●2 01 4年 度 [第 0 8号 ] 発 行:2 0 15 年 2 月24 日 ●2014年度[ 第08号 ]発行:2015年2月24日 近年の「改革」に疑問・批判の声 ∼文学部支部が部局内アンケートを実施 職員組合の文学部支部では昨年12月に、文学研究科内でのアンケート調査を実施し、その結果を支部 機関紙「けやき」にて発表しました。アンケート調査項目は、教員への「年俸制導入」、学域・学系へ の再編をにらむ「教員組織改革」、「共通事務部」、昨年新設された「事務職員(特定業務)」です。 年俸制については、回答者の約6割が「反対」が「どちらかと言えば反対」と回答し、その理由とし て「文学研究科でおこなうような学問にはそぐわないから」という意見が多数を占めました。年俸制が 単年または数年の短い期間で評価される制度であるためであると思われます。 「教員組織改革」については、学域・学系への再編にかかる議論が不十分であるという意見が大半を 占め、再編に伴う定員削減に強い警戒感が示される調査結果となりました。 「共通事務部」については、良くなった点として「部局の総務掛がワンストップサービスになった」 という意見がある一方で、「業務の流れや、部局と共通事務部との業務の切り分けがわかりにくい」「 業務処理に時間がかかるようになった」など、回答者の半数以外が 「悪くなった」という回答をしています。 「事務職員(特定業務)」については、「十分な経験を積んだ事務 〒606-8317 京都市左京区吉田本町 TEL:761-8916 内線:7615( 本部地区 ) FAX:751-8365 URL:http://www.kyodai-union.gr.jp/ Email:offi[email protected] 3月2日最終弁論への 傍聴を呼びかけます 京大賃金訴訟最終弁論 3月2日(月)午後3時∼4時 京都地裁 101 号法廷 職員は必要なのでやむをえない」「期限無く勤務できる安心感は良 い…」とする、時間雇用教職員の5年雇い止めの対応策として悩まし さを滲ませる回答も見られましたが「…待遇が差別的…」「責任と 仕事…に即した待遇にすべき…」「…他の非常勤職員の間の業務内 容の区分けが不十分…」とした、改善を求める意見が多数を占めま した。 アンケートの詳細は文学部支部機関紙「けやきNo.583(2015.01.22) http://kikanshi.kyodai-union.gr.jp/keyaki/583_150122.pdf」に掲載され ていますので、ご覧ください。 京都大学職員組合 加入申込書 申込日 年 月 日 ふりがな 所属部局: 性別 生年月日 部署: 職種/職名: (例:教員/准教授) 雇用形態: □常勤 □有期雇用 □時間雇用 □再雇用 □その他( 組 合 費: ■給与控除 (通常はこちら) □給与控除以外の徴収法を希望( ) E-mail: @ あなたも組合に! お申し込 み FAX:075-751-8365 http:join.kyodai-union.gr.jp ご記入頂いた事項は「個人情報の 保護に関する法律」を遵守し、組 合活動情報のご提供、組合費徴収 などの事務のために適切な取扱を いたします。 連絡 先 京 都 大 学 職員組 合 事 務 所 〒606-8317京都市左京区吉田本町 TEL:075-761-8916 FAX:075-751-8365 内線:7615(本部地区) Email: offi[email protected] URL: http://www.kyodai-union.gr.jp ④ 1月22日 (木)に開廷予定だった最終弁論は、 当日の新幹線事故により裁判長が出席できず 延期となりました。延期になりましたが、当日に 年休を取って、或いは所用を調整して傍聴に参 加いただいた約70人もの方々に御礼申し上げ ます。 最終弁論は3月2日 (月)午後3時∼4時(京都 地裁 101 号法廷(傍聴席91席)) となりました。 高山原告団長、西牟田委員長が最後の陳述に 立ちます。閉廷後、弁護士会館にて報告集会を 行います。 京大では2012年8月から2014年3月までの1 年8ヶ月間、看護師等を除いて常勤教職員のほ とんどが賃下げの対象とされ、教授職で約70 万円、准教授や掛長クラスで約30万円もの減 収を強いられまし た。職員組合はこ の賃下げは、高度 の必要性の無い 就 業 規 則の不 利 益変更であるとして、2013年6月11日に高山佳 奈子・京大職組委員長(当時)を原告団長に未 払い賃金支払い請求訴訟を京都地裁に提起し ました。原告団は115人に達しています。 この間の口頭弁論で賃下げの不当性は明瞭 になりました。