3月号園芸 - JA越後ながおか

平成27年
第1号
営農かわらばん 3月号 【園芸情報:長岡地区】
平成27年3月5日
JA越後ながおか
1.肥料の基礎知識
(1)野菜に必要な要素と働き
野菜に必要な 16 要素
多量9要素
水と空気から
H:水素
O:酸素
C:炭素
微量7要素
主に肥料で施用する
N :チッソ
P :リン酸
主要3要素
K :カリ
Ca:カルシウム
Mg:マグネシウム
S :イオウ
<主要な成分の働きと欠乏・過剰症状>
成分名
主な働き
光合成を促進。病害虫や寒
さに対する抵抗力をつけ
る。
細胞組織を強くする。根の
生育を促進する。土壌酸度
を調整する。
葉緑素を作る。リン酸の働
きを助ける。
葉緑素を作る
葉が黄色や白くなる
ビタミンの合成に必要
葉に黄色や茶色の斑点が 根が枯れる、葉が白くな
出る
る。
根や新芽の生育を促進
根や新芽の生育が悪くな
葉が黄色や茶色になる
る
葉・茎・根の生育を促進す
る
リン酸
(P)
根の伸長、開花・結実を促
進する。
カルシウム
(Ca)
マグネシウム
(Mg)
鉄
(Fe)
マンガン
(Mn)
ホウ素
(B)
Fe:鉄
Mn:マンガン
B :ホウ素
Zn:亜鉛
Cu:銅
Mo:モリブデン
Cl:塩素
過剰症状
葉や茎が伸び過ぎ、軟弱な
生長が悪くなり、葉色が薄
植物になる。花や実がつき
くなる。
にくくなる。
花数が減少、発根不良、葉
が黒みがかり結実が遅れ 出にくい
る。
根腐れしやすい、葉縁から
カルシウム、マグネシウム
変色。果実の味や外見が悪
の吸収が悪くなる。
くなる。
新芽や根の生育が悪くな
鉄、マンガン、ホウ素、亜
る、新葉の先が枯れる、首
鉛の欠乏が出やすい。
折れ・尻腐れ症状の発生。
葉が黄色くなる
マンガン、ホウ素、亜鉛の
(子実肥大期に現れやすい) 欠乏が出やすい。
チッソ
(N)
カリ
(K)
主に土壌からの供給
欠乏症状
リン酸の吸収が悪くなる
(2)肥料の種類
①主な肥料の種類
肥料の分類
単肥
配合肥料
主な肥料名
備 考
硫安、塩安、尿素、過石など 一つの成分しかない肥料
そさい配合、大根配合など
単肥を組み合わせた肥料。肥料成分合
MMB 燐加安、燐硝安加里、燐加 計 30%以上を高度化成、それ以下を普
化成肥料
通化成という。
苦土安、NK 化成など
有機質肥料
なたね粕、鶏糞、魚粕など
おもに天然物から作られた肥料
土壌改良資材
消石灰、苦土炭カルなど
pHなど土の化学性を改善する資材
②速効性肥料と緩効性肥料
肥料にはすぐに効果のある速効性の化学肥料と、じわじわと効く有機質肥料や緩効性の
化学肥料があります。
緩効性化学肥料は、樹脂でコーティングしたり、分解を遅らせる物質が含まれていて、
じわじわと効果がでるものです。
(3)肥料の施用方法
①土壌改良資材の投入
石灰、堆肥等を栽培品目にあわせ、あらかじめ土と十分なじませておきます。
②基肥施用
基肥には、主要3要素(チッソ、リン酸、カリ)の入ったものを使います。
③追 肥
チッソとカリ主体の肥料を使用します。
2.越冬野菜の管理
(1)たまねぎ
①雪の心配がなくなったら、早めに除草剤を散布します。
<薬剤使用例> トレファノサイド粒剤 2.5
(使用時期:収穫 75 日前まで 使用量:0.4~0.5 ㎏/a 使用回数:2回以内)
②湛水しないように、排水路の整備をしておきます。
③1回目の追肥を融雪直後から4月上旬に施用し、2回目を4月下旬に施用しましょう。
追肥が遅れると裂球や腐敗が発生し、収量が低下します。
<追肥施用例> NK 化成 3~4kg/a
④4~5月に晴天が続く場合は、かん水を行いましょう。
ただし、収穫間際のかん水は裂皮につながるので行ってはいけません。
(2)いちご
①越冬時に損傷した葉や枯葉を取り除き、追肥を施用します。
<追肥施用例> いちご配合特 5kg/a
②融雪直後から根の活動が始まるので早めに追肥し、土が湿っているうちに黒マルチを張り
