第 57 回日本神経病理学会総会のご案内

第 57 回日本神経病理学会総会のご案内
第 57 回日本神経病理学会総会学術研究会を 2016 年 6 月 1 日(水)~3 日(金)に、
ホテルニューキャッスル(青森県弘前市上鞘師町 24−1)にて開催いたします。東北地
方での本学会の開催は 1991 年の山形市での開催以来、4 半世紀ぶりとなり、青森県を
含め北東北では初の開催となります。
本学会は神経病理学や病理学を専門とする方だけでなく、神経内科学、精神医学、
脳神経外科学、放射線診断学、法医学、基礎神経科学など様々な分野から 1200 名を
越す会員を有しています。
今回は「神経学の原点としての神経病理学」をテーマに掲げました。種々の神経疾
患の病理解剖や生検によって得られた組織を様々な思いで観察することから神経病
理学はスタートしました。その原点は今も変わらないと思います。一方、研究手法と
いう点では近年の発展は目覚ましいものがあります。神経病理学は臨床神経学の一分
野であると同時に、神経科学の一分野でもあり、有力な研究手法の一つです。遺伝子
検索や画像診断の進歩に応えるためには、より細かな解剖学が要求されるのであり、
脳の肉眼的、組織学的観察から学ぶことはきわめて多いのです。
学会の1日目には教育セミナーと診断病理セッションが企画され、神経病理学全般
に関する基礎的知識を習得できます。なお、教育セミナーは2年(第 56 回と 57 回ま
たは第 57 回と 58 回)で一通りの領域がカバーできるようになっています。2日目と
3日目には一般演題、シンポジウム、特別講演を行います。シンポジウムは「グリア
細胞から見た神経病理学」と「典型像と非典型像:隠れた本質を見抜く(公募)」の
2つを用意しました。特別講演として University of California, San Diego の Eliezer
Masliah 教授に「シヌクレイノパチーの分子病態と治療戦略(仮題)」についてお話し
いただきます。また、
「パーキンソン病の病理」と題する会長講演も予定しています。
さらに、今回は初めての試みとして学部学生によるポスター発表も行うことにしまし
た。
「弘前」は歴史を有する城下町であり、今もその姿が残されている数少ない街です。
どうぞ皆様、新緑の弘前市で開催されます第 57 回日本神経病理学会総会学術研究会
に御参加のほど、心からお願い申し上げます。
会長 若林孝一
弘前大学大学院医学研究科 脳神経病理学講座 教授