東日本大震災の「復興財源」 とい う国家公務員賃下げ理由の破綻は、会計検査 院の2013年報告が、2012年度の「復興財源」 のうち1兆3000万円が被災地と直接関係のな い予算だったと示している通りです。国立大教 職員は労働法制が適用されており、国に賃下げ を強制する権限はなく、国の事実上の強制とい う京大法人の主張は根拠がありません。京大は 収入の内の運営費交付金の割合は約3割で、京 大全体の収入はこの間も増えています。財政的 な賃下げの必要性はありません。団体交渉でも 京大法人は「財源が無い」 という主張はしてい ません。 3月2日 (月) 、最終弁論への多くの方の傍聴を 呼びかけます。 ① ●2014[第8号]発行:2015年2月24日 団体交渉申入 [Ⅰ] 賃金に関すること 1.労使対等の理念に基づき誠実な 労使交渉を踏まえた京都大学独自の 給与体系を構築すること。 2.2014年人事院勧告・給与法に準 拠した、2015年1月の昇給抑制ならび に2015年4月からの俸給表減額改定 を行わないこと。 京大職組は賃金等について京大総長宛に団体交渉を申し 入れ、現在、交渉日の設定等について法人側と折衝を行って います。申し入れ課題は大別して つで、交渉項目としては 項目です。 5.事務職員(常勤)の長時間超過勤 務を縮減するために定員削減を中止 し増員するなどの抜本的対策を講じ ること。 3.時間雇用教職員の通算雇用期間 の上限を5年とする、いわゆる「5年条 5 を原則として 「期間の定めのない労働 契約」 とすること。 休業日の取り扱いについて常勤職員 との公平性を図ること。 (ア)夏季一斉休業の有給化 (イ)病気休暇の有給化 (ウ)週所定勤務日数が5日未満の者 への夏季休暇の比例付与 [Ⅳ] 京大病院看護師に 関すること 6.京大病院手術室に勤務する看護師 に俸給の調整額の適用または手当を 支給すること。 [Ⅴ] 年俸制に関すること 7.年俸制導入にあたっては、年俸制適用となる教職員の同意を得ることを規程に明記すること。 ○年俸制導入には反対であることを明確にし、①文科省に提出している 「実施計画書」 を明らかにすること。② 年俸制導入の目標人数を各部局等に押し付けないこと、③生涯賃金で不利益変更にならないこと、③年俸額 の決め方を規程等で明記すること、④本人の同意が原則であること (年俸制移行を強制しない) を規程に明記 して個人の意思が尊重されるものにすることを要求します。 また、最近大幅な変更がされた、死亡時に 「月給制 に戻ること」の経緯についても取り上げる予定です。 ② 年俸制は大学に相応しいか 項」を見直し、時間雇用教職員の雇用 4.時間雇用教職員の有給の休暇や 7 [Ⅲ] 事務職員に関すること [Ⅱ] 時間雇用職員に 関すること 現在、京都大学においても年俸制導 入にむけた手続きが進められつつありま す。各事業場の過半数代表者に対し、2 月5日には年俸制導入などに伴う就業規 則改正についての説明会が行われ、意 見書の提出が求められました。以下、吉 田事業場過半数代表者が提出した意見 書の年俸制に関する部分を紹介します。 大学における年俸制導入には根本的 な疑問があります。教育研究の評価には 通常長期の時間経過を視野に入れる必 要があり、短期間の評価による年俸制導 入は無理あるいは限界があります。 これ は、説明会資料の中で「評価結果によっ て給与を変動させる場合、余程厳密な評 価のシステムを構築することが大前提と なり、それには長期的な運用実績を積み 重ねるなかで築き上げる必要がある」 と 述べられた通りです。 以上を踏まえて、年俸制を導入するの であるとすれば、すでに示された「61歳 以上の教授と医学研究科及び附属病院 の助教」 という適用範囲を野放図に拡大 する方向は取るべきではありません。少 なくとも範囲拡大を論じる前に、年俸制 について、京都大学としての独自の理由 づけ(国際的に優れた人材の獲得?) と 実施計画が必要であり、年俸制に関する 目的、対象職種等を明記した基本規程 の制定が不可欠です。文科省の要請や 指示だからということではなく、大学独自 の理念と戦略に基づいた教職員の給与 システム構築が必要です。そのために、 教職員の意見をくみ上げ、教職員の協力 が得られる体制づくりが求められること は言うまでもありません。 また年俸制の導入に際して、本人への 説明と同意が前提となるのは当然です が、それだけでなく、部局や類型ごとの 説明会の実施が必要です。そして、今回 のような就業規則改正にあたっては、何 よりも労使交渉での合意形成に誠実に 努めるべきです。 以上の他に、意見書では、 「 評価に関 する規程の運用について」 ( 案)の第10 条「不服申立て」について再考の必要性 を指摘しました。 ③
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