ましょう。株の位置をカッター等で切り茎葉を出します。
③開花始めの時期(4月下旬頃)に越冬前の葉を全てかきとります。
④畦間の雑草が気になる場合は除草剤を畦間処理します。いちごの茎葉にかからないように
注意しましょう。
<薬剤使用例> バスタ液剤(使用時期:収穫前日まで 使用量:薬量 30~50 ㎖/a・希釈水量
10~15ℓ/a 使用回数:3回以内)
裏面へ続く
3.ばれいしょの催芽と植え付け
(1)浴光催芽の実施(低い温度で強い光を当てると強く短い芽が育ちます)
①魚箱等に種いもを並べ、ハウス内で昼は 20℃を目標に管理しましょう。
②夜は3℃以下にならないようコモをかけて保温します。
③乾きすぎた場合は水を噴霧します。
④催芽を揃えるため、途中2~3回積み替えを行います。催芽期間は 15~20 日程度です。
(2)種子消毒
種いも分割前に、種子消毒をします。
<薬剤使用例> ベンレート水和剤(使用方法:種いも重の 0.3~0.4%を粉衣 使用回数:1回)
(3)種いもの分割
1個の種いもを、40~60g 程度の大きさに包丁で分割します。
・植え付けの4~5日前から種いもを切ります。
・伸びだしている芽が全ての切片につくように切ります。
・1a あたり、15~20kg の種いもを準備しましょう。
正しい切り方
誤った切り方
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上記は、建築イメージです。
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切った1つ1つに芽が入っている
下のほうには芽が入っていない
(4)基 肥
定植 10 日前までに基肥を施用します。
<施肥例>
(1a あたり)
肥料名
基肥
N
P
K
ばれいしょ 224
12kg
1.4
1.4
1.7
過石(粉)17.0%
3kg
0.5
DL消石灰
10kg
完熟堆肥
200kg
合 計
1.4
1.9
1.7
・未熟堆肥は肌荒れ(そうか病等)の原因となるので、完熟堆肥を使いましょう。
・石灰が多いとそうか病が出やすくなるので控え目にしましょう。
(5)定 植
切り口を下にして種いもを置き、その上に覆土が5~6cm かかるように植え付けます。
<栽植密度>
(1a あたり)
作 型
条 数
畦幅×株間
株 数
露地普通
1条
90cm×27~30cm
370~410 株
「営農かわらばん」の内容についてのお問い合わせは、最寄りの支店営農指導係または
地域営農センターまでお願いします。
農薬使用基準は平成 26 年9月末現在の農薬登録内容を基に作成しています。
なじら~て関原店・なじら~て東店に、加入登録に必要な専用書類が用意してあります。各店
店長または事務担当者へお問い合わせ下さい。
【連絡先】
●なじら~て関原店
TEL(0258)47-2003
店長:反町(そりまち)
●なじら~て東店
TEL(0258)31-4884
店長:松平(まつだいら)
【会員登録の要件】
●出荷会員は、JA越後ながおかの組合員(又は准組合員)であることが要件です。
●JA越後ながおか「農産物直売所出荷生産者会」・「園芸部会」に加入いただきます。
【会 費】
●年会費として、毎年5,000円(直売所出荷生産者会3,000円+園芸部会2,000円)を納入いただきます。
【出荷可能品目】
●会員自ら栽培する「野菜」・「果実」・「茸類」、自ら採取した「山菜類」等。
※天然の「茸類」を採取しての販売はできません。
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販売手数料
【販売代金の精算】
●販売手数料
●精 算
他
野菜17%
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その他(加工品等)20%
毎月1日~15日分、16日~月末分の月2回精算となります。
販売代金は指定口座へ振込いたします。