SAS® Asset Performance Analytics

SAS® Asset Performance Analytics
Product Brief
課題
• 計画外のダウンタイムによる生産中断が頻発し、生産能力を正確に予測することができない
• サービスレベル・アグリーメント(SLA)に準拠するのみならず、コスト削減目標も達成しな
ければならない
• 実際の必要性が疑わしい予防保守作業の頻度が多すぎるため、生産スケジュールに遅れが
生じ、保守整備要員にも余分な負担がかかり、事業運営コスト全体が無駄に膨らんでいる
• 法規制コンプライアンスの要件が厳格化しており、違反時には罰金罰則や法的責任も課さ
れるため、自社ブランドにダメージが及ぶリスクが高まっている
SAS® Asset Performance Analytics
設備資産の稼働率を最大限に高めてコスト削減と生産性向上を実現
概要
巨額の資本を投じた設備資産は資本集約産業に
おいては重要です。そのパフォーマンスが事業
の存続を左右する可能性さえあります。設備の
ソリューションの特長
工業生産系の巨額の設備投資には、取得や導入だけでなく、操業開始後の運用にも多大なコスト
がかかります。また、
こうした生産設備は企業の生命線となり、その歩留まりは収益に直結します。
故障によって計画外の操業中断が生じると、契約
計画外のダウンタイムと想定外の故障が発生すると間違いなく収益が失われ、それを取り戻すの
どおりの生産量を達成できず、多額の収益を失
は困難です。また万一、壊滅的な故障が生じた場合は、環境・健康・安全(EH&S)上の大問題を引
うことになりかねません。設備のパフォーマンス
き起こしかねません。SAS Asset Performance Analytics は、重要な設備資産の稼働率と有効
が低下しただけで、余計なコストが生じて利益が
性を最大限に高めるために役立ちます。主な特長は次のとおりです。
消えることもあります。
今日の工業生産企業は、攻めの生産スケジュー
ルをこなしながら、保守整備コストや操業コスト
の削減、現場の安全性や設備の信頼性の確保と
• 稼働時間と稼働率を改善しながら計画外の保守作業を減らすことを通じて、コストの抑制と
生産中断の最小化を図るための、
アナリティクスにもとづくフレームワーク
• Web ベースでポイント & クリック操作のインターフェイスを完備し、現場マネージャーから
統計担当者まで幅広いユーザーをサポートするレポーティング機能
いった目標も達成しなければならず、課題は山積
• 根本原因の事象を特定するための豊富な機能を備えた対話操作型の分析/発見ツール群
しています。
• 問題発生を防止する作業を予定どおりの中断時間内で完了させることを可能にするために、
予測分析手法を用いて早期アラートを生成することができるデータマイニング機能
多くの企業における設備保全戦略は、機器設備
メーカーから提示された推奨事項、点検/修理
手順、定期的な
(念のための)部品交換スケジュー
ルに依存しています。こうしたアプローチでは、
部品の無駄遣いや、高頻度かつ長時間の計画保
守によるダウンタイムの増大につながるほか、
故障発生率が逆に上昇することさえあります。
重要な設備資産の保全業務に高度なアナリティ
クスを導入すると、設備の劣化や差し迫った故障
を検知・予測できるようになるため、保守整備業
務全般の効率化、生産コストの削減、歩留まりの
向上が実現します。
SAS Asset Performance Analytics は、設備
や機械に取り付けられたセンサーやタグ、マシン
間(M2M)のデータを監視し、故障の予兆とな
るパターンを検出することができます。操業担
当者はアラートにもとづき、保守整備のために
設備を一時停止する時間帯を事前にスケジュー
リングできるようになるため、計画外のダウンタ
イム、収益損失、環境・健康・安全(EH&S)上の
問題を効率よく確実に回避することができます。
SAS Asset Performance Analytics は、コス
トの削減と IT の簡素化にも役立ちます。SAS は
これまでも、事実上どこからでもアクセスできる
データ活用環境の提供に努めてきました。さら
に現在では、インデータベース方式やインメモ
リ方式の分析プロシジャおよび分析モデルが利
