№24 肺に炎症が起こる病気を総称して肺炎といいます。ウイルスや細菌などの病原微生物が肺に入り感染し、 引 き起 こす病気 です。 ※化 学 物質 の刺激 やアレルギー反 応 が原 因となる肺 炎 もあります。 病原微生物(ウイルスや細菌など)は呼吸により鼻や口から空気と一緒に体内に入ってきます。通常は、人間の 体が持っている免疫力(病原微生物などから体を守る力)がうまく働き、処理されます。しかし、疲労・ストレス、 慢性疾患(糖尿病、腎不全、肝硬変など)による体調不良、高齢などといったことにより免疫力が低下すると、 病原微生物の感染力が上回り、肺炎になることがあります。 -肺炎の主な分類- 肺炎は肺に感染した①環境や②病原微生物によって分類されます。 ①環境による分類 市中肺炎 院内肺炎 日常生活を送っている人が診療所や病院の外で感染し、発病した肺炎 ※かぜやインフルエンザをこじらした時に起こることが多い。 病気により病院に入院してから48時間以降に発病した肺炎 ※入院のきっかけになった病気による免疫力の低下により発病する。 ②病原微生物の種類による主な分類 病原微生物 細菌性肺炎 肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などの一般細菌 非定型性肺炎 マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラなどの一般の細菌とはタイプの異なる微生物 ウイルス性肺炎 インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルスなど 複数の菌が混合して感染することもあります。 -肺炎の主な症状- ・高熱(38度以上)が出ます。高齢者の肺炎では発熱しない場合もあります。 ・激しい咳が出ます。非定型性肺炎の場合、痰を伴わない乾いた咳が長く続くことが多く 細菌性の場合は、痰を伴う湿った咳が出るといった特徴があります。 ・胸が苦しくなり呼吸困難になることがあります。血液中の成分や細胞内液が染み出て肺胞の中に水がたまる ことが原因。重症になると血液中の酸素が不足し、チアノーゼ(顔・唇が紫色になる)が現れることもあります。 ・胸が痛くなることがあります。 -予 ※炎症が肺を包んでいる胸膜まで及んだ場合。 防- ・かぜやインフルエンザを予防する。 うがい・手洗い、マスクをする、インフルエンザワクチン接種、かかったら早めに医療機関へ ・規則正しい生活習慣を送る。 十分な休養で早期に疲労・ストレスを回復する、栄養バランスの良い食事をとる ※慢性疾患を持っている方は日頃から健康管理に気をつけましょう。 ・肺炎球菌を予防するワクチンを接種する。 ※市中肺炎での病原微生物は肺炎球菌がもっとも多い。 特に高齢の方、慢性疾患を持っている方。医師に相談してみましょう 奈良市総合医療検査センター
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