花見報告を追加しました。

2015 年度花見報告
渉外委員会/カマラ事務局
相川
明
毎年恒例のサン・クリストバルの丘でのお花見(カマラ、中央日本人会、日智文化協
会、ABEJA 共催)が、今年も 10 月3日に開催されました。昨年は見事に満開だった日
本庭園の桜、今年はなかなか上がらない気温と悪天候の影響か、つぼみさえチラホラとい
った桜の木が殆どで少し寂しい印象。それでも、メインステージ付近には元気よく花開い
ている桜もあり、しっかりと春の訪れを知らせてくれていました。年々花付きが良くなり
堂々とした姿を見せてくれる日本庭園の桜たち、来年はぜひ満開に咲き誇ってほしいもの
です。
さて、イベント開始時刻の 15 時が近づ
くと、続々と来場者がやってきます。今年
は屋台販売はなく、来場者がおのおのお弁
当や飲み物を持参して集う、まさしく日本
式のお花見です。皆それぞれにレジャーシ
ートを敷き、手作りランチや SUSHI
ROLL を 広 げ 和 や かな 雰 囲 気 で ス タ ート 。
二階尚人大使による開会のご挨拶につ
づき、毎年来場者の楽しみとなっている演
目が始まります。今年は合気道演武、CORO JACARANDA(婦人会コーラス)、空手
演武、茶道が披露されました。ふたつの武道演武では、凜とした空気が漂う中観客も次第
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に静まり返り、誰もが真剣な眼差しで見入っている姿が印象的でした。また、お茶会では
きちんとお作法を身につけ慣れた手つきでお茶を頂くチリ人の姿も見受けられました。
昨年の総括で大門委員がコメントされてい
たコスプレ少年・少女は今年も健在。浴衣姿に
ブルーのカツラ(地毛?)、大きな猫耳で闊歩
している若者を見て、筆者の脳裏にも ‘ANIME
HAMAMI-Ceremonia de las flores’の光景
(妄想)がよぎり、 終始不安と葛藤が渦巻いて
おりました・・・。しかし一方で、非常に真摯に
武道に打ち込む様子や目を輝かせてお茶会に参
加する人達の姿を見ていると、彼らの努力でき
っと日本文化は正しく理解されていくだろうと、少しだけホッとしたのでした。
蛇足ながら、筆者もチリに来た当初は某デリバリーの SUSHI を食べこれを寿司と呼ぶ
なんぞ言語道断と鼻息荒くしていましたが、いまや鼻歌まじりで Pedidos ya!している身
なので、猫耳にツッコミを入れる前に自分の心配をしたほうが良いかも知れません。
さて、本題に戻りまして、会場の一角では
こちらも来場者の楽しみとなっている RIFA
(くじ引き抽選販売)が行なわれました。開会
と同時に売り場には長蛇の列!
豪華賞品が当たり狂喜乱舞する人、お目当
ての賞品がゲットできず落胆する人など、一喜
一憂する姿につられ売り子の自分も気づけば歓
声を上げていました。チリでは入手困難であろ
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う和小物を手にした人が、本当に嬉しそうに大事に抱えて去っていく姿は日本人として素
直に嬉しく思いました。
すべての演目 が終わり 、最後に カマラ福 原会 頭より閉会の ご挨拶を 頂き お花 見は終了。
閉会後も、園内はのんびりとお花見を楽しむ人達で賑わい続けました。
日本から遠く離れたチリで日本の伝統的風習であるお花見がこうして愛されているこ
とは大変素晴らしく、これからも更に多くの人達に親しんでもらいたいものです。そして、
いつかサンティアゴの街で満開の桜吹雪の中を歩ける日が来ればいいな、と思い描いた一
日でした。
最後になりましたが、今年もご協賛を頂きました企業の皆様、また当日の運営にご協
力頂いた渉外委員会の皆様、スタッフの皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。今後も
カマラでは、他団体とも連携しながら日本文化を当地に伝えるための様々な活動を行なっ
て参りますので、引き続き皆様のご支援をどうぞ宜しくお願い致します。
※この記事は会報 240 号(2015 年 11 月発刊)に掲載されました。
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