用できるようになったことで、多大なリソースを
消費するデータ移動の必要性が低減しています。
SAS を Hadoop や SAP HANA と組み合わせ
れば、予測分析を活用したリアルタイムの意思
決定支援を実現し、絶え間なく流れ込むデータ
から瞬時に洞察を導き出し、その場で判断し、俊
計画的な保守整備サイクルの最適化
データ・ビジュアライゼーション/ BI ツールに加
えて自動警告機能を活用すると、問題の優先度
を判断した上で、定期保守の時間内に解決する
計画を立てることができます。これにより、保守
整備リソース(要員や機材)の稼働率の最適化、
操業コストの削減、設備の可用性の向上、利益の
増大が促進されます。
根本原因の効果的な特定と解決
エンジニアは高度なアナリティクス、データマイ
ニング、
データ・ビジュアライゼーションを駆使し、
数百から数千種類もの指標や条件の中からパ
フォーマンス問題の真の根本原因を特定するこ
とができます。また、是正措置および防止措置
(CAPA)
とケース・マネジメントのワークフロー
によってスピーディーで反復可能な問題解決プ
ロセスが実現するため、常に最良の是正措置が
実施されるようになり、生産設備の信頼性、生産
性、品質が向上します。
敏に行動できるような業務環境を現場に提供す
課題解決の迅速化
ることも可能です。
インデータベース方式では、軽量型の SAS 実行
エンジンである SAS Embedded Process を
利用して分析計算をデータベース内で実行する
利点
ことができます。また、インメモリ方式では、
メモ
品質レベルの最大化
リ内に読み込み済みのデータを用いて予測モデ
SAS Asset Performance Analytics は、全社
規模での品質パフォーマンス・データの把握、潜
在的な問題の早期特定、速やかな根本原因特定
のために SAS Quality Analytic Suite の機能
ルを開発/展開できます。データ処理のために
複製データセットを作成したり、別のサーバーに
データ移動したりする必要はありません。
主な機能
極めて拡張性の高い
データ統合・管理機能
SAS のデータ統合機能は、今では SAP HANA
や Hadoop にデータを保管するための機能も
標準装備しており、お客様のニーズに応える柔
軟性がさらに向上しています。SAS のデータモ
デルは、縦割り管理されている業務システム間
の障壁を克服し、工場(や出先の現場)の最新状
況を完全に「見える化」できるように設計されて
います。また、施設、生産ライン、フリート
(保有
車両)
といったエンティティ間の比較も行えます。
自動のモニタリング機能と警告機能
自動化されたモニタリング機能と警告機能によ
り、関係者は急を要する問題の解決に集中でき
ます。アラート通知は電子メール、SMS メッセー
ジ、無線呼び出し
(ポケットベル)に対応しており、
ワークフローまたは情報ポータルの一部として
配信できます。
アラートには、その場で管理図を呼び出して閲覧
するためのリンクや、状況分析のためのレポート
を参照するためのリンクなど、エンジニア向けの
情報も含まれています。エンジニアは簡単なド
リルダウン操作でレポート内の図表のもとになっ
た詳細データを確認し、問題の根本原因につい
て理解を深めることができます。
また、
アラートで是正措置および防止措置(CAPA)
ワークフローを開始することも可能です。ワーク
を利用します。そしてその結果として、生産の歩
総所有コストの削減
フローを利用すると、ケース・マネジメント機能
留まり
(収率)の最大化、品質関連コストの適正
データの保管場所で分析計算を実行する手法
のナレッジ・レポジトリを用いて問題解決の標準
管理、顧客満足度の向上を図ります。
により、IT 環境の統合性が高まります。SAS と
化を図ることができ、設備資産と業務プロセス
SAP HANA または Hadoop との組み合わせ
の変更に対する監査も可能になります。
計画外のダウンタイムの削減
には、分析処理の高速化だけなく、IT 環境の保守
予測モデルはシステムをほぼリアルタイムで監
視し、パフォーマンス低下や故障が生じる前に、
コストと総所有コスト
(TCO)を削減する効果も
あります。
それらの兆候を示すパターンを特定します。保
