造住宅の 耐震性と弱点

⻑期優良住宅化リフォームセミナー
⻑期優良住宅化リフォーム推進事業評価室共催
耐震性編
2015.5.20
エイム株式会社
鈴⽊ 淳一
⽊造住宅の
耐震性と弱点
1p
■倒壊した家の原因はたった4つ
①木造住宅の弱点:壁の量が足りない
2p
■倒壊した家の原因はたった4つ
●建築基準法で必要な壁量が決まっています。
●地震後に必要な壁量は改正されております。
①木造住宅の弱点:壁の量が足りない
3p
■倒壊した家の原因はたった4つ
②木造住宅の弱点:壁配置バランスが悪い
阪神淡路⼤震災では商店な
どの被害も⼤きかった。
4p
■平成7年1月 阪神・淡路大震災の事実①
■倒壊した家の原因はたった4つ
③木造住宅の弱点:接合部が弱い
強い壁には相応の接合⾦物が必要です
ホゾ抜けが発生した後
6p
■平成7年1月 阪神・淡路大震災の事実②
■倒壊した家の原因はたった4つ
④木造住宅の弱点:劣化している
白蟻に浸食された木材
腐朽菌などによる木材の腐れ
蟻道
8p
■旧い木造住宅の4つの弱点
①壁の量が⾜りない
②壁の配置バランスが悪い
③接合部が弱い
④劣化している
ここを補強するのが耐震補強の基本
9p
⻑期優良住宅化リフォーム推進事業「耐震性編」
①「耐震性」のS・A評価基準について
②シミュレーション
〜のびたの家を耐震改修〜
②-① 耐震診断のポイント解説
②-② 耐震診断の結果
②-③ 補強設計案と参考価格
10p
①「耐震性」のS・A評価基準について
①-①今年度改正されたポイント
①-②今までの利⽤状況(国交省資料)
11p
テキストP42
12p
テキストP55
13p
テキストP56
14p
①-①今年度改正されたポイント
テキストの該当ページ[ 42・55・56]を
まとめると、次のページとなります。
15p
評価基準(従来の旧基準)
着工時期
S基準
A基準
そのままで(確認要)
○
平成12年
6⽉1⽇以降
平成12年
5⽉31⽇以前
〜
昭和56年
6⽉1⽇以降
確認済証・添付図書及び検査済証がある場合で耐震性に影響のある
増改築等が⾏われていない場合、
又は確認済証・添付図書がある場合で現地調査により図書と現況に
相違がないことができる場合で下記の①、②に適合する・させること。
①:基礎が有筋である事
②:壁のバランス・接合部(柱頭・柱脚、筋かい端部)の
いずれか1つ以上が適切に施⼯されている事が確認できること。
上記クリアで
○
そのままで(確認要)
○
耐震診断(日本建築防災協会基準に基づく一般診断法または精密診断法)
により、評点が1.0以上であること。
昭和56年
5⽉31⽇以前
上記クリアで
○
16p
評価基準(今年度の新基準)
着工時期
S基準
A基準
そのままで(確認要)
○
平成12年
6⽉1⽇以降
平成12年
5⽉31⽇以前
〜
昭和56年
6⽉1⽇以降
(2)確認済証・添付図書及び検査済証がある場合で耐震性に影響のある
増改築等が⾏われていない場合、又は確認済証・添付図書がある場合で
現地調査により図書と現況に相違がないことができる場合で下記の①、②に
適合する・させること。
①:基礎が有筋である事
②:壁のバランス・接合部(柱頭・柱脚、筋かい端部)の
いずれか1つ以上が適切に施⼯されている事が確認できること。
(4)耐震診断(日本建築防災協会基準に基づく一般診断法
または精密診断法)により、評点が1.0以上であること。
上記クリアで
○
上記クリアで
○
17p
○
新たに加わった基準
耐震診断(日本建築防災協会基準に基づく一般診断法または精密診断
法)により、評点が1.0以上であること。
昭和56年
5⽉31⽇以前
そのままで(確認要)
18p
19p
①ー②
今までの利⽤状況(国交省資料)
20p
⻑期優良住宅化リフォーム推進事業「耐震性編」
①「耐震性」のS・A評価基準について
②シミュレーション
〜のびたの家を耐震改修〜
②-① 耐震診断のポイント解説
②-② 耐震診断の結果
②-③ 補強設計案と概算費⽤
21p
②-① 耐震診断のポイント解説
耐震診断は、推進事業の実施にあたり
必須としているインスペクション
(現況検査)と同時に⾏うことを
推奨します
調査内容の概要を次のページに
まとめました
22p
②-① 耐震診断の診断法は全国共通です
(一財)⽇本建築防災協会発⾏の 2012年改訂版
「⽊造住宅の耐震診断と補強⽅法」に基づいて
耐震診断を⾏うのが一般的です。
解説編
資料編
23p
②-① 診断結果は4段階で評価されます
耐震性を「上部構造評点(評点) 」で評価し、
4段階で判定。耐震診断でS基準を満たすためには
1.0以上の評点が求められます。
24p
②-① 耐震診断の流れ
[主な調査項目]
①事前準備
②周囲の調査
③ご挨拶・説明
④問診
⑤居室調査
⑥外周調査
⑦⼩屋裏調査
⑧床下調査
⑨調査報告
[調査後の業務]
・現地調査票の作成
・診断書コメント記入
・写真資料の準備
・補強提案の作成
耐震診断の結果を、
診断ソフトに入⼒し
耐震性を計算します
25p
耐震診断ソフト「木耐博士N」のご紹介
■診断書作成がわずか15分!
