
2
3
3
1
4
0
ゴーグル)
(保 護具 :例 )
1
2
3
4
(有 機ガス 用防毒 マスク )の 選定時の注意点に ついて
「標章」のついた、顔のサイズにあつたものを選定 している。
「標章」のついてものを選定 しているが、サイズは特に気に していない。
何の ことか全 くわか らない
1
2
3
Q 10 ANの 呼吸用保護具 (有 機 ガス用防毒マスク)の 使用上の注意点について
1 必ず毎回着用 し、着用後は、必ず「フィッ トチェック」を行 つている。
2 必ず毎回着用 しているが、「 フィッ トチ ェ ック」は行 つていない。
3 臭気を感 じた ときのみ着用 してる。
4 着用 していない。
5 何の ことか全 くわか らない。
Q l
ANの 呼吸器保護具
1
2
3
4
5
Q l
1
2
3
4
Q 13手
(吸 収缶 )の 管理上の注意点に ついて
作業環境濃度 を測定 し、吸収缶の交換頻度 を定めて定期的に交換 している。
-定 の交換頻度 を定めて定期的に交換 している。
臭気 を感 じた ときのみ交換 してる。
特に交換について決ま りはない。
何の ことか全 くわか らない。
2手 の保護具
(化 学防護手袋 )の 使用時の注意点に ついて
作業時は必ず着用 し、着用前の 日視点検等 を行 つている。
必ず着用 しているが、使用前の点検は行 つていない。
ときどき着用 している。
全 く着用 していない。
1
2
3
4
の保護具 (化 学防護手袋 )の 管理の注意点について
1
着用前の点検で異常のあ つたもの、及び一定期間 を超えたものは交換 している。
2 使用前の点検で異常のあつたもののみ交換 している。
3 -定 期間を超えたもののみ交換 している。
4 特に交換について管理 していない。
(ANの 管理濃度は2ppm)
1
2
3
4
10・ 呼吸用保護具 (例 :有 機 ガス用防毒マスク)
8・ 手の保護具 (例 :化 学防護手袋 )
1・ 眼の保護具 (例 :ゴ ーグル、顔面 シール ド、保護眼鏡は X)
0・ 皮膚及び身体の保護具
(例
:化 学防護服 )