守整備担当者はデータ・ビジュアライゼーション
(視覚化)機能と BI 機能を用いて問題の内容と
重大度を詳しく把握できるため、ダウンタイムや
パフォーマンス低下が実際に生じる前に能動的
に対策を講じることができます。
SAS® Asset Performance Analytics は、コストの削減と
IT の簡素化にも役立ちます。SAS はこれまでも、
事実上どこからでもアクセスできるデータ活用環境の提供に
努めてきました。
予測モデリング
セルフサービス方式の
高度な予測モデリング機能により、差し迫った故
データ・ビジュアライゼーション機能と
障やパフォーマンス低下の兆候を示すパターン
KPI ダッシュボード
SAS® の優位性
堅牢なレポーティング機能が用意されており、
ド
データ統合からアナリティクス、最適
を、大量のデータの中から高い精度と信頼性で
洗い出すことができます。過去のイベントにもと
づいて新しいモデルを開発することも可能です。
リルダウン可能なビュー、スナップショット作成、
化、レポーティングまで、過去に発生
トレンド分析などが行える標準レポート、カスタ
した事象群を完全に把握し、その知
現在はモノのインターネット(IoT)時代の黎明
マイズしたレポート、KPI ダッシュボードを利用で
見・洞察を分析/予測機能に組み込
きます。非定型(アドホック)レポートの作成も、
んで将来の事象を予測するために必
対話操作でデータを選択してパラメータを定義
要な幅広い機能の全てを、包括的に
するだけの簡単さです。また、全てのレポートや
提供しているのは SAS だけです。
期ですが、SAS のハイパフォーマンス・アナリティ
クスを活用すれば、事実上無制限の拡張性を確
保し、設備資産の健全性を継続的に監視するこ
とができます。定義したルール、閾値、予測スコ
アリング・モデルに照らして大量のセンサーデー
タを超高速で分析できるため、得られた洞察を
十分な時間をかけて検討し、適切な是正措置を
講じることが可能になります。
高度なアナリティクス
高度なアナリティクスを活用すると、根本原因特
定の迅速化、初回解決率の向上、同じ故障の再
発生の削減が実現します。一般ユーザーでも熟
練した統計担当者かを問わず、簡単な操作で
データとレポートをドリルダウンして、過去およ
び現在の事象の発生条件、相関関係、因果関係
(および将来の事象の発生確率)を探索すること
ができます。CAPA ワークフローを活用すると、
グラフは、組織内の誰とでも容易に共有できま
す。経営層向けダッシュボードでは、地域、部署/
部門、業務領域、資産タイプなど、あらゆるレベ
ルや次元にもとづいて最新のパフォーマンス・レ
ポートを利用できます。
設備のリプレースに関する
意思決定の支援
補修かリプレースかの意思決定を支援する分析
機能も利用できます。ダウンタイム、生産ロス、
部品費、人件費、事象発生確率など数多くの要因
を考慮した上で、最も収益性の高い解決策を見
出すことができます。
• 極めて拡張性の高いデータ管理。
センサーデータをその他の重要
な情報と組み合わせて、モニタリ
ング、モデル開発、根本原因分析、
レポーティングに活用することが
できます。
• 予測モデリング。設備資産や機器
装置の故障を前もって正確に予測
することができます。
• 統合型の高度なアナリティクス。
設備資産の故障とパフォーマンス
問題について、統合型の強力な原
因分析を実行することができます。
• モデル管理。予測モデルの開発か
ら廃止まで、あらゆる活動を自動
根本原因の究明から予防措置の実行までにかか
的にトラッキングおよび文書化す
る時間が短縮するため、円滑な操業継続が可能
る機能により、モデルの正確性を
になります。
継続的に記録し、改良に役立てる
ことができます。
• 全社規模のビジネス・インテリジェ
ンス。ポイント & クリックで簡単に
操作できる Web ベースの画面
で、保守整備と操業のパフォーマ
ンスに関する最新の指標を閲覧で
きます。
SAS Institute Japan 株式会社 www.sas.com/jp
[email protected]
本社
大阪支店
Tel: 03 6434 3000 Fax: 03 6434 3001
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