■ご利⽤料⾦は3ヶ月8,460円〜とリーズナブル
■お客様にわかりやすい出⼒帳票
■⼊⼒⽅法から設計・⼯事まで弊社がフォローいたします
■⾃治体の補助⾦申請にもご利⽤いただけます
(⽇本建築防災協会の⽊造住宅耐震診断プログラム評価取得済み)
26p
⻑期優良住宅化リフォーム推進事業「耐震性編」
①「耐震性」のS・A評価基準について
②シミュレーション
〜のびたの家を耐震改修〜
②-① 耐震診断のポイント解説
②-② 耐震診断の結果
②-③ 補強設計案と概算費⽤
27p
のびたの家
概要①
28p
のびたの家
概要②
29p
②-② のびたの家の耐震診断結果
1階平面図
1F 偏⼼率 = X⽅向0.02 Y⽅向0.07
30p
②-② のびたの家の耐震診断結果
2階平面図
2F 偏⼼率 = X⽅向0.01 Y⽅向0.07
31p
②-② のびたの家の耐震診断結果
評点0.62
32p
②-② のびたの家の耐震診断結果
33p
劣化点数0.7
⻑期優良住宅化リフォーム推進事業「耐震性編」
①「耐震性」のS・A評価基準について
②シミュレーション
〜のびたの家を耐震改修〜
②-① 耐震診断のポイント解説
②-② 耐震診断の結果
②-③ 補強設計案と概算費⽤
34p
②-③ のびたの家の補強設計
35p
劣化点数0.7→0.9
基礎クラック補修キット「きそきょうこ」
基礎のクラック(ヒビ割れ)を簡単補修!
劣化改善リフォームにご利⽤ください!
<特徴>
・簡単に⾃社で施⼯可能
・面倒な攪拌不要の2液性
・⼯期は2⽇、2時間
・1人で施⼯可能
・引張強度 51N/m
・信頼の米国シンプソン社製
36p
②-③ のびたの家の補強設計
37p
1階平面図
壁7箇所
②-③ のびたの家の補強設計
2階平面図
壁1箇所
38p
壁補強キット「かべつよしシリーズ」
天井・床を壊さずに施工できるから、
工期短縮&コスト削減! 住みながら改修可能!
さらに、筋かいや構造⽤合板に⽐べて壁基準耐⼒
が強いので改修箇所数が減らせます!
39p
筋かい(45×90)の補強例:3尺換算で 10箇所 補強
壁基準耐力
3.2kN/m(筋かい45×90、筋かいプレート有)
1F 偏⼼率 = X⽅向0.07 Y⽅向0.10
40p
構造⽤合板の補強例:3尺換算で 9箇所 補強
壁基準耐力
5.2kN/m(構造用合板7.5㎜以上)
1F 偏⼼率 = X⽅向0.04 Y⽅向0.08
41p
かべつよしなら、7箇所で同程度の強さに!
壁基準耐力
7.1kN/m(MDF大壁仕様)
1F 偏⼼率 = X⽅向0.06 Y⽅向0.09
42p
②-③ のびたの家の補強設計
43p
評点0.62→1.04
②-③ 部位ごとの工事費⽤の目安(建防協)
出典:日本建築防災協会編集「木造住宅の耐震改修の費用」
44p
②-③ のびたの家の補強設計
[概算⼯事費⽤]
①壁1箇所15万×8 = 120万円
②劣化の改善
30万円
合計
約150万円
※内装仕上げ・解体・処分費込
①室内側から壁を補強
②劣化事象の改善(外壁・基礎)
45p
まとめ
①S56年以降H12年以前の物件について、
一般診断法・精密診断法による耐震診断と補強設計
が可能になりました
②⾃治体のすすめる⽊造住宅耐震診断・改修補助⾦と
比べた本推進事業活⽤のメリット
■全国各地で本推進事業を活⽤できます。
■S56年以降H12年以前の物件についても補助⾦が利⽤できます
■⾃治体より多く補助⾦が出る場合もある→100万以下、1/3まで
■⾃治体ごとの個別ルールがなく、基準が全国共通
・診断及び改修事業者は、⾃治体の登録が無くても良い
・診断及び改修事業者は、本社所在地等の制約がない
【デメリット】■耐震改修だけでは推進事業は利⽤